JPH0280582A - 黒体皮膜を有する基材およびこの黒体皮膜付基材の製造方法 - Google Patents

黒体皮膜を有する基材およびこの黒体皮膜付基材の製造方法

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JPH0280582A
JPH0280582A JP63231761A JP23176188A JPH0280582A JP H0280582 A JPH0280582 A JP H0280582A JP 63231761 A JP63231761 A JP 63231761A JP 23176188 A JP23176188 A JP 23176188A JP H0280582 A JPH0280582 A JP H0280582A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光学的な黒体皮膜を有する基材および該皮膜
の製造方法に関する。
本発明の光学的な黒体皮膜は低い全反射率をもち、金属
、セラミックス、ガラス、プラスチックス等の基材表面
上に形成されるものである。その形成方法は、基材表面
上に発明者らが発明した黒体皮膜用ニッケル・リン合金
めっき液でニッケル・リン合金皮膜をめっきし、この被
膜に対して、特定の化学物質によるエツチングを施して
形成される。本発明の光学的な黒体皮膜は、低い全反射
率をもち、その波長依存性も極めて少ない。このことか
ら、理想的な黒体皮膜を実現でき、もって光カロリーメ
ータの受光部、光伝送系の終端素子、光の導波路、光コ
ネクターの内面等に有効に利用することができる。
[従来の技術] 従来、黒色皮膜として、黒色塗料を用いた塗膜、黒色の
表面酸化物、金属化合物の皮膜、電気めっき法による黒
色クロメート、黒色ニッケル皮膜、および陽極酸化法に
より成形した多孔質皮膜に黒色染料を入れた黒色被膜が
あった。しかし、これらの黒色皮膜は全反射率が3〜1
0%程度あり、かつ、波長依存性も高いという問題があ
り、光パワーの測定等の光吸収体として用いるには不満
足であった。
一方、上記の皮膜よりも全反射率の低いものに、蒸着酸
化法による金魚がある。金魚の皮膜は全反射率が約0.
5%で上記黒色塗料等に比べて一段と低く、光カロリー
メーターの受光部として利用されている。
また、C,E、  ジョンソン、Sr、の発明に係る米
国特許第4.233.107号明細書(対応特許:特開
昭57−114655号)には、ニッケル・リンめっき
皮膜を硝酸水溶液でエツチング処理して得られる黒色皮
膜とその製法が開示されている。
また、同一発明者の米国特許第4.361.630号明
細書にも類似の発明が開示されている。
この技術は、P、L、グリーリンによって改良され、米
国特許第4.511.l314号明細書に開示されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 光カロリーメータの受光部、光伝送系の終端素子のよう
に光を反射することなく完全に吸収する機能は実用上の
用途が多く、理想的な光の吸収体(あるいは黒体とも呼
ばれる)が望まれている。
光の吸収だけの機能についてみれば、金の超微粒子で形
成される金魚が古くから知られている。
たとえば、従来光パワー測定に用いられる金魚は、その
全反射率が小さく、このため黒色の受光体として利用さ
れているる。しかし、金魚は、機械的振動や摩擦などで
簡単にはげ落ち、高湿条件下では水分を吸収して全反射
率が増加し、乾燥によっても元の反射率に回復しないと
いう問題があり、実用上難点が多い。
また、米国特許第4.233.107号および、4.3
81゜630号明細書に開示されている黒色皮膜は、全
反射率が0.5〜1.0%で、かつ、皮膜強度が高い点
で実用性が高い。しかし、全反射率に波長依存性があり
、320〜220On−という広い波長帯域で高精度で
光パワーを測定する受光体として用いるにはなお問題が
ある。
さらにまた、米国特許第4.511,614号明細書に
開示された技術は、ニッケル・リン皮膜中のリン含有量
