JPH0290983A - 液体の濃縮方法およびその装置 - Google Patents

液体の濃縮方法およびその装置

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JPH0290983A
JPH0290983A JP24474988A JP24474988A JPH0290983A JP H0290983 A JPH0290983 A JP H0290983A JP 24474988 A JP24474988 A JP 24474988A JP 24474988 A JP24474988 A JP 24474988A JP H0290983 A JPH0290983 A JP H0290983A
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liquid
container
microwave
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concentrating
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JP24474988A
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Susumu Hirahara
平原 進
Yasuo Hirata
平田 保男
Toshio Tomomitsu
友光 俊夫
Masaru Nakaya
仲谷 勝
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Central Glass Co Ltd
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液体の濃縮方法およびその装置に関し、更に詳
しくは化学分析等の@量成分の濃縮分離、微量成分の濃
縮回収揮発性成分の蒸溜精製に好適な方法およびその装
置に関するものである。
(従来の技術) 従来から液体の濃縮、特に化学分析の過程においては試
料液の蒸発濃縮、蒸発乾固等の操作がしばしば行われて
いる。その目的の主たるものは試料液中の分析目的物質
の濃度が極めて希薄であり、採用される測定法の検出下
限に達していない場合、これを濃縮して検出可能とする
こと、および試料液中に含まれている溶媒や酸などが分
析目的物質の測定に妨害を与える場合、これらを取り除
くことにある。
何れにしても、従来この蒸発濃縮及び蒸発乾固の1桑作
を行う場合には、ビーカー、蒸発皿等の上部開放の容器
を用い、これらに試料液を入れて直火、水浴、砂浴、熱
板等の適当な加熱装置の上にのせて行うのが一般的であ
る。また、発生する蒸気が人体に有害な場合にはドラフ
トチャンバー内で行って来たことは周知の通りである。
従来の%オーダー或いはせいぜいppmオーダーまでの
分析であればこれらの方法で充分その目的を達していた
といえる。
しかしながら、近時半導体産業の急速な発展によりI)
I)bオーダーの分析の必要性が急増しており、ppb
オーダーの分析においては、従来のような開放容器を用
いた蒸発濃縮操作を行うと分析室雰囲気からの汚染の影
響が大きく、分析精度及び分析結果の信頼性の確保は不
可能である。その影響を減少させるために、近時分析!
桑作をクリーンルーム内で行うようになってきたが、ク
リーンルームとはいえ、開放容器を長時間室内雰囲気に
晒すことになる従来の方法では汚染防止は完璧であると
はいえず、またクリーンルーム内で蒸発による酸や溶媒
などの蒸気を発生させることは、ドラフトチャンバー等
を通して大量の換気を必要とすることとなり、クリーン
ルームの保守管理上、極めて不都合なことである。
上述のような不都合を避けようとするため、密閉容器に
より蒸発濃縮を行うことが当然考えられる。即ち蒸発フ
ラスコやロータリーエバポレーター等に試料液を入れ、
外部から加熱して蒸発させ、発生する蒸気は凝縮器に導
いて凝縮させる方法である。この場合通常用いられる器
具はガラス製である。ガラス製の場合フッ酸を含む液に
