JPH0283108A - 金型のリブ成形溝加工用エンドミル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プラスチック成形用金型のリブ成形部に成
形溝を付すのに用いられるエンドミルに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

プラスチック成形金型のリブ成形溝は、型抜きのために
テーパ溝に形成される。その溝の大きさは、−Ｓに第６
図（Ｃ）に示す深さｌが１０〜２０龍、底部での溝巾Ｗ
が０．５〜１．５鰭２、テーパ角θが０″′１０’〜３
″である。

このリブ成形溝は、放電加工によるものが多かったが、
改良された超硬合金を用いて折れ難いエンドミルが開発
され出した最近では、エンドミルによる機械加工法も採
用され出している。このエンドミルによる機械加工は、
第６図Ｔａ）、ｆｂｌに示すように、φＤとφＤＩ　の
ストレートエンドミル１０．１０′を用いて２工程の加
工で先ず段差のついたｔ１１溝を切り、その後、第４図
ｆａｔに示す示すようなテーパエンドミルで第６図（Ｃ
１のように仕上げる。この方法によれば、金型の形状、
大きさにもよるが加工時間が放電加工の１八。にもなる
とされている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述の加工に用いるテーパエンドミルは、先端径が僅か
０．５〜１．５１−程度と非常に細く、しかも径に対し
ての長さが長い。ところが、従来のこの種のエンドミル
は、捩れ外周刃に沿って有効刃長の全域に切屑ポケット
を設けであるため、断面強度が充分でない。加えて、そ
の形状がいわゆるスフウェアータイプであることから、
切削主分力、送り分力は常に回転軸と直角方向へ作用し
、さらに、ねじれ角の影響により下向きの垂直分力を生
じる。このため、過大な負荷がかかると撓んで折れたり
、蛇行したりする。そこで、ストレートエンドミルによ
る事前の粗加工を行なってテーパエンドミルの切削負担
を軽減しているが、この方法によると、複数種のエンド
ミルを必要とし、かつ、工具交換のための時間のロス、
在庫管理の手間等が生じる。

また、粗加工を実施しても、テーパエンドミル自身が強
度不足のため、そのエンドミルの折損、加工中の蛇行も
充分には回避し得ない。

さらに、切屑の排出による被削面の肌荒れや捩れ刃が溝
深さ方向にサイクル曲線を描くように面を形成していく
ことによる面性状の不規則さかある。

この発明の目的は、上述の諸問題を一挙に解決できる溝
入れ用のエンドミルを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

この発明のエンドミルは、上記の問題点を無くすため、
有効切刃部に所定の先細テーパ角を付した超硬合金製エ
ンドミルにおいて、を効切刃部の中の先端部を除く部分
を、断面が略正方形又は略正六角形で外周刃となるエツ
ジ部の稜線はストレートな角軸形状となし、さらに、上
記先端部の回転中心対称位置に形成する底刃部分は、所
定の先端角を有する切刃又は円弧刃となしたものである
。

なお、角軸形状部の稜線部には、刃先強化策として０〜
０．０５龍の巾の丸ランド又は面取りを付しておくのが
よい。

また、底刃の数は先端強度の確保のために２枚とし、さ
らに、その底刃が先端角を有するものである場合の先端
角は１３０〜１７０　　’とするのがよい。

〔作用〕

有効切刃部の先端部を除く部分を四角又は六角の角軸形
状にすると当該部の断面積が増加して断面強度が向上す
る。

例えば、第３図の従来のテーパエンドミルと、第１図（
角軸部四角）、第２図（角軸部六角）に示すこの発明の
テーパエンドミルについて、いずれも先端径Ｄ＝１．Ｏ
ｍ、テーパ角θ＝１”３０’として先端から１０ｆｌ後
退した位置での断面積と曲げ強度である断面２次モーメ
ントを比較すると、第１表の通りとなる。

