JPH029037B2 - - Google Patents
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- JPH029037B2 JPH029037B2 JP59229887A JP22988784A JPH029037B2 JP H029037 B2 JPH029037 B2 JP H029037B2 JP 59229887 A JP59229887 A JP 59229887A JP 22988784 A JP22988784 A JP 22988784A JP H029037 B2 JPH029037 B2 JP H029037B2
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Landscapes
- Saccharide Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は高置換度シヨ糖脂肪酸エステルの製造
法に関する。
法に関する。
シヨ糖脂肪酸エステル(以下SEという)の製
造法の中で、特に高置換度SEの反応には、ミク
ロエマルジヨン法又は無溶媒法が適している。反
応はアルカリ石鹸を溶融化剤として使用し、収率
よく目的とした置換度のSEを得るためには、シ
ヨ糖に対し大過剰の脂肪酸低級アルコールエステ
ル、例えばメチルエステルを加え、また同時にア
ルカリ触媒も多量に添加する。
造法の中で、特に高置換度SEの反応には、ミク
ロエマルジヨン法又は無溶媒法が適している。反
応はアルカリ石鹸を溶融化剤として使用し、収率
よく目的とした置換度のSEを得るためには、シ
ヨ糖に対し大過剰の脂肪酸低級アルコールエステ
ル、例えばメチルエステルを加え、また同時にア
ルカリ触媒も多量に添加する。
このため、脂肪酸エステルとアルカリ触媒によ
り主反応以外の副反応として比較的多量の石鹸が
副生する。
り主反応以外の副反応として比較的多量の石鹸が
副生する。
さらに、反応の原料である溶融化剤としての石
鹸を予め加えているため、副生石鹸と合わせて反
応終了の粗SE中には多量の石鹸が含まれ、20〜
30重量%に達する。
鹸を予め加えているため、副生石鹸と合わせて反
応終了の粗SE中には多量の石鹸が含まれ、20〜
30重量%に達する。
純度の高いSEを製造するには、この石鹸を除
去しなければならないが、そのためには一般に複
雑な工程を組み合わせた精製操作を必要とするの
で、得られたSEは高価となることが避けられな
い。
去しなければならないが、そのためには一般に複
雑な工程を組み合わせた精製操作を必要とするの
で、得られたSEは高価となることが避けられな
い。
本発明者らは、この問題点を解決すべく鋭意研
究の結果、本発明に到達したものである。すなわ
ち、本発明はシヨ糖と脂肪酸低級アルコールエス
テルとを反応させて、シヨ糖脂肪酸エステルを製
造する方法において、溶融化剤として置換度3以
上のシヨ糖脂肪酸エステルを、原料シヨ糖及び脂
肪酸エステルの合計量に対し、3ないし30重量%
を配合し、125〜165℃に加熱し、100mmHg以下の
減圧下にて、反応させることを特徴とする石鹸含
有量が5重量%以下の高置換度シヨ糖脂肪酸エス
テルの製造法を提供するものである。
究の結果、本発明に到達したものである。すなわ
ち、本発明はシヨ糖と脂肪酸低級アルコールエス
テルとを反応させて、シヨ糖脂肪酸エステルを製
造する方法において、溶融化剤として置換度3以
上のシヨ糖脂肪酸エステルを、原料シヨ糖及び脂
肪酸エステルの合計量に対し、3ないし30重量%
を配合し、125〜165℃に加熱し、100mmHg以下の
減圧下にて、反応させることを特徴とする石鹸含
有量が5重量%以下の高置換度シヨ糖脂肪酸エス
テルの製造法を提供するものである。
石鹸が少量であるから、簡単な精製法により純
度の高い高置換度SEが得られ、工業化には極め
て有利な方法である。
度の高い高置換度SEが得られ、工業化には極め
て有利な方法である。
本発明における高置換度SEとは、平均置換度
(以下D.Sという)が少なくとも3以上、好まし
くは5以上のものである。かかる高置換度SEは
通常界面活性剤として用いられている低置換度
SEとは性質が異なり、例えば、コレステロート
血しよう治療剤として有用であり、注目を浴びて
いるものである。
(以下D.Sという)が少なくとも3以上、好まし
くは5以上のものである。かかる高置換度SEは
通常界面活性剤として用いられている低置換度
SEとは性質が異なり、例えば、コレステロート
血しよう治療剤として有用であり、注目を浴びて
いるものである。
現在、このような高置換度SEの製造方法につ
いてはほとんど報告されてはおらず、わずかにア
メリカ特許第3963699号があるのみである。この
特許によれば、アルカリ石鹸を原料の一部として
使用し、さらに触媒としては、アルカリ金属水素
化物を使用することを特徴としている。かかる触
媒は、取り扱い上危険であり、工業的には好まし
くない。我々は触媒として通常用いられる炭酸ア
ルカリ、水酸化アルカリ等のアルカリ化合物も使
うことができることを見出したが、この場合は比
較的多量、例えば脂肪酸エステルに対して3〜8
%使用する必要がある。
いてはほとんど報告されてはおらず、わずかにア
メリカ特許第3963699号があるのみである。この
特許によれば、アルカリ石鹸を原料の一部として
使用し、さらに触媒としては、アルカリ金属水素
化物を使用することを特徴としている。かかる触
