JPH028053Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、昇降装置にて各階層における駐車
室に駐車させるようにした各種立体駐車設備にお
いて、自動車を昇降機に搭載する際、昇降装置の
出入口に昇降機が停止しておらないときに、誤つ
て乗入れて昇降機の昇降するための昇降路（ハツ
チウエイ）内に転落することを防止するための装
置に関する。

従来、昇降装置を有する各種立体駐車設備にあ
つては、自動車が昇降機外の昇降路内へ転落する
のを防止するため、昇降機が昇降装置への出入口
部（以下単に「出入口」という）に停止していな
い時は該出入口は閉扉していて、昇降機が出入口
に停止している時にのみ開扉するようになつてい
る。即ち、昇降機と出入口の扉はインターロツク
されているのが通常であるが、時に故障等によ
り、昇降機が来ていないのに出入口の扉が開くこ
とがあつて、その際に自動車を乗入れると自動車
は昇降機外の昇降路内に転落することとなる。

又従来、出入口のドアーは軽く動かせるように
するため殆んどが薄い鉄板製であつて、これに自
動車がつき当れば、容易にこれをつき破り自動車
は昇降路内に転落することとなる。そこで本考案
は、出入口に安全な車止め機構を付設することに
より、上記のような転落事故を防止することを目
的とするものである。

即ち、昇降機が出入口部に臨み両者の床面が水
平となるまでは、自動車の昇降装置への進行を阻
止する車止め機構を設けることによつて、車の転
落を確実に防止する装置を開発したものである。

この考案の要旨とするところは、自動車を搭載
する昇降機１を有する立体駐車設備において、昇
降機１への出入口扉２手前の出入口床３面に自動
車の昇降装置方向への進行を阻止するため床面に
出没する式のストツパー５を装備した車止め保持
金具装置を埋設し、同出入口床３内の一方に上記
車止め保持金具装置４に隣接して昇降機１の床面
１′と出入口床３面とが水平となつた時に作動す
るようにしたリミツトスイツチ等による検知用部
材６と電導連絡（電気導通）するようにしたソレ
ノイド等の乗入れ用作動部材７を配設埋設し、前
記車止め保持金具装置４を、上記乗入れ用作動部
材に連結した作動棒１１に当接するように配置し
てなることを特徴とする立体駐車設備の昇降装置
における転落防止装置に係るものである。

本考案は上記のとおりであつて、昇降機１が出
入口に停止しているとき以外は、自動車が昇降機
１に出入できないようにした自動車の転落防止装
置であつて、昇降装置への出入口において、自動
車の危険な進行を阻む装置を設けたことを特色と
するものである。

次に、その本考案の実施機構、作用、効果等を
図面を参照して説明する。

まづ、本考案における車両止め用金具（ストツ
パー）の具体的な実施例を挙げる。

昇降装置への出入口扉手前の床３（以下出入口
床という）に埋設した出没式ストツパー５を装備
した車止め保持金具装置４において、該ストツパ
ー５を保持金具９により軸８支し、該保持金具９
に連設した重錘１０を、同一出入口床面内に隣接
して配設された乗入れ用作動部材７の作動棒１１
の先端１２に当接するように配置することにより
本考案は構成される。図中１３はソレノイド等乗
入れよう作動部材７における付設の弾機である。

本考案は、上記実施機構例のものにおいて、車
止め機構（５〜１３の各部材）の作動は、昇降機
１が昇降動して、その床面１′と出入口床３面と
が水平となつた時に、昇降機１は自動的に停止
し、その出入口扉２は開き、同時に昇降機１の床
面１′とそれに連なる出入口床３面とが水平にな
つたことを、リミツトスイツチ等の検知用部材６
が検知し、ソレノイド等の乗入れ用作動部材７に
電導することにより、車止め保持金具装置４にお
ける作動棒１１が弾機１３の作用により前出運動
し、該作動棒１１先端１２に当接して設けた重錘
１０を第２図破線の重錘１０のように押動変位さ
せ、同時に軸８部で車止め用金具５を破線のそれ
のように変位させ、車輪１４を歯止めから解放
し、車両の昇降装置１への進行入室を可能とす
る。

次に、昇降装置１が作動してその床面１′と出
入口床３面とが水平でない時は、ソレノイド等の
乗入れ用作動部材７の作動により、車輪止め用金
具（ストツパー）５は出入口床３に突出し、車輪
１４の歯止めとなつて、自動車のその位置よりの
進行を阻止せしめる。

図面第１図は、昇降機１床面が出入口床３面と
水平となつていない途中にあつて、出入口扉２が
開扉し、自動車車輪１４はストツパー５により進
行不能の状態を示す。

図面第２図は、本考案による装置の詳細であつ
て、作動棒１１は出入口扉２が閉扉時（昇降機１
作動中）、乗入れ用作動部材７の作動により、作
動棒１１が先端１２位置にあつて、ストツパー５
を出入口床３より突出させ、車輪１４の歯止めと
なり、自動車の進行を阻止する。昇降装置１の出
入口扉２の開扉時は弾機１３により作動棒１１の
先端は、１２′の位置にあつて、ストツパー５は
破線で示す変位位置となり、即ち床面から没し、
自動車の進行出入りは可能となる。

上記のとおり、本願考案は、各種立体駐車場等
において、従来の出入口扉のほかに、出入口扉前
の床面に車止め装置を合理的に装置することによ
り、二重の自動車転落防止を図つたもので、その
機構、作動仕組も合理的で至極簡単であるをもつ
て、転落事故を絶無とする上で実効性のある好適
なものといえる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を一部にて示す説明
図であつて、第１図は昇降装置１床面１′と出入
口床３面とが水平でないときの状態で示す一部断
面図。第２図は要部を示す一部拡大図である。 １……昇降機、１′……昇降機床面、２……出
入口扉、３……出入口床、４……保持金具装置、
５……車輪止め用金具（ストツパー）、６……検
知用部材、７……乗入れ用作動部材、８……軸、
９……保持金具、１０……重錘、１１……作動
棒、１２，１２′……作動棒の先端、１３……弾
機、１４……車輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車を搭載する昇降装置を有する立体駐車設
   備において、各階における昇降装置への出入口扉
   手前の床（以下単に出入口床という）に、自動車
   の昇降装置方向への進行を阻止し、自動車の昇降
   機外の昇降路への転落を防止するため、床面に出
   没するようにした車輪止め用金具（以下「ストツ
   パー」という）を取付けた車止め保持金具装置を
   埋設し、同出入口床内の一方に、上記車止め保持
   金具装置に隣接して昇降機床面と上記出入口の床
   面とが水平となつた時に作動するようにしたリミ
   ツトスイツチ等による検知用部材と電導連絡する
   ようにしたソレノイド等の乗入れ用作動部材を配
   設し、かつ前記車止め保持用金具装置が上記乗入
   れ用作動部材に連結した作動棒に当接するように
   配置した車止め機構を設けて成ることを特徴とす
   る立体駐車設備の昇降装置における転落防止装
   置。