JPH0288413A - 炭素材料の製造方法 - Google Patents
炭素材料の製造方法Info
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- JPH0288413A JPH0288413A JP63238515A JP23851588A JPH0288413A JP H0288413 A JPH0288413 A JP H0288413A JP 63238515 A JP63238515 A JP 63238515A JP 23851588 A JP23851588 A JP 23851588A JP H0288413 A JPH0288413 A JP H0288413A
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Landscapes
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- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、炭化性物質を含む炭素質成形体を炭化して
機械部品、電気機器部品、半導体装置部品或いは化学装
置部品等の様々な用途に使用される高密度高強度炭素材
料を製造する方法に関する。
機械部品、電気機器部品、半導体装置部品或いは化学装
置部品等の様々な用途に使用される高密度高強度炭素材
料を製造する方法に関する。
(従来の技術)
放電加工用電極、メカニカルシール材、原子力用黒鉛材
、半導体用黒鉛材、ホットプレス用押型等には高密度高
強度炭素材料が多用されている。
、半導体用黒鉛材、ホットプレス用押型等には高密度高
強度炭素材料が多用されている。
従来、このような高密度高強度炭素材料の製造には、骨
材となるコークスあるいは黒鉛等を粒1110μ−以下
に微粉砕し、これにコールタールピッチ等のバインダー
を加えて熱間混練した後、再び粉砕し、成型、炭化、更
にタールピッチ等の含浸、再炭化を繰り返して高密度高
強度炭素材料とする方法が一所的である。
材となるコークスあるいは黒鉛等を粒1110μ−以下
に微粉砕し、これにコールタールピッチ等のバインダー
を加えて熱間混練した後、再び粉砕し、成型、炭化、更
にタールピッチ等の含浸、再炭化を繰り返して高密度高
強度炭素材料とする方法が一所的である。
ところが、最近は、原料として原料粉自身が骨材とバイ
ンダーの両方の性質を兼ね備えた自己焼結性の炭素質粉
を使用し、これを微粉砕、成型、炭化して高密度高強度
炭素材料を製造する試みが数多く提案されるようになり
、実際にも採用されるようになってきた(特開昭56−
5310号、特開昭56−22615号、特開昭59−
207822号等)。
ンダーの両方の性質を兼ね備えた自己焼結性の炭素質粉
を使用し、これを微粉砕、成型、炭化して高密度高強度
炭素材料を製造する試みが数多く提案されるようになり
、実際にも採用されるようになってきた(特開昭56−
5310号、特開昭56−22615号、特開昭59−
207822号等)。
しかし、これら何れの方法においても、成型工程とこれ
に引き続いて行われる炭化工程が高密度高強度炭素材料
を製造するための重要なステップであることには何ら変
わりがない、そして、この成型工程では一般に静水圧を
利用したCIP成型法が採用されており、成型は500
〜2000kg/cm”の圧力で行われている。また成
型後の炭素質成形体に対しては、加熱過程での酸化を防
止するために、通常はコークス粉などのバッキング材中
に埋めて700−1300″Cの温度まで炭化が行われ
る。
に引き続いて行われる炭化工程が高密度高強度炭素材料
を製造するための重要なステップであることには何ら変
わりがない、そして、この成型工程では一般に静水圧を
利用したCIP成型法が採用されており、成型は500
〜2000kg/cm”の圧力で行われている。また成
型後の炭素質成形体に対しては、加熱過程での酸化を防
止するために、通常はコークス粉などのバッキング材中
に埋めて700−1300″Cの温度まで炭化が行われ
る。
ところで、この炭化過程の初期段階から600°C付近
の温度までは、一般に加熱により成形歪が解除されるた
めに成形体は膨張挙動を示すことが知られている。しか
