JPH0297619A - 高温用低合金鋼の成形加工方法 - Google Patents

高温用低合金鋼の成形加工方法

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JPH0297619A
JPH0297619A JP24841788A JP24841788A JPH0297619A JP H0297619 A JPH0297619 A JP H0297619A JP 24841788 A JP24841788 A JP 24841788A JP 24841788 A JP24841788 A JP 24841788A JP H0297619 A JPH0297619 A JP H0297619A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高温用低合金鋼の成形加工方法に関し、詳し
くは従来の焼ならし処理を省略した■又はVとNbを含
有する高温用低合金鋼の成形加工方法に関する。
(従来の技術) CrおよびMoを主要合金元素とする高温用低合金鋼は
、炭素鋼に比べ高温強度と耐食性に優れていることがら
ボイラ、化学工業、原子力などの分野で、オーステナイ
ト鋼や高Crフェライト鋼を必要としない耐熱部材、例
えば熱交換器管、配管、構造用鋼板等に広く用いられて
いる0代表的なものとしてはJISに制定されティるG
 34625TBA22鋼、同5TBA24鋼、同5T
BA24鋼がある。
他方、C「およびMoを主要合金元素とする低合金鋼に
更に析出強化元素としてのV或いはNbを添加した高温
強度の高い低合金鋼も実用材として使われている。その
代表的なものとしては、タービンロータ、ケーシング材
として使われている1%Cr −1%Mo−0,25%
v鋼、高速増殖炉用構造材として使われている2、25
%C「−1%Mo−0,3%Nb!Ilがある。
後者の析出強化元素を含む低合金鋼については、従来、
添付第4図に示すような工程により成形加工するのが一
般的であった。即ち、熱間圧延或いは熱間押出等の最終
熱間成形加工の後に、−旦常温まで放冷し、その後AC
1変態点以上の温度での焼ならし処理とAc+変態点以
上の温度での焼もどし処理を施す成形加工方法である。
なお、上記焼もどし処理後に熱間曲げ加工、冷間加工お
よび溶接等の処理を施した場合には、これら処理後に応
力除去焼鈍等の後熱処理を行うことが多い。
ところで、この従来の成形加工方法では、高温材料とし
て特に重要なりリープ強度を高め、且つ安定な強度を得
るためには、熱間加工後の熱処理が必須の工程である。
この点が前掲の■およびlJbを添加していないいわゆ
る固溶強化型の高Crフェライト鋼と異なる点である。
即ち、従来の製造方法では成形加工後の焼ならしおよび
焼もどし処理において、良好なりリープ強度および高温
強度を確保するために、焼ならし処理では熱間加工後の
材料をAcs変態点以上の温度域に加熱して、粗大化し
た炭化物等の析出物を固溶させるとともに各種合金成分
の偏析を除去し、加熱後の急冷により組織をマルテンサ
イトもしくはベイナイトにしなけらばならない、また焼
もどし処理では微細析出物を析出させて高温で安定な組
織を形成させてやる必要がある。
しかしながら、従来の成形加工方法ではこの熱処理工程
と熱間加工工程とが独立していることから加熱のための
エネルギーコストが嵩む欠点があった。特に焼ならし処
理は、熱間加工後の材料をAcs変態点以上の高い温度
に再加熱しなければならないので、必然的に多くの熱エ
ネルギーを使用するうえに、この熱処理によって材料が
著しく変形したり酸化したりするために、熱処理後には
矯正や手入れを余儀なくされいた。そのために製品コス
トを更に上昇させる結果となっていた。
このように焼ならし工程には多くの問題点を有しており
、製造者にとっては好ましくない工程であった。しかし
、この焼ならし処理を単に省略した場合には、製品の強
度および靭性が損なわれ、とりわけ高温クリープ強度の
低下が著しくなって、製品は価値のないものになる。そ
の理由は、焼ならし処理を省略すると熱間加工時の未固
溶炭窒化物が粗大化して微細な析出物が得られないこと