に濃淡の差がある二つの層を重ねた二層構造の基材で構
成されている。このため、製造工程が増しており、また
前記2発明よりも全反射率が高いという欠点があった。
本発明の目的は、第1に金属、セラミックス、ガラス、
プラスチックス等の基材表面に、光の全反射率が低く、
波長依存性が小さく、さらに機械的強度、耐湿性の優れ
た黒体皮膜が形成された光吸収基材およびそのための黒
体皮膜形成方法を提供することにある。
第2に、金魚よりも機械的強度が優れ、したがって容易
に損壊しない実用的な黒体皮膜を有する基材を提供する
ことにある。
第3に、先行技術である前記2発明のいずれよりも全反
射率及び全反射率の波長依存特性に優れた、実用的な黒
体皮膜を有する基材を提供することにある。
第4に、グリーリン開示の発明のように工程を増すこと
なく製造することができる実用的な黒体皮膜を有する基
材を提供することにある。
[課題を解決するための手段] これらの目的を達成するために、この発明では、黒体皮
膜用無電解ニッケル・リン合金めっき液として、ニッケ
ル塩、ホスフィン酸ナトリウム、D、L−リンゴ酸また
はその塩、マロン酸またはその塩を使用して得られたニ
ッケル・リン合金被膜を、硫酸を含有する硝酸塩水溶液
でエツチング処理を行ったとき、320〜2200 n
mの波長域で全反射率が0.1〜064%と低い黒体皮
膜が得られるようにした。
この発明において、黒体皮膜の形成される基材としては
、金属、ガラス、セラミックス、プラスチックス等が用
いられる。
基材には先ず、黒体皮膜用ニッケル・リン合金めっき液
によりニッケル・リン合金めっき皮膜が施される。
このめっきには無電解めっき法が用いられる。
基材が金属の場合は、1.1.1− )リクロルエタン
およびアルカリ脱脂液で脱脂した後酸洗いし、次いでニ
ッケルストライクめっきを行い、黒体皮膜用無電解ニッ
ケル・リン合金めっき液に浸漬して基材表面にリン濃度
7〜10%のニッケル・リン合金めっき皮膜を形成せし
める。
基材がガラス、セラミックス、プラスチックスのような
電気の不導体の場合には、塩化錫溶液および塩化パラジ
ウム溶液で表面の活性化処理を行った後黒体皮膜用無電
解ニッケル・リンめっき液によりニッケル・リン合金皮
膜形成が行われる。
黒体皮膜用無電解ニッケル・リン合金めっきには、めっ
き液として、 ニッケル塩として、硫酸ニッケルを 0、11〜0. 20M 還元剤として、ホスフィン酸ナトリウムを0.24〜0
.36M オキシカルボン酸としてDLリンゴ酸を0.40〜0.
80M ジカルボン酸としてマロン酸を 0.20〜0.40M 含有する浴を使用し、通常80〜95℃の液温で10分
〜3時間浸漬させる。
ニッケル・リン合金めっき皮膜の形成された基材は水洗
乾燥した後黒色化のためにエツチング処理される。
エツチング処理で用いられる硝酸塩は、通常硝酸ナトリ
ウムであり、その濃度は200〜450g/I1.好ま
しくは300〜400g/Nで、添加される硫酸の濃度
は300〜700g/Ω、好ましくは400〜600g
/j!である。液温30〜80℃、浸漬時間5秒〜5分
で処理されるが、これらの濃度、液温、時間等のエツチ
ング処理条件はニッケルーリン合金めっき皮膜の状態と
の関係で最適なものが選択される。エツチング処理後、
水洗乾燥して得られた基材の黒体皮膜は、極めて安定で
、機械的にも、耐湿性においても優れており、その全反
射率は、320〜2200 nsの波長域において、0
.1〜0.4%であり、かつ、変動幅が0.1%以下と
極めて小さい。
走査形電子顕微鏡による観察によれば、本発明の方法に
より得られた黒体皮膜の表面には、電子顕微鏡レベルで
多数の微細な凹凸状をなしていることが観察された。こ
の微細な凹凸が黒体被膜の全反射率を低下させているも
のと考えられる。
[作 用] 黒体皮膜用無電解ニッケル・リン合金めっき液よりのニ
ッケル・リン合金皮膜をエツチングにより、基材表面に
微細な凹凸を形成することによって、低い全反射率の黒
体が得られる。この発明の方法で形成される黒体は、電
子顕微鏡による観察で証明されるところによれば、従来