しながら、温度が比較的低い炭化初期段階では、まずバ
インダー成分の軟化が起こるために成形体が脆弱化し、
600°C付近の温度までは成形体の強度は十分なもの
ではない、その結果、この炭化過程で前記の成形体の膨
張現象に起因したミクロ亀裂の発生が起こって、炭化後
の炭素材料の密度低下や強度低下の原因となり、甚だし
い場合には炭素材料中に亀裂やδすれが発生ずる場合も
ある。特に、近年は大型の高密度高強度炭素材料が要求
されており、前記のような炭化過程のミクロ亀裂発生に
よる炭素材料の密度低下や強度低下、或いは亀裂や割れ
の発生は大きな問題となっていた。
の温度までは、一般に加熱により成形歪が解除されるた
めに成形体は膨張挙動を示すことが知られている。しか
しながら、温度が比較的低い炭化初期段階では、まずバ
インダー成分の軟化が起こるために成形体が脆弱化し、
600°C付近の温度までは成形体の強度は十分なもの
ではない、その結果、この炭化過程で前記の成形体の膨
張現象に起因したミクロ亀裂の発生が起こって、炭化後
の炭素材料の密度低下や強度低下の原因となり、甚だし
い場合には炭素材料中に亀裂やδすれが発生ずる場合も
ある。特に、近年は大型の高密度高強度炭素材料が要求
されており、前記のような炭化過程のミクロ亀裂発生に
よる炭素材料の密度低下や強度低下、或いは亀裂や割れ
の発生は大きな問題となっていた。
亀裂や割れは、製品歩留を著しく低下させるので、炭素
材料の製造においてはこれらの発生を極力防止すること
が重要である。従来は亀裂や割れの防止には、炭化過程
での加熱速度および冷却速度を経験に基づいてできるだ
け小さ(することで対処していた。しかし、炭化過程で
の加熱速度および冷却速度を小さくすると、炭化工程に
多大の時間を要し、製造能率の低下と、製造コストの増
大を招く、さらには、加熱速度および冷却速度を従来の
実績を基に経験的に決めているので、炭素材料の形状や
成分等が変化した場合には、その過去の実績が役に立た
ず、そのために、その都度、試行錯誤で新たに条件を決
めており、それにも多大の時間を要していた。
材料の製造においてはこれらの発生を極力防止すること
が重要である。従来は亀裂や割れの防止には、炭化過程
での加熱速度および冷却速度を経験に基づいてできるだ
け小さ(することで対処していた。しかし、炭化過程で
の加熱速度および冷却速度を小さくすると、炭化工程に
多大の時間を要し、製造能率の低下と、製造コストの増
大を招く、さらには、加熱速度および冷却速度を従来の
実績を基に経験的に決めているので、炭素材料の形状や
成分等が変化した場合には、その過去の実績が役に立た
ず、そのために、その都度、試行錯誤で新たに条件を決
めており、それにも多大の時間を要していた。
ところで、一方では加熱速度や冷却速度を小さくするの
ではなく、他の手段によって亀裂や割れを防ぐ方法もい
くつか提案されている。
ではなく、他の手段によって亀裂や割れを防ぐ方法もい
くつか提案されている。
本発明者の一人も、先に炭化性物質を含む炭素質成形体
の周囲を拘束しながら炭化する方法を特許出願した(特
願昭62−71110号)。
の周囲を拘束しながら炭化する方法を特許出願した(特
願昭62−71110号)。
この特願昭62−71110号の発明は、炭素質成形体
の周囲に例えば紙、布等のテープ類を巻き付けるか、或
いは鋼製、鋳鉄製等の容器に収容するかして成形体の周
囲を拘束しながら炭化する方法であるので、炭化過程の
初期段階における成形体の膨張を確実に抑制することが
できて、しかも炭化過程初期段階のバインダー成分軟化
に起因する脆弱化もこれによって補填されることとなる
ので、亀裂や割れが発生しない、従って、得られる炭素
材料は密度および強度の高い品質に優れたものとなる。
の周囲に例えば紙、布等のテープ類を巻き付けるか、或
いは鋼製、鋳鉄製等の容器に収容するかして成形体の周
囲を拘束しながら炭化する方法であるので、炭化過程の
初期段階における成形体の膨張を確実に抑制することが
できて、しかも炭化過程初期段階のバインダー成分軟化
に起因する脆弱化もこれによって補填されることとなる
ので、亀裂や割れが発生しない、従って、得られる炭素
材料は密度および強度の高い品質に優れたものとなる。
また、その方法は工業的にも実施容易な方法である。
しかし、前記発明の方法は中実体のような比較的形状の
