JPH028707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、釘打機に於ける連結釘の案内機構に
関するものであり、特に釘打機の釘打ち出し部で
あるノーズとマガジン間に配設されて連結釘を最
先端のものから一本ずつノーズ内に送り込みガイ
ドする案内機構であつて、連結材として金属線等
のワイヤを利用した、いわゆるワイヤ連結ネイル
とプラスチツク製連結帯を利用したプラスチツク
連結ネイルに兼用の連結釘案内機構に関する。

〔従来の技術〕

従来の釘打機においては、ワイヤ連結ネイルと
プラスチツク連結ネイルに兼用できるような連結
釘案内機構は知られていない。

連結釘の種類に応じて、それぞれ専用の釘打機
が用いられているのが実情である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

一台の釘打機により、ワイヤ連結ネイル及びプ
ラスチツク連結ネイルの両方のネイルの案内及び
保持を可能として釘打機を提供しようとするもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するために、釘打機
のノーズ部とマガジン部間に配設され、上記ノー
ズ部より突設された案内壁と、この案内壁との間
に釘送り空隙部を保持するように並設された開閉
自在のドア部材により形成される連結釘案内機構
であつて、上記案内壁には、釘頭部保持溝を上下
方向に異なる位置に複数形成すると共に、上記ド
ア部材には、該ドア部材の上側面に上記上方側釘
頭部保持溝と協働してワイヤ連結釘の釘頭部下面
を支持する頭部支持部を突出形成すると共に、該
頭部支持部の下方にプラスチツク連結釘の連結帯
を収容し且つ該連結帯の下端を支持する支持肩部
を有する連結帯支持凹部を形成し、さらにドア部
材には、ワイヤ連結釘を連結するワイヤ間又はプ
ラスチツク連結釘の連結帯に形成される開口と係
合可能であつて上記各連結釘の逆行を阻止する逆
止部材が案内壁面方向に常時付勢されて設けたこ
とを特徴とするものであり、これによりワイヤ連
結及びプラスチツク連結の二種類の連結方法にか
かるいずれのタイプの連結釘についても送り又は
打込みを可能としたものである。

〔作用〕

本考案は、案内壁に形成された上方側釘頭部保
持溝とドア部材に形成されたワイヤ連結釘の釘頭
部下面を支持する頭部支持部とにより、ワイヤ連
結釘を保持する一方、案内壁に形成された下方側
釘頭部保持溝及びドア部材に形成されたプラスチ
ツク連結釘の連結帯を収容し且つ該連結帯の下端
を支持する支持肩部を有する連結帯支持凹部とに
より、プラスチツク連結釘の頭部及びプラスチツ
ク連結帯を保持することができる。

〔実施例〕

次に本考案の一実施例を図示の例について説明
する。

第１図は横断平面図であり、第２図及び第３図
はそれぞれ要部縦断面図である。

図中１はノーズ部であり、ノーズ穴２内には図
示しないメインピストンと一体に急激に作動する
打撃部材としてのドライバが突出入自在に設けら
れている。３は案内壁であり、上記ノーズ部１の
背面側に一体突設され図示しないマガジンとの間
で上記ノーズ穴２内へ連結釘を最先端のものから
一本ずつ供給するためのガイド壁部となる。４は
ドア部材であり、一端を枢支軸５により回動自在
に軸支するとともに自由端には係脱自在のロツク
軸６が設けられ、そして、上記案内壁３とドア部
材４との間には釘を送りガイドするための釘送り
空隙部７が保持されている。

また、前述した案内壁３内には、第１図及び第
２図から明らかなように、上方側釘頭部保持溝８
と下方釘頭部保持溝９が上下方向の高さが異なる
位置に刻設されている。一方、ドア部材４の案内
壁３側には、断面コ字形状を呈する連結帯支持凹
部１６が設けられている。そしてこの連結帯支持
凹部１６の上方が上記上方側釘頭部保持溝８と協
働してワイヤ連結釘１５の釘頭部下面を支持する
頭部支持部として突出形成されている。したがつ
て、頭部支持部４Ａと上方側釘頭部保持溝８の下
側壁部８Ｂとにより、第３図に示す如くワイヤ１
７で連結されたワイヤ連結釘１５の頭部が支持さ
れる。