第　　１　　表 同表から、この発明による増強効果が顕著なことがよく
判る。

また、外周刃として機能する角軸形状部の稜線をストレ
ートにすると、切刃の被削材との接触状態が安定する。

第４図に従来エンドミルとの接触状態の違いを示す。同
図のｆａｌは従来エンドミルの１戻れ刃の接触状態であ
って、この場合、捩れの影響で外周刃１３は実線で示す
断面部と当該部から深さ方向に対して連続的に当たり方
が異なり、最後には被削材Ｗから離れる。このため、回
転バランスを崩し易く、加工中に同図山）の鎖線のよう
に撓みを生じて蛇行し易くなる。これに対し、この発明
のエンドミルは、同図（Ｃ１に示すように、有効切刃の
全域において外周刃３が回転対称のａ、ａ点で被削材Ｗ
に接する。

従って、回転バランスが良く、同図（ｂ）のように真直
状態が保たれて蛇行が減少する。また、面性状も規則正
しい縦筋模様となる。

さらに、底刃を一般ドリル刃のような先端角を有する形
状又はいわゆるボール刃形状となすと、切削分力が安定
した方向に作用する。即ち、スクウェアータイプの月形
であると、先に述べたように切削主分力、送り分力がエ
ンドミルを撓ませる方向に作用するが、この発明に採用
する底刃形状の場合、送り分力の向きが回転軸と平行（
強度的に最も強い圧縮方向）になり、しかも、求心力が
働く。従って、切削分力に起因した折損等も生し難くな
る。

さらに、外周刃の数が４個又は６個あるため、各外周刃
の切削負荷が軽減されて切刃摩耗が城少し、また、各月
の摩耗中も、刃の各部が同一時期に等しい負荷を受ける
ため全域においてほぼ均一になる。

〔実施例〕

第１図及び第２図に基づいてこの発明の詳細な説明する
。

第１図のエンドミルは、長さ１１の有効切刃部１に加工
溝のテーパ角に対応したθ−０’ＩＯ’〜３″のテーパ
角を付し、また、有効切刃部１の断面形状を略正方形と
なし、さらに、先端の底刃２にα＝　１３０〜１７０　
”の先端角を付したものである。

一方、第２図のエンドミルは、第１図と同一テーパ角に
した有効切刃部１の断面形状を略六角形となすと共に、
先端の底刃２′を１／４円の円弧刃に形成しである。こ
れ等のエンドミルは、いずれも、底刃に沿う切屑ポケッ
ト４と逃げ面５を形成しであるので、有効切刃部１の先
端部は角軸形状にはならない。

また、両実施例とも、外周刃３となる外周の稜線部には
、チッピング防止のための微小丸ランド又は微小面取り
を施して刃先を強化しである。なお、その丸ランド又は
面取りは切味の低下を無くすため、巾Ｏ〜０．０５ｍの
範囲内に定めておくのが望ましい。また、ポケット４に
面した他の切刃部分も同様の刃先強化を行なってもよい
。

さらに、第１図の底刃形状を第２図のエンドミルに、或
いは第２図の底刃形状を第１図のエンドミルに各々採用
することも自由である。

以下に、この発明の効果の確認実験結果を記す。

実験に用いたエンドミルは、第１図に示すもの（本願品
）と第３図に示すもの（従来品）であり、両者とも先端
径Ｄ”１．ｏｍｍ、テーパ角θ＝１６刃長Ｌ＝１２ｍ、
材質：超微粒超硬合金である。

また、従来品は、ねじれ角３０″、刃数２枚、底刃フラ
ットであり、本願品は底刃数２枚、外周刃数４枚、先端
角α−１５０”である。

実験に用いた機械と切削条件は以下の通りである。

使用機械：高速スピンドル装着のマニシング・センター 切削油：油性 被削材：　ＳＣＭ４４０　（８，３００）条件：回転数
（Ｎ）＝１２０００ｒｐｍ、送り速度（Ｆ）＝２６０　
會＊／ｍｉｎ　、４００　ａｍ／ｍｉｎ切込み（ｄ）＝
０．０１５〜０．０５ｎ／ｒｅｖ第２表に、Ｎ＝　１２
００ｏｒｐｍ、Ｆ＝２６０　ｉｔ／ｍｉｎ　Ｘ’１ｌ＝
０゜０１５７ｒｅｖの条件下での仕上面粗さの比較結果
を示す。