簡単なものには有効であるが、円筒や盆或いは坩堝のよ
うな複雑な形状のものには、全表面に拘束を与えるのが
難しい、そのために、このように拘束するのが困難な成
形体については、依然として従来通り加熱速度および冷
却速度を経験に基づいてできるだけ小さくして、亀裂や
割れ発生に対処せざるを得なかった。
簡単なものには有効であるが、円筒や盆或いは坩堝のよ
うな複雑な形状のものには、全表面に拘束を与えるのが
難しい、そのために、このように拘束するのが困難な成
形体については、依然として従来通り加熱速度および冷
却速度を経験に基づいてできるだけ小さくして、亀裂や
割れ発生に対処せざるを得なかった。
なお、亀裂や割れを防ぐ方法で従来従業されているもの
としては、(1)炭素質成形体を加圧容器中にて不活性
ガスで加圧しながら炭化する方法、(2)炭素質成形体
を機械的に圧縮しながら加熱して炭化することにより、
可塑性のある温度領域で成型体の膨張を抑えつつ圧密化
を行う方法、(3)炭素質成形体を溶融金属中で温度5
00〜800°C1圧力10kg/c11!以上に加熱
および加圧して炭化する方法(特公昭5B−15462
号)、等がある。
としては、(1)炭素質成形体を加圧容器中にて不活性
ガスで加圧しながら炭化する方法、(2)炭素質成形体
を機械的に圧縮しながら加熱して炭化することにより、
可塑性のある温度領域で成型体の膨張を抑えつつ圧密化
を行う方法、(3)炭素質成形体を溶融金属中で温度5
00〜800°C1圧力10kg/c11!以上に加熱
および加圧して炭化する方法(特公昭5B−15462
号)、等がある。
しかしながら、(1)の方法の場合には炭化炉内の圧力
を5 kg/am”以上に保持するための特殊な炭化炉
が必要となり、そのため大型部材の製造が困難であって
工業的に採用するのが難しく、(2)の方法の場合には
加圧力が一軸性であって等方的でないため炭素材料の異
方性が増し、しかも成形体中のバインダーが絞り出され
る現象が起きて炭素材料の強度が低くなるなどの問題が
あり、また(3)の方法の場合には高温で溶融した金属
を加圧するための特別の装置が必要となり、また炭化過
程で炭素材料が金属により汚染されるなどの問題がある
ので、これまた工業的に採用するのが難しい。
を5 kg/am”以上に保持するための特殊な炭化炉
が必要となり、そのため大型部材の製造が困難であって
工業的に採用するのが難しく、(2)の方法の場合には
加圧力が一軸性であって等方的でないため炭素材料の異
方性が増し、しかも成形体中のバインダーが絞り出され
る現象が起きて炭素材料の強度が低くなるなどの問題が
あり、また(3)の方法の場合には高温で溶融した金属
を加圧するための特別の装置が必要となり、また炭化過
程で炭素材料が金属により汚染されるなどの問題がある
ので、これまた工業的に採用するのが難しい。
(発明が解決しようとする課題)
この発明の課題は、拘束の困難な形状をした成形体のみ
ならず、拘束可能な形状の成形体についても、炭化過程
での加熱速度および冷却速度を過度に遅くすることなく
、亀裂や割れのない品質にすぐれた炭素材料を能率よく
且つ安価に製造することができる工業的に実施容易な方
法を提供することにある。
ならず、拘束可能な形状の成形体についても、炭化過程
での加熱速度および冷却速度を過度に遅くすることなく
、亀裂や割れのない品質にすぐれた炭素材料を能率よく
且つ安価に製造することができる工業的に実施容易な方
法を提供することにある。
(!l!題を解決するための手段)
本発明者らは、成分、サイズの異なる成形体を用い、条
件を変えて炭化を行い、その結果を詳細に調査して下記
の知見を得た。
件を変えて炭化を行い、その結果を詳細に調査して下記
の知見を得た。
即ち、本発明者らは第1表に示す黒鉛粉配合率をO〜2
0−1%と変えた2サイズの成形体をコークス粉中にて
、昇温速度を0.17〜1.5°C/hrと変化させて
1000°Cまで昇温し、その温度で2時間炭化を行い
、その結果を調査および解析することで次のようなこと
が判明したのである。
0−1%と変えた2サイズの成形体をコークス粉中にて
、昇温速度を0.17〜1.5°C/hrと変化させて
1000°Cまで昇温し、その温度で2時間炭化を行い
、その結果を調査および解析することで次のようなこと
