JPH0310172B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学的にデータの記録／再生を行う
追記型光記憶装置に係り、特に媒体上のデータ記
録済み部分と未記録部分とを確実に判定する判定
回路に関する。

情報処理装置の大容量の外部記憶装置として期
待されている光記憶装置の１つとして、データの
記録／再生が可能（但し、データの書換えは不可
能）な追記型光記憶装置があり、この追記型媒体
１は第４図に示すように形成されている。

即ち、追記型媒体１は透明基板ａの上に記録層
ｂが形成されている。この記録層ｂはプリフオー
マツト部ｃとグルーブ（溝）部ｄから成つてお
り、プリフオーマツト部ｃとグルーブ（溝）部ｄ
は、透明基板ａ上にスタンプ技術を用いて形成さ
れ、その上に記録層ｂが蒸着されている。

尚第４図Ａは追記型媒体１の概要図、第４図Ｂ
は追記型媒体１の上面図、第４図Ｃは追記型媒体
１の断面図及び第４図Ｄは追記型媒体１のグルー
ブ（溝）部ｄへのデータ記録状況をそれぞれ示
す。

上述のような追記型媒体１へのデータの記録
は、プリフオーマツト部ｃの情報を読取り目標位
置へ位置付けし、位置付けされたグルーブ（溝）
部ｄ上に半導体レーザ４から発光した光を対物レ
ンズ６等で集束し光ビームとし、この光ビームを
照射して記録層ｂの照射熱反応により第４図Ｄに
示すようなピツト（穴）を開け、記録する。

又、記録時のグルーブ（溝）部ｄ上の追従は、
回転している追記型媒体１のグルーブ（溝）部ｄ
を検出器３で検出し、得られる光ピツクアツプ制
御信号によりグルーブ（溝）部ｄ上へのトラツキ
ングを行う。

更に、検出器３は偏光プリズム５により入射す
る追記型媒体１上からの反射光を検出して、記録
されたデータの読出しも行う。尚、第５図は光ヘ
ツド２の構成概要図を示す。

一般に、グルーブ（溝）部ｄの間隔は2μｍ以
下、ピツト（穴）のサイズは略1μｍ程度と非常
に小さいものである。尚プリフオーマツト部ｃの
情報を読取つた時のレベルと、グルーブ（溝）部
ｄのデータを読取つた時のレベルとは、第６図に
示すようなレベル関係にある。

一般に、グルーブ（溝）部ｄ上へのデータ記録
は、上記のように記録層ｂでの照射熱反応により
ピツト（穴）を開ける方式であるため、データ記
録済み領域と未記録領域を正確に判別する必要が
ある。

かかるデータ記録済み領域、未記録領域の判別
をより確実に検出し、しかも簡易な回路構成で実
現可能な判定回路が期待されている。

〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕

第７図は従来の判定回路図で、Ａはブロツクダ
イヤグラム、Ｂは信号検出波形をそれぞれ示す。

従来の判定回路では、グルーブ（溝）部ｄから
の反射光を検出器３が検出して出力する再生出力
信号は第７図Ｂの(1)領域に示す波形となり、こ
れを積分回路７で積分した後の出力（再生出力信
号のエンベロープ信号であり、点線で示す）は
信号となる。

この信号を比較回路８で基準電圧Vref1と比
較して、基準電圧Vref1以上の電圧が得られれ
ば、信号が出力し、基準電圧Vref1以下の電圧
であれば、信号は出力しない。尚基準電圧
Vref1は通常、再生出力信号のピーク時の電圧
Vp.pの略1/2程度に設定される。

第７図Ｂの(1)領域が基準電圧Vref1以上の電圧
が得られた部分、即ち、データ記録済み領域であ
り、第７図Ｂの(2)領域が基準電圧Vref1以下の電
圧しか得られなかつた部分、即ち、未記録領域と
して従来の判定回路では図示してない判別部で判
別していた。

しかし、このような従来の判定回路では、未記
録領域のグルーブ（溝）部ｄ上に欠陥等が存在し
た場合、その欠陥の再生出力信号がデータ記録
済み領域と同様なピーク出力を有する信号（即
ち、第７図Ｂのイ、ロの部分）として検出され、
記録済み領域の信号と誤検出すると言う問題点が
あつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上記問題点を解消した新規な判定回
路を実現することを目的とするものであり、該問
題点は、再生出力信号のエンベロープ値が第１の
所定電圧レベルより大きい時、出力がオンとなる
信号エンベロープ検出手段と、データ記録領域か
らの再生出力信号を第２の所定電圧レベルで比較
して、前記第２の所定電圧レベルより大きい信号
をパルス信号として出力するレベルパルス検出手
段と、該エンベロープ検出信号がオンとなつた時
に、前記レベルパルス検出手段で検出したパルス
数を計数し、該エンベロープ検出信号がオフとな
つた時に計数をリセツトするパルス計数手段とを
設け、前記パルス計数手段の出力が所定計数値以
上になつた部分をデータ記録済み部分と判定する
本発明による判定回路により解決される。

〔作用〕

第２の基準電圧（例えば、再生出力信号のピー
ク電圧の1/3電位の基準電圧）以上の再生出力信
号が入力した場合、パルス信号を出力するレベル
パルス検出手段、例えば比較回路を設け、第１の
基準電圧（例えば、再生出力信号のピーク電圧の
１／２電位の基準電圧）以上の再生出力信号のエン
ベロープ信号が入力した場合、前記比較回路の出
力パルスでその継続時間幅を計数して、所定値以
上の計数値を得た領域をデータ記録済み部分と判
定することにより、より確実に簡易な回路構成で
記録済み領域及び未記録領域の判別をすることを
可能とした。

