JPH029256Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は石油フアンヒータ等に用いる燃焼装置
に関するものである。

従来の技術 従来の燃焼装置は第７図に示すようにバーナＡ
とこのバーナＡに燃焼用空気を供給する送風機Ｂ
とを備え、この送風機ＢとバーナＡとを連絡する
空気通路Ｃの途中に燃焼用空気量を切換えるダン
パＤが設けてある。そしてこのダンパＤを切換え
ることによつて燃焼量を強弱に切換えることがで
きるようになつている。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記従来の燃焼装置は図面からも
明らかなようにバーナＡと送風機Ｂとの間の空気
通路ＣにダンパＤを設けているためこれら両者が
遠く離れており、大型化する問題があつた。しか
も組立に際してはバーナＡ、ダンパＤ、送風機Ｂ
に空気通路Ｃを夫々接続していかなければなら
ず、組立に手間がかかるという問題があつた。

本考案はこのような問題点に鑑みてなしたもの
で、装置全体の小形化と組立工数の削減を目的と
したものである。

問題点を解決するための手段 本考案は上記目的を達成するため送風機を偏平
状に形成するとともにその送風機ケース内にダン
パを設け、かつこの送風機をバーナの下方に配置
する構成としてある。

作 用 本考案は上記構成によつてバーナと送風機との
間の空気通路にダンパを設ける必要がないのでバ
ーナと送風機との間は近接させることができると
ともにバーナと送風機に空気通路を接続するだけ
の作業で組立を完成させることができる。

実施例 以下本考案の一実施例の燃焼装置について、第
１図〜第５図を参照しながら説明する。

第１図は本考案の一実施例における燃焼装置の
概略構成図で、１はバーナ、２はこのバーナに燃
料を供給するノズルで、ポンプ３を介してタンク
４に連通させてある。５は上記バーナ１の外周を
覆うバーナケース、６はこのバーナケース５なら
びにバーナ１内に空気を供給する燃焼用の空気通
路で、燃焼用の送風機７に接続してある。この送
風機７は偏平状に形成してバーナ１の下方に配設
してあり、その送風機ケース７ａの前記空気通路
６との接続口となる吐出口７ｂには弁座部８が形
成してある。９はこの弁座部８を開閉するダンパ
で、送風機ケース７ａ内に組込んであり、ソレノ
イド１０によつて駆動され、燃焼量の切換えに連
動して弁座部８を開閉するようになつている。そ
してこのダンパ９に弁座閉成時に小空気量を流す
小孔１１が形成してある。なお図中１２は炎孔１
２ａを有するバーナヘツド、１３は金網等からな
る整流板、１４は点火用電極、１５はフレームロ
ツド、１６はバーナ加熱用ヒータである。

上記構成において、燃焼用の送風機７によつて
吸込まれた空気はダンパ部と空気通路６を介して
バーナ１内に供給され、ここでノズル２から供給
されて気化している気化ガスと混合して予混合ガ
スとなり、炎孔１２ａから噴出して燃焼する。そ
してソレノイド１０への通電、非通電によつてダ
ンパ９を開閉制御し、燃焼量を強・弱に切換え
る。もちろんこの時ポンプ３への通電も制御して
燃料の量も併せて切換える。

ここでこの燃焼装置は送風機７が偏平状に形成
されていてその送風機ケース７ａ内にダンパ９を
組込んでいるのでバーナ１と送風機７とは近接配
置することができ、しかもバーナ１と送風機７と
を連絡する空気通路６も短かいものとすることが
できる。加えて上記送風機７はバーナ１の下方と
いう通常はデツドスペースとなつている部分に配
設しているので装置全体の大巾なコンパクト化が
図れる。

ところでこの燃焼装置はこのような構成とした
ためダンパ閉成時の弱燃焼時に強燃焼時よりも騒
音が高くなることがあつた。すなわち上記ダンパ
９に形成した小空気量用の小孔１１は第４図に示
す如くソレノイド軸１０ａを挾んで対向する如く
一対設けてあり、この一対の小孔１１が第２図に
示す如く燃焼用空気の流れａと同一線上に位置す
ると、送風機羽根７ｂに近い方の小孔１１ｂだけ
に集中して空気が流れるためであり、風切音が騒
音レベルを上げていたのである。

そこでこの実施例ではダンパ９の小孔１１は第
５図に示すようにソレノイド軸１０ａの周辺、す
なわちダンパ９の周縁部全域にわたつて多数形成
してあり、直径は2.0mmと前記小孔径4.0mmにべて
極めて小さく設定してある。このような構成とす
ることによつて弱燃焼とした時の空気の通過抵抗
が全体としてみれば大きくなり、その結果空気の
流れが各小孔１１に分散するとともに通過流速も
低下し、騒音レベルは大巾に低下する。

第６図は上記小孔１１の径と騒音値との関係を
示し、小孔の直径が2.0mm以下であれば騒音低下
に効果のあることが判明した。

考案の効果 以上実施例の説明で明らかなように本考案によ
れば燃焼装置全体を大巾にコンパクト化できると
同時に組立性も向上し、安価で持ち運びの楽な燃
焼装置とすることができる。またダンパの小孔を
ダンパの周縁部全域に設ければ、コンパクト化し
たことによる問題すなわち騒音レベルが高くなる
といつたこともなくなり、低騒音の燃焼装置とす
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における燃焼装置の
概略構成図、第２図は同燃焼用送風機の平面図、
第３図は同燃焼用送風機の断面図、第４図、第５
図はダンパの小孔の一例を示す平面図、第６図は
騒音特性を示すグラフ、第７図は従来の燃焼装置
の概略構成図である。 １……バーナ、７……送風機、７ａ……送風機
ケース、７ｂ……吐出口、８……弁座部、９……
ダンパ、１１……小孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) バーナと、このバーナに燃焼用空気を供給す
   す送風機とを備え、上記送風機は偏平状に形成
   して前記バーナの下方に配設するとともにその
   送風機ケース自体の吐出口に弁座部を設け、こ
   の弁座部を開閉する如く前記送風機ケース自体
   内に空気調整用のダンパを組込んだ燃焼装置。 (2) ダンパには弁座閉成時に小空気量を流す小孔
   を設け、この小孔はダンパの周縁部全域に設け
   た実用新案登録請求の範囲第１項記載の燃焼装
   置。 (3) ダンパの小孔は直径２mm以下とした実用新案
   登録請求の範囲第２項記載の燃焼装置。