技術のものに比して、微細な凹凸で従来観察されなかっ
た新しい微細構造の表面を有している。この微細構造の
故に、光の吸収特性を従来よりも改善し、とくに320
〜2200nlという広い波長領域で0.1〜0.4%
の光の全反射率を有し、かつ変動幅が0.1%以下と極
めて小さい黒体が得られる。
〔実施例〕
実施例1 この例では基材として金属を用い、代表として銅を用い
る。
直径8關厚さ0.3關の銅板の基材を1.1.1トリク
ロルエタンおよびアルカリ脱脂液で処理し、水洗後1:
1塩酸により酸洗いし、次いでニッケルストライクめっ
き(電気めっき)を行った後、浴温90℃の黒体皮膜用
の無電解ニッケル・リンめっき液(液組成:硫酸ニッケ
ル0.1M、ホスフィン酸ナトリウム0.3M、D、L
−リンゴ酸0.5M、マロン酸0.3M)に2時間浸漬
し、基材表面にニッケル・リン合金めっき皮膜を50μ
■析出させた。このようにしてニッケル・リン合金皮膜
の形成された銅の基材を水洗した。ついで、この合金皮
膜を黒体化するために、300g/fl硝酸ナトリウム
と552g#硫酸を含硫酸た溶液で50℃、2分間エツ
チング処理し、水洗し乾燥した。銅の基材表面に形成さ
れた黒体皮膜は極めて安定で、機械的振動および摩擦、
耐湿に対して優れていた。
第1図は得られた黒体皮膜の320〜2200nmの波
長域での全反射率を積分球分光光度計で測定した結果を
示す。実線がその測定値で、320〜2200 niの
波長域で全反射率は、0.13〜0.17%と低く、波
長による変動は極めて小さい。この皮膜を85℃で相対
湿度85%RHの環境に200時間および500時間暴
露したのちに測定した全反射率を示すが、なお全波長域
での全反射率は0.2%前後であり、波長依存性は暴露
前と変らず、本発明で作られた黒体皮膜は320〜22
00 nmの全波長域にわたって優れた黒体であること
が示されている。
第2図において、Aは本実施例で得られた本発明の黒体
皮膜の全反射率測定値である。Bは米国特許第4.23
L107号および第4.361.630号明細書に開示
されている黒色皮膜の全反射率で、Aの皮膜に比して、
全反射率が0.5〜1.0%かつ、波長依存性が見られ
る。Cは全黒皮膜についての測定値である。このように
、本発明は全反射率において、従来技術よりも格段に優
れている。
第3図は、実施例1で製造した黒体皮膜を有する基材の
表面を走査形電子顕微鏡で観察した写真である。a、b
、c、dは順次倍率を増加したときのものである。拡大
倍率は傍に示したスケールで見当がつけられる。
aに示すように表面には、超微細な凹凸が全面に見られ
る。
b、c、dと次第に倍率を上げていくと、微細な凹凸表
面がモヘアの毛織物の表面に作られるような綿状の構造
をしていることがわかる。
第4゛図は、先行技術である米国特許第4.233゜1
07号および第4.361.630号明細書に開示され
た方法で作成した黒色皮膜の表面を走査形電子顕微鏡で
観察した写真である。第3図と対比させるために、a、
b、c、dは同様に順次倍率を増加させた。第4図aに
おいても、表面に大小さまざまの直径の円錐状穴がラン
ダムに分布していることが判る。
これに対し、第3図aのものは、円錐穴ではなく、超微
細な凹凸である。第3図と第4図の表面写真観察で最も
重要と考えられる差異はCにおいて明確に認められる。
第4図は円錐穴であるのに対し、第3図は微細な凹凸で
あり、その表面にはモヘアの毛織物表面のような綿状の
構造が観察される。すなわち、表面構造が、超微細な凹
凸で形成されている点において、本発明の方法で形成さ
れた黒体皮膜に表面構造上の特徴が認められる。
この構造が、光の吸収特性を高める効果をもたらしたこ
とは推測できる。
また、この構造は、エツチング液として、硝酸ではなく
硫酸を含有した硝酸塩水溶液を用いることにより、ニッ
ケル・リン合金表面への攻撃が緩和されたために超微細
な表面構造を生んだと推察することができる。
表1に、先行技術とこの発明の方法とを比較して表示し
た。
なお、鉄、ニッケル、コバルト等の基材についても1.