媒は、取り扱い上危険であり、工業的には好まし
くない。我々は触媒として通常用いられる炭酸ア
ルカリ、水酸化アルカリ等のアルカリ化合物も使
うことができることを見出したが、この場合は比
較的多量、例えば脂肪酸エステルに対して3〜8
%使用する必要がある。
得られた粗SEには、石鹸が10〜20重量%副生
することが避けられない。
することが避けられない。
本発明は、SEを溶融化剤として使用すること
により、アルカリ石鹸を溶融化剤として使用し、
反応させた場合に、副生する石鹸量よりも極端に
副生石鹸量を少なくすることができるもので、反
応後の粗SE中に含有される石鹸は非常に少なく、
5重量%以下である。
により、アルカリ石鹸を溶融化剤として使用し、
反応させた場合に、副生する石鹸量よりも極端に
副生石鹸量を少なくすることができるもので、反
応後の粗SE中に含有される石鹸は非常に少なく、
5重量%以下である。
本発明で使用するシヨ糖は、その品質形態に関
してほとんど制限はない。
してほとんど制限はない。
すなわち、市販のグラニユー糖、上白糖などの
固形のシヨ糖はいずれも使用できる。
固形のシヨ糖はいずれも使用できる。
脂肪酸エステルは、一般にSEの製造に使用さ
れる炭素数8〜22の高級脂肪酸と炭素数4以下の
低級一価アルコールとのエステルである。
れる炭素数8〜22の高級脂肪酸と炭素数4以下の
低級一価アルコールとのエステルである。
脂肪酸成分は、不飽和結合及び/又は分岐鎖を
有していてもよい。脂肪酸エステルの混合物でも
よい。
有していてもよい。脂肪酸エステルの混合物でも
よい。
シヨ糖と脂肪酸エステルとのエステル化触媒と
して、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ化
合物、ナトリウムエチラート、カリウムメチラー
トなどの有機アルカリ化合物が使用されるが、無
機アルカリ化合物を用いる方がSEの収率が良く
望ましい。
して、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ化
合物、ナトリウムエチラート、カリウムメチラー
トなどの有機アルカリ化合物が使用されるが、無
機アルカリ化合物を用いる方がSEの収率が良く
望ましい。
触媒量は、脂肪酸エステルに対して1〜10重量
%、好ましくは3〜8重量%が良い。
%、好ましくは3〜8重量%が良い。
溶融化剤として使用するSEは、高置換度SEを
得るためにはD.Sが3以上のものが必要である。
D.Sが3より小さいSEを使用した場合には、反応
時間が長くなる。
得るためにはD.Sが3以上のものが必要である。
D.Sが3より小さいSEを使用した場合には、反応
時間が長くなる。
また、脂肪酸エステルがシヨ糖に対して大過剰
必要であり、反応効率を高める乳化剤的効果から
も望ましい。
必要であり、反応効率を高める乳化剤的効果から
も望ましい。
使用するSEは、シヨ糖と脂肪酸エステルとの
エステル反応前いずれの時期にも、いずれの方法
によつても添加してかまわないが、予めこのSE
を70℃以上、好ましくは90〜110℃に加熱溶融し、
その溶融SEへシヨ糖、脂肪酸エステル及びアル
カリ触媒を添加するのが望ましい。
エステル反応前いずれの時期にも、いずれの方法
によつても添加してかまわないが、予めこのSE
を70℃以上、好ましくは90〜110℃に加熱溶融し、
その溶融SEへシヨ糖、脂肪酸エステル及びアル
カリ触媒を添加するのが望ましい。
添加するSEの量は、原料シヨ糖及び脂肪酸エ
ステルの合計量に対し、3〜30重量%、好ましく
は5〜15重量%である。
ステルの合計量に対し、3〜30重量%、好ましく
は5〜15重量%である。
上記の反応原料を均一混合し、125〜165℃に加
熱し、100mmHg以下の減圧下に1〜3時間反応す
ると、含有石鹸量が5重量%以下の粗SEが得ら
れる。
熱し、100mmHg以下の減圧下に1〜3時間反応す
ると、含有石鹸量が5重量%以下の粗SEが得ら
れる。
これを精製して純度95%以上のSE精製品が簡
単に得られる。
単に得られる。
石鹸を溶融化剤として使用した場合には、生成
物中の石鹸含有率が高いため、SEの収量も少な
くなる。
物中の石鹸含有率が高いため、SEの収量も少な
くなる。
本発明により得られたSEは、粗SEの状態ある
いは精製品のいずれの状態でもその一部をリサイ
クルして使用することもできる。
いは精製品のいずれの状態でもその一部をリサイ
クルして使用することもできる。
本発明において石鹸の副生反応を抑制する理由
は未だ明らかでないが、石鹸を溶融化剤として使
用し反応させた場合、エステル化反応と同時に鹸
化反応も進行しやすにのに対し、SEを溶融化剤
として使用した場合には、ほぼエステル化反応だ
け進行するという事実は脂肪酸エステルの有効利
用にとつても興味深い。
は未だ明らかでないが、石鹸を溶融化剤として使
用し反応させた場合、エステル化反応と同時に鹸
化反応も進行しやすにのに対し、SEを溶融化剤
として使用した場合には、ほぼエステル化反応だ
け進行するという事実は脂肪酸エステルの有効利
用にとつても興味深い。
本発明製造法により得られる高置換度SEは、
医薬、化粧品の他、プラスチツク添加剤をはじめ
とする多くの工業分野において使用することがで
きる。
医薬、化粧品の他、プラスチツク添加剤をはじめ
とする多くの工業分野において使用することがで
きる。
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例
