JPH029343B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、像担持体と、該像担持体に作用する
プロセス手段とを有するプロセスキツトが着脱自
在な画像形成装置に関するものである。

以下、画像形成装置の一例として電子写真複写
機を例にあげて説明する。

電子写真複写機では、現像剤の補給、廃トナー
の廃棄、コロナワイヤーの清掃等各種消耗部品の
交換あるいは転写材送り不良時の処置や装置の保
守点険を行う必要がある。また、転写材詰まりが
生じた場合、このジヤムした転写材を処理する必
要がある。従来、これら複写機のメンテナンスを
行う際には、像担持体表面に手や工具が触れて像
担持体表面に傷を付ける恐れがあつた。

また通常、メンテナンスを行う際には、前扉等
を開放する、あるいは本体を上下方向へ分割開放
することが行われるが、これによつた複写機本体
内に光が差し込み、像担持体表面特に転写域の像
担持体表面が光に曝されて、感光層を有する場
合、この感光層の劣化が起こる恐れがあつた。

さらに近時、SUP.3985436号明細書に示される
ように、感光ドラム、現像器、クリーナ、帯電器
等の像形成手段を一体にしたキツトを構成し、感
光ドラム交換時には各ユニツトを同時に交換する
ことにより、保守作業の軽減を図ることが考えら
れている。上記のような構成にする事により、ユ
ーザは特に定期的なメンテナンスの必要なプロセ
ス関係の各ユトツトを簡単に交換する事ができ、
サービスマンによる保守作業を軽減することがで
きる。さらには、他色のトナーを貯蔵したプロセ
スキツトと交換することにより、カラー画像を形
成することもできる。あるいは他の現像手段を組
込んだプロセスキツトと交換することにより、原
稿画像に応じた現像手段を用いることができる等
の利点がある。

しかしながらキツトを交換する際、あるいはキ
ツトを本体から取り外しておくと、この場合にも
キツトに保持されている感光ドラムに手を触れて
これを汚したり、または傷を付けたりする恐れが
ある。あるいは、キツトに保持されている像担持
体としての例えば酸化亜鉛感光層や有機半導体感
光層を有する感光ドラムが光に曝されて、この感
光層が劣化する恐れがある。そして、これら感光
ドラム上の傷や汚れあるいは感光層の劣化は、画
像に悪影響を与える。

特にプロセスキツトを用いる場合には、使用可
能な期間中においても、前記した様に保存の為あ
るいは他色のトナーの入つたプロセスキツトとの
交換の為等キツトを交換する機会は多いので、確
実に感光ドラムの保護を行う必要がある。

そこで本発明の目的は、ジヤム処理等の装置の
メンテナンスを行う際に、像担持体表面に傷が付
く、あるいは表面が汚れることを防止することの
できる画像形成装置を提供するものである。

また本発明の別の目的は、ジヤム処理等の装置
のメンテナンスを行う際に、像担持体表面が光に
曝されて劣化することを防止する画像形成装置を
提供するものである。

さらに本発明の別の目的は、像担持体を保護す
ることにより、鮮明な画像を得ることのできる画
像形成装置を提供するものである。

即ち、上記目的を達成する本発明は、像担持体
と、この像担持体に作用するプロセス手段と、像
担持体の転写部を覆う第一位置と該第一位置から
退避した第二位置とを移動可能なカバーと、を有
するプロセスキツトと、上記プロセスキツトを着
脱自在に案内するガイドと、上記プロセスキツト
の像担持体の転写部に対向して作用する第一位置
と該第一位置から退避した第二位置とを移動可能
なシート搬送部と、上記シート搬送部を第一位置
から第二位置へ移動させる動作に連動して、上記
プロセスキツトのカバーを第二位置から第一位置
へ移動させる手段と、を有することを特徴とする
画像形成装置である。

