JPH027580B2 - - Google Patents

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JPH027580B2
JPH027580B2 JP58019067A JP1906783A JPH027580B2 JP H027580 B2 JPH027580 B2 JP H027580B2 JP 58019067 A JP58019067 A JP 58019067A JP 1906783 A JP1906783 A JP 1906783A JP H027580 B2 JPH027580 B2 JP H027580B2
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JP
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ether
methyl
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reaction
mmol
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JP58019067A
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Shigeaki Suzuki
Yoshiji Fujita
Manzo Shiono
Koichi Kanehira
Takashi Oonishi
Takuji Nishida
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH027580B2 publication Critical patent/JPH027580B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はシトラールまたはイソラバンジユリル
アルデヒドの製造方法に関し、詳しくは一般式
() (R1)2C=CH−C(R2)2−O−CH2−A () (式中、R1およびR2は互に異なり、水素原子ま
たはメチル基を表わし、Aは
【式】 または
【式】を表わし、ここでZは ハロゲン原子または低級アシルオキシ基を表わ
す。) で示されるエーテルを零価のパラジウム鎖体の存
在下、必要に応じて低級脂肪族モノカルボン酸の
アルカリ金属塩の共存下に加熱反応させることを
特徴とするシトラールまたはイソラバンジユリル
アルデヒドの製造方法に関する。 シトラールおよびイソラバンジユリルアルデヒ
ドはたとえば香料として有用な化合物である。従
来、シトラールまたはイソラバンジユリルアルデ
ヒドの合成方法として下記の反応式 で示される方法が知られている(特開昭49−
125314号および西ドイツ特許公開第2212948号参
照)が、これらの方法には原料セネシオンアルデ
ヒドの入手が容易でないという問題点がある。セ
ネシオンアルデヒドの製造方法としては、プレノ
ールまたはイソペンテニルアルコールを金属触媒
の存在下に酸化する方法が提案されている(特開
昭50−135012号、同52−77004号、同53−124212
号、同53−137906号など参照)が、この方法にお
いては高温で気相反応を行う必要があり、また触
媒の寿命が短いなどの欠点がある。 本発明者らは容易にしかも安価に入手できる原
料を用いて香料などとして有用なテルペンアルデ
ヒド類の製造方法を開発すべく種々検討した結
果、前記一般式()で示されるエーテルを原料
としてシトラールまたはイソラバンジユリルアル
デヒドが容易に製造されることを見出し、本発明
に至つた。 本発明方法における出発原料である一般式
()で示されるエーテルは新規化合物であるが、
たとえばブレニルハライド、ブレノール、3−ハ
ロ−3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン−3−オールなどを用いて安価に製造で
き、またプレニルハライド、プレノールまたはそ
れらの異性体もしくは反応性誘導体を用いるテル
ペノイド合成工業において副生成物として得られ
る一般式() (式中、R1およびR2は上記の意味を有する。)で
示されるエーテルを原料とする下記の方法により
容易に製造することができる。 すなわち、一般式()で示されるエーテルを
(i)一般式() (CH33COX1 () (式中、X1はハロゲン原子を表わす。) で示される次亜ハロゲン酸第3級ブチルと反応さ
せるかまたは(ii)水とは非混和性の有機溶媒と水と
の二相系において次亜塩素酸と反応させることに
より一般式 〔式中、R1およびR2は上記の意味を有し、X2
一般式()中のX1に同じであるかまたは塩素
原子である。〕 で示されるハロゲン化エーテルを得ることができ
る。そして該ハロゲン化エーテルを(a)零価のパラ
ジウム錯体の存在下、(b)非プロトン性極性溶媒の
存在下、または(c)ケトン溶媒、トリアルキルアミ
ンおよびアルカリ金属ヨウ化物の存在下に低級脂
肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩と反応させ
ることにより一般式 (式中、R1およびR2は上記の意味を有し、R3
低級アシルオキシ基を表わす。) で示されるアシルオキシエーテルおよび/または
一般式 (式中、R1、R2およびR3は上記の意味を有す