が判明したのである。
まず、炭化後の割れの発生した炭化物(Nal、 Nα
2)については、割れは第1表の備考欄に示すように成
形体の中心から生じている。その破断面は走査型電子顕
微鏡での観察によると、同一材質の丸棒引張試験片にお
いて、常温から加熱した後に400°Cにて引張試験を
行った破断面の形状と同じであった。従って、割れの発
生時期は400°C前後であると考えられる。
2)については、割れは第1表の備考欄に示すように成
形体の中心から生じている。その破断面は走査型電子顕
微鏡での観察によると、同一材質の丸棒引張試験片にお
いて、常温から加熱した後に400°Cにて引張試験を
行った破断面の形状と同じであった。従って、割れの発
生時期は400°C前後であると考えられる。
また、割れの生じる理由は成形体の表面と中心との温度
差による熱応力により支配されることが判明した。そこ
で、本発明者らは有限要素法を用いた熱応力解析により
各成形体について、400”Cの温度での成形体中心部
に発生する熱応力を求めた。
差による熱応力により支配されることが判明した。そこ
で、本発明者らは有限要素法を用いた熱応力解析により
各成形体について、400”Cの温度での成形体中心部
に発生する熱応力を求めた。
熱応力は、成形体円周方向の主応力(σ、)と半径方向
の主応力(σF)と軸方向の主応力(σ、)とを、下記
の■〜■の式を用いて求め、これらの主応力から、−S
鋼材において多くの実績のある下記0式を用いて成形体
内部に発生する引張の相当応力(σ、、)を求めた。
の主応力(σF)と軸方向の主応力(σ、)とを、下記
の■〜■の式を用いて求め、これらの主応力から、−S
鋼材において多くの実績のある下記0式を用いて成形体
内部に発生する引張の相当応力(σ、、)を求めた。
Eα↑
(1−2ν)(1十ν)
e =ε、+ε1 +ε2
[
G=
2(1+ν)
E:ヤング率、シ:ボアソン比、T:温度、α:線膨張
係数、ε、:円周方向の歪、εr=半径方向の歪、ε2
:軸方向の歪 一方、成形体から予め採取した引張試験片から400°
Cにおける引張強さ(σ1)を求めた。
係数、ε、:円周方向の歪、εr=半径方向の歪、ε2
:軸方向の歪 一方、成形体から予め採取した引張試験片から400°
Cにおける引張強さ(σ1)を求めた。
そして、このようにして求めた各主応力、引張の相当応
力、引張強さおよび黒鉛粉配合率とから炭化後の割れの
発生状況との相関関係について検討を行った。その結果
、下記の(a)〜(C)のこと力叫11明した。
力、引張強さおよび黒鉛粉配合率とから炭化後の割れの
発生状況との相関関係について検討を行った。その結果
、下記の(a)〜(C)のこと力叫11明した。
(a)通常、炭素質成形体のような脆性材料では、最大
主応力が材料の破壊応力に達したときに割れが生じると
されてきたが、第1表に示すところの各成形体の主応力
の最大のものと引張強さ(σl)とを比較しても実際の
割れ発生状況との対応が得られなかった。
主応力が材料の破壊応力に達したときに割れが生じると
されてきたが、第1表に示すところの各成形体の主応力
の最大のものと引張強さ(σl)とを比較しても実際の
割れ発生状況との対応が得られなかった。
伽)シかし、引張の相当応力(σ、9)と引張強さ(σ
、)とからは割れの発生状況を精度よく評価できること
が判明した。即ち、相当応力(σIIQ)が引張強さ(
σ、)より大きいと割れが発生し、相当応力(σ、q)
が引張強さ(σ、)より小さいと割れが発生しない。
、)とからは割れの発生状況を精度よく評価できること
が判明した。即ち、相当応力(σIIQ)が引張強さ(
σ、)より大きいと割れが発生し、相当応力(σ、q)
が引張強さ(σ、)より小さいと割れが発生しない。
(C)また、黒鉛粉配合率を増加すれば熱伝導率が増加
するため、同一昇温速度でも発生する応力が低下し、引
張強さが増加する。そのために、亀裂や割れが生じ難(
なるので炭化過程での昇温速度を大きくすることができ
る。
するため、同一昇温速度でも発生する応力が低下し、引
張強さが増加する。そのために、亀裂や割れが生じ難(
なるので炭化過程での昇温速度を大きくすることができ
る。
この発明は、このような知見をもとに完成したものであ
って、その要旨は[炭化性物質を含む炭素質成形体を炭