撹拌機、温度計及び減圧装置を備えた500mlフ
ラスコに、D.S5のシヨ糖ステアリン酸エステル
を30g入れ、100℃に加熱溶融する。次いでシヨ
糖45gとステアリン酸メチル220g、炭酸カリウ
ム9gを添加し、160℃、50mmHgで3時間撹拌
し、得られた褐色の内容物を分析した結果、ステ
アリン酸メチルの含有率は5.2%、石鹸の含有率
は2.5%であつた。また、シヨ糖ステアリン酸エ
ステルの含有率は82.0重量%であり、ヒドロキシ
ル価より求めたD.Sは6.3であつた。
ラスコに、D.S5のシヨ糖ステアリン酸エステル
を30g入れ、100℃に加熱溶融する。次いでシヨ
糖45gとステアリン酸メチル220g、炭酸カリウ
ム9gを添加し、160℃、50mmHgで3時間撹拌
し、得られた褐色の内容物を分析した結果、ステ
アリン酸メチルの含有率は5.2%、石鹸の含有率
は2.5%であつた。また、シヨ糖ステアリン酸エ
ステルの含有率は82.0重量%であり、ヒドロキシ
ル価より求めたD.Sは6.3であつた。
比較例
実施例と同じ装置を用い、実施例のシヨ糖ステ
アリン酸エステルの代りにステアリン酸ソーダを
使用し、他は実施例と同じ原料、条件下でエステ
ル化反応し、得られた褐色の内容物を分析した結
果、ステアリン酸メチルの含有率は10.1重量%、
石鹸の含有率は25.6重量%であつた。
アリン酸エステルの代りにステアリン酸ソーダを
使用し、他は実施例と同じ原料、条件下でエステ
ル化反応し、得られた褐色の内容物を分析した結
果、ステアリン酸メチルの含有率は10.1重量%、
石鹸の含有率は25.6重量%であつた。
また、シヨ糖ステアリン酸エステルの含有率は
58.3重量%であり、ヒドロキシル価より求めたD.
Sは4.5であつた。
58.3重量%であり、ヒドロキシル価より求めたD.
Sは4.5であつた。
Claims (1)
- 1 シヨ糖と脂肪酸低級アルコールエステルとを
反応させてシヨ糖脂肪酸エステルを製造する方法
において、溶融化剤として置換度3以上のシヨ糖
脂肪酸エステルを原料シヨ糖及び脂肪酸エステル
の合計量に対し、3ないし30重量%を配合し、
125〜165℃に加熱し、100mmHg以下の減圧下に
て、反応させることを特徴とする石鹸含有量が5
重量%以下の高置換度シヨ糖脂肪酸エステルの製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22988784A JPS61106589A (ja) | 1984-10-30 | 1984-10-30 | 高置換度シヨ糖脂肪酸エステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22988784A JPS61106589A (ja) | 1984-10-30 | 1984-10-30 | 高置換度シヨ糖脂肪酸エステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61106589A JPS61106589A (ja) | 1986-05-24 |
JPH029037B2 true JPH029037B2 (ja) | 1990-02-28 |
Family
ID=16899266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22988784A Granted JPS61106589A (ja) | 1984-10-30 | 1984-10-30 | 高置換度シヨ糖脂肪酸エステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61106589A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU8538891A (en) | 1990-09-11 | 1992-03-30 | Procter & Gamble Company, The | Polyol polyester synthesis |
GB2256869B (en) * | 1991-06-14 | 1995-07-19 | Mitsubishi Chem Ind | Process for preparing sucrose fatty acid esters |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5976098A (ja) * | 1982-10-22 | 1984-04-28 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 低hlb値を有する蔗糖脂肪酸エステルの製法 |
-
1984
- 1984-10-30 JP JP22988784A patent/JPS61106589A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5976098A (ja) * | 1982-10-22 | 1984-04-28 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 低hlb値を有する蔗糖脂肪酸エステルの製法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61106589A (ja) | 1986-05-24 |
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