る。)で示されるアシルオキシエーテルが得られ、
該一般式(b)または(c)で示されるアシ
ルオキシエーテルを加水分解して対応するヒドロ
キシエーテルとし、ついで該ヒドロキシエーテル
をハロゲン化剤と反応させることにより一般式
(d) 〔式中、R1およびR2は上記の意味を有し、X3
一般式(a)中のX2と同一または異なるハロ
ゲン原子を表わす。〕 で示されるハロゲン化エーテルを得ることができ
る。 一般式()で示されるエーテルのうち、上記
一般式(a)または一般式(d)において
R1=CH3、R2=Hであるハロゲン化エーテルは、
該ハロゲン化エーテルを零価のパラジウム錯体お
よび低級脂肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩
の存在下に加熱反応させることによりシトラール
に転化される。また、一般式(b)または一般
式(c)においてR1=CH3、R2=Hであるア
シルオキシエーテルは、該アシルオキシエーテル
を零価のパラジウム錯体の存在下に加熱反応させ
ることによりシトラールに転化される。 一方、一般式(a)または一般式(d)に
おいてR1=H、R2=CH3であるハロゲン化エー
テルは一般式(a)または一般式(d)にお
いてR1=CH3、R2=Hであるハロゲン化エーテ
ルをシトラールに算化する場合と同様の方法およ
び条件にてイソラバンジユリルアルデヒドに転化
することができる。また、一般式(b)または
一般式(c)においてR1=H、R2=CH3であ
るアシルオキシエーテルは一般式(b)または
一般式(c)においてR1=CH3、R2=Hであ
るアシルオキシエーテルをシトラールに転化する
場合と同様の方法および条件にてイソラバンジユ
リルアルデヒドに転化することができる。 本発明方法においては生成するカルボン酸が系
内に存在すると該カルボン酸が零価のパラジウム
錯体の触媒活性を失活させるため、たとえば約
100〜300Torrの減圧下に生成するカルボン酸を
系外に除去しながら反応させることが好ましい。
零価のパラジウム錯体としては、たとえばPd〔P
(C6H534などを用いることができる。また、た
とえばPd(OCOCH32、Pd
(CH3COCHCOCH32、〔(CH2=CHCH2
PdCl〕2、Pd2〔(C6H5CH=CH)2CO〕3・CHCl3
どのパラジウム化合物とトリフエニルホスフイ
ン、1,2−ジフエニルホスフイノエタン、1,
3−ジフエニルホスフイノプロパン、トリブチル
ホスフイン、トリフエニルホスフアイトなどの配
位能を有するリン化合物とを反応系に導入し、そ
の場で触媒活性を有する零価のパラジウム錯体を
生成させてもよい。好ましい零価のパラジウム錯
体としてはPd〔P(C6H534、およびPd
(OCOCH32とトリフエニルホスフインとの組合
わせが例示される。該零価のパラジウム錯体の使
用量は一般式()で示されるエーテルに対して
約0.01〜10モル%、好ましくは約0.1〜5モル%
であるが、この使用量が約0.01〜1モル%のごと
き少量の場合には上記の配位能を有するリン化合
物を該零価のパラジウム錯体に対して約2〜10倍
モル共存させることがさらに好ましい。また、上
記のパラジウム化合物と配位能を有するリン化合
物とを反応系に導入し、その場で零価のパラジウ
ム錯体を生成させる場合、該パラジウム化合物の
添加量は一般式()で示されるエーテルに対し
て約0.01〜10モル%、好ましくは約0.1〜5モル
%であり、また配位能を有するリン化合物の添加
量は該パラジウム化合物に対して約2〜40倍モ
ル、好ましくは約4〜10倍モルである。低級脂肪
族モノカルボン酸のアルカリ金属塩としては、た
とえば酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カ
リウム、酪酸ナトリウム、酪酸カリウムなどを用
いることができる。低級脂肪族モノカルボン酸の
アルカリ金属塩は一般式(a)または一般式
(d)で示されるハロゲン化エーテルに対して
約1〜5倍モル、好ましくは約1.1〜2倍モルの
量で使用される。 一般式()で示されるエーテルを反応させる
に際しては、溶媒を用いても、用いなくてもよ
い。使用し得る溶媒としては流動パラフイン、ジ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、N,N−ジメチルホルムアミドなどを
例示することができる。この反応は加熱下に、た
とえば約100〜200℃の温度範囲内で行うことがで
きるが、一般式()においてR1=CH3、R2
Hであるエーテルを原料として用いる場合には約
140〜160℃の範囲で行うことが好ましく、また一
般式()においてR1=H、R2=CH3であるエ
ーテルを原料として用いる場合には約120〜140℃
の範囲で行うのが好ましい。 このようにして得られるシトラールまたはイソ
ラバンジユリルアルデヒドの分離・精製は通常の
方法により行うことができる。たとえば、反応混
合物を水にあけ、ついでジエチルエーテルなどの
溶媒で抽出し、その抽出液を重炭酸ナトリウムの
飽和水溶液で洗滌し、乾燥する。ついで、溶媒を
留去させ、その残渣を蒸留またはカラムクロマト
グラフイーなどにより精製することにより、高純
度のシトラールまたはイソラバンジユリルアルデ
ヒドを得ることができる。 前記一般式()で示されるエーテルと一般式
()で示される次亜ハロゲン酸第3級ブチルと
