JPH02796B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は磁気カードを介して情報の授受を行う
磁気カードリーダの磁気ヘツド保持機構に関する
ものである。

（従来の技術） 磁気カードリーダーにおいては磁気カード通路
を挟んで一方の側に磁気ヘツドを固着し、該磁気
ヘツドの対向位置に押圧ローラを上下動自在に弾
性支持して、挿入された磁気カードの磁気ストラ
イプを磁気ヘツドに押圧していた。また、押圧ロ
ーラを弾性支持しない型式の磁気カードリーダー
においては、押圧ローラの対向位置にある磁気ヘ
ツドをレバーに固着することにより、レバーの支
点を中心にして磁気ヘツドを回動可能に支持する
と共に、該レバーを押圧ローラ方向にばね付勢し
て構成した磁気カードリーダーも存在した。

また、磁気デイスク装置の浮動磁気ヘツド支持
装置としては、実公昭46−31246号のごとく、磁
気ヘツドをジンバルばねに固定し、ジンバルばね
の舌片を磁気ヘツド支持材の丸形溝に接着剤で固
定する技術も知られている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記両磁気カードリーダーは共に、磁気カード
の厚さ方向には押圧ローラあるいは磁気ヘツドが
後退し、これによつてカードの長手方向の湾曲に
は対応できるのであるが、カードの幅方向の湾曲
に対しては対応することができない。それ故これ
がしばしば情報の正確な授受のさまたげとなり、
誤動作を惹起した。

また、実公昭46−31246号の技術を磁気カード
リーダに応用することも考えられるが、ジンバル
ばねの舌片は、磁気ヘツド支持材に完全に固定さ
れているため、磁気ヘツドの揺動動作は舌片の弾
性により妨げられ、カードの湾曲に充分追従する
ことができない。特殊な形状のジンバルばねを必
要とする。更に、舌片の接着作業等があるため組
立性が悪い等の問題もある。

（問題点を解決するための手段） 本発明では、カードリーダ本体側に２つのピン
をカードの移動方向に並べて設けると共に、上記
２つのピンににそれぞれ対応する嵌合部を形成し
た支持板を上記磁気ヘツドに固着し、上記孔に上
記２つのピンを上記嵌合部にそれぞれ嵌合するこ
とにより、上記磁気ヘツドの上記カードの幅方向
に関する動きを規制すると共に、上記２つのピン
と上記磁気ヘツドを上記カードの走行方向に並べ
て配置し、上記磁気ヘツドを上記支持板と共にカ
ード走行方向に対して直交方向に揺動可能として
いる。

（作用） 磁気ヘツドに固着された支持板に形成された嵌
合部に、２つのピンを嵌合させることにより、磁
気ヘツドは組立性良く容易に支持される。また、
上記支持板の嵌合部と上記２つのピンとにより磁
気ヘツドのカード幅方向への動きが規制されると
共に、カード幅方向の彎曲に対しては、上記支持
板とピンとが固定関係に無いので、磁気ヘツドが
カードの湾曲に追従して自由に揺動することがで
きる。

（実施例） 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。第１図は、本発明の第一実施例を示し、磁
気ヘツド１は樹脂２によつて板バネ３に固着され
ている。板バネ３には、磁気ヘツド１の中央軸線
Ａ上に、小孔３ａと長い切欠３ｂとを形成する。
ここで、小孔３ａは長い切欠であつてもよく、ま
た、３ａ，３ｂとも長孔であつてもよい。しか
し、磁気カード４の侵入方向に近い方を小孔３ａ
とし、他方を長い切欠、あるいは長孔とするの
が、カード摺接にともなう磁気ヘツド１の微振動
（ビビリ）を防止する点で最も好ましい。板バネ
３の小孔３ａ、切欠３ｂにはそれぞれピン５，６
が挿通され、ピン５，６は支持板７に植設され
る。ピン５，６の板バネ３との当接部はテーパ状
に形成され、板バネ３が自由に揺動できるように
構成してある。支持板７はネジ７ａ，７ｂ，７
ｃ，７ｄによつて磁気カードリーダー本体８に締
着されている。そして磁気ヘツド１は、支持板の
開口７ｅ及び磁気カードリーダー本体８の開口８
ａを通つてその先端をカード通路９内に突出す
る。１０は磁気ヘツド１の対向位置に回転自在に
支持された押圧ローラであり、普通の厚さ、（０
〜１mm）のカードを用いる場合は、磁気ヘツド１
方向に弾圧支持する必要はなく、単に回転自在に
支持するのみでよい。このようにして、挿入され
た磁気カード４の彎曲に応じて板バネ３は上下方
向に変位すると共に、ピン５，６のテーパ部で支
持されているので自由に揺動することができる。
尚、普通のものより厚いカード類を用いる場合は
上記押圧ローラを弾圧支持しておけば厚いカード
類に対しても対応できる。第２図は本発明の第二
実施例を示し、図中第一実施例と同一番号を付し
た部材は同一部材である。本実施例の特徴とする
ところは、板バネ３の支持機構にある。すなわ
ち、開口７′ｅを有する支持板７′には、プレス等
の手段により彎曲凸部７′ｆ，７′ｇが形成されて
いる。板バネ３はこの彎曲凸部７′ｆ，７′ｇ上に
載置され、ピン１１，１２によつて取り付けられ
ている。そして、支持板７′はカラー１３，１４
をそれぞれ嵌装したネジ１５，１６によつて磁気
カードリーダー本体８に取り付けられる。作用は
上記第一実施例と同様であるが、本実施例の方が
製作上容易であり、大量生産には適する。

（発明の効果） 以上、説明した様に、本発明の磁気ヘツド保持
機構によれば、カード幅方向の彎曲に対しても自
由に磁気ヘツドは揺動することができ、正確な情
報の授受に大きな効果があり、またその構成も支
持板をピンに嵌合するだけでよいから、非常に簡
単なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図イは本発明に係る磁気ヘツド保持機構の
正面図、ロはイの右側面図、ハはイの底面図であ
り、第２図は本発明の他の実施例を示す保持機構
の正面図である。 １……磁気ヘツド、２……樹脂、３……板バ
ネ、５，６……ピン、７，７′……支持板、７′
ｆ，７′ｇ……彎曲凸部、８……磁気カードリー
ダー本体、１１，１２……ピン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ２つのピンをカードの移動方向に並べて設け
   ると共に、上記２つのピンにそれぞれ対応する嵌
   合部を形成した支持板を上記磁気ヘツドに固着
   し、上記２つのピンを上記嵌合部にそれぞれ嵌合
   することにより、上記カードの走行方向と直交方
   向のカード幅方向に上記磁気ヘツドが移動するの
   を規制し、上記２つのピンと上記磁気ヘツドを上
   記カードの走行方向に並べて配置すると共に、上
   記支持板を上記カードの走行方向と直交方向に関
   して揺動可能に支持する突出部を設け、上記磁気
   ヘツドをカード走行方向に対して直交方向に揺動
   可能としたことを特徴とする磁気ヘツド保持機
   構。