は全く通用できないのは明白であるが、フッ酸を含まな
い通常の液であっても、@量のガラス成分(Si、 N
a、 Ca等)の露出は避けられずI)llbオーダー
の分析には全く使用できない。
1)I)bオーダーの分析でガラスに代って使用できる
のは白金又はフッ素樹脂(テフロン等)であるが、白金
は極めて高価であり蒸発皿程度ならともかく、大型のフ
ラスコを白金層とすることは実用的でない。従ってpp
bオーダーの分析に使用可能な材料は現在のところフン
素樹脂が唯一のものである。
ところが周知の通り、フッ素樹脂は熱の不良導体であり
、またガラスに比して耐熱性も高くないので直火等の高
温の加熱源を用いることもできない。従ってフッ素樹脂
製のフラスコ等を用いて外部加熱により内容物を蒸発濃
縮するという操作は極めて長時間を要することとなり実
用にはならない。
上述のような理由により現状では多少の汚染は黙認しク
リーンルームの保守管理の不都合や操作に長時間を要す
ることも忍従の上やむを得ず、白金またはフッ素樹脂製
の蒸発皿による蒸発濃縮を行っているのが実状である。
(発明が解決しようとする問題点) 通常はppbオーダーの分析を行う過程で必要となる蒸
発、濃縮操作について現状では上述の如く、やむを得ず
白金またはフッ素樹脂装の蒸発皿を用いた方法で行って
いるのが実状であるが、この方法には次のような問題点
がある。
即ち、 (11上部開放であるので雰囲気からの汚染が避けられ
ないこと。
(2)  蒸発濃縮に長時間を要すること。例えばテフ
ロン蒸発皿を水浴上で50mj!の水溶液を蒸発乾固さ
せるには約4時間を要する。
(3)極微量成分の分析のためには11あるいは2Nと
いうような大量の試料液を蒸発濃縮することも必要とな
るが現状では実質的に不可能である。なお多数の蒸発皿
を並べて使用するか大型の蒸発皿を用いれば操作は可能
であるが、器具の大きさに比例して汚染が拡大し分析結
果は信頼できないものとなる。
(4)従来法ではクリーンルーム内で多量の酸や溶媒の
蒸気を発生させることとなり、クリーンルーム内の保守
管理上極めて不都合である。
(問題点を解決するための手段) 本発明はこれらの問題点を解決するため、汚染対策とし
ては蒸発濃縮の容器として密閉容器を使用するものであ
る。
化学分析の過程で蒸発濃縮をすべき処理液は多くの場合
、酸やアルカリ等の腐食性のはげしい薬品を含むことが
多い。従って密閉容器の材料はこのような薬液に侵され
ず、全く液を汚染しない材質でなければならない。一般
的にいって白金以外の金属材料はこの条件を満さず白金
は極めて高価であるから、結局すべての金属材料はこの
適性を欠くことになる。
非金属材料としてはガラス、セラミックス等の無機材料
で上記の適性を備えるものは使用可能である。しかしな
がら現在一般に容易に入手できる材料のうち最も本発明
の実施に適しているのは有機の高分子材料、つまり各種
のプラスチック類である。
次に濃縮時間の短縮については電磁波による誘電加熱を
採用するものである。
前述の如く本発明で使用する密閉容器は非金属材料で造
られたものとなる。従ってそのものは熱の不良導体であ
り、外部からの伝熱により内容物を加熱するには適さな
いものである。
そこで外部からの伝熱によらず内容物に熱を供給する方
法について先ず考えられることは密閉容器内に浸液型の
電熱ヒーターを設置して液を加熱する方法がある。しか
しながら、この方法は内容物が濃縮により減少すればヒ
ーターが液面上に露出してカラ焼きの状態となることは
避けられず、かつ構造複雑となり不可能に近い。
あるいはまた、密閉容器内の液面上に電熱による赤外線
ヒーターを設置し、液面に赤外線を照射して加熱する方
法もあるが、このような装置は溜出する蒸気を捕集する
目的には適するけれど、密閉容器の内部構造が複雑であ
ることから、容器内の濃縮された結果の残留液を取得す
る目的には通さず効率もよくない。
従って本発明においては種々検討を重ねた結果、誘電加
熱方式の採用により所期の目的の達成に到達したもので
ある。
誘電加熱とは、誘電体に高周波電界を作用させてこれを