、組織が安定なマルテンサイトもしくはベイナイトとな
らないこと、合金成分が偏析したままであること等が原
因して高温クリープ強度が低下するのである。
なお、西独のDIN規格には、14Mo V 63!f
l(0,5%Cr−0,5%Mo−0,3%V#)につ
いては、熱間仕上げ加工後の焼ならし処理を省略するこ
とも可能とあるが、詳細な熱間加工条件については何ら
制定されていない、また特公昭63−3928号公報に
は、固溶強化型低合金鋼である2・1/4Cr −I 
Mo鋼を対象に焼ならし処理を省略する製造方法が開示
されているが、本発明とは対象合金および熱処理の目的
を異にするものである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、■およびNbを1種以上含む析出強化
型低合金鋼の成型加工方法において、焼ならし処理を省
略しても、従来と同等もしくはより以上の特性を有する
製品を得ることができる成形加工方法を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、■およびNbを1種以上含む析出強化型
低合金鋼を成形加工するに際し、最終の熱間圧延や熱間
押出等の熱間加工条件を特定範囲内に限定すれば、熱間
加工後に焼ならし処理を施さなくても従来と同等もしく
はこれ以上の特性を有する製品を得ることができること
を見出した。
即ち、最終熱間加工を組織制御の加工熱処理法で行い、
最終熱間加工における加熱中に炭窒化物を均一固溶させ
るとともに合金成分を均一化させ、熱間加工および冷却
中に健全なマルテンサイトもしくはベイナイト組織を生
成させ、且つVおよび/又はNbの微細炭化物を分散析
出させ、その後Ac+変態点以下の温度に加熱して、更
に微細炭化物を析出させるとともに加工により硬化した
組織を軟化させ、高温で安定な組織とすれば、熱間加工
後に焼ならし処理を施さなくとも高い強度と優れた靭性
が得られるのである。
ここに本発明の要旨は「重量%で、C: 0.02〜0
.3%、Cr : 0.1〜5%、MoおよびWの1種
又は2種を総量で0.2〜4%含有し、更にVおよびN
bの1種又は2種を総量で0.01〜1%含有する低合
金鋼の成形加工方法において、最終の熱間成形加工をA
c。
変態点+50℃以上、1150℃以下の温度域に1分以
上加熱して700℃〜1150℃の温度範囲における加
工度を2C%以上とする条件で行い、次いで500℃/
h以上の冷却速度で冷却した後、^c1変態点以下の温
度域に加熱して焼もどしすることを特徴とする高温用低
合金鋼の成形加工方法」にある。
さらに本発明は「重量%で、C: 0.02〜0.3%
、N:0.1%以下、Cr:0.1〜5%、Moおよび
Wの1種又は2種を総量で0.2〜4%含有し、更に■
およびNbの1種又は2種を総量で0.01〜1%含有
する低合金鋼を、上記の最終の熱間成形加工、冷却およ
び焼もどしと同じ条件で加工、冷却および熱処理するこ
とを特徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法」、「上
記の方法の最終工程のAc+変態点以下の焼もどしにか
えて500℃以上、Ac+変態点以下の温度域に加熱後
、温間加工することを特徴とする高温用低合金鋼の成形
加工方法」および「前記温間加工の後に、更にAc、変
態点以下の温度域に加熱して応力除去焼鈍することを特
徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法」を要旨とする
(作用) 以下、本発明にかかる高温用低合金鋼の成形加工方法に
ついて詳細に説明する。
まず、本発明が対象とする低合金鋼の含有成分を前記の
ように限定する理由を作用効果とともに説明する。
C: Cは後述する■およびNbと結合して炭化物を析出させ
るとともに強度を付与する元素である。しかし、その含
有量が0.02%未満では強度が十分ではなく、安定な
炭化物が生成されず、また健全なマルテンサイトもしく
はベイナイト組織とはならない、従って、十分なりリー
プ強度と靭性とを確保することができない。一方、0.