の反応は、通常、有機溶媒中、必要に応じてシリ
カゲルを存在させて行われる。有機溶媒としては
たとえばヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエ
ンなどの炭化水素類、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンなどの
ハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテルなどのエーテル類などを用い
ることができる。有機溶媒としてクロロホルム、
ジエチルエーテルなどを用いる場合にはシリカゲ
ルは存在しても、しなくてもよいが、ヘキサン、
塩化メチレンなどを用いる場合にはシリカゲルの
存在が必要である。反応成績の点から、シリカゲ
ル存在下にヘキサンまたは塩化メチレンを用いる
ことが推奨される。有機溶媒の使用量は有機溶媒
中の一般式()で示されるエーテルの濃度が約
0.1〜0.5モル/となる程度がよい。シリカゲル
を用いる場合、その使用量は一般式()で示さ
れるエーテル1モルに対して約100〜500gが好ま
しい。次亜ハロゲン酸第3級ブチルとしては次亜
塩素酸第3級ブチルおよび次亜臭素酸第3級ブチ
ルが例示される。次亜ハロゲン酸第3級ブチルの
使用量は一般式()で示されるエーテルに対し
て約0.7〜1.1当量が好適である。反応温度は約0
℃〜20℃が好ましい。 水とは非混和性の有機溶媒と水との二相系にお
ける一般式()で示されるエーテルと次亜塩素
酸との反応は、たとえばさらし粉とドライアイス
からその場(in、situ)で次亜塩素酸を生成さ
せ、これを一般式()で示されるエーテルに作
用させることにより行われる。この方法は、通
常、さらし粉を溶解した水相と一般式()で示
されるエーテルを溶解した有機溶媒相との二相系
にドライアイスを添加することにより実施され
る。使用し得る有機溶媒としてはヘキサン、ベン
ゼンなどの炭化水素類、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンなど
のハロゲン化炭化水素類などが挙げられるが、塩
化メチレンおよびクロロホルムが好適である。さ
らし粉の使用量は一般式()で示されるエーテ
ルに対して約0.5〜5.0当量、好ましくは約0.7〜
1.3当量である。ドライアイスはさらし粉に対し
て当量またはその近辺の量で使用してもよいが、
過剰量用いることが好ましい。有機溶媒の使用量
は一般式()で示されるエーテルの濃度が該有
機溶媒中約0.01〜10モル/、好ましくは約0.2
〜2.0モル/となる程度がよい。水は有機溶媒
に対して約0.3〜3倍(容量)の量で用いるのが
好適である。反応温度は約0℃〜50℃の範囲内で
任意に選ぶことができるが、約5℃〜15℃が好ま
しい。 別法として、塩素イオンの電解酸化反応により
次亜塩素酸をその場(in situ)で生成させ、こ
れを一般式()で示されるエーテルに作用させ
ることによつても一般式(a)においてX2
Clであるエーテル〔言い換えれば一般式()に
おいてAが
【式】であるエーテ ル〕を得ることができる。この電解反応は塩素イ
オンを含有する水相と水とは非混和性の有機溶媒
相〔一般式()で示されるエーテルはこの有機
溶媒相に溶解させておく〕からなる二相系で行う
ことが必要である。塩素イオン源としてはLiCl、
NaCl、KCl、NH4Clなどの各種の塩化物を用い
ることができるが、NaClがとくに好適である。
また、これらの塩化物のほかに塩酸水溶液を添加
することもできる。電解反応に際しては一般に支
持電解質を必要とするが、本反応においては上記
塩化物がその役割を果たすため、他の支持電解質
を加える必要はない。したがつて塩化物は一般式
()で示されるエーテルに対して約3〜20倍モ
ル量、好適には約5〜10倍モル量使用される。こ
の塩化物水溶液の濃度は使用する塩化物の種類に
よつて変化するが、たとえばNaClの場合には約
1重量%から飽和溶解度まで、好適には約2〜50
重量%である。水とは非混和性の有機溶媒として
はヘキサン、ベンゼンなどの炭化水素類、塩化メ
チレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
などの塩素化炭化水素類などが使用できるが、塩
化メチレンおよびクロロホルムが好ましい。有機
溶媒の使用量は水相の約0.5〜5倍容量、好適は
1〜3倍容量である。電極としては、金、白金ま
たは白金でメツキしたチタンもしくはニツケル、
炭素、チタン、ニツケル、ステンレス鋼、鉛、銅
などが使用可能であるが、白金が好適である。使
用する電流密度は約5〜500mA/cm2、好ましく
は約10〜50mA/cm2であり、この値は端子電圧に
より調整できる。本反応における所要電気量は2
フアラデー/モル(F/mol)であるが、実際に
は約7〜15F/mol用いるのが好ましい。この電
解反応における反応温度は約2℃〜+80℃、好ま
しくは約5〜20℃である。 以上のようにして得られる一般式(a)で示
されるハロゲン化エーテルを零価のパラジウム錯
体の存在下に低級脂肪族モノカルボン酸のアルカ
リ金属塩と反応させると、通常、一般式(b)
で示されるアシルオキシエーテルと一般式(
c)で示されるアシルオキシエーテルとの混合物
が得られる。零価のパラジウム錯体としてはたと
