JPH10235447A - 高靱性・高耐力フェライト+パーライト型非調質鋼鍛造品の製造方法 - Google Patents

高靱性・高耐力フェライト+パーライト型非調質鋼鍛造品の製造方法

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Publication number
JPH10235447A
JPH10235447A JP5825797A JP5825797A JPH10235447A JP H10235447 A JPH10235447 A JP H10235447A JP 5825797 A JP5825797 A JP 5825797A JP 5825797 A JP5825797 A JP 5825797A JP H10235447 A JPH10235447 A JP H10235447A
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JP
Japan
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ferrite
temperature
forging
mneq
yield strength
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Application number
JP5825797A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Yoshida
広明 吉田
Yukihiro Isogawa
幸宏 五十川
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10235447A publication Critical patent/JPH10235447A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価であり且つ広い用途に用いられているフェ
ライト+パーライト型非調質鋼を用いて、高靱性且つ高
耐力を有する鍛造品を製造する方法を提供する。 【解決手段】重量%でC:0.20〜0.50%,Si:0.10〜
2.0%,P:≦0.050%,V:0.08〜0.40%であり、且つ
Mneq=Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+10
(Nb−0.02)で表わされるマンガン当量Mneqが、
Mneq:0.8〜2.0%(但しMn:0.2〜2.0%,Cr:
0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,Ni:≦0.50%,Cu:
≦0.50%)であって残部実質的にFeから成る合金を95
0℃以上に加熱してオーステナイト化した後、冷却を行
って一旦750〜1050℃に降温させてその温度域で鍛造加
工を行い、しかる後冷却を行ってフェライト+パーライ
ト変態させることによって降伏比73以上の鍛造品を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコネクティングロ
ッド,ホイールハブ,スピンドル関連部品,サスペンシ
ョン関連部品,アーム類等の自動車等の輸送機器,建設
機器,産業機械等の部品に好適に適用可能な高靱性・高
耐力フェライト+パーライト型非調質鋼鍛造品の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フェラ
イト+パーライト型非調質鋼は安価であり且つ用途が広
いため、最も多く使用されている鋼種の1つである。し
かしながらこの鋼種は材料特性的には強度と靱性のバラ
ンスは決して高くなく、従来にあっては強度か靱性のど
ちらかのみしか有効に高めることができなかったのが実
情である。
【0003】また焼入れ−焼戻しされた材料と比較し
て、強度−靱性だけでなく降伏強度(降伏比)において
も低く、実際の部品ないし構造物等に使用されるときに
は安全率を高く見積もらなければならないなどの問題が
あった。
【0004】制御圧延の分野においては、圧延の際のパ
ス条件とか温度条件,冷却条件等を制御して緻密な組織
を得、高い強度と靱性バランスを得ることは実現されて
いる。
【0005】しかしながら制御圧延鋼は製造上の制約か
ら棒状或いは板状のものしか生産できず、直接切削用の
非調質鋼或いは冷間加工用鋼としてしか使用することが
できない。また切削或いは冷間加工が目的であるため、
得られる強度は自ずと制限されてしまう。
【0006】従来、フェライト+パーライト型非調質鋼
を鍛造加工して上記自動車部品等の鍛造品を製造する場
合、1100〜1200℃程度の高温で鍛造加工してい
るのが通常である。
【0007】しかしながらこの場合得られる組織は粗い
ものとなってしまい、靱性や降伏強度(降伏比)は大幅
に低下してしまう。1100〜1200℃程度の高温で
熱間加工したとき、加工後に再結晶が進み、その後の冷
却過程で組織が粗大化してしまう。
【0008】これに対して鍛造加工温度を低下させた場
合、微細なフェライト+パーライト組織をより得やすく
なるが、鍛造温度の低下に伴いフェライト分率が増大し
硬さの低下を招いてしまう。またVが添加された鋼種で
は鍛造時の変形抵抗増加にもつながるなど様々な問題が
生じる。
【0009】フェライト+パーライト型非調質鋼の熱間
鍛造品を高靱性化する手法として、Nb添加によりオー
ステナイト粒の粗大化を防止する方法、或いはMn,C
r等を添加してフェライト+パーライトスタート点の低
下を図り、組織を微細化する方法が知られている。
【0010】また降伏強度或いは降伏比を上げるため
に、V添加量を0.2〜0.3%に増加した鋼種も見ら
れるが、従来の熱間鍛造加工では組織の粗大化は免れ
ず、本来得られるべき降伏強度は得られていない。
【0011】以上のように成分調整のみによる手法では
得られる組織や靱性,降伏強度等に限界があり、強靭鋼
レベルの強度,靱性バランスを達成することは困難であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
事情を背景とし、靱性,降伏強度に優れたフェライト+
パーライト型非調質鋼鍛造品を得ることを目的としてな
されたものである。而して請求項1の鍛造品の製造方法
は、重量%で、C:0.20〜0.50%,Si:0.