3%を超えて含有させると炭化物が著しく粗大化し、強
度および靭性が低下するのみならず、鋼が硬化して加工
性および溶接性を損なうことになる。
Cr: Crは高温材料における主要合金元素であり、その含有
量が0.1%未満では高温用鋼として必要な耐酸化性が
得られない、 Crはその含有量を多くするほど耐酸化
性、耐水素侵食性、耐Na腐食性等が向上する。しかし
、5%を超えて含有させるとベイナイト組織とはならず
、十分なりリープ強度および靭性を得ることができない
MoおよびW: これら元素はともに高温材料における主要な固溶強化元
素であり、単独もしくは複合で添加されて高温クリープ
強度を高める作用がある。しかし、その含有量が1種も
しくは2種総量で0.2%未満では十分な強度が得られ
ず、また総量で4%を超えて含有させると綱が著しく硬
化して加工性および溶接性を損なうだけではなく、強度
および靭性をも低下させることになる。
■およびNb: これら元素はいずれもC又はNと結合してV(C,N)
又はNb(C,N)の微細析出物を形成し、クリープ強
度を向上させる重要な元素である。しかし、これらの炭
窒化物が粗大析出した場合には、前記効果が消失してク
リープ強度の著しい低下を起こす原因となるばかりか、
加工性、溶接性および靭性に対しても有害となる。従っ
て、本発明ではこれら元素の含有量を1種又は2種総量
で0.01〜1%に限定する。含有量が総量で0.01
%未満では、炭窒化物が十分に析出しないのでクリープ
強度が向上しない、また総量で1%を超えて含有させる
とV(C,N)又はNb(C,N)の析出物が粗大化し
、強度、靭性、加工性および溶接性を損なう原因となる
N: Nはオーステナイトを安定化させるとともに窒化物を析
出させる作用がる。通常の不純物レベルでもこの効果は
あるが、不純物レベル以上に積極的に含有させてもよい
、但し、その含有量が0.1%を超えると加工性および
溶接性が著しく損なわれるとともに靭性および強度も低
下する。従って、Nを積極的に添加する場合でも、その
含有量を0゜1%以下とする。
本発明方法が対象とする析出強化型低合金鋼は、少なく
とも上記の各元素の含有量を前記の範囲内にすれば目的
を達成することができるが、下記に示すような元素を含
んでいてもよい。
st : o、s%以下、Mn : 1.5%以下、A
j!:0.04%以下、Ni:1%以下、或いはさらに
は必要に応じ、Ti、 B、 Zr、 Ca、 Laの
1種又は2種以上を総量で0.3%以下含んでいてもよ
い、これらの元素は、強度、靭性、加工性および溶接性
を向上させる作用効果を有している。
なお、その他にP、 S、 Ab、 Snなどが不純物
となるが、これらの不純物はそれぞれ0.03%以下の
範囲で可能な限り低くするのがよい。
次に、本発明の成形加工方法を添付図を参照して説明す
るとともに、その成形加工条件の限定理由について述べ
る。
第1図は本願第1発明の成形加工方法にかかる工程を示
す模式図、である。
(1)加熱工程: 最終熱間加工における加熱工程は、鋳込、ビレットやス
ラブに加工する熱間加工およびこれから管、板等に加工
する熱間加工等の前工程で粗大化した炭窒化物などの析
出物を固溶させるとともに、添加合金元素の偏析を均一
化し、さらに不均一な加工組織を均一化するのが狙いで
ある。特にこの加熱はVおよび/又はNbの炭窒化物を
十分固溶させることに目的がある。従って、この加熱で
は前記組成の低合金鋼をAcs変態点+50℃以上(通
常、本発明の対象鋼ではAcs変態点は850〜950
”C程度である)、1150℃以下の温度域で1分以上
加熱する条件で実施する必要がある。加熱温度が此、変
態点+50゛C以上より低いと上記析出物の固溶が不十
分で、従来の焼ならし処理を省略した場合には高温クリ
ープ強度が著しく損なわれたり、前工程の不均一組織や
偏析が残存し、強度および靭性を低下させることになる
。一方、加熱温度が高いほど析出物の均一化固溶が促進
されるが、1150℃を超えると粒成長が起こり、靭性
および強度を低下させることとなる。
なお、■および/又はNbの含有量の多いものは、前記
温度範囲の高温側で加熱して炭窒化物の固溶を促進させ
てやるのが望ましい。
加熱保持時間が1分未満では未固溶析出物が多く、且つ
合金元素の偏析もあって微細な■、Nbの炭窒化物が十
分に析出しないためにクリープ強度の向上が得られない
加熱保持時間の上限に関しては、本発明では特に規定を
要しない、長く加熱しても特性劣化を起こすことはない
が、実生産上は1 h/25mm厚さ程度を上限とする
のが望ましい、また、加熱後の材ネ4温度が所定の加工
開始温度であれば、材料は直ちに加工に供されるが、こ
の場合も1分以上加熱保持してやるのがよい。
(II)最終熱間成形加工工程: 熱間圧延および熱間押出し等の最終熱間成形加工工程は
、加熱後の材料を700〜1150℃において加工度を
20%以上とする条件で行う、加工はフェライト単相、
フェライトとオーステナイトの2相、オーステナイト単
相のいずれの温度域で行ってもよいが、材料に20%以
上の加工を付与して十分な加工歪みを与え、合金元素の