1.1− トリクロルエタンを用い脱脂を行い次にアル
カリ脱脂液で処理し水洗後、電解脱脂を常温で1〜2分
間行い水洗後、1−1塩酸により酸洗いし水洗した後、
浴温90℃の黒体皮膜用無電解ニッケル・リン合金めっ
き液に3時間浸漬し、基材表面にニッケル・リン合金め
っき皮膜を約70〜80μ−析出させた。この皮膜を前
項に記載したエツチング処理を行い、皮膜を黒体化した
このようにして得られた黒体皮膜の表面構造、光の全反
射率特性などの諸物件は、銅の基材で得られた黒体皮膜
のそれらと同じであった。
さらに、基材の金属としてアルミニウムについても、1
.1.l −)リクロルエタンで脱脂を行い、常温の水
酸化ナトリウム溶液で3〜5分間エツチングをおこなっ
た。水洗後常温の硝酸とフッ化水素酸の混合液に15〜
20秒間浸漬し、アルミニウム表面に生じたスマットを
除去し、水洗後亜鉛置換し、水洗して銅ストライク、ニ
ッケルストライクめっき(電気めっき)を行った後、温
浴90℃の黒体皮膜用無電解ニッケル・リン合金めっき
液に2時間浸漬して、基材表面に黒体皮膜用ニッケル・
リン合金めっき皮膜を約50μm析出させた。この皮膜
を前項に記載したエツチング処理を行い皮膜を黒体化さ
せた。このようにして得られた黒体皮膜の表面組織、光
の全反射率特性などの諸特性は、銅の基材で得られた黒
体皮膜のそれらと同じであった。
さらにまた、真ちゅう、青銅、白銅、りん青銅、ステン
レス鋼、18金等の基材についても、銅の基材と同じ前
処理を行い、基材表面に黒体皮膜用ニッケル・リン合金
めっき皮膜を約50μ厘析出させ、前項に記載した黒体
化のためのエツチング処理を行った。得られた黒体皮膜
の表面構造、光の全反射率特性などの諸特性は、銅の基
材で得られた黒体皮膜のそれらと同じであった。
実施例2 この例では基材として、セラミックス、ガラスを用いる
。セラミックス、ガラスは、不導体であるため真空蒸着
法を用い、まずニクロムを蒸着させ、次に金を蒸着し、
ニッケルストライクめっきを行って表面を金属化した。
または化学的還元法として、コロイド状パラジウム懸濁
液に浸漬、塩化パラジウム溶液に浸漬するか、または塩
化錫溶液次に塩化パラジウム溶液に浸漬することによっ
てセラミックス、ガラス表面を活性化しても良い。
これら表面を金属化および活性化したセラミ・ソクス、
ガラスを温浴90℃の黒体皮膜用ニッケル・ソケル・リ
ン合金めっき液(液組成:硫酸ニッケル0、LM、ホス
フィン酸ナトリウム0.5M。
D、L−リンゴ酸0.6M、マロン酸0.3M)に1時
間浸漬しこれらの基材表面にニッケル・リン合金めっき
皮膜を約30μm析出させた。ついでこの合金被膜の黒
体化のために、400g/Ω硝酸ナトリウムと460g
/N硫酸を含有した溶液で50℃、2分間エツチング処
理を行った。この結果、得られた黒体皮膜の表面構造、
光の全反射率特性などの諸特性は、実施例1で得られた
黒体皮膜のそれらと同じで、特別な差異は発見できなか
った。
実施例3 この例では基材としてプラスチックを用いた。
プラスチックは、不導体であるため陰極スパッタリング
法を用い、金属化した。または化学的還元法として、コ
ロイド状パラジウム懸濁液に浸漬、塩化パラジウム溶液
に浸漬するか、塩化錫溶液次に塩化パラジウム溶液に浸
漬することによってプラスチック表面を活性化しても良
い。これら表面を金属化および活性化したプラスチック
を、浴温90℃の黒体皮膜用無電解ニッケル・リン合金
めっき液(液組成:硫酸ニッケルO,LM、ホスフィン
酸ナトリウム0.5M、D、L−リンゴ酸0.5M、マ
ロン酸0.3M)に30分浸漬しプラスチック表面にニ
ッケル・リン合金めっき皮膜を約18μm析出させた。
ついでこの合金被膜の黒体化のために、400 g/I
)硝酸ナトリウムと460g/Ω硫酸を含有した溶液で
50℃、1.5分間エツチング処理を行った。得られた
馬体皮膜の表面構造、光の全反射率特性などの諸特性は
、実施例1で得られた黒体皮膜のそれらと同じて、特別