10〜2.0%,P:≦0.050%,V:0.08〜
0.40%であり、且つMneq=Mn+Cr+Mo+
Cu+Ni/2+V+10(Nb−0.02)で表わさ
れるマンガン当量Mneqが、Mneq:0.8〜2.
0%(但しMn:0.2〜2.0%,Cr:0.1〜
1.0%,Mo:≦0.50%,Ni:≦0.50%,
Cu:≦0.50%)であって残部実質的にFeから成
る合金を950℃以上に加熱してオーステナイト化した
後、冷却を行って一旦750〜1050℃に降温させて
その温度域で鍛造加工を行い、しかる後冷却を行ってフ
ェライト+パーライト変態させることによって降伏比7
3以上の鍛造品を得ることを特徴とする。
【0013】請求項2の鍛造品の製造方法は、重量%
で、C:0.20〜0.50%,Si:0.10〜2.
0%,P:≦0.050%,V:0.08〜0.40
%,Nb:0.02〜0.1%であり、且つMneq=
Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+10(Nb−
0.02)で表わされるマンガン当量Mneqが、Mn
eq:0.8〜2.0%(但しMn:0.2〜2.0
%,Cr:0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,N
i:≦0.50%,Cu:≦0.50%)であって残部
実質的にFeから成る合金を950℃以上に加熱してオ
ーステナイト化した後、冷却を行って一旦750〜11
00℃に降温させてその温度域で鍛造加工を行い、しか
る後冷却を行ってフェライト+パーライト変態させるこ
とによって降伏比73以上の鍛造品を得ることを特徴と
する。
【0014】請求項3の鍛造品の製造方法は、重量%
で、C:0.20〜0.50%,Si:0.10〜2.
0%,P:≦0.050%,V:0.08〜0.40
%,Nb:0.02〜0.1%,Al:0.015〜
0.10%であり、且つMneq=Mn+Cr+Mo+
Cu+Ni/2+V+10(Nb−0.02)で表わさ
れるマンガン当量Mneqが、Mneq:0.8〜2.
0%(但しMn:0.2〜2.0%,Cr:0.1〜
1.0%,Mo:≦0.50%,Ni:≦0.50%,
Cu:≦0.50%)であって残部実質的にFeから成
る合金を950℃以上に加熱してオーステナイト化した
後、冷却を行って一旦750〜1100℃に降温させて
その温度域で鍛造加工を行い、しかる後冷却を行ってフ
ェライト+パーライト変態させることによって降伏比7
3以上の鍛造品を得ることを特徴とする。
【0015】請求項4の鍛造品の製造方法は、請求項
1,2,3の何れかにおいて、前記合金中に前記合金成
分に加えて更にS,Pb,Bi,Te,Caの何れか1
種若しくは2種以上を、S:0.03〜0.3%,P
b:≦0.3%,Bi:≦0.15%,Te:≦0.0
5%,Ca:≦0.05%の範囲で含有させることを特
徴とする。
【0016】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の製造方
法は、焼入れ性を表わすマンガン当量を上記所定の範囲
に規定するとともに、合金成分としてCとともにVを含
有させ、かかる合金を950℃以上の高温に加熱してV
Cを固溶化させた上で、一旦先ず750〜1050℃に
降温させてその温度域で鍛造加工を施し、しかる後再び
冷却してフェライト+パーライト変態させて所定の鍛造
品を得ることを骨子とするもので、これにより高靱性,
高降伏強度の鍛造品を得ることができる。
【0017】尚本発明において、950℃以上の加熱で
オーステナイト化した後の冷却手法として空冷,衝風冷
却等の冷却手法を用いることができる。また同様に鍛造
加工後における冷却方法として空冷,衝風冷却等の冷却
手法を用いることができる。
【0018】上記のように本発明において高靱性,高降
伏強度の鍛造品の得られる理由は以下の点にある。本発