化して炭素材料を製造する方法において、炭化過程での
成形体の内部に発生する引張の相当応力を熱応力解析に
より求め、該相当応力が下記式を満足するように前記成
形体に黒鉛質物質を配合することを特徴とする炭素材料
の製造方法」にある。
って、その要旨は[炭化性物質を含む炭素質成形体を炭
化して炭素材料を製造する方法において、炭化過程での
成形体の内部に発生する引張の相当応力を熱応力解析に
より求め、該相当応力が下記式を満足するように前記成
形体に黒鉛質物質を配合することを特徴とする炭素材料
の製造方法」にある。
引張の相当応力≦成形体の引張強さ・・・・■この発明
において、上記黒鉛質物質とは結晶の発達の程度の高い
炭素系物質を意味するものである。このような物質とし
ては、天然黒鉛或いはこれを粉砕したもの、石油コーク
スやピッチコークスを2500℃以上、3000℃前後
の温度で熱処理したもの、或いはこれを粉砕したもの、
人造黒鉛粉等がある。
において、上記黒鉛質物質とは結晶の発達の程度の高い
炭素系物質を意味するものである。このような物質とし
ては、天然黒鉛或いはこれを粉砕したもの、石油コーク
スやピッチコークスを2500℃以上、3000℃前後
の温度で熱処理したもの、或いはこれを粉砕したもの、
人造黒鉛粉等がある。
(作用)
以下、この発明について具体的に説明する。
添付図は、炭化工程までの流れを示した図である。
この発明では、炭化性物質を含む炭素質成形体を炭化し
て炭素材料を製造するに際し、製造しようとする成形体
に黒鉛質物質を配合し、そして、この成形体を炭化する
ときの炭化過程で採用する仮定の昇温速度を決める0次
いで、この成形体を炭化した場合の炭化過程で発生する
熱応力を有限要素法を用いた熱応力解析により求める。
て炭素材料を製造するに際し、製造しようとする成形体
に黒鉛質物質を配合し、そして、この成形体を炭化する
ときの炭化過程で採用する仮定の昇温速度を決める0次
いで、この成形体を炭化した場合の炭化過程で発生する
熱応力を有限要素法を用いた熱応力解析により求める。
熱応力は、成形体のサイズ、黒鉛質物質の配合率および
仮定の昇温速度とから前記のようにして主応力(σ4、
σ1、σ、)を求め、これから前記0式を用いて成形体
内部に発生する引張の相当応力(σ1.)を求める。
仮定の昇温速度とから前記のようにして主応力(σ4、
σ1、σ、)を求め、これから前記0式を用いて成形体
内部に発生する引張の相当応力(σ1.)を求める。
この相当応力(σ、、)は、割れが発生する時期と考え
られる400°C前後での相当応力(σ0.)を求める
のがよい、より望ましくは300〜450℃の範囲にお
ける各温度での相当応力を(σ1.)求めることである
。一方、この成形体と同じ成分の試験片を用いて、成形
体の引張試強さ(σ1)を求める。この引張強さ(σ1
)も前記と同様400”C前後での引張強さ(σ、)を
求めるのがよい、より望ましくは300〜450℃の範
囲における各温度での引張強さ(σ、)を求めるご七で
ある。
られる400°C前後での相当応力(σ0.)を求める
のがよい、より望ましくは300〜450℃の範囲にお
ける各温度での相当応力を(σ1.)求めることである
。一方、この成形体と同じ成分の試験片を用いて、成形
体の引張試強さ(σ1)を求める。この引張強さ(σ1
)も前記と同様400”C前後での引張強さ(σ、)を
求めるのがよい、より望ましくは300〜450℃の範
囲における各温度での引張強さ(σ、)を求めるご七で
ある。
なお、引張強さ(σ、)は、引張試験して求めてもよい
が、下記0式からも求めることができる。
が、下記0式からも求めることができる。
σl譚a+bX・・・・・■
但し、aおよびbは黒鉛質物質の種類により決まる定数
、Xは黒鉛質物質 配合率(wt%)を示す。
、Xは黒鉛質物質 配合率(wt%)を示す。
例えば、黒鉛質物質が天P8)JA鉛の場合には、aの
定数は0.014 、bの定数は0.0003である。
定数は0.014 、bの定数は0.0003である。
この式は、前記第1表の引張強さと黒鉛粉配合率との解
析結果により得たものである。
析結果により得たものである。
そして、このようにして求めた前記引張の相当応力(σ
、、)と引張強さ(σ、)とを比較して、前記0式の相
当応力σ、、≦引張強さσ、の条件を満足するならば、