また、上記ドア部材４の案内壁３側に設けられ
た断面コ字形状を呈する連結帯支持凹部１６は、
プラスチツク連結釘の連結帯１４Ａを支持するた
めのものである。

即ち、この連結帯支持凹部１６において、プラ
スチツク連結釘１４の連結帯１４Ａを収容し且つ
該連結帯の下端を連結帯支持凹部１６の下側面と
して形成される支持肩部４Ｃによつて支持する。
したがつて、第２図に示す如く、プラスチツク連
結釘１４を支持できるようになつている。

また、１２は釘送り爪であり、その内方端面に
は上方凹部１２Ａと下方凹部１２Ｂが上記二段に
形成されている。上記凹部１２Ａは釘連結用ワイ
ヤ及び逆止爪に対する逃げ部であり、下方凹部１
２Ｂは上記ワイヤ又はプラスチツク連結釘の連結
帯の下方平板に対する逃げ部である。

なお、１１は逆止爪であり、釘送り爪１２のリ
ターン時に連結釘が引戻されるのを防止するため
のものであり、この例ではドア部材４に形成した
シリンダ状の保持部１１Ａ内に円筒状爪１１Ｂが
前後動自在に嵌合されている。すなわち、上記爪
１１Ｂは円筒体先端面１１Ｃに爪１１Ｄを有し、
またバネ１１Ｅにより常時案内壁３方向に弾発付
勢されている。そして、上記円筒状爪１１Ｂには
保持部１１Ａより突設したピン１３が長孔１１Ｆ
に係合されている。

そこで、プラスチツク連結釘を装填し使用する
場合には、第２図に示す如く、前記先端面１１Ｃ
はプラスチツク連結釘１４の連結帯１４Ａに当接
し、逆止爪１１は上記連結帯の垂直片１４Ｂに開
設した係合孔に係合し、釘送り方向と逆方向への
戻りを防止するように作用する。

また、ワイヤ連結釘１５を装填し使用する場合
には、第３図に示す如く、前記逆止爪１１は上記
ワイヤ連結釘１５を連結するワイヤ１７間に挿入
されることによつてに係合し釘送り方向と逆方向
への戻りを防止するように作用する。

そして、上記第２図及び第３図に示すいずれの
場合も釘送り爪１２は釘軸に係合し釘送りを実現
するものである。

〔考案の効果〕

本考案は、案内壁に形成された上方側釘頭部保
持溝とドア部材に形成されたワイヤ連結釘の釘頭
部下面を支持する頭部支持部とにより、ワイヤ連
結釘を保持する一方、案内壁に形成された下方側
釘頭部保持溝及びドア部材に形成されたプラスチ
ツク連結釘の連結帯を収容し且つ該連結帯の下端
を支持する支持肩部を有する連結帯支持凹部とに
より、プラスチツク連結釘の頭部及びプラスチツ
ク連結帯を保持することができる。

したがつて、上記構成の本考案においては連結
釘について、ワイヤ連結釘及びプラスチツク連結
釘の二種類の連結方法の連結釘について、一つの
釘打機で確実な釘送り及び釘打ちを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部横断面
図、第２図及び第３図は同じく縦断面図であり、
第２図はプラスチツク連結釘の使用状態を示し、
第３図はワイヤ連結釘の使用状態を示す。 １……ノーズ、２……ノーズ穴、３……案内
壁、４……ドア部材、４Ａ……頭部支持部、７…
…釘送り空隙部、８，９……釘頭部保持溝、１１
……逆止部材、１４……プラスチツク連結釘、１
４Ａ……プラスチツク連結帯、１５……ワイヤ連
結釘。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 釘打機のノーズ部とマガジン部間に配設され、
   上記ノーズ部より突設された案内壁と、この案内
   壁との間に釘送り空隙部を保持するように並設さ
   れた開閉自在のドア部材により形成される連結釘
   案内機構であつて、 上記案内壁には、釘頭部保持溝を上下方向に異
   なる位置に複数形成すると共に、 上記ドア部材には、該ドア部材の上側面に上記
   上方側釘頭部保持溝と協働してワイヤ連結釘の釘
   頭部下面を支持する頭部支持部を突出形成すると
   共に、該頭部支持部の下方にプラスチツク連結釘
   の連結帯を収容し且つ該連結帯の下端を支持する
   支持肩部を有する連結帯支持凹部を形成し、 さらにドア部材には、ワイヤ連結釘を連結する
   ワイヤ間又はプラスチツク連結釘の連結帯に形成
   される開口と係合可能であつて上記各連結釘の逆
   行を阻止する逆止部材が案内壁面方向に常時付勢
   されて設けたことを特徴とする釘打機の連結釘案
   内機構。