えばPd〔P(C6H534などを用いることができる。
また、たとえばPd(OCOCH32、Pd
(CH3COCHCOCH32、〔(CH2=CHCH2
PdCl〕2、Pd2(C6H5ECH=CH)2CO〕3・CHCl3
どとトリフエニルホスフインのごとき配位能を有
するリン化合物とを反応系に導入し、その場で触
媒活性を有する零価のパラジウム錯体を生成させ
てもよい。該パラジウム錯体の使用量は触媒量で
よく、一般式(a)で示されるハロゲン化エー
テルに対して約1〜5モル%が好適である。この
反応においては溶媒は用いても、用いなくてもよ
い。使用し得る溶媒としてはヘプタン、ベンゼ
ン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエ
タン、1,2−ジクロロエタン、ジメチルホルム
アミド、アセトニトリル、t−ブタノール、アセ
トンなどを例示することができる。低級脂肪族モ
ノカルボン酸のアルカリ金属塩としては、たとえ
ば酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、プロピオン酸ナトリウム、酪酸カリウム、酪
酸ナトリウムなどを用いることができる。低級脂
肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩は一般式
(a)で示されるハロゲン化エーテルに対して
約1〜10倍モル、好ましくは1.2〜2倍モルの量
で使用される。この反応は環境温度から約100℃
までの範囲内の温度で行うことができる。好適反
応温度は約60℃〜90℃である。 一般式(b)で示されるアシルオキシエーテ
ルを選択性よく得るためには一般式(a)で示
されるハロゲン化エーテルをジメチルホルムアミ
ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスル
ホキシドなどの非プロトン性極性溶媒中で低級脂
肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩と反応させ
ればよい。溶媒の使用量は特に制限はなく、反応
操作の容易さなどを考慮して適宜すればよい。低
級脂肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩として
は酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸の
リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などを使
用することができる。これらのアルカリ金属塩の
使用量は一般式(a)で示されるハロゲン化エ
ーテル1モルに対して約1〜10モル、好ましくは
約4〜6モルである。また、この反応を行うにあ
たつて反応系内に少量の水が存在することは何ら
差し支えない。この反応は約60℃〜150℃で行い
うるが、好ましい反応温度は約80℃〜120℃であ
る。 また、一般式(a)で示されるハロゲン化エ
ーテルをケトン溶媒中、トリアルキルアミンおよ
びアルカリ金属ヨウ化物の存在下に低級脂肪族モ
ノカルボン酸のアルカリ金属塩と反応させるなら
ば、主として一般式(c)で示されるアシルオ
キシエーテルが得られる。ケトン溶媒としてはた
とえばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチル
ケトンなどが例示される。該ケトン溶媒の使用量
は一般式(a)で示されるハロゲン化エーテル
1重量部に対して約0.01〜10重量部、好ましくは
約0.1〜1重量部である。トリアルキルアミンと
してはトリエチルアミン、トリn−プロピルアミ
ン、トリn−ブチルアミン、トリn−オクチルア
ミンなどが例示されるが、トリn−プロピルアミ
ンが好ましい。アルカリ金属ヨウ化物としてはヨ
ウ化ナトリウムを用いることが好ましい。アルキ
ルアミンおよびアルカリ金属ヨウ化物はそれぞれ
触媒量の使用でよく、一般式(a)で示される
ハロゲン化エーテルに対してそれぞれ約1〜10重
量%の量で用いるのが好適である。低級脂肪族モ
ノカルボン酸のアルカリ金属塩としては前記した
ものをこの反応においても同様に使用することが
でき、その使用量は一般式(a)で示されるハ
ロゲン化エーテル1モルに対して約1〜10モル、
好ましくは約2〜4モルである。この反応は約60
℃〜150℃、好ましくは約80℃〜120℃で行うこと
ができる。 一般式(b)または(c)で示されるアシ
ルオキシエーテルを対応するヒドロキシエーテル
に転化するための加水分解反応はエステル類を加
水分解する方法としてそれ自体公知の方法により
行うことができる。たとえば該アシルオキシエー
テルをアルコール溶媒中アルカリ金属水酸化物と
反応させればよい。アルコール溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、n−プロパノールなどが例
示されるが、エタノールが好ましい。アルコール
溶媒の使用量はアルカリ金属水酸化物1gに対し
て約1〜10ml、好ましくは約3〜5mlである。ア
ルカリ金属水酸化物としてはLiOH、NaOHおよ
びKOHが例示されるが、好ましくはKOHであ
る。アルカリ金属水酸化物の使用量は該アシルオ
キシエーテルに対して約1〜10倍モル、好ましく
は約2〜5倍モルである。この反応は約0℃〜80
℃、好ましくは約40℃〜60℃で行うことができ