そのままの黒鉛質物質配合率で成形を行い、次いで、仮
定の昇温速度を採用して、その昇温速度にて炭化を行う
、一方、条件を満足しない場合には、満足するように黒
鉛質物質の配合率を調整する。
、、)と引張強さ(σ、)とを比較して、前記0式の相
当応力σ、、≦引張強さσ、の条件を満足するならば、
そのままの黒鉛質物質配合率で成形を行い、次いで、仮
定の昇温速度を採用して、その昇温速度にて炭化を行う
、一方、条件を満足しない場合には、満足するように黒
鉛質物質の配合率を調整する。
黒鉛質物質配合率の調整は、50wt%未滴の範囲内で
行うのがよい、黒鉛質物質は相当応力を低下させて引張
強さを増大させる効果があるが、結晶発達の高い黒鉛質
物質を粉砕した場合には、偏長な粒子が生成しやすいた
め、その配合率を過度に高めると最終製品の特性におい
て異方性が生じるなどの問題が発生しやす(なる。
行うのがよい、黒鉛質物質は相当応力を低下させて引張
強さを増大させる効果があるが、結晶発達の高い黒鉛質
物質を粉砕した場合には、偏長な粒子が生成しやすいた
め、その配合率を過度に高めると最終製品の特性におい
て異方性が生じるなどの問題が発生しやす(なる。
このように、黒鉛質物質を配合して相当応力が引張強さ
以下となるような成形体を作れば、これを炭化しても炭
化過程では亀裂や割れが起こらない、また、従来の成形
体と比べて発生する応力が低く、且つ引張強さが高いの
で炭化過程での昇温速度を大きくすることができる。そ
して、その昇温速度の決定は成形体の形状に影響されな
い。
以下となるような成形体を作れば、これを炭化しても炭
化過程では亀裂や割れが起こらない、また、従来の成形
体と比べて発生する応力が低く、且つ引張強さが高いの
で炭化過程での昇温速度を大きくすることができる。そ
して、その昇温速度の決定は成形体の形状に影響されな
い。
なお、相当応力を低下させる方法としては、上記のよう
に黒鉛質物質の配合率を調整する方法の他に、昇温速度
を低下させる方法も有効である。
に黒鉛質物質の配合率を調整する方法の他に、昇温速度
を低下させる方法も有効である。
次に、実施例により本発明を更に説明する。
(実施例)
第2表に示す形状の成形体を本発明方法および従来方法
にて炭化を行った。
にて炭化を行った。
本発明方法は、予め400°Cでの成形体中心部の相当
応力を熱応力解析により、および400 ’Cでの引張
強さを引張試験により求め、相当応力が引張強さ以下と
なるように黒鉛粉を配合した成形体を作り、これを同表
に示す昇温速度でl000℃まで昇温し、その温度で2
時間炭化を行った。
応力を熱応力解析により、および400 ’Cでの引張
強さを引張試験により求め、相当応力が引張強さ以下と
なるように黒鉛粉を配合した成形体を作り、これを同表
に示す昇温速度でl000℃まで昇温し、その温度で2
時間炭化を行った。
従来法は、黒鉛粉を配合していない成形体を、同表に示
す昇温速度で1000℃まで昇温し、その温度で2時間
炭化を行った。この従来法では昇温速度を経験に基づい
て、或いは同様のものを用いて試験して決めた。
す昇温速度で1000℃まで昇温し、その温度で2時間
炭化を行った。この従来法では昇温速度を経験に基づい
て、或いは同様のものを用いて試験して決めた。
このようにして得られた炭素材料について、割れ発生状
況を調べた。その結果を第2表に黒鉛粉配合率、常温〜
400℃の平均熱伝導率、昇温速度、400℃での相当
応力と引張強さと一緒に示す。
況を調べた。その結果を第2表に黒鉛粉配合率、常温〜
400℃の平均熱伝導率、昇温速度、400℃での相当
応力と引張強さと一緒に示す。
第2表より明らかな如く、本発明方法に従い引張の相当
応力が引張強さ以下となるように黒鉛粉を配合して作っ
た成形体を炭化したN11l−N[112(本発明例)
の場合には、何れも得られた炭化物には割れが発生して
いない、これに対して従来法で炭化した比較例にあたる
漱!3〜Na1Bの場合には、患14およびNα16を
除く炭化物には割れが発生した。
応力が引張強さ以下となるように黒鉛粉を配合して作っ
た成形体を炭化したN11l−N[112(本発明例)
の場合には、何れも得られた炭化物には割れが発生して
いない、これに対して従来法で炭化した比較例にあたる
漱!3〜Na1Bの場合には、患14およびNα16を
