JPH029900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は竪型ローラミルに関するものである。
竪型ローラミルの一般的な全体構造（概略）を第
１図に示す。

本図において、符号１で示すものは回転テーブ
ルである。この回転テーブル１は、モータ４に接
続された減速機３の出力軸２によつて中心を支持
されている。すなわち、モータ４を起動すること
によつて回転テーブル１が回転する。

回転テーブル１の上面の周辺付近には複数個の
ローラ５が所定の傾斜角度を保つて配置されてお
り、ローラ５の中心には回転軸６がローラ５の回
転自在となるように嵌合されている。したがつ
て、ローラ５は回転テーブル１が回転を開始する
と、ローラ５と回転テーブル１との表面の摩擦力
によつて回転する。

回転テーブル１の周辺には、回転テーブル１の
周辺にわたつて突条１２が設けられている。

１３は回転テーブル１の上方に設置された風篩
装置であり、１３ａはブレード、１３ｂは風篩装
置１３のモータである。

７は回転テーブル１、ローラ５、回転テーブル
１の駆動装置（モータ４および減速機３）および
風篩装置の全体を包納したケーシングである。

１１は被粉砕材料（以下、「材料」という）の
供給管である。供給管１１の先端は、ローラ５の
上部より複数個のローラ５の中央に材料を供給で
きる位置に配設される。

回転テーブル１の下方のケーシング７に空気送
入口１４を設け、ここより空気を吸引する。

この空気はケーシング７外に設けたフアン８に
よつて吸引され、ケーシング７と回転テーブル１
との間隙１０を通つて上昇し、回転テーブル１上
においてローラ５によつて粉砕された材料をのせ
て、さらに上昇し、風篩装置１３によつて選別さ
れ、上昇気流に乗らない粒径の大きい材料は、自
重によつて回転テーブル１の表面に落ち、ローラ
５によつて再度紛砕されて微粉化される。

一方、上昇気流に乗つた微粒子は、フアン８に
よつてケーシング７外に運び出され、分級機９に
よつて再度選別され、所定の粒度に選別された材
料はフイーダ１５によつて定量宛とり出される。

一般に竪型ローラミルは以上のように構成さ
れ、その構成にもとづいて、以下のように操作さ
れる。

すなわち、供給管１１によつて供給された材料
は、回転テーブル１の中央付近にばらまかれ、回
転テーブル１の回転にともなつて半径方向に移動
してゆく。そして、回転テーブル１の周辺付近に
到達した材料はローラ５によつてかみこまれ、ロ
ーラ５の下面と回転テーブル１の上面との間で粉
砕される。

第２図はケーシングと回転テーブルとの間隙に
おける空気吐出状態の側面図、第３図は、第２図
のＡ−Ａ線断面図である。

本図中、第１図と同一部分または相当する部分
には同一符号を付し、その説明は省略する。

従来においては、ローラ５の材料かみこみ側５
ａにかみこまれた材料は、突条１２の外側の間隙
１０より上昇する空気によつて再度、回転テーブ
ル１の半径方向、すなわち、中心に向かつて押し
戻され、ローラ５によつて再度粉砕されていた。

ところが、材料の全部はローラ５に充分にかみ
こまれないで、ローラ５の材料かみこみ側にある
材料が遠心力の作用で隙間１０側に向かつて行つ
たり、くだかれた材料が飛散して隙間１０側に向
かつて行つたりするため、この材料を、元来は粉
砕した微粉を風篩装置１３を通して分紛機９の方
へ搬送するための搬送用の空気によつて吹上げ
て、回転テーブル１の中心方向に押し戻す必要が
ある。

このため、搬送用の空気は極めて大きなエネル
ギが必要で、フアン８としても大容量のものが必
要となる。

従つて、材料の量が多くなればなるほど空気の
エネルギを多量に必要とするようになり、フアン
の電力の原単位の悪化を招いてしまう。

本考案は、以上のような従来の欠点を除去する
ためになされたものであり、ローラ５の材料かみ
こみ側にある材料をできるだけ回転テーブル１の
外へ落さないようにして、効率よく再粉砕しうる
ように構成した竪型ローラミルを提供することを
目的としている。

そのため、本考案では、回転テーブルの円周方
向に沿つて所定の傾斜角度を保つて設置されたロ
ーラの材料かみこみ側面の外側に配置され、その
回転テーブルに対して接近した位置に置かれたガ
イドプレートをそなえた竪型ローラミルとした。

以下、図面に示す実施例にもとづいて本考案を
詳細に説明する。

第４図および第５図は本考案の一実施例を説明
するものである。

本図中、第１図ないし第３図と同一部分には同
一符号を付し、その説明は省略する。

第４図および第５図において、１６はガイドプ
レートである。ガイドプレート１６は第５図に示
すごとく、回転軸６と接続しないように、その一
部に円弧状の切欠部１６ａを設けている。

そして、ガイドプレート１６はローラ５の材料
かみこみ側５ａの外側に配置され、その下側は回
転テーブル１の突条１２よりも内側で、かつ回転
テーブル１に対して極めて接近した位置に置かれ
る。

このガイドプレート１６は支持枠１７によつて
ケーシング７に強固に固定される。

このようなガイドプレート１６を設けると、ロ
ーラ５の回転によつて吐出された材料はガイドプ
レート１６に当つて再度回転テーブル１の中心方
向にはね返され、ここで外に落ちることがほとん
どないので、従来のように搬送用の空気によつて
押し戻す必要はなくなる。

この結果、元来の搬送用の空気は、粉砕された
材料を風篩装置１３方向に運び上げる作用だけを
行えばよいので、フアンの電力の原単位が悪化す
ることがない。

以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、ローラの材料かみこみ側の外側に被粉砕材料
をはね返すガイドプレートを設けた構造を採用し
ているため、ローラの材料かみこみ側の被粉砕材
料を搬送用の空気のエネルギを利用して押し戻す
必要がなく、フアンの原単位の悪化を招かず、コ
ストダウンを実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は従来の構造を説明するも
ので、第１図は竪型ローラミルの概略構成図、第
２図はローラ設置付近の側面図、第３図は第２図
のＡ−Ａ断面図である。また、第４図および第５
図は本考案の一実施例を説明するもので、第４図
はローラ設置付近の側面図、第５図は第４図のＢ
−Ｂ断面図である。 １……回転テーブル、３……減速機、４……モ
ータ、５……ローラ、５ａ……材料かみこみ側、
７……ケーシング、８……フアン、９……分級
機、１０……間隙、１１……被粉砕材料の供給
管、１２……突条、１３……風篩装置、１６……
ガイドプレートである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転テーブルの円周方向に沿つて所定の傾斜角
   度を保つて設置されたローラの材料かみこみ側の
   外側に配置され、その回転テーブルに対して接近
   した位置に置かれたガイドプレートをそなえたこ
   とを特徴とする竪型ローラミル。