加熱する方法であり、原理的にはすべての誘電体を加熱
することができるもので、実際には物質の種類により加
熱し易いものと、し難いものとがあり、また使用する電
界の周波数によっても効果が異なるので、これらは目的
に応じて適した周波数を選択すればよい。
ところで化学分析において、蒸発濃縮または蒸発乾固の
操作を必要とする場合、対象となる試料液は水をベース
とした水溶液である場合が最も多く、それについで塩酸
、硝酸、フン酸等の揮発性の酸が含まれている。更には
アルコール、アセトン、エーテル、ケトン、エステル等
の有機溶媒が対象になる場合もある。
このように、化学分析において蒸発濃縮、蒸発乾固の対
象となる試料液はその分子構造が正負の電荷のかたより
をもった、いわゆる有極性の化合物である場合が大部分
である。このような有極性化合物は誘電加熱によって極
めて発熱し易く、従って誘電加熱に極めて通した物質で
あると云える。
高周波電界の周波数は、本発明においてはかなり多量の
液を蒸発させるために加熱の要件として単なる物体の加
温にとどまらず、蒸発潜熱として大量の熱量を供給する
必要がある。従って加熱はエネルギー供給という意味に
おいて、できる限り効果的なものでなければならず結果
的には印加される電界強度が一定であれば加熱に消費さ
れるエネルギーは周波数に比例するため周波数が高いほ
ど加熱は効果的であると云える。マイクロ波は300M
Hz〜300GHz(3X10”〜3X10”Hz)の
周波数領域にある電波の総称であり、我国では電波法に
より、マイクロ波誘電加熱用我国では電波法により、マ
イクロ波誘電加熱用周波数として、電子レンジを対象と
して2,450Mtlz (2,45X 10’Hz)
が割り当てられている。
本発明はかかる主旨からして特に周波数を限定するもの
ではないが2.450MHzを採用するのが現実的であ
る。
マイクロ波の領域ではその波長は100cm〜0.1c
m (2,450MHzでは12cm)と極めて短いも
のとなるため、その電力の取扱いは導線や電極板を用い
た電流の形では困難であり、専ら電波の形でのみ行ない
得る。
従って本発明においては、マグネトロンにより発生した
マイクロ波(電波)を導波管により、電波を外部に漏洩
させないよう封じ込めることのできる電磁波遮蔽箱の中
に導入し、この電磁波遮蔽箱の中に設置した密閉容器中
の試料液を加熱する構成を採るものである。
ここで問題となるのは試料液を入れる密閉容器の材質で
あるが、先に述べた本発明の主旨からして、マイクロ波
により被加熱物である試料液そのものを発熱させようと
するもであるから、密閉容器自体がマイクロ波を反射し
たり、吸収して発熱してはならない。従って電波を反射
する金属材料は当然使用できない。非金属材料のうち誘
電率が大きく、また誘電損係数の大きい材料もそれ自体
が発熱するので使用できない。
それ以外の材料で化学的に安定で試料液を汚染しない材
料であれば本質的に使用可能である。
以上の点を勘案し、本発明の目的に最も適した密閉容器
の材料は耐熱性および耐薬品性の優れた各種のフッ素樹
脂である。特にポリテトラフルオロエチレン(通称テフ
ロン)は特に耐薬品に優れ、またマイクロ波領域におけ
る誘電率、誘電損の何れも小さく、従ってマイクロ波を
吸収して発熱することもなく、本発明の実施に最も適し
た材料である。
次に本発明を実施するための装置について述べる。
近年マイクロ波の利用は各方面にわたっており、マイク
ロ波の発生装置も各様のものが製作されている。特に家
庭用電子レンジの普及はめざましく、この電子レンジ用
として、出力50〇−程度のマグネトロンを用いたマイ
クロ波の発生装置を極めて経済的に利用することができ
る。
出力500Wの場合、効率を100%とすれば1時間当
りの水の蒸発能力は概路次の通りである。
誘電加熱ではすでに述べたように被加熱液自体が発熱す
るものであるから熱効率は極めて高く、実施例にも示す
ようにほぼこの計算値に相当する能力が得られることを
検証している。
化学分析において蒸発濃縮、蒸発乾固の対象となる液量
は、通常は100〜200−程度のものであり、本発明