る。 かくして得られるヒドロキシエーテルを一般式
(d)で示されるハロゲン化エーテルに転化す
るためのハロゲン化反応は自体公知の方法により
行うことができる。ハロゲン化試薬としては
SOCl2、SOBr2、PCl3、PBr3、CCl4−P
(C6H53、CBr4−P(C6H53などが例示される
が、SOCl2またはPBr3が好ましい。該ハロゲン
化試薬の使用量は該ヒドロキシエーテルに対して
約1〜10当量、好ましくは約1.2〜2当量である。
溶媒は用いても、用いなくてもよい。溶媒として
はたとえばヘキサン、ヘプタン、ベンゼンなどの
炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテルなどのエーテル類、塩化メチレン、1,
2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素類
を用いることができるが、ヘキサンおよびエーテ
ルが好ましい。溶媒の使用量は該ヒドロキシエー
テル1gに対して約0.1〜20ml、好ましくは約2
〜10mlである。反応温度は用いるハロゲン化試薬
により異なり、たとえばSOCl2では20℃〜40℃、
PBr3では0℃〜20℃が好ましい。 以下、本発明を実施例および参考例により説明
する。 参考例 1 2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテルの合成 撹拌機付きの1容3つ口フラスコにさらし粉
(有効塩素60%)17.9g(0.075mol)および水200
mlを入れ、そのまましばらく撹拌したのち、ジプ
レニルエーテル23.2g(0.15mol)および塩化メ
チレン600mlを加えた。フラスコを氷水浴で冷却
し、内温が55℃になつた時点で、フラスコ中にド
ライアイスの小片を徐々に加えた。二酸化炭素の
発生とともに内温は10℃まで上昇した。その後、
内温を5〜10℃に保ちながら、発熱がみられなく
なるまでドライアイスを加え続けた。反応混合物
から白色沈澱を別し、水層と有機層を分離し
た。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗滌し、無
水MgSO4で乾燥した。ついで、この有機層から
塩化メチレンを留去し、その残渣を減圧蒸留する
ことにより、bp.72〜74℃/1.7Torrの留分として
薄黄色の油状物15.1gを単離した。この油状物の
機器分析データを以下に示す。これらのデータよ
り該油状物を2−クロル−3−メチル−3−ブテ
ニルプレニルエーテルと同定した。収率は消費さ
れたジプレニルエーテル基準で65.3%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.65(s、3H)、1.74(s、
3H)、1.81(s、3H)、3.62(d、J=6.9Hz、
2H)、4.00(d、J=7.5Hz、2H)、4.50(t、J
=6.9Hz、1H)、4.96(m、1H)、5.07(s、1H)、
5.20(m、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1120、1080(C−O−
C);905(C=CH2);790(C−Cl) GC−Mass:173(M+−CH3)、153(M+−Cl) 上記の方法において塩化メチレン600mlの代り
にクロロホルム80mlを用いて反応させ、同様の操
作により2−クロル−3−メチル−3−ブチニル
プレニルエーテルを単離した。収率は消費された
ジプレニルエーテル基準で60%であつた。 参考例 2 2−クロル−3−メチル−3−ブテニル1,1
−ジメチル−2−プロペニルエーテルの合成 参考例1においてジプレニルエーテル23.2g
(0.15mol)の代りに1,1−ジメチル−2−プ
ロペニルプレニルエーテル23.2g(0.15mol)を
用いて同様に反応させ、同様の操作により得られ
た塩化メチレン留去後の残渣を減圧蒸留すること
により、bp.37〜38℃/2.0Torrの留分として無色
透明の油状物19.2gを得た。この油状物の機器分
析データを以下に示す。これらのデータより該油
状物を2−クロル−3−メチル−3−ブテニル
1,1−ジメチル−2−プロペニルエーテルと同
定した。収率は68%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.31(s、6H)、1.87(s、
3H)、3.69(d、J=6.9Hz、2H)、4.64(t、J
=6.9Hz、1H)、5.20〜5.50(m、4H)、6.16(dd、
J=10.8Hz、J′=18.6Hz、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1150、1080(C−O−
C);920(CH=CH2);900(C=CH2);790(C
−Cl) GC−Mass;173(M+−CH3)、135(M+−Cl) 参考例 3 2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテルの合成 ビーカー(直径3.5cm、高さ10cm)にジプレニ
ルエーテル0.040g(0.26mmol)、塩化ナトリウ
ム0.15g(2.6mmol)、塩化メチレン6mlおよび
水3mlを入れた。ついで、ビーカーに白金電極板
(1.5×3.0cm)を入れ、50mAの定電流を流し、