第２表（単愚荀 また、第５図には、上の面粗さの比較と同一切削条件で
３８ｍ　（２，４時間）切削後の底刃の摩耗状況を示す
。同図の（ａ）が従来品、ｆｂｌが本願品であり、ハン
チング部が底刃２．１２の摩耗個所を表わしている。

次に、Ｎ＝１２００Ｏｒｐｍ、　Ｆ＝４００　ｍｍ／ｗ
ｉｎ　、　ｄは最初の０．０１５龍／回から０．０５龍
／回になるまで５ｍ切削毎にＱ、ＯＧＳ　鶴ずつ大きく
する条件下で切削した。

この結果、従来品は、ｄ・０．０３■■／回の時に切削
長約１８ｍで折れたが、本願品は、ｄ＝０．０１５　ｍ
ｍ７回、切削長４０ｍ後も、第５図（ｂｌと殆ど変わり
のない摩耗状況で正常な切削が可能であった。

〔効果〕

以上のように、この発明の溝入れ用エンドミルは、所定
のテーパ角を付した有効切刃部の大部分を四角又は六角
断面のねじれの無い角軸形状にしてその断面強度を高め
ると共に、回転対称位置にある外周刃の全域を同時に被
削材に接触させて蛇行の防止と面性状の向上を計り、さ
らに、底刃部分は先端角を有する月形又は円弧刃にして
切削分力を安定させたものであるから、細くても折れ難
く、しかも、精度の良い溝を切ることができる。

従って、従来は不可欠であったストレートエンドミルに
よる前加工を必要とせず、このため、エンドミルの交換
時間が省かれて加工時間が半減し、さらに、工具の在庫
管理、購入費等の面でも有利になる。

また、仕上面粗さが良くなるので、後工程の最終仕上げ
も容易になるほか、前加工なしでも従来に比べて折損の
確率が小さく、工具の有効活用が計れる等の優れた効果
と利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はいずれもこの発明の一興体例を示す図
であり、各図とも［ａｌは全体の側面を、（ｂｌは要部
の拡大側面を、ＩｃＩは（ｂｌの端面を、ｆｄ＋は（ｂ
ｌ図から９０°回転した位置の側面を各々表わす。また
、第３図は従来のテーパエンドミルを示す図で（８）は
その全体の側面を、山）は要部の拡大側面図を、ｔｅｌ
は端面を各々表わす、第４図は、本願のエンドミルと従
来エンドミルの切刃の接触状態の比較図ｆａｔ、（Ｃ）
と撓みの有無の比較図（ｂｌ、ｆｄ＋、第５図のｔａ＋
、ｆｂ）は切刃の摩耗伏況を示す比較図、第６図の（ａ
ｌ〜（Ｃ１は従来法にょろりブ成形溝の加工工程を示す
図である。 １・・・・・・有効切刃部、　　２・・・・・・底刃、
３・・・・・・外周刃、　　　　４・・・・・・切屑ポ
ケット、５・・・・・・逃げ面、　　　　　θ・・・・
・・テーパ角、α・・・・・・先端角。 特許出願人　住友電気工業株式会社 同　　　トヨタ自動車株式会社 同　代理人 鎌 田 文

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）有効切刃部に０°１０′〜３°の先細テーパ角を
   付した金型のリブ成形溝加工用超硬合金製エンドミルに
   おいて、有効切刃部の中の先端部を除く部分を、断面が
   略正方形又は略正六角形で外周刃となるエッジ部の稜線
   はストレートな角軸形状となし、さらに、上記先端部の
   回転中心対称位置に形成する底刃部分は、所定の先端角
   を有する切刃又は円弧刃となしたことを特徴とするエン
   ドミル。
2. （２）上記角軸形状部の稜線部に０〜０．０５ｍｍの巾
   の丸ランド又は面取りを付した請求項（１）記載のエン
   ドミル。
3. （３）上記底刃の数を２枚とし、かつ、その刃が先端角
   を有する場合の先端角は１３０〜１７０°とした請求項
   （１）又は（２）記載のエンドミル。