明に従って合金中にCと併せてVを含有させ、これを9
50℃以上の高温に加熱したとき、VCをオーステナイ
ト組織に十分に固溶させることができる。
【0019】Vはオーステナイトへの固溶量が極めて少
ないが、含有量を上記範囲としたとき、950℃以上の
加熱によって十分にこれをオーステナイト中に固溶させ
ることができる。
【0020】オーステナイト中に固溶したVの炭化物V
Cはそのまま冷却を行ったときには、通常オーステナイ
トよりも更に固溶度の低いフェライト粒内に変態とほぼ
同時に析出し始める。この場合十分な組織の微細化は得
られない。
【0021】しかるに本発明に従って加熱によりオース
テナイト化した上で、一旦フェライト変態の始まる75
0℃以上の温度に降温して再結晶温度以下で塑性加工を
加えると、加工誘起現象によってV炭化物が析出を開始
する。このとき析出したV炭化物は、塑性加工によって
導入させる転位を効果的にピンニングする。この結果フ
ェライト変態まで高い加工歪を保つことができる。
【0022】而して加工歪の入ったオーステナイトから
変態−析出するフェライトは極めて微細となり、靱性,
降伏強度(降伏比73以上)の向上に大きく寄与するの
である。
【0023】前述した通常の高温での熱間鍛造では、熱
拡散や再結晶により加工による歪が消失し、得られる組
織は極めて粗い組織となる。そしてこれが原因で靱性,
降伏強度(降伏比)は焼準材に対し大幅に低下する。一
方鍛造温度を低下させて行くと靱性,降伏比は増加する
ものの、引張強度の大幅な低下を免れない。
【0024】本発明は、Vを含む鋼種を一旦VC固溶温
度以上に加熱した後、750〜1050℃で鍛造するこ
とによって、VCの加工誘起析出による効果を狙ったも
のである。
【0025】即ち本発明に従って鍛造加工を行った場
合、鍛造温度は高くても加工誘起析出したVCによるピ
ンニング効果により、導入された多量の歪が熱拡散等に
より消失するのが防がれ、より高い歪を保ちながらフェ
ライト変態できるため、今までのいわゆる亜熱間鍛造で
得られる組織よりも緻密な組織が得られる。
【0026】組織が緻密であれば降伏強度,靱性は増加
し、従来の熱間鍛造材と比較にならないほどの特性が得
られるのである。但しこの効果を得るためにはVCを一
旦固溶させることが必要であり、その温度の下限値は9
50℃である。尚本発明において、バーニング防止のた
めにオーステナイト化のための加熱温度は1300℃以
下とするのが望ましい。
【0027】本発明ではまた、焼入れ性を表わすマンガ
ン当量を0.8〜2.0%に規定している。これは次の
理由に基づく。フェライト結晶粒を微細化する手法とし
て、Mn,Cr等の焼入れ性向上元素の添加量を増す方
法がある。焼入れ性向上元素の添加量を増加させると、
連続冷却線図におけるフェライト変態曲線はより低温
側、変態開始時間がより長時間側に移動する。そのため
鍛造後のフェライト変態開始温度が低くなり、微細なフ
ェライト粒が得られるようになる。しかしながら焼入れ
性向上元素の添加量を増やし過ぎるとベイナイトが析出
し始める。
【0028】本発明においてマンガン当量の上限値を規
定しているのは以上の理由に基づく。而して本発明にお
いて許容できるマンガン当量の上限値は2.0%である
ことを確認した。
【0029】本発明はまた、鍛造品の降伏比が73以
上、望ましくは75以上となるように合金の組成及び加
熱・加工条件を制御するもので、かかる本発明によれ
ば、鍛造品を小型化,軽量化することができ、適用可能
な製品の用途が広がる効果が得られる。
【0030】請求項2の製造方法は、上記合金成分に加
えてNbを0.02〜0.1%の範囲で含有させ、オー
ステナイト状態から降温後の鍛造加工を750〜110
0℃の温度領域で行うものである。
【0031】本発明に従ってNbを合金中に含有させた
場合、Nbが高温で安定な複炭・窒化物を作るため、オ