これによつて、本発明の画像形成装置は、像担
持体の保護を確実に行うことができ、鮮明な画像
を得ることができる。

本発明を実施例に従つて、さらに詳細に説明す
る。

まず、本発明を適用し得る複写機の一実施例に
ついて述べる。

第１図は複写機本体Ｃの断面図を示している。
また第２図は、第１図の複写機本体の前ドアを開
放した斜視図である。図において、１はガラス等
の透明部材よりなる原稿載置台で、レールＲ上を
矢印ａ方向に往復動する。２は短焦点小径結像素
子アレイであり、原稿載置台１上に置かれた原稿
像Ｏは照明ランプＬによつて照射され、その反射
光像はこのアレイ２によつて感光ドラム３上にス
リツト露光される。なおこの感光ドラム３は軸３
ｂを中心に矢印ｂ方向に回転する。また４は帯電
器であり、例えば酸化亜鉛感光層あるいは有機半
導体感光層３ａ等を被覆された感光ドラム３上に
一様に帯電を行う。この帯電器４により一様に帯
電されたドラム３は、素子アレイ２によつて画像
露光が行われ静電潜像が形成される。この静電潜
像は、次にマグネツトローラ５ａ及びトナー溜め
５ｂからなる現像器５により顕像化される。一
方、カセツトＳ内に収納されているシートＰは、
給送ローラ６と感光ドラム３上の画像と同期する
ようタイミングをとつて回転するレジストローラ
７によつて、ドラム３上に送り込まれる。そし
て、転写放電器８によつて、感光ドラム３上のト
ナー像は、シートＰ上に転写される。その後、分
離手段としての分離ローラ９ｂによつてドラム３
から分離されたシートＰは、ガイド９、ピンチロ
ーラ９ｃによつて定着装置１０に導かれシートＰ
上のトナー像が定着された後に、排出ローラ１１
によりトレイ１２上に排出される。なお、トナー
像を転写後、ドラム３上の残留トナーは、クリー
ナ１３によつて除去される。このクリーナ１３
は、ブレード１３ａ及びトナー溜め１３ｂとから
なる。またＦは、熱線吸収フイルターである。１
６は原稿像をドラム３表面へ導くためのスリツト
開口である。

なお、本実施例では、感光ドラム３と感光ドラ
ム３の周囲に配設した帯電器４、現像器５、クリ
ーナ１３等のプロセス手段は一体となつて遮光壁
としての枠体１４ａに囲まれて設けられており、
プロセスキツト１４を構成している。このプロセ
スキツト１４は、後述する様にシート搬送部が開
放された後、本体Ｃに対してドラム３の回転軸方
向に抜き差し自在即ち着脱自在に設けられてお
り、本体に着脱する際には本体側ガイド１５にプ
ロセスキツト１４の枠体１４ａの摺動部１４ｂが
係合して案内される。なおこの枠体１４ａは黒色
の剛体プラスチツクで形成されているが、これに
限らず金属あるいは木製であつても良い。

図において、２０はドラム３の露出部を遮光す
ると同時に保護するカバーで、プロセスキツト１
４と一体にその下方に設けられている。このカバ
ー２０は、枠体１４と同質の黒色の剛体プラスチ
ツク例えばABS樹脂あるいは鉄板等の金属板か
らなり、湾曲形状で感光ドラム３表面へ光が当ら
ない様遮光すると同時に傷つき等の損傷を防止す
る。

なお本実施例で用いた酸化亜鉛感光層あるいは
有機半導体感光層３ａは、特に300〜400〔ｎｍ〕
あるいは400〔ｎｍ〕以下の波長に対して劣化を生
じやすいが、黒色のプラスチツクあるいは鉄板は
この波長領域の光を確実に遮ぎることができる。

また、キツト１４を本体Ｃから取り出す場合、
本実施例では、感光ドラム３の露光部Ｑをカバー
２０で覆つた状態でぬき出すことができる。そこ
で感光ドラム３表面に光が当たることを防止でき
るので、感光層の劣化・損傷を防ぎ、極めて操作
性を向上させることができる。

特にキツト構成にした場合には、キツト１４は
転写開口Ｑを除いてその周囲は遮光壁としての枠
体３０ａで覆われている。そこでキツト１４を複
写機本体内から明るい本体外へ抜き出す際、本実
施例ではこの転写開口Ｑがカバー２０で覆われて
いるので、感光体表面の保護効果はより向上す
る。

次に、第１図、第２図、第３図及び第４図を用
いて本発明のカバーの開閉機構について説明す
る。

本実施例は、本体が２分割して開放せずに、シ
ート搬送部（以下、搬送部という。）と感光ドラ
ムとの間が離隔解除されることによつて、ジヤム
処理が行い易くなつている。