によれば10〜20分で完了することになる。また、1
〜2Nというような大量の試料液の濃縮が必要な場合で
も2〜3時間で完了させることが可能であり、これは濃
縮を必要とする分析分野における極めて大きな効果であ
る。
本発明においては、試料液は既述の通り密閉容器内でマ
イクロ波のエネルギーにより加熱され、沸とう蒸発され
た蒸気は容器と同様な材質(即ちテフロン等)で造られ
た接続管を密閉容器に接続し、この接続管は容器を納め
た電磁波遮蔽箱の上部壁を貫通して箱の外に導出し密閉
容器内で発生した蒸気は自己の圧力により、この接続管
を通って電磁波遮蔽箱の外に流出する。
ここでさらに、この蒸気を導く接続管には適当な冷却凝
縮器を接続し蒸気を冷却凝縮させる。
この凝縮液を回収する必要のない場合には冷却凝縮器と
して、蒸気を直接水流と接触混合させ、凝縮液は冷却水
と共に流し捨てるタイプのものが使用できる。しかし多
くの場合、蛇管冷却器、玉入り冷却器等の熱交換器型の
凝縮器を用いて凝縮させ、凝縮液を捕集、回収するのが
普通である。この凝縮液は溝山成分の側から見れば前溝
精製されたものに相当するものであるから精製試薬とし
て再利用できる。
以下、本発明について詳述する。
第1図は本発明の実施態様の一例を示し、第2図は他の
一例を示したものである。
先ず第1図によって説明する。
Aはマイクロ波発生装置であり、ここで発生されたマイ
クロ波は導波管Bを経て電磁波遮蔽箱Cに導入される。
マイクロ波発生装置Aは出力500一程度のマグネトロ
ンを用いたもので電磁波遮蔽箱Cは導電性の金属材料で
造り、電波を内部に封じ込めて外部に漏洩させない構造
のものとする。しかも箱の前面は開閉可能な金属性の扉
を設け、箱の内部に設置する密閉、容器の取りつけ取り
外しの操作が可能な構造とする。導波管Bの構造は、A
及びCの相対的位置関係により異なるが、Aで発生した
マイクロ波を有効にCに導き得るよう、電波伝播の理論
に基づき適切に設計されなければならないことは勿論で
ある。
電磁波遮蔽箱Cの内部にはテフロン製の密閉容器りを置
く。Dは展着可能なフタEを有し、フタEは図面に示し
た如く、不活性ガス導入管F及び蒸気導管Gが貫通して
おり密閉容器りに通じさらにFおよびGは電磁遮蔽箱の
上部壁を貫通し、それぞれ不活性ガス供給源および冷却
凝縮器Hに連結させる。不活性ガス供給源は例えばチッ
素ボンベから減圧弁および精密フィルターを経て、清浄
なるチッ素ガスを供給し得るものであれば−よい。冷却
凝縮器は本例では蛇管式の冷却器を使用しているが、適
宜目的に合ったものを選定すればよい。凝縮液は凝縮液
受器■によって受ける。密閉容器りの容量は目的により
適宜状めればよいが、通常0.51m11程度が適当で
ある。
以下本例の操作について述べる。
先ず、電磁波遮蔽箱Cの扉を開けて密閉容器りをとり出
し、充分洗浄したのち、試料液を入れる。これを該遮蔽
箱内に入れ、フタEを図示のようにセットする。電磁波
遮蔽箱の扉を閉じたのちマイクロ波発生装置を起動しマ
イクロ波の照射を開始する。密閉容器り内の液はマイク
ロ波のエネルギーを吸収して沸とう状態となり、発生し
た蒸気は導管Gを経てHに至り冷却凝縮されて受器Iに
溜る。
やがて、密閉容iD中の液はすべて蒸発し液体はなくな
るが、その時り中には蒸気が充満しており、この最後の
蒸気は自圧で冷却凝縮器Hに進むことはできない。そこ
で不活性ガス導入管Fのコックを開きD中に不活性ガス
を吹き込んで残存蒸気をHに追い出す。以上の操作によ
りD内の試料液は完全に蒸発乾固させることができる。
この時分析目的物質は不揮発成分と共にDの内壁に付着
残存していることになる。
そこで、Aのマイクロ波の発生を停止した後、電磁波遮
蔽箱の扉を開いて、中の密閉容器りをとり出し、D内に
少量の純粋または高純度の酸を注入し、Dの内壁を充分
洗浄して内壁の付着物を完全に溶解させ、この液を小容
量の容器に移しとり、目的物質の測定に供する。例えば
最初の試料液の量を11とし、最終の溶解液を10m1
で操作すれば濃縮率は100倍となる。
次に他の例を第2図によって説明する。
