JPH027624B2 - - Google Patents

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JPH027624B2
JPH027624B2 JP60163996A JP16399685A JPH027624B2 JP H027624 B2 JPH027624 B2 JP H027624B2 JP 60163996 A JP60163996 A JP 60163996A JP 16399685 A JP16399685 A JP 16399685A JP H027624 B2 JPH027624 B2 JP H027624B2
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JP
Japan
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protamine
alcohol
added
food
minutes
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JP60163996A
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English (en)
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JPS6225964A (ja
Inventor
Terushige Motohiro
Toshio Matsuda
Tatsuo Kanayama
Munemitsu Yamamoto
Hiroshi Kosakai
Ryoichi Hitotsuya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Original Assignee
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、保存性に優れた食品の製造法に関す
る。 プロタミンは脊椎動物の精子核中に、デオキシ
リボ核酸と結合したヌクレオプロタミンとして存
在する高アルギニン含量の強塩基性蛋白質であ
り、主にサケ、マス、ニシン、サバ等の魚類及び
鶏においてプロタミンの存在が知られており、哺
乳動物においても存在するといわれている。プロ
タミンは効力持続性インシユリン製剤や抗ヘパリ
ン剤として使用されている。一方、プロタミンの
抗菌活性に関する研究も行われており、一般細菌
に対し抗菌力を有すること、抗菌力はPHがアルカ
リ側の方が効果の発現性が高いこと、ならびに媒
体中の成分により影響されることなどが知られて
いる。 本発明者らは先にプロタミンの抗菌力の検討に
おいて、プロタミンの有する抗菌力を有効に発現
させるためには加熱工程が必須であり、プロタミ
ンに熱を加えることによりプロタミンの有する抗
菌力が飛躍的に増大し、さらに実際の食品の系で
もプロタミンを存在させて加熱工程を経た食品は
保存性が著しく向上することを見い出した(特開
昭61−219363号公報参照)。このプロタミンと加
熱の併用による食品での防腐効果の発現性は、比
較的蛋白質含量の低い食品において特に有効であ
り、豆乳、水産練り製品等の蛋白質含量の高い食
品においては、比較的弱い傾向が認められた。そ
こで本発明者らは、蛋白質含量の高い食品におい
てもプロタミンの有する抗菌力をより有効に発現
させるべく検討を進めたところ、驚くべきこと
に、プロタミン及びアルコール類を食品中に含有
させることにより、プロタミンの有する抗菌力を
有効に発現し、優れた防腐効果が得られることを
見い出した。 本発明は、食品の製造においてプロタミン及び
アルコールを含有させることにより、保存性の優
れた食品を得ることを特徴とする、食品の製造法
である。 本発明に用いられるアルコール類としては、エ
チルアルコール、ゲリセリン、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコ
ールなどがあげられる。 本発明に用いられるプロタミンは核酸と分離さ
れた状態であればよく、ヌクレオプロタミンの状
態では抗菌力を有しない。ただしプロタミンは一
般に水への溶解性が低いため、食品へ添加する場
合は酸あるいは塩を含む水溶液にプロタミンを添
加し、あらかじめプロタミンを完全に溶解させた
状態で用いるか、あるいは可溶化されたプロタミ
ンを用いることが好ましい。可溶化されたプロタ
ミンとしては、プロタミンの鉱酸塩の形のもの例
えばプロタミンの塩酸塩、硫酸塩などがあげられ
る。 本発明の対象食品としては、比較的低濃度に蛋
白質が存在する系の食品、例えば穀類、野菜、果
実類などを主体原料とする食品のほか、かまぼ
こ、ちくわ、はんぺん、魚肉ハム、ソーセージな
どの水産製品、ハム、ソーセージ、ウインナーソ
ーセージ、ベーモン、ハンバーグ、ミンチボール
などの畜肉製品、豆腐、豆乳などの比較的蛋白質
含量の高い食品が好ましいが、缶入コーヒー等の
飲料であつてもよい。 添加方法には特に制限はなく、プロタミン及び
アルコール類を一緒に添加してもよく、別個に添
加してもよい。プロタミン及び/又はアルコール
類の水溶液を用いる場合は、水溶液を食品に噴霧
してもよく、また食品を水溶液に浸漬してもよ
い。 プロタミンの添加量は、抗菌力の発現性からみ
て、0.005〜10%、特に0.01〜5%が好ましい。
アルコール類の添加量は、食品の味覚、風味など
に影響を及ぼさない範囲であればよく、プロタミ
ン1重量部に対して、0.01〜2000重量部、好まし
くは0.05〜1000重量部である。食品がすでにアル
コール類を含有している場合は、それをこの量に
算入することができる。また、あらかじめアルコ
ール類の水溶液にプロタミンを溶解して用いる場
合には、濃度5〜85%のアルコール類水溶液にプ
ロタミンを1〜10%程度の濃度に溶解する。エタ
ノール水溶液に対するプロタミン塩酸塩の溶解度
は、60%エタノールでは10%以上、70%エタノー
ルでは8%、80%エタノールでは2.5%、90%エ
タノールでは2%である。 添加時期には特に制限はないが、より有効に防
腐効果を発揮させるためには、プロタミン及びア
ルコール類を添加含有させたのち、加熱すること