第１図において、搬送部５６は分離手段として
の分離ローラ９ｂ及び転写放電器８・ガイド９及
び搬送ピンチローラ９ｃを一体に有して、支軸５
６ａを中に回動可能となつている。この搬送部５
６は、その一端に設けられた板ばね５３が解除レ
バー５２によつて押し上げられることにより、ス
トツパ（図示せず）によつてドラム３との位置関
係が決められる。さらに、搬送部５６に設けられ
た他の板ばね５４は、転写ガイド５８を押し上
げ、レジストローラ７の下ローラ軸７ａを中心と
して揺動可能な転写ガイド５８は、ストツパ（図
示せず）に当接してドラム３との位置関係が決め
られる。この状態が、複写可能状態である。

次に、ジヤム処理する場合について説明する。

まず、操作者は本体Ｃの前ドア５７を開く（第
２図）。そして把手５０を時計方向（矢印ｄ方向）
に倒す（第２図）。ここで、把手５０は軸５１に
固設されており、把手５０を回動することによつ
て軸５１に固設された解除レバー５２が同時に回
転する。そして、前述第２図の位置に解除レバー
５２が回動すると、搬送部５６は支軸５６ａを中
心としてドラム３から離れる方向に動く。即ち、
転写放電器８、ガイド９等がドラム３表面から離
れる。また転写ガイド５８も板ばね５４が回動す
るので、レジスタローラ７の下ローラ軸７ａを中
心にして、ドラム３から離れる方向へ回動する。

さて、本実施例では、前記ジヤム処理のための
解除レバー５２を操作すると、この操作に連動し
て、カバー２０も移動する。その機構について説
明する。

即ち、アーム５５が軸５１の端部に固設されて
おり、そのアームの先端は二又に分れている。そ
してこの二又部５５ａに、前記揺動アーム２１ｂ
のピン２１ｃが係合している（第４図）。そこで、
解除レバー５２の時計方向への回動に連動して、
アーム５５も時計方向に回動する。そこで、揺動
アーム２１ｂはピン２１ｃに連動して反時計方向
へ回動して、ばね２４の弾性力に従つて搬送部５
６が下降した空間へカバー２０をドラム３の表面
を覆う位置まで移動する（第３図）。

従つて、ジヤム処理時ドラム３はカバーに保護
されることになる。なおレバー５２は、第３図の
解除位置に達すると、搬送部５６の重力によつて
その位置を保持する。

そしてジヤム処理後、操作者が把手５０を反時
計方向へ回動して第２図に示す破線位置に復帰さ
せれば、カバー２０はドラム３表面より退避し
て、搬送部５６、転写ガイド５８は作動位置に復
帰する。なお本実施例でも、キツト１４は本体Ｃ
に着脱自在である。

上記本実施例によれば、カバーをジヤム処理等
の他の操作と連動して移動することができ、ドラ
ム３の劣化あるいは損傷を確実に防ぐことができ
る。

さらに他の実施例を第５図に示す。

本実施例は、カバー２０の先端２０ａに、スポ
ンジ状のモルトプレン２０ｂを貼付したものであ
る。これによつて、カバー２０の先端２０ａと枠
体１４ａの端部との〓間がこのモルトプレン２０
ｂによつて完全に塞がれて、遮光効果が高めるこ
とができる。

なお前記実施例では、感光ドラム３表面に光が
当たらない様に、またドラム３表面に傷が付けな
い様に、カバーを黒色の不透明な剛体で形成した
例を示た。

しかしながら本発明はこれに限定されるもので
はなく、カバーを例えば遮光（例えば光の反射・
吸収をも含む）を主たる目的とするために不透明
な軟材質（黒色のポリエステルフイム・モルトプ
レン等）で形成する、あるいはドラム表面に傷が
付く等の損傷を防止するのを主たる目的とするた
めに透明な剛体（透明なプラスチツク等）で形成
しても良い。さらに、遮光を目的とする場合であ
つても、必ずしもカバーを不透明材質で形成する
必要はなく、例えば感光層が劣化を生ずる波長領
域の光線を遮えぎることができるならば遮光性材
質であつても良い。また、例えば絶縁層上に磁気
潜像を形成する画像形成方法の場合には、カバー
の機能として絶縁層の損傷防止が主たる目的とな
る。