ーステナイト粒の粗大化を防止し、より微細なフェライ
ト+パーライト組織が得られやすくなる。
【0032】またNbを固溶させた後750〜1100
℃で鍛造した場合、Vと同様の理由で加工誘起されたN
b(C,N)が析出し、転位の増加を促し、拡散による
消失を防ぐことができる。
【0033】尚、Nbは一旦固溶することによって活性
化エネルギーの増加や再結晶温度の上昇効果も得られる
ので、微細結晶粒が得られる有効鍛造温度域が拡大す
る。
【0034】Vを添加せずにNbを単独で添加した場合
であっても高温側での鍛造時の組織粗大化を防ぐことが
できるが、低温側での鍛造後の組織はVのみを添加した
場合よりもむしろ粗い。従ってNbの最も有効的な利用
はVとの複合添加である。
【0035】次に請求項3の製造方法は、上記V,Nb
に加えて更にAlをAl:0.015〜0.10%の範
囲で含有させるものである。この請求項3に従ってAl
を更に合金中に含有させた場合、Nbに加えてAlが高
温で安定な複炭・窒化物を作るため、オーステナイト粒
の粗大化を更に効果的に防止し、また微細なフェライト
+パーライト組織が得られやすくなる。
【0036】またAlを含有させた場合、鍛造加工時に
加工誘起された(Nb,Al)(C,N)が析出し、転
位の増加を促し、拡散による消失を更に効果的に防ぐこ
とができる。
【0037】本発明では、上記成分に加えて快削成分
S,Pb,Bi,Te,Caの何れか1種若しくは2種
以上をS:0.03〜0.3%,Pb:≦0.3%,B
i:≦0.15%,Te:≦0.05%,Ca:≦0.
05%の範囲で含有させることができる(請求項4)。
これら成分を含有させることによって被削性を効果的に
高めることができる。
【0038】次に本発明における各化学成分の限定理由
を以下に詳述する。 C:0.20〜0.50% Cはその添加量によって硬さを決定するものである。本
発明では高強度,高靱性を得るためにその添加量を0.
20〜0.50%とする。
【0039】Si:0.10〜2.0% Siは固溶強化によって強度を高める作用があるが、同
時に鍛造時の変形抵抗をも高めてしまうため0.10〜
2.0%とする。
【0040】P:≦0.050% Pは粒界偏析の原因となる元素であり、上限を抑える必
要がある。故にその添加量を0.050%以下とする。
【0041】Mn,Cr,Mo,Cu,Ni:Mneq
(Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+10(Nb
−0.02))で0.8〜2.0% これらの元素は連続冷却線図におけるフェライトノーズ
を長時間側或いは低温側に移動させる作用があるため、
フェライト変態開始温度を下げ、フェライト粒の微細化
に効果がある。
【0042】しかしこれらの元素を添加しすぎるとベイ
ナイトが生成し、様々な弊害が出てしまうため、総添加
量をマンガン当量(Mneq)に換算して0.8%以
上、2.0%以下に規定する。
【0043】またMn,Cr,Mo,Cu,Niそれぞ
れ単独については、Mn:0.2〜2.0%,Cr:
0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,Ni:≦0.
50%,Cu:≦0.50%に規定する。
【0044】V:0.08〜0.40% Vは鍛造時にV炭化物が加工誘起析出することによって
結晶粒を微細化する働きがある。但しVは固溶度が低い
ため0.08〜0.40%の範囲に規定する。
【0045】Nb:0.02〜0.1% NbもVと同様の理由から上限を0.1%に規定する。
一方Nbを積極的に利用するときは0.02%以上添加
する。
【0046】Al:0.015〜0.10% AlはNbとともにNと結合して安定な窒化物を形成
し、結晶粒の粗大化を防止する。しかし添加量が多くな
ると鍛造性を悪化させるため添加量を0.015〜0.