偏析を均一化し、■、Nb、 Crの炭窒化物などの微
細析出物の析出をコントロールすることが大切である。
加工温度が700℃未満では、変形抵抗が高くて十分な
成形加工ができないばかりか、加工歪みの残存によりク
リープ強度、靭性および溶接性が損なわれることになる
。また、1150℃を超える温度で加工すると加工歪み
の回復が早くて、加工歪みによる微細析出物および組織
制御を行うことができなくなって強度および靭性を損な
う。
この工程における加工度が20%未満の場合には、炭窒
化物などの析出が不十分となり且つ安定な微細析出物が
生成しないためにクリープ強度が損なわれる。
(In)熱間加工後の冷却工程: 熱間加工後の冷却工程も、本発明方法の重要な工程のひ
とつである。その目的は熱間加工後の冷却中に加工歪み
により微細析出物の析出形態を制御することにある。即
ち、熱間加工後に500℃/h以上の冷却速度で急冷す
ることにより、Ar、変態点以下で加工歪みによりV、
Nbの炭窒化物が微細に点列状に析出するとともに健全
なマルテンサイト組織もしくはベイナイト組織(一部に
フェライトを含むベイナイト組織)が形成されるのであ
る。
しかし、冷却速度が500℃/h未満では、V、Nbの
炭窒化物が粗大化して整合性が失われ、クリープ強度を
損なわしめるとともに、FeおよびCrの炭化物が析出
して組織がパーライトもしくはフェライト+パーライト
となり強度および溶接性を損なうことになる。
ここで、前記整合性とは■、Nbの炭窒化物がマトリッ
クス中にある結晶方位関係を保って微細分散析出した状
態をいう。
通例、析出物の大きさが500Å以下であれば、マトリ
ックスに整合し格子歪をもった状態となり、これがクリ
ープによる転位移動の障害となって強度を高めるが、析
出物の整合性がなくなると、即ち、0.1 μ−以上の
ような粗大化した析出物ではもはやクリープ強度の向上
に何ら寄与しなくなる。
本発明では最終の熱間成形加工、冷却およびその後の焼
もどしの条件を規定することにより、析出物を前記のよ
うな状態とすることができるのである。
なお、冷却は大型厚肉部材では、通例の空冷では500
℃/h以上の冷却速度を確保することが困難であるので
、このようなものは水冷或いはミスト冷却などの加速冷
却法で2.冷してやるのがよい。
本発明にかかる成形加工方法は、上記の(1)〜(If
f)の工程を経た後の材料を焼もどしして最終製品とし
てもよく、或いは添付第2図に示すように上記(I)〜
(I[l)の工程を経た後の材料を再加熱し、温間加工
して最終製品としてもよい、さらには添付第3図に示す
ようにこの温間加工後に応力除去焼鈍して最終製品とし
てもよい。
熱間成形加工後に、これらの処理工程を行う目的は下記
の通りである。
(IV)焼もどし処理工程: 焼もどし処理は、従来と同様AC+変態点以下で処理す
ることにより高温で安定な組織を確保するとともに微細
炭窒化物を更に析出させることにある。  Ac+変態
点を超える温度では強度および靭性が1員なわれる。
この焼もどしは熱間加工歪みを取り除くうえからは、7
20〜750℃の温度範囲で1〜2時間加熱する処理条
件で行うのがよい。
(V)再加熱工程、(Vl)温間加工工程:再加熱工程
および温間加工工程の目的は、加熱および温間加工(例
えば曲げ加工)中に微細なVおよび/又はNbの炭窒化
物を更に析出させてクリープ強度を高めることにある。
さらには前工程(H〜(I[[)の加工熱処理で形成し
たマルテンサイト組織およびベイナイト組織をより安定
化させて強度および靭性を高めることにある。そのため
には、熱間加工後の材料を500℃以上、Ac、変態点
以下の温度域で加熱した後、好ましくは20%以下の加
工度の温間加工を施してやるのがよい。
加熱温度が500℃より低いと、&l#aが硬いマルテ
ンサイトもしくはベイナイトとなって靭性、高温クリー
プ強度および延性が損なわれる。一方、Ac+変態点よ
り高い温度で加熱すると、部分変態により再オーステナ
イト化が起こり、強度および靭性が著しく損なわれる。
(■)温間加工後の応力除去焼鈍工程:この工程は、温
間加工後の材料をAc+変態点以下の温度に加熱するこ
とによって、温間加工により蓄積された内部歪みを除去
するのが目的である。
なお、上記成形加工方法で得られた成品は、その後更に
冷間加工、もしくは溶接およびAC+C基点の加熱によ
り温間加工する場合もある。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
(実施例) 第1表に示す化学組成の低合金鋼を150kg真空炉で
溶解し、鋳型に鋳込んでインゴットを製造し、これを1
150〜900℃の温度に加熱した後、熱間鍛造して4
0禦m厚X 80m−幅X 200階爾長さのブロック
を作製した。これを素材にして第2表に示す熱間加工お
よび熱処理条件で成形加工を行った。
熱間加工は第2表に示す加工温度域でロール圧延により
40%の肉厚減少率で加工を行った。また温間加工は同
じくロール圧延により10%の肉厚減少率で加工を施し
た。
なお、第2表の成形加工方法の欄に示す「従来法」とは