な差異は発見できなかった。
実施例4 この実施例は、実施例1の方法で合金被膜を基材上に形
成した後、この合金被膜をエツチング処理して黒体化し
た。ここでは、エツチング液成分である硝酸塩として硝
酸カリウムを用いて、銅基材の上に析出させた無電解ニ
ッケル・リン皮膜をエツチング処理した(処理条件:3
60g/R硝酸カリウムと552g#硫酸を含硫酸た溶
液で50℃、2分間)。このエツチング処理をして得ら
れた黒体皮膜の表面構造、光の全反射率特性などの諸特
性は実施例1で得られた黒体皮膜のそれらと同じで、特
別な差異は発見できなかった。
[発明の効果] この発明は、基材の種類を問わず、 ニッケル塩、ホスフィン酸ナトリウム、D、L−リンゴ
酸またはその塩、及びマロン酸またはその塩を含有する
黒体皮膜用ニッケル・リン合金めっき液を使用して、ニ
ッケル・リン合金めっき皮膜を析出形成し、これに対し
て硫酸を含有した硝酸塩水溶液のエツチング処理で魚体
化したことににより、理想的な黒体皮膜を形成する。こ
の黒体皮膜は表面が電子顕微鏡により観察できる程度の
大きさの凹凸表面が綿あるいは毛織物表面様の超微細構
造を呈しているので、光の全反射率を広い波長範囲で低
くしている。すなわち320〜2200 naの波長範
囲において全反射率の波長依存性が極めて小さく、機械
的振動および摩擦に強く、耐湿性に対しても安定し、全
反射率が0.1〜0,4%と極めて低い反射率を有する
皮膜が形成される。
こうして理想的な黒体皮膜を、金属、セラミックス、プ
ラスチックスなどほとんどの工業材料上に形成できるか
ら、光吸収体として有益であり、得られた皮膜は精密な
光パワー絶対値測定用の光吸収体としであるいは光伝送
系の終端素子として極めて有用であり、また、光学機器
内部反射防止材、光コネクター内部の反射防止材等に利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、湿度による本発明の黒体皮膜の全反射率変化
を示す図である。 第2図は、従来技術である米国特許4.381.830
号明細書に開示されている黒色皮膜および金魚の全反射
率を本発明の黒体皮膜と比較した図である。 第3図(a)〜第3図(d)は、本発明に係わる黒体皮
膜の表面構造を順次拡大して示す走査形電子顕微鏡写真
で、第4図(a)〜第4図(d月!、従来技術である米
国特許第4.213,107号および第4.381,8
30号明細書に開示されている黒色皮膜に相当する皮膜
の表面構造を順次拡大して示す走査形電子顕微鏡写真で
ある。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 全蒸射(’/6) 9g ト 全反射(’/、) 第3因 第3図 第 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基材と、該基材表面に形成されたニッケル・リン
    合金の黒体皮膜とを具備し、該被膜表面が電子顕微鏡レ
    ベルで多数の超微細な凹凸状をなし、かつ波長域320
    〜2200nmにおいて全反射率が0.1〜0.4%で
    ある黒体皮膜を有する基材。
  2. (2)ニッケル塩、ホスフィン酸ナトリウム、D,L−
    リンゴ酸またはその塩、マロン酸またはその塩とからな
    る黒体皮膜用ニッケル・リン合金めっき液を用いて、基
    材上にニッケル・リン合金皮膜をめっきする工程と、該
    ニッケル・リン合金皮膜表面を、硫酸を含有する硝酸塩
    水溶液でエッチング処理する工程から成る黒体皮膜付基
    材の製造方法。
JP63231761A 1987-11-10 1988-09-16 黒体皮膜を有する基材およびこの黒体皮膜付基材の製造方法 Expired - Lifetime JP2661983B2 (ja)

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