10%とする。
【0047】S :0.03〜0.3% Pb:≦0.3% Bi:≦0.15% Te:≦0.05% Ca:≦0.05% S,Pb,Bi,Te,Ca等の元素は被削性を高める
作用があるが、鍛造性を阻害する元素でもある。従って
本発明では添加量をそれぞれ上記のように規定する。
【0048】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。 [実施例1]表1に示す化学組成の合金を図1に示すプ
ロセス1,プロセス2に従って処理し、各種試験を行っ
た。尚、鍛造は前方押出法により減面率60%で24m
mφ×48mmLの試験片に加工形成した。
【0049】
【表1】
【0050】図2は焼入れ性向上元素の添加量をマンガ
ン当量(Mneq)に換算して、マンガン当量とフェラ
イト粒度番号との関係を、また図3はマンガン当量と冷
却後硬さとの関係をそれぞれ示したものである。尚、こ
れらは何れも図1(A)のプロセス1に従って鍛造した
結果である(加熱温度:1050℃,鍛造温度:900
℃)。これらの結果から、微細なフェライト+パーライ
ト組織を得るためにはマンガン当量を0.8%以上とす
ることが必要であることが分かる。
【0051】この結果によれば、マンガン当量の増加に
伴って結晶粒度は高くなっている。但しマンガン当量が
2.0%を超えるとベイナイトの析出により硬さが上昇
し始める(図3参照)。完全にフェライト+パーライト
組織にするためにはマンガン当量の上限を2.0%に規
定しなければならない。
【0052】次に表3は鋼種A,D,H,I,J,K,
L,M,Nについて、各種鍛造温度で鍛造加工を行った
場合の降伏強度,引張強度,降伏比,衝撃値特性をそれ
ぞれ表わしている。
【0053】
【表3】
【表4】
【0054】図4はこの結果に基づき、Nbを添加せず
Vを単独で添加した場合のV添加量及び鍛造温度と降伏
比との関係を表わしている。この結果に示しているよう
に、Vを0.08〜0.40%の範囲で添加したV添加
鋼(表1中D,H,I,J)は本発明の鍛造温度750
〜1050℃の範囲内、具体的には800,900℃,
1000℃において非常に高い降伏比(75%以上)が
得られている。
【0055】但し降伏比の最大値はVが0.3%のとき
でそれ以上添加した場合、降伏比は低下傾向となる。ま
た何れの鋼種においても、鍛造温度が1100℃以上に
なると降伏比は極端に低下する。
【0056】次に図5は、NbとVとを複合添加した場
合(表1中L,M,N)のV添加量及び鍛造温度と降伏
比との関係を表わしている。図5の結果に表われている
ように、NbとVとを複合添加したものは、Vを単独で
添加したものに比べて1100℃の高温で鍛造加工を行
った場合でも高い降伏比が得られている。但し更に降温
の1200℃で鍛造を行った場合、十分な降伏比は得ら
れていない。
【0057】以上から分かるように本発明においてVを
単独で添加した場合、鍛造温度の望ましい上限値は10
50℃であり、またNbとVとを複合添加した場合、鍛
造温度の望ましい上限値は1100℃である。
【0058】尚、図4及び図5において鍛造温度が10
00℃以下の場合には図1(A)のプロセス1に従って
処理を行った。また鍛造温度が1000℃を超える場合
については図1(B)のプロセス2に従って処理を行っ
た。
【0059】次に快削成分の添加による影響を見るた
め、表2に示す化学組成の合金を図1(A)のプロセス
1に従って処理し、引張試験及びシャルピー衝撃試験を
実施した。快削成分の添加量(S+Pb+2×Bi量)
と降伏比の関係が図6に、また快削成分の添加量と衝撃
値との関係が図7にそれぞれ示してある。
【0060】
【表2】
【0061】これらの結果から、快削成分を通常レベル
で添加しても降伏比及び衝撃値に対してそれほど大きな
影響はなく、従って鋼の特性を特に損なわないで快削成
分の添加により被削性を効果的に高め得ることが分か
る。
【0062】[実施例2]次に表4に示す試作条件の下
で、図8に示す自動車エンジン用コネクティングロッド
10を試作した。尚コネクティングロッド10のI−断
面形状は、引張試験片(3mmφ×30mm(平行部)
つかみ部M5)及び衝撃試験片が取り出せるように、R
部を実際の形状よりも小さくし、厚みが5mm以上とな
るようにした。
【0063】
【表5】
【0064】引張試験及び衝撃試験の結果を図9及び図
10に示している。これらの図の結果から、鋼種Hを鍛
造開始温度900℃で鍛造した水準(1)は、通常の熱
間鍛造を行う他水準のものと比較して明らかに降伏強度
(降伏比),靱性において優れていること、また水準
(1)のものは衝撃値が目標値50以上であるのに対
し、水準(2)及び水準(3)のものは衝撃値が50以
下となっていることが分かる。
【0065】降伏強度,靱性が高ければ自ずと疲労強度
も高くなり、コネクティングロッドのみならずその他の
部品の軽量化,小型化に大きく寄与することができる。
【0066】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において採用した鍛造品の製造