A、B、C,D、E、G、H,Iは図10場合と同じで
ある。
第1図の場合と異なる点は密閉容器りとして、小容量で
縦長のカラム状容器を使用し、試料溶液は最初からDに
入れておくのではなく、外部の試料液瓶Fに入れておき
、装置起動後試料液送入ポンプPにより、蒸発速度に合
せて連続的にD内に送入するようにした点にある。従っ
て密閉容器りは小容量のものでよく、例えば直径3〜4
 cmのカラム状のもので充分であり、液の蒸発を助け
るため底部にテフロンの球又は柱状物等の充填物Nを入
れておくとさらに効果的である。また本例によれば第1
図の場合の如く、試料液を入れるために密閉容器りを毎
回電磁波遮蔽箱からとり出す必要がなく、Dは箱内に常
にセットしたままでよいので、箱の前面に扉を設ける必
要もなくなる。ポンプPとしては試料液に汚染を生じな
い型式のものが必要であり、例えば軟質のプラスチック
チューブをローラーで摺動しながら液を圧送するタイプ
のものが好ましい。
次に本例の操作について詳述する。
使用前に摺動ポンプPを通して純水を通水することによ
り、密閉容器り内を充分清浄にしておく。次に試料液の
入った瓶Fにポンプの吸弓管をそう人し、D内へ試料液
の送入を始めると同時にマイクロ波の照射を開始する。
この時コックしは閉じておく。送入された試料液はDの
底部で沸とうし蒸発するので蒸発量に合わせて液の送入
量を関節する。容器り内の液面が上昇すればマイクロ波
の吸収が増大し蒸発量が増えるという自己制御作用が働
くので液面の調節は極めて容易である。かくして、所定
量の試料液を送入し終ったならばポンプPを停止し、D
内に在留している試料液が完全になくなるまでマイクロ
波の照射を継続する。やがて受器Iへの凝縮液の届出が
停止することでD内の液が完全に蒸発したことが推定さ
れるので、マイクロ波の照射を停止する。
次に容器り内の濃縮残査を溶解するための純水または酸
溶液等の溶解用液の一定量をJに人れておき、コックK
を開いてこれをD内に流入させる。その量はD内の蒸発
残留物が付着している部分を充分浸すに足る量でなけれ
ばならない。ここで残溜物が溶解するに充分な時間おい
たのちコックLを開いて溶解液を受器Mにとりだす。こ
の際、残溜物を完全に溶解させる手段として、溶解用液
を容器りに流入させた後、掻く短時間マイクロ波発生装
置を起動してマイクロ波を照射することが有効である。
この1桑作により、溶解液は加熱され熔解はより完全と
なる。
この第2図に例示した実施態様の特徴は試料液の送入量
に制限がないことである。即ち、時間さえかければ例え
ば5N、101という大量の試料液を濃縮することが可
能であり、従って濃縮倍率をいくらでも大きくすること
ができる訳である。しかも濃縮による汚染の増大は考え
られないので、従来は分析不可能であった極めて微量な
成分の分析が可能となる。
以下、本発明を実施例により説明するが、これらによっ
て限定されるものではない。
実施例1 第1図に示した装置を使用し、マイクロ波発生装置は出
力500Wのものを使用、密閉容器(D)は容量11の
テフロン製瓶を使用した。
試料液としては超純水11あたりCas Mg、 Fe
、Mns Cu、 Pbの各元素の標準液をそれぞれの
元素量としてLoIlgあて添加したものを用いた。即
ち、この試料液は各元素を10ppbあて含むものであ
る。
この試料液11を密閉容器に入れ、前述の第1図による
実施態様の説明に述べた通りに操作したところ、マイク
ロ波の照射を開始してから1時間45分で密閉容器内の
液を完全に乾固することができた。そこで容器を電磁波
遮蔽箱からとり出し超高純度塩酸1−と超純水9d(合
計10m1)を容器に入れ溶解その内面を充分に洗浄し
、この液を小型のテフロン製容器に移しとった。この液
は原試料液を100倍に濃縮したものとなる。この濃縮
液を高周波プラズマ発光分光分析装置(I CP発光分
析装置)で各元素の測定を行った。
その結果を第1表に示す。
第1表 ここで、濃縮前の試験料液を直接ICP発光分析装置に
て測定しようとしても、該装置の定量下限は10〜20
ppb (元素により異なる)であるため直接の測定は
