JPH028447B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、湿式電解質コンデンサパツケージ、
詳言すれば細長い金属取付片及びコンデンサ端子
がコンデンサの一方端部から延びていることによ
りプリント回路板に取付けるための装置を有する
コンデンサパツケージに関する。

金属カン型容器内に収容された巻取箔形の公知
湿式電解コンデンサは、その開放端の近くに内向
き押縁を備えている。先行技術による典型的な密
閉のためには、容器の内壁に対して強制的に係合
せしめられる圧縮性部材を有する多層シールを利
用している。端子は外部で取付けられるリード又
はコネクタを接続するために多層カバー内のスロ
ツトを貫通して延びる各電極から突出したタブを
有する。容器の開放端の密閉は、蓋を容器内の内
向き押縁に対してかつ弾性部材を容器壁に対して
圧縮するように金属取付リング上に容器のリツプ
を巻込むことにより行なわれる。該取付リングは
パツケージの取付装置としてかつ場合により陰極
端子としても使用されうるように容器から軸線方
向で外側に延びるイヤーを有する。

先行技術による多孔性陽極型の湿式電解コンデ
ンサは１つの開放端を有する金属カン内に収容さ
れ、該開放端は弾性リングを支持する外周溝を備
えた絶縁蓋又はプラグによつて閉じられ、上記弾
性リングに対してカンを巻込むことによつて必要
なシールが行なわれる。また、このようなコンデ
ンサはカン内に内部圧を生じる作動条件下で蓋が
脱落するのを防止するために蓋上で巻込まれたカ
ンリツプを有する。このような先行技術によるコ
ンデンサにおいては、カンはコンデンサ陰極とし
て働きかつ陰極リード線は蓋を貫通して外側に延
びる陽極リードとは反対向きでカンに取付けられ
る。従つて、軸方向にリードを出したコンデンサ
が得られ、この種のコンデンサは一般にプリント
回路板孔に挿入するように曲げられたリード線で
プリント回路板上に水平に取付けられ、それによ
り電気的及び機械的に板に接続される。

本発明によつてもたらされる利点は改良された
低コストの湿式電解コンデンサパツケージを提供
することにある。もう１つの利点は蓋をカン内に
固定しかつプリント回路板にパツケージを固定す
る装置として機能する２つの機能を備えた金属ス
トツパを有するパツケージを提供することにあ
る。更にもう１つの利点はコンデンサ部分の直径
が容器の内径よりも極く僅かに小さい高密度の湿
式電解コンデンサパツケージを提供することであ
る。

本発明によれば、湿式電解コンデンサパツケー
ジはコンデンサを金属カン内に有し、該カンはカ
ンに固定された金属片を支持する蓋により、かつ
カン壁が蓋の弾性部分に押付けられることにより
密閉される。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

一般に、本発明の湿式電解コンデンサパツケー
ジは、一般に円板状のプラスチツク蓋が嵌込まれ
た１つの開放端を有する円筒状金属カン内に湿式
電解コンデンサを収容する。蓋の外周に形成され
た環状溝はカンの壁によつて該溝内に押込まれる
弾性材料から成るリングを有する。１個の金属端
子が蓋の孔内に密封されかつカン内部のコンデン
サ陽極に電気的に接続されている。該端子はカン
の外で軸方向に延びるリード線部分を有する。カ
ンの内側リツプには少なくとも３個の細長い金属
取付片が有利には溶接によつて別々の位置で固定
されておりかつ蓋と接触している。

本発明のパツケージは簡単な低コスト構造を提
供しかつ特に製作中に種々の取付孔寸法及びプリ
ント配線板孔寸法に合せるための融通性を有す
る。種々の簡単な廉価な細長い金属片を当該目的
のために利用することができる。

第１図、第２図及び第３図は、円筒状金属カン
１２の開放端部に嵌込まれた一般に円板状のプラ
スチツク蓋１０を有するコンデンサパツケージ２
２を示す。蓋１０の３つのフイン部分１４は巻取
箔形コンデンサ部分１６に向つて延びている。蓋
１０の中央フインガ部分１８はコンデンサパツケ
ージ２２の軸線２０に沿つて上記部分１６の中央
孔内に延びている。該部分１６は湿式電解質２４
内に埋沈される。