なおカバーの材質としては、鉄、アルミニユー
ム等の金属あるいは樹脂さらには木製等の公知の
種々の材質を用いることができる。またこれら材
質のうち弾力性を有する材質を用いれば、より円
滑にカバーの開閉操作を行うことができる。さら
にこれら材質のうち耐衝撃性の材質を選択すれ
ば、感光ドラム３をカバーで覆つて露出すること
なくキツトを着脱することができる。

また本実施例では、像担持体として有機半導体
感光層あるいは酸化亜鉛感光層を設けた例を示し
たが、本発明はこれに限定されることなく、他の
感光層も用いることができることは明らかであ
る。さらに本発明では、像担持体として感光層を
用いるものに限定されることはなく、例えば絶縁
層等を用いるものにも適用できることも明らかで
ある。またドラム形状に限定されることはなく、
例えばプーリに懸架された無端ベルトであつても
良い。

また本発明は、磁気ブラシ現像に限定されるこ
とはなく、例えばカスケード現象・フアーブラシ
現像あるいはパウダークラウド現像等の現像方式
が適用できる。

またクリーニング方式も、ブレードクリーニン
グに限定されることはなく、フアーブラシクリー
ニング・ローラクリーニングあるいはウエブクリ
ーニング等が適用できる。

またさらに結像素子としては、短焦点小径結像
素子アレイに限定されることはなく、例えば通常
のレンズあるいはバーレンズ等であつても良い。

また画像形成のためのプロセスも、何んら限定
されることはなく、例えばカールソン方式・NP
方式（USP.3666363号）あるいはPIP方式等も適
用できる。

また本実施例では、プロセスキツトには感光ド
ラムの他に、プロセス手段として現像器、クリー
ナ、帯電器等を一体に組込んだ例を示したが、本
発明はこれに限定されることもない。例えば、第
６図Ａ〜Ｆに示すように、キツトＫには、プロセ
ス手段としてのアレイ２・帯電器４・現像器５・
クリーナ１３を感光ドラム３と一体に組込んでも
良い（第６図Ａ）。さらに、分離手段９ａを一体
に組込んでも良い（第６図Ｂ）。また現像器５と
感光ドラム３（第６図Ｅ）、クリーナ１３と感光
ドラム３（第６図Ｄ）、帯電器４と現像器５と感
光ドラム３（第６図Ｅあるいは帯電器４とクリー
ナ１３と感光ドラム３（第６図Ｆ）を一体に組込
んでも良い。なお像担持体としては、前述した通
り感光ドラム３に限定されることはない。即ち、
プロセスキツトＫは、像担持体とプロセス手段の
一部又は全部を一体に有していれば良い。ここ
で、像担持体に作用するプロセス手段としては、
本実施例ではアレイ２、帯電器４、現像器５、転
写放電器８、分離手段９ａ、あるいはクリーナ１
３等である。

以上述べた様に本発明によれば、ジヤム処理等
の際に像担持体をカバーによつて保護し、像担持
体の劣化あるいは損傷を防止することのできる画
像形成装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第３図は本発明の一実施例を適用し
た複写機の断面図、第２図はその本体の前ドアを
開放した状態を示す斜視図、第４図はカバーの移
動機構を示す斜視図、第５図はカバーの他の実施
例を示す斜視図、第６図Ａ〜Ｆはキツトの他の実
施例の側面図である。 図において、３……感光ドラム、２……アレ
イ、４……帯電器、５……現像器、８……転写放
電器、１３……クリーナ、１４……プロセスキツ
ト、１４ａ……枠体、２０……カバー、５２……
解除レバー、５６……シート搬送部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 像担持体と、この像担持体に作用するプロセ
   ス手段と、像担持体の転写部を覆う第一位置と該
   第一位置から退避した第二位置とを移動可能なカ
   バーと、を有するプロセスキツトと、 上記プロセスキツトを着脱自在に案内するガイ
   ドと、 上記プロセスキツトの像担持体の転写部に対向
   して作用する第一位置と該第一位置から退避した
   第二位置とを移動可能なシート搬送部と、 上記シート搬送部を第一位置から第二位置へ移
   動させる動作に連動して、上記プロセスキツトの
   カバーを第二位置から第一位置へ移動させる手段
   と、 を有することを特徴とする画像形成装置。 ２ 上記シート搬送部には像担持体に形成される
   像をシートに転写する転写手段が設けられている
   特許請求の範囲第１項に記載の画像形成装置。