不可能であった。
実施例2 実施例1における試料液をフッ化水素(HF)を50%
含有する高純度フッ酸く市販の半導体用グレードのフッ
酸)におき換えて他の操作は実施例1と全く同様に行っ
た。マイクロ波照射開始後1時間40分にて試料液を完
全に乾固することができた。同様にしてICP発光分析
の結果を第2表に示す。
第2表 実施例3 実施例2において、凝縮液受器(【)に補集された凝縮
液はHFをほぼ50%含有するフッ酸であった。この凝
縮液を試料液として実施例2と同様に操作した。濃縮液
の測定値は各元素とも、ICP発光分析装置の検出下限
以下であり、実施例2で得られた凝縮液は精製された極
めて高純度のフン酸であることが実証され、その他の金
属は検出されなかった。
実施例4 第2図に示した装置を使用し、マイクロ波発生装置は実
施例1と同じく、出力500Wのものを使用した。密閉
容器りは内径3.5cm、長さ30cmのテフロン製の
カラムを使用し、その底部に高さ5cmまで直径5nの
テフロン製の球を充虜した。
試料液としては、超純水1t!当り、Ca、 Mg。
Fe、、Mns Cus Pbの各元素の標準液をそれ
ぞれの元素量として1μgあて添加したもの即ち、各元
素の含有率が1 ppbである液を使用した。この試料
液31を用意して、逐次試料液収Fにつぎ足すことによ
りその全量を濃縮した。操作はマイクロ波の照射を開始
すると同時にポンプPによる送液を開始しポンプの送液
量は8−7分に設定した。この状態を継続することによ
り6時間30分で31の試料液の送入を完了したが、さ
らにその後約20分間マイクロ波照射続行することによ
り凝縮液の溝山が止ったので、濃縮が完了したと判断し
マイクロ波照射を停止した。
次に、溶解用試薬液収Jに、超純水と塩酸の混合液(8
+2)15−を入れ、コックKを開いて密閉容器り内に
流入させたのち、約1分間マイクロ波を照射して器内の
液を加熱した。
次にコックLを開き溶解液を濃縮液受器Mにとり出した
。この濃縮液は試料液を200倍に濃縮したものに相当
する。
この濃縮液を実施例1と同様ICP発光分析装置により
測定を行った。
その結果を第3表に示す。
第3表 (発明の効果) 本発明による濃縮操作は、簡単な装置の組合せにより高
率よく再現性に富んだ、精密な結果が得られるため例え
ば分析用試料液の濃縮に優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明を実施するための装置の一
例を示したものである。 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)マイクロ波を封じ込めることのできる電磁波遮蔽箱
    中に非金属材料で造られた密閉容器を設置し、該密閉容
    器を冷却凝縮器に接続し、前記密閉容器に導入された液
    体をマイクロ波のエネルギーにより加熱蒸発させるよう
    にしたことを特徴とする液体の濃縮方法。 2)密閉容器に導入された液体をマイクロ波のエネルギ
    ーにより加熱蒸発させ、該液体中に含まれる不揮発性物
    質を濃縮させるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の液体の濃縮方法。 3)密閉容器に導入された液体をマイクロ波のエネルギ
    ーにより加熱蒸発させ、発生する蒸気を冷却凝縮器によ
    り捕集して、該液体中に含まれる揮発性成分を精製回収
    するようにしたことを特徴とする請求項1記載の液体の
    濃縮方法。 4)エネルギー源としてのマイクロ波を発生させる装置
    と、そのマイクロ波を封じ込めることのできる電磁波遮
    蔽箱と、その電磁波遮蔽箱の中に設けられた非金属材料
    で造られた密閉容器と、その密閉容器に接続管で接続さ
    れた冷却凝縮器とから成る不揮発性物質の濃縮装置。 5)密閉容器がポリテトラフルオロエチレンである請求
    項4記載の不揮発性物質の濃縮装置。
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