ネイルヘツド金属端子２６は蓋１０内に設けら
れた孔内にそのネイルヘツド部分２８でゴムｏ−
リング３０に対して密閉嵌合されている。端子２
６はすえ込みリング部分３２によつて示したよう
に端子の外側からすえ込まれている。端子２６の
リード線部分３４はパツケージ２２から外側に軸
線方向に延びている。コンデンサ部分１６の箔電
極から出た金属タブ３６は端子２６のネイルヘツ
ド部分２８に溶接されている。蓋１０の別の領域
には端子２６に等しいもう１つの端子３８が取付
けられている。蓋１０の更に別の領域にはガス抜
きプラグ４０が設けられている。

蓋１０の外周に隣接した３個所の等距離位置の
各々に、半径方向外向きのキヤビテイ４４を有す
る隆起部分４２が設けられている。また、３個の
細長い金属片４６の各々は脚部分４８を有し、該
脚部分は第２図に示したように３個の隆起部分４
２の１つに挿入される。

第４図及び第５図に詳細に示した金属取付片４
６は、錫化スチールの0.51mm（0.02インチ）厚さ
のシートから打貫かれかつ図示のように曲げられ
ている。半径方向に延びるタブ部分５０は、各金
属取付片４６とカン１２との間で溶接部５４を形
成する前にカン１２の外側リム５２の下の適当な
かつ均一な深さで金属取付片４６を係止させる。
更に、タブ５０は取付片４６がプリント配線板の
孔内に挿入されうる範囲を制限するスペーサとし
ても働く。従つて、板とパツケージ２２との間の
間隔は板からのはんだフラツクスの一層確実な清
掃を保証する。

取付片４６の軸方向に延びる狭幅部分５６はプ
リント回路板又は同種のものに予め配列された孔
に挿入するためにカン１２の外側に軸線方向に延
びている。このような孔はまた通常板上のプリン
ト配線に電気的に接続するためのリード線２６及
び３８を得るためにも設けられている。狭幅部分
５６はコンデンサパツケージ２２を取付けるため
の確実な装置を提供するように設計されており、
一方脚部分４８はカン１２から蓋１０が脱落しよ
うとするあらゆる外側へ向う運動を停止する。

取付片４６の軸線方向に延びる部分の中央区分
に設けられた突起部分５８は、引続いてのはんだ
工程の前にプリント回路板にコンデンサパツケー
ジを保持するために役立つ。この突起部分５８は
孔を貫通して板に押込まれる際には屈曲し、次い
で板の外に出るとその元の形状に複元するように
形成されている。

更に、蓋１０は蓋の外周に環状溝６０を有す
る。該溝６０には弾性材料から成るリング６２が
嵌込まれている。カン１２は蓋１０とカン１２と
の間を密封するために上記弾性リング６２に押込
まれる相応する内向きの環状リツジ６４を有す
る。

パツケージ２２の組立て手順は全自動的ではな
いとしても比較的簡単でありかつ半自動的に実施
することができる。簡単化しかつ有効なパツケー
ジを形成する１つの方法は側面が平坦なカン１２
を使用し、該カン内にほぼ同じ直径を有するコン
デンサ１６を組込むことより成る。もう１つの重
要な特徴は、細長い取付片４６が蓋１０内の保持
キヤビテイ４４によつて規定された相対位置を取
り、それ自体がカンの開放端における蓋の位置を
決定することである。

次に組立てについて説明する。

端子２６及び３８を夫々ゴムｏ−リング３０に
通し、蓋孔内に挿入しかつすえ込む。外周の環状
溝６０に弾性リング６２としてもう１つのかつか
なり大きなｏ−リングを嵌込む。金属取付片４６
の脚部分４８の各々を蓋の隆起部分４２のキヤビ
テイ内に滑入させる。脚部分４８内に形成された
突起６６は引続いての組立て工程中一時的に取付
片４６をキヤビテイ４４内に保持する。コンデン
サ部分１６をカン１２内に配置し、該カンに引続
きほぼ全体に電解質２４を充填する。場合によ
り、ゲルタイプの電解質を使用する場合には、該
部分にそれをカン内に配置する前にゲルを含有さ
せかつ電解質充填工程を省略することができる。