プロセスのパターン例を示す図である。
【図2】本発明の実施例において得られたマンガン当量
とフェライト粒度番号との関係を表わす図である。
【図3】本発明の実施例において得られたマンガン当量
と硬さとの関係を表わす図である。
【図4】本発明の実施例において得られたV添加量及び
鍛造温度と降伏比との関係を表わす図である。
【図5】本発明の実施例において得られたNbとVとを
複合添加した場合のV添加量及び鍛造温度と降伏比との
関係を表わす図である。
【図6】快削成分の添加による降伏比への影響を表わす
図である。
【図7】快削成分の添加による靱性への影響を表わす図
である。
【図8】本発明の他の実施例において試作したコネクテ
ィングロッド(コンロッド)の形状を示す図である。
【図9】図8のコネクティングロッドから採取した試料
について引張試験を行った結果を表わす図である。
【図10】図8のコネクティングロッドから採取した試
料について行った衝撃値の結果を表わす図である。
【符号の説明】
10 コネクティングロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 38/58 C22C 38/58

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で C :0.20〜0.50% Si:0.10〜2.0% P :≦0.050% V :0.08〜0.40% であり、且つ Mneq=Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+1
    0(Nb−0.02)で表わされるマンガン当量Mne
    qが Mneq:0.8〜2.0%(但しMn:0.2〜2.
    0%,Cr:0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,
    Ni:≦0.50%,Cu:≦0.50%) であって残部実質的にFeから成る合金を950℃以上
    に加熱してオーステナイト化した後、冷却を行って一旦
    750〜1050℃に降温させてその温度域で鍛造加工
    を行い、しかる後冷却を行ってフェライト+パーライト
    変態させることによって降伏比73以上の鍛造品を得る
    ことを特徴とする高靱性・高耐力フェライト+パーライ
    ト型非調質鋼鍛造品の製造方法。
  2. 【請求項2】重量%で C :0.20〜0.50% Si:0.10〜2.0% P :≦0.050% V :0.08〜0.40% Nb:0.02〜0.1% であり、且つ Mneq=Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+1
    0(Nb−0.02)で表わされるマンガン当量Mne
    qが Mneq:0.8〜2.0%(但しMn:0.2〜2.
    0%,Cr:0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,
    Ni:≦0.50%,Cu:≦0.50%) であって残部実質的にFeから成る合金を950℃以上
    に加熱してオーステナイト化した後、冷却を行って一旦
    750〜1100℃に降温させてその温度域で鍛造加工
    を行い、しかる後冷却を行ってフェライト+パーライト
    変態させることによって降伏比73以上の鍛造品を得る
    ことを特徴とする高靱性・高耐力フェライト+パーライ
    ト型非調質鋼鍛造品の製造方法。
  3. 【請求項3】重量%で C :0.20〜0.50% Si:0.10〜2.0% P :≦0.050% V :0.08〜0.40% Nb:0.02〜0.1% Al:0.015〜0.10% であり、且つ Mneq=Mn+Cr+Mo+Cu+Ni/2+V+1
    0(Nb−0.02)で表わされるマンガン当量Mne
    qが Mneq:0.8〜2.0%(但しMn:0.2〜2.
    0%,Cr:0.1〜1.0%,Mo:≦0.50%,
    Ni:≦0.50%,Cu:≦0.50%) であって残部実質的にFeから成る合金を950℃以上
    に加熱してオーステナイト化した後、冷却を行って一旦
    750〜1100℃に降温させてその温度域で鍛造加工
    を行い、しかる後冷却を行ってフェライト+パーライト
    変態させることによって降伏比73以上の鍛造品を得る
    ことを特徴とする高靱性・高耐力フェライト+パーライ
    ト型非調質鋼鍛造品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2,3の何れかにおいて、前
    記合金中に前記合金成分に加えて更にS,Pb,Bi,
    Te,Caの何れか1種若しくは2種以上を S :0.03〜0.3% Pb:≦0.3% Bi:≦0.15% Te:≦0.05% Ca:≦0.05% の範囲で含有させることを特徴とする高靱性・高耐力フ
    ェライト+パーライト型非調質鋼鍛造品の製造方法。
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