、添付第4図に示す工程により、’ (a) Jは第1
図に示す工程により、「(ロ)」は第2図に示す工程に
より、r (C) Jは第3図に示す工程により、それ
れぞ成形加工を施したことを意味する。また、「(a)
比較法」とは第1図に示す工程により成形加工を施した
ものであるが、加熱温度又は加工温度が本発明で規定す
る範囲より外れた条件で成形加工を施したことを意味す
る。
このようにして得られた加工板材の圧延方向肉厚中央部
よりJIS J号シャルピー衝撃試験片と径61111
×評点距離(GL)30mmの引張試験片を採取し、常
温引張試験、シャルピー衝撃試験および550℃クリー
プ破断試験を行った。その結果を第3表に示す、また、
第5図に従来例に対するクリープ破断強度をグラフ化し
たものを示す。
(以下、余白) 第3表より明らかなように、本発明方法により成形加工
されたものは、焼ならしを行う従来方法により成形加工
されたものと比べて、引張強さ、靭性およびクリープ破
断強度等の特性は同等もしくはそれ以上である。これに
対して、本発明方法と同様の工程により成形加工を施し
たが、加工温度が低い比較例のA3、B3、C3は引張
強さが著しく高い反面、延性、靭性およびクリープ破断
強度が低い、また、加熱温度が低い比較例のA4、B4
、C4は組織と材質が不安定のためにクリープ破断強度
が極めて低い。
第5図から明らかなように、クリープ破断強化について
は本発明例のものは従来例と同等かそれ以上であるのに
対し、比較例のものは極めて低い。
これは、熱間加工の前工程の履歴が残存し、かつ微細な
■、Nbの炭窒化物が析出しないか(A3、B3、C3
)、加工歪みが高く、かつ健全なベイナイtta轍とな
らないか(A4、B4、C4)、いずれかの原因による
なお、本発明方法で得られた加工板材について、抽出し
プリ力を電子顕微鏡により観察した結果、いずれのもの
も微細なV、 Nb、 Crの炭窒化物が点列状に析出
し、且つ健全な組織であった。
(発明の効果) 以上説明した如く、本発明方法によれば低合金鋼の成形
加工における焼ならし処理を省略することができるので
、工程の合理化と大幅なコスト低減が達成される。また
、焼ならし処理を施さなくても従来と同等もしくはそれ
以上の特性をもった製品を得ることができる。
従って、本発明方法はボイラ、原子力、化学工業用等の
板材、管材、鍛造品の製造方法としてその効果は大きい
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の成形加工方法の工程を示すヒートパ
ターン図 第2図は、本発明の他の成形加工方法の工程を示すヒー
トパターン図、 第3図は、□本発明のもう一つの成形加工方法の工程を
示すヒートパターン図、 第4図は、従来の成形加工方法の工程を示すヒートパタ
ーン図、 第5図は、実施例の本発明例および比較例における55
0℃X10’hクリ一プ破断強度を従来例との強度比で
示したグラフ、である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、C:0.02〜0.3%、Cr:0.
    1〜5%、MoおよびWの1種又は2種を総量で0.2
    〜4%含有し、更にVおよびNbの1種又は2種を総量
    で0.01〜1%含有する低合金鋼の成形加工方法にお
    いて、最終の熱間成形加工をAc_3変態点+50℃以
    上、1150℃以下の温度域に1分以上加熱して700
    ℃〜1150℃の温度範囲における加工度を20%以上
    とする条件で行い、次いで500℃/h以上の冷却速度
    で冷却した後、Ac_1変態点以下の温度域に加熱して
    焼もどしすることを特徴とする高温用低合金鋼の成形加
    工方法。
  2. (2)重量%で、C:0.02〜0.3%、N:0.1
    %以下、Cr:0.1〜5%、MoおよびWの1種又は
    2種を総量で0.2〜4%含有し、更にVおよびNbの
    1種又は2種を総量で0.01〜1%含有する低合金鋼
    を、特許請求の範囲第1項記載の最終の熱間成形加工、
    冷却および焼もどしの条件で加工、冷却および熱処理す
    ることを特徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法。
  3. (3)特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方法にお
    けるAc_1変態点以下の焼もどしにかえて、500℃
    以上、Ac_1変態点以下の温度域に加熱後、温間加工
    することを特徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法。
  4. (4)特許請求の範囲第3項記載の方法における温間加
    工の後に、更にAc_1変態点以下の温度域に加熱して
    応力除去焼鈍することを特徴とする高温用低合金鋼の成
    形加工方法。
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