次いで、蓋１０を取付片４６のタブ５０がカン
１２の外側リム５２に突当るまでカン１２の開放
端内に嵌合させる。次いで、３個の取付片４６の
各々を常用のコンデンサ放電技術を使用してカン
の外側リム５２に対してスポツト溶接する。溶接
を容易にするために取付片４６に突起６７が設け
られている。次いで、工具を蓋の環状溝６０に一
致するカン１２の位置に押付けた状態でカン１２
をその軸線を中心にして回転させ、それによりカ
ン金属をそこで内側に向つて変形させかつ弾性シ
ールｏ−リング６２を圧縮させる。

本発明のコンデンサパツケージ２２は多種多様
な湿式電解コンデンサ、例えば多孔性の皮膜形成
陽極一般にタンメルを有するタイプ、又は皮膜形
成陽極と陰極巻体とから成り、それらの間に多孔
性スペーサを有するタイプのものを収容するため
に適当である。前者は一般に低粘度液体電解質か
ら製造され、一方後者は通常多孔性スペーサ内に
ゲル化した電解質を充填することにより製造され
る。ゲル化した電解質は高温では液状になること
ができ、完全にに密封されたケーシングを必要と
するので、本発明ではゲルタイプの電解質も湿式
電解質と見なす。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例の各部分を示し、第１図
はプラスチツク蓋の平面図、第２図は第１図の蓋
を有する湿式電解質コンデンサの２−２線に沿つ
た断面図、第３図は第１図の蓋の底面図、第４図
は第２図のパツケージの金属取付片の側面図及び
第５図は第４図の取付片の正面図である。 １０……プラスチツク蓋、１２……金属カン、
１４……フイン部分、１６……コンデンサ（部
分）、１８……フインガ部分、２０……軸線、２
２……コンデンサパツケージ、２４……電解質、
２６……ネイルヘツド金属端子、２８……ネイル
ヘツド部分、３０……ゴムｏ−リング、３２……
すえ込みリング部分、３４……リード線部分、３
６……金属タブ、３８……端子、４０……ガス抜
きプラグ、４２……隆起部分、４４……キヤビテ
イ、４６……金属取付片、４８……脚部分、５０
……タブ、５２……外側リム、５４……溶接部、
５６……狭幅部分、５８……突起部分、６０……
環状溝、６２……弾性リング、６４……環状リツ
ジ、６６，６７……突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリント回路板に取付けるための湿式電界コ
   ンデンサパツケージにおいて、 １つの解放端部を有する円筒状金属、 該カンに収容された湿式電解質によつて覆われ
   た陽極酸化皮膜形成陽極、 前記カンの解放端部に嵌合された円板形状のプ
   ラスチツク蓋、該蓋の周囲と前記カンの間にあつ
   て、該カンの内壁に対して前記蓋周囲の環状溝内
   に圧縮された弾性材料のリングからなるシール、
   該カンは内側に面した円周状リツジ部分を有す
   る、 前記蓋内に設けられた孔内にシールされ金属陽
   極端子、該陽極端子は前記カンに対して軸方向で
   遠ざかるリード部分を有し、該陽極は前記陽極端
   子に電気的に接続されている、 前記カンの内側リツプに対して分離された位置
   に固定されかつ前記蓋から軸方向で遠ざかるよう
   に延びる少なくとも３つの分離され延長された金
   属片、該金属片のそれぞれは半径方向内側にかつ
   前記軸方向に対して直角に曲がつた脚部分を有
   し、該脚部分のそれぞれ一方は前記蓋周辺部近く
   の前記蓋の大部分の外側表面に形成された３つの
   高くなつたマウンド部分に設けられた半径方向外
   側に向かつて延びるキヤビテイー内に嵌合されて
   いる、 前記部材のそれぞれが、それらが装着され前に
   前記部材の位置決めのためのストツパ、及び前記
   パツケージを前記プリント回路板から遠ざけてお
   くためのスペーサの両者として作用するための、
   半径方向外側に延びかつ前記カンの外側リツプに
   対して係止タブ部分を有することを特徴とする、
   プリント回路板に取付けるための湿式電界コンデ
   ンサパツケージ。