〔実施例〕

以下本発明の要旨を第１図〜第３図に示す実施
例により具体的に説明する。

第１図は本発明に係る判定回路の一実施例を示
すブロツクダイヤグラム、、第２図は第１図の具
体的な回路構成の一実施例、第３図は本発明に係
る判定回路のタイムチヤート図をそれぞれ示す。
尚全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。

次に、本実施例の動作を説明する。

再生信号は積分回路７内の差動増幅器１１で
増幅され、増幅された正信号と負信号を整流回路
１２で全波整流される。尚整流動作はエミツタコ
モンの２個のトランジスタと、コンデンサＣ１，
Ｃ２、抵抗Ｒ１，Ｒ２とで行われる。

再生信号のエンベロープ検出のための積分回
路部分は、整流回路１２のエミツタに接続されて
いるエミツタ抵抗Ｒ３とコンデンサＣ３とで構成
され、時定数としてγ＝Ｃ３Ｒ３を得る。ここ
で、γは再生信号の周波数より決定される値で
あり、再生信号の最適周波数の1/5〜1/2０ぐら
いに選択する。

積分された信号は、バツフア回路１３を経由し
て比較回路８へエンベロープ信号が出力され
る。尚バツフア回路１３は、高入力インピーダン
スを有する回路であり、積分回路７に対する比較
回路８からの影響を除くために用いられている。

比較回路８内比較器１４では、積分回路７から
入力するエンベロープ信号を、例えば再生信号
のピーク電圧Vp.pの1/2程度に設定（電圧Vcc
を可変抵抗RV１で設定）した基準電圧Vref1と
で比較回路して、基準電圧Vref1を越えたエンベ
ロープ信号が入力している間は出力をオンと
し、カウンタ回路１０の端子Ｒに送出する。尚比
較器１４は、一般の低速比較器（例えば、比較可
能信号周波数が1MHz程度のもの）である。

一方、比較回路９内の比較器１５は、例えば再
生信号のピーク電圧Vp.pの1/3程度に設定（電
圧Vccを可変抵抗RV２で設定）した基準電圧
Vref2で再生信号を比較して、基準電圧Vref2
を越えた出力信号（パルス波形）の正・負両エツ
ジをパルス化回路１６で正常にパルス化し、カウ
ンタ回路１０の端子Ｃに送出する。

尚パルス化回路１６は信号遅延を目的とするイ
ンバータ部と、排他的論理和回路とからなつてい
る。又比較器１５は、高速の比較器（例えば、比
較可能信号周波数が20MHz程度のもの）であり、
再生信号の最高周波数に対して充分に応答する
速度を有するものである。

カウンタ回路１０内カウンタ１７は、バイナリ
カウンタであり、比較器１４の出力がオンの時
に入力する比較回路９の出力を８パルスカウン
トした時、８パルス目のカウント値をインバータ
１８を通じてリセツト端子Ｌに戻し、カウンタ１
７の計数動作をストツプさせるように構成されて
いる。

即ち、本実施例では、エンベロープ信号が規
定レベルを越えてから再生信号のエツジパルス
を８パルス計数しなければ、記録済み領域である
ことが判定（判定は８パルス目の計数値を図示し
てない判定回路で受け判定する）出来ないように
なつている。

従つて、このような判定回路の場合は、媒体１
の欠陥が極端に多くない限り、充分に使用するこ
とが可能となる。

〔発明の効果〕

以上のような本発明によれば、媒体の記録済み
領域と未記録領域との判別が、媒体の欠陥に影響
されることなく正確に、しかも簡易な回路構成で
実現可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る判定回路の一実施例を示
すブロツクダイヤグラム、第２図は第１図の具体
的な回路構成の一実施例、第３図は本発明に係る
信号検出方式のタイムチヤート図、第４図Ａは追
記型媒体１の概要図、第４図Ｂは追記型媒体１の
上面図、第４図Ｃは追記型媒体１の断面図、第４
図Ｄは追記型媒体１のグルーブ（溝）部へのデー
タ記録状況、第５図は光ヘツドの構成概要図、第
６図は媒体の読取り波形図、第７図は従来の判定
回路図で、Ａはブロツクダイヤグラム、Ｂは信号
検出波形図、をそれぞれ示す。 図において、１は媒体、２は光ヘツド、３は検
出器、４は半導体レーザ、５は偏光プリズム、６
は対物レンズ、７は積分回路、８，９は比較回
路、１０はカウンタ回路、１１は差動増幅器、１
２は整流回路、１３はバツフア、１４，１５は比
較器、１６はパルス化回路、１７はカウンタ、１
８はインバータ、をそれぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光学的にデータを記録する媒体から読取つた
   データを再生出力する記憶装置からの再生出力信
   号がデータ記録済み部分の再生出力信号か、それ
   ともデータ未記録部分の再生出力信号かを判定す
   る判定回路であつて、 前記再生出力信号のエンベロープ値が第１の所
   定電圧レベルより大きい時、出力がオンとなる信
   号エンベロープ検出手段と、 データ記録領域からの再生出力信号を第２の所
   定電圧レベルと比較して、前記第２の所定電圧レ
   ベルより大きい信号をパルス信号として出力する
   レベルパルス検出手段と、 該エンベロープ信号がオンとなつた時に、前記
   レベルパルス検出手段で検出したパルス数を計数
   し、該エンベロープ検出信号がオフとなつた時に
   計数をリセツトするパルス計数手段とを設け、 前記パルス計数手段の出力が所定計数値以上と
   なつた部分をデータ記録済み部分と判定すること
   を特徴とする記録／未記録信号判定回路。