が好ましく、その加熱温度は調理、殺菌類を目的
とする通常の温度又はそれ以下でもよいが、内部
が50℃以上になることが好ましい。 本発明を実施するに際しては、プロタミン及び
アルコール類の添加は、食品の製造におけるどの
工程において行つてもよく、例えば加工食品であ
れば、加熱成形後で包装前に、水溶液の形で噴霧
あるいは浸漬等の手段により添加してもよいが、
好ましくはプロタミン及びアルコール類を添加含
有させたのち、さらに加熱する。これによつてプ
ロタミンの有する抗菌力が極めて有効に発現し、
強力な防腐効果が得られ、蛋白質含量の高い食品
に対しても極めて有効となる。 実施例 1 豆乳におけるプロタミンとアルコール類の併用
防腐効果: 市販の原豆乳(PH7.0)40〜50mlをガラスびん
に分注し、オートクレーブ滅菌を行う。PH7.0に
調整し、無菌過したプロタミン水溶液及びアル
コール類を所定濃度になるように滅菌豆乳に添加
混合し、全量50mlとした。次いでバチルス・ズブ
チリスIAM1069の胞子懸濁液を豆乳中約102個/
mlとなるように接種し、90℃の水浴中で40分間加
熱したのち水冷し、25℃で保存し経日的に菌数測
定を行つた。その結果を第1表に示す。表中の数
字は、バチルス・ズブチリスIAM1069の豆乳1
ml当りの菌数を示し、菌数が106個/mlとなるま
での日数を有効保存日数とした。
【表】 実施例 2 かまぼこにおけるブロタミンとアルコール類の
併用防腐効果: スケソウダラ冷凍すりみ6Kgに、食塩3%、馬
鈴薯殿粉5%及び水20%を添加し、サイレントカ
ツターで13分間処理してねり肉を調整した。この
ねり肉3Kgに、プロタミン及びアルコール類を所
定濃度となるように加え、小形らいかい機で5分
間混合したのち、塩化ビニリデンフイルム(折径
45mm)に約100gずつ充填し、90℃の熱水中で30
分間加熱したのち流水で30分間冷却し、保存試験
標本とした。 保存試験は、前記ケーシングかまぼこを1試験
区当り10本ずつ用いて行い、これを25℃の恒温室
中に保存し、保存性を肉眼的に観察して、防腐効
果を測定した。判定基準としては、下記の5段階
評点法を用い、平均点として1点に達するまでの
日数を有効保存日数とした。試験区及び有効保存
日数を第2表に示す。
【表】
【表】 実施例 3 カスタードクリーム: 卵黄30g、小麦粉10g及びコーンスターチ10g
をボール中でよく練り混ぜたのち、砂糖70g及び
牛乳150gを加え、全重量に対して、プロタミン
とアルコール類を所定濃度となるように添加し、
充分に混合する。得られた混合物をうらごしした
のち、ボールを入れ、沸騰水浴中で2分30秒加熱
する。こうして調製したカスタードクリームを室
温で放冷後、びんに詰め、保存試験試料とした。 前記の試料を20℃の恒温室中に保存し、一般生
菌数の測定と腐敗臭の有無により防腐効果を判定
した。判定基準としては一般生菌数が1×106
個/gに達するまでの時間を有効保存時間とし
た。試験区及び有効保存時間を第3表に示す。
【表】 実施例 4 蒸し中華めん: 小麦粉1Kgに食塩10g、粉末かんすい6g及び
黄色色素0.4gをそれぞれ水360mlに溶解し、さら
に全量に対してプロタミンとアルコール類を所定
濃度となるように添加したものを打ち水として用
いて10分間混練したのち、圧延し、切歯(#10)
にて麺線を切り出した。次いで98℃以上で6分間
蒸し上げ、水洗、水切りしたのち、40gずつをポ
リエチレンの袋に包装し、85℃で30分間加熱し
た。前記の方法で製造した蒸し中華めんを各試験
区10個ずつ30℃の恒温室に保存して、経日的に外
観観察を行い、下記の変敗評点の基準により防腐
効果を判定し、変敗評点の平均点が1点となるま
での日数を有効保存日数とした。第4表に試験結
果を示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 5 豚肉及びトマトの挽肉の等量の混合物6Kg、豚
脂15%、食塩2.5%、重合燐酸塩0.1%、スパイス
0.5%、亜硝酸ナトリウム70ppm及び氷水10%を
加え、サイレントカツターで10分間処理した。得
られたエマルジヨン肉を、手動式スタツフアーを
用いて約15gずつ羊腸に充填した。これをスモー
クハウスで40分間乾燥し、スモーク及び蒸煮を行
い、中心温度が75℃になるように加熱してウイン
ナーソーセージを製造した。このウインナーソー
セージを一夜冷蔵庫に保管後、各浸漬液に2分間
浸漬し、水切り及び風乾後、滅菌シヤーレ1枚に
ウインナーソーセージ2本ずつ、1試験区10枚用
意し、25℃で保存し、保存性を実施例2に示した
5段階評点法で判定し、有効保存日数を止めた。
試験区及びその結果を第5表に示す。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 食品の製造においてプロタミン及びアルコー
    ル類を含有させることにより、保存性の優れた食
    品を得ることを特徴とする、食品の製造法。
JP16399685A 1985-07-26 1985-07-26 食品の製造法 Granted JPS6225964A (ja)

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JP16399685A JPS6225964A (ja) 1985-07-26 1985-07-26 食品の製造法

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JP16399685A JPS6225964A (ja) 1985-07-26 1985-07-26 食品の製造法

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JPS6225964A JPS6225964A (ja) 1987-02-03
JPH027624B2 true JPH027624B2 (ja) 1990-02-20

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JPS6225964A (ja) 1987-02-03

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