室温で4時間緩かに撹拌しながら電解反応させ
た。反応液を分液ロートに移し、水層を塩化メチ
レンで抽出した。流出液を飽和NaHCO3水溶液
で洗滌し、無水MgSO4で乾燥した。ついで、こ
の抽出液から塩化メチレンを留去し、その残渣を
クーゲルロールの蒸留器(浴温:80〜90℃)を用
いて減圧下(2Torr)に蒸留することにより、2
−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニルエ
ーテルを0.016g得た。収率は32%であつた。 参考例 4 2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテルの合成 100ml容なす形フラスコにジプレニルエーテル
1.54g(10mmol)、シリカゲル(メルク社製、
Art.7734)2.5gおよび塩化メチレン40mlを入れ、
マグネチツクスターラーで撹拌しながら、この溶
液に0℃で2分間を要して次亜塩素酸第3級ブチ
ル1.19g(11mmol)を滴下した。0℃で30分
間、さらに室温で1時間撹拌した。反応液を飽和
Na2SO3水溶液にあけ、塩化メチレンで抽出し
た。抽出液を水洗し、無水MgSO4で乾燥した。
ついで、この抽出液から塩化メチレンを留去し、
その残渣をクーゲルロール蒸留器(浴温:80〜90
℃)を用いて減圧下(2Torr)に蒸留することに
より、2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプ
レニルエーテルを0.77g得た。収率は41%であつ
た。 参考例 5 ブロム−3−メチル−3−ブテニルプレニルエ
ーーテルの合成 参考例4において次亜塩素酸3級ブチル1.19g
(11mmol)の代りに次亜臭素酸第3級ブチル
1.68g(11mmol)を用いる以外は同様に反応さ
せ、同様の操作により得られた塩化メチレン留去
後の残渣をクーゲルロール蒸留器(浴温:100〜
120℃)を用いて減圧下(1.7Torr)に蒸留する
ことにより、黄色の油状物0.61gを得た。この油
状物の機器分析データを以下に示す。これらのデ
ータより該油状物を2−ブロム−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテルと同定した。収率は
26%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.65(s、3H)、1.72(s、
3H)、1.82(s、3H)、3.70(d、J=6.6Hz、
2H)、4.00(d、J=7.5Hz、2H)、4.62(t、J
=6.6Hz、1H)、4.95(m、1H)、5.10(s、1H)、
5.21(m、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1120、1080(C−O−
C);905(C=CH2);615(C−Br) 参考例 6 4−アセトキシ−3−メチル−2−ブテニルプ
レニルエーテルの合成 ジムロート冷却管付きの10ml容なす形フラスコ
に2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテル0.38(2mmol)、無水ヨウ化ナトリウ
ム0.01g、トリn−プロピルアミン0.01g、メチ
ルエチルケトン0.05gおよび無水酢酸ナトリウム
0.33g(4mmol)を入れ、この混合物をマグネ
チツクスターラーで激しく撹拌しつつ、窒素雰囲
気下、100℃で20時間加熱した。反応混合物を水
にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を
飽和Na2S2O3水溶液で洗滌し、無水MgSO4で乾
燥した。ついで、この抽出液からジエチルエーテ
ルを留去し、この残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル混
合溶液、容量比90/10)で精製することにより無
色透明の油状物0.19gを得た。この油状物の機器
分析データを以下に示す。これらのデータより該
油状物を4−アセトキシ−3−メチル−2−ブテ
ニルプレニルエーテルと同定した。収率は45%で
あつた。 NMR、δ(CCl4):1.63、1.70(s、9H);2.03
(s、3H);3.80〜4.05(m、4H);4.44、4.56
(s、2H);5.31(m、1H);5.61(m、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1740(C=O)、1230
(C−O) GC−Mass:170(M+−CH3CO)、152(M+
CH3CO2H)、137(M+−CH3CO2H−CH3) 上記の方法において無水酢酸ナトリウム0.33g
(4mmol)の代りに無水酢酸カリウム0.39g
(4mmol)を用いて反応させ、同様の操作によ
り4−アセトキシ−3−メチル−2−ブテニルプ
レニルエーテルを得た。収率は51%であつた。 参考例 7 1,1−ジメチル−2−プロペニル4−n−ブ
チリルオキシ−3−メチル−2−ブテニルエー
テルの合成 参考例6において2−クロル−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテル0.38g(2mmol)
の代りに1,1−ジメチル−2−プロペニル2−