除く炭化物には割れが発生した。
これは、引張強さよりも相当応力の方が大きいからであ
る。一方、k14および阻16の炭化物には割れが発生
しなかったが、k14については、試験により割れが発
生しない昇温速度がわかるまでに多大の時間を要し、ま
た、fh16については経験に基づいて昇温速度を低く
して炭化したので、同一寸法形状である本発明例のN[
L9および隘10と比べてその昇温速度が著しく小さい
。
る。一方、k14および阻16の炭化物には割れが発生
しなかったが、k14については、試験により割れが発
生しない昇温速度がわかるまでに多大の時間を要し、ま
た、fh16については経験に基づいて昇温速度を低く
して炭化したので、同一寸法形状である本発明例のN[
L9および隘10と比べてその昇温速度が著しく小さい
。
(発明の効果)
以上説明した如く、この発明によれば炭化性物質を含む
炭素質成形体を炭化するに際し発生しがちな亀裂や割れ
を効果的に防止することができる。
炭素質成形体を炭化するに際し発生しがちな亀裂や割れ
を効果的に防止することができる。
また、・この発明に従えば炭化過程での昇温速度を大き
くすることができて、且つその昇温速度の決定も成形体
の形状には影響されないので、炭素材料の製造能率が大
きく向上する。
くすることができて、且つその昇温速度の決定も成形体
の形状には影響されないので、炭素材料の製造能率が大
きく向上する。
添付図は、本発明の炭素材料の製造方法を説明するため
のフローチャート、である。
のフローチャート、である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 炭化性物質を含む炭素質成形体を炭化して炭素材料を
製造する方法において、炭化過程での成形体の内部に発
生する引張の相当応力を熱応力解析により求め、該相当
応力が下記式を満足するように前記成形体に黒鉛質物質
を配合することを特徴とする炭素材料の製造方法。 引張の相当応力≦成形体の引張強さ・・・(式)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63238515A JPH0288413A (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 炭素材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63238515A JPH0288413A (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 炭素材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0288413A true JPH0288413A (ja) | 1990-03-28 |
Family
ID=17031400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63238515A Pending JPH0288413A (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 炭素材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0288413A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0692746A (ja) * | 1992-09-07 | 1994-04-05 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 組成傾斜型材料 |
-
1988
- 1988-09-22 JP JP63238515A patent/JPH0288413A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0692746A (ja) * | 1992-09-07 | 1994-04-05 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 組成傾斜型材料 |
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