クロル−3−メチル−3−ブテニルエーテル0.38
g(2mmol)を用い、かつ無水酢酸ナトリウム
0.33g(4mmol)の代りに無水n−酪酸ナトリ
ウム0.44g(4mmol)を用いる以外は同様に反
応させ、同様の操作により無色透明な油状物0.23
gを得た。この油状物の機器分析データを以下に
示す。これらのデータより該油状物を1,1−ジ
メチル−2−プロペニル4−n−ブチリルオキシ
−3−メチル−2−ブテニルエーテルと同定し
た。収率は47%であつた。 NMR、δ(CCl4):0.97(t、3H);1.31(s、
6H);1.42〜1.98(m、5H);2.29(t、2H);
3.90(d、2H);4.44、4.56(s、2H);5.20〜
5.74(m、3H);6.16(dd、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1740(C=O)、1230
(C−O) 参考例 8 2−アセトキシ−3−メチル−3−ブテニルプ
レニルエーテルの合成 ジムロート冷却管付きの25ml容なす形フラスコ
に2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテル3.77g(20mmol)、無水酢酸ナトリ
ウム4.90g(60mmol)およびジメチルスルホキ
シド15gを入れ、この混合物をマグネチツクスタ
ーラーで激しく撹拌しながら、窒素雰囲気下、
100℃で20時間加熱した。反応液を水にあけ、ジ
エチルエーテルで抽出した。抽出液を2回水洗
し、無水MgSO4で乾燥した。ついで、この抽出
液からジエチルエーテルを留去し、その残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイー(溶出液:ヘ
キサン/酢酸エチル混合溶液、容量比90/10)で
精製することにより無色透明の油状物2.18gを得
た。この油状物の機器分析データを以下に示す。
これらのデータより該油状物を2−アセトキシ−
3−メチル−3−ブテニルプレニルエーテルと同
定した。収率は51%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.62(s、3H)、1.70(s、
6H)、2.06(s、3H)、3.50(d、J=6.0Hz、
2H)、3.96((d、J=6.3Hz、2H)、4.90〜4.97
(m、2H)、5.28(m、2H) IR、cm-1(KBrフイルム):1740(C=O)、1230
(C−O)、900(CH2=C) GC−Mass:152(M+−CH3CO2H)、137(M+
CH3CO2H−CH3) 上記の方法において無水酢酸ナトリウム4.90g
(60mmol)の代りに無水酢酸カリウム5.88g
(60mmol)を用いる以外は同様に反応させ、同
様の操作により2−アセトキシ−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテルを得た。収率は54%
であつた。 参考例 9 4−アセトキシ−3−メチル−2−ブテニルプ
レニルエーテルおよび2−アセトキシ−3−メ
チル−3−ブテニルプレニルエーテルの合成 ジムロート冷却管付きの25ml容なす形フラスコ
に2−クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニ
ルエーテル2.55g(13.5mmol)、無水酢酸ナトリ
ウム2.22g(27mmol)、酢酸パラジウム0.03g
(0.14mmol)、トリフエニルホスフイン0.14g
(0.54mmol)およびテトラヒドロフラン3mlを
入れ、この混合物を窒素雰囲気下、80℃で10時間
撹拌した。反応混合物を水にあけ、ジエチルエー
テルで抽出した。抽出液を飽和NaHCO3水溶液
で洗滌し、無水MgSO4で乾燥した。ついで、こ
の抽出液からジエチルエーテルを留去し、その残
渣をクーゲルロール蒸留器(浴温:130〜160℃)
を用いて減圧下(3Torr)に蒸留することによ
り、薄黄色の油状物1.83gを得た。この油状物は
ガスクロマトグラフイー(充填剤PEG20M、長
さ2m、温度を80℃から16℃/分で200℃に昇温)
による分析の結果、4−アセトキシ−3−メチル
−2−ブテニルプレニルエーテルと2−アセトキ
シ−3−メチル−3−ブテニルプレニルエーテル
の86:14(容量比)の混合物であつた。収率は64
%であつた。 参考例 10 2−アセトキシ−3−メチル−3−ブテニル
1,1−ジメチル−2−プロペニルエーテルの
合成 参考例8において2−クロル−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテル3.77g(20mmol)
の代りに2−クロル−3−メチル−3−プテニル
1,1−ジメチル−2−プロペニルエーテル3.77
g(20mmol)を用いる以外は同様に反応させ、
同様の操作により無色透明な油状物2.05gを得
た。この油状物の機器分析データを以下に示す。
これらのデータより該油状物を2−アセトキシ−
3−メチル−3−ブテニル1,1−ジメチル−2
−プロペニルエーテルと同定した。収率は48%で
あつた。 NMR、δ(CCl4):1.30(s、6H)、1.77(s、
3H)、2.05(s、3H)、3.57(d、J=6.0Hz、
2H)、4.90〜5.50(m、5H)、6.15(dd、J=10.6
Hz、J′=18.6Hz、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1740(C=O)、1230
(C−O)、920(CH2=C)、900(CH2=C) GC−Mass:152(M+−CH3CO2H)、137(M+
CH3CO2H−CO3) 参考例 11 2−プロピオニルオキシ−3−メチル−3−ブ
テニルプレニルエーテルの合成 参考例8において無水酢酸ナトリウム4.90g
(60mmol)の代りに無水プロピオン酸ナトリウ
ム5.76g(60mmol)を用いる以外は同様に反応
させ、同様の操作により無色透明な油状物2.40g
を得た。この油状物の機器分析データを以下に示
す。これらのデータより該油状物を2−プロピオ
ニルオキシ−3−メチル−3−ブテニルプレニル
エーテルと同定した。収率は53%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.18(t、3H)、1.61(s、
3H)、1.69(s、6H)、2.39(qutart、2H);3.49
(d、2H)、3.95(d、2H)、4.90〜4.97(m、
2H)、5.28(m、2H) IR、cm-1(KBrフイルム):1740(C=O)、1230
(C−O)、900(CH2=C) 参考例 12 2−ヒドロキシ−3−メチル−3−ブテニルプ
レニルエーテルの合成 ジムロート冷却管付きの10ml容なす形フラスコ
に2−アセトキシ−3−メチル−3−ブテニルプ
レニルエーテル0.60g(2.8mmol)、水酸化カリ
ウム0.80gおよびエタノール3mlを入れ、この混
合物を80℃で1時間撹拌した。反応液を水にあ
け、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を飽和
NH4Cl水溶液で3回洗滌し、無水MgSO4で乾燥
した。ついで、この抽出液からジエチルエーテル
を留去し、その残渣をクーゲルロール蒸留器(浴
温:80〜90℃)を用いて減圧下(3Torr)に蒸留
することにより、薄黄色の油状物0.48gを得た。
この油状物の機器分析データを以下に示す。これ
らのデータより該油状物を2−ヒドロキシ−3−
メチル−3−ブテニルプレニルエーテルと同定し
た。収率は90%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.68((s、3H)、1.75(s、
6H)、2.48(broad、1H)、3.20〜3.58(m、
2H)、4.01(d、J=6.9Hz、2H)、4.12〜4.32
(m、1H)、4.90(m、1H)、5.05(m、1H)、
5.35(m、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):3440(OH)、900(CH2
=C) GC−Mass:155(M+−CH3) 参考例 13 4−ブロム−3−メチル−2−ブテニルプレニ
ルエーテルの合成 10ml容なす形フラスコに2−ヒドロキシ−3−
メチル−3−ブテニルプレニルエーテル0.34g
(2mmol)、ピリジン0.016g(0.2mmol)およ
びジエチルエーテル2mlを入れ、0℃で撹拌しな
がら、この溶液に三臭化リン0.41g(1.5mmol)
を加えた。同一温度で1時間反応させた。反応液
を飽和Na2CO3水溶液に注ぎ、ジエチルエーテル
で抽出した。抽出液を飽和NaHCO3水溶液で2
回洗滌し、無水MgSO4で乾燥した。ついで、こ
の抽出液からジエチルエーテルを留去し、その残
渣をクーゲルロール蒸留器(浴温:120〜140℃)
を用いて減圧下(3Torr)に蒸留することによ
り、黄色の油状物0.26gを得た。この油状物の機
器分析データを以下に示す。これらのデータより
該油状物を4−ブロム−3−メチル−2−ブテニ
ルプレニルエーテルと同定した。収率は54%であ
つた。 NMR、δ(CDCl4):1.65、1.73、1.80(s、
9H);3.90〜4.00(m、6H);5.21(m、1H);
5.77(m、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1080(C−O−C)、
615(C−Br) 実施例 1 シトラールの合成 蒸留器付きの25ml容なす形フラスコに酢酸パラ
ジウム0.01g(0.05mmol)、トリフエニルホスフ
イン0.50g(2mmol)、無水酢酸ナトリウム4.92
g(60mmol)、ヒドロキノン0.01gおよび2−
クロル−3−メチル−3−ブテニルプレニルエー
テル9.44g(50mmol)を入れ、この混合物を
100〜110Torrの減圧下に150〜160℃で3.5時間、
撹拌下に酢酸を留去させながら反応させた。冷却
後、反応混合物を水にあけ、ジエチルエーテルで
抽出した。抽出液を飽和NaHCO3水溶液で2回
洗滌し、無水MgSO4で乾燥した。ついで、この
油出液からジエチルエーテルを留去し、その残渣
を減圧蒸留に付すことにより、49.5〜51.5℃/
2Torrの留分として薄黄色の油状物5.03gを得
た。この油状物の機器分析データを以下に示す。
これらのデータより該油状物をシトラールと同定
した。収率は66%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.62、1.71(s、9H);1.98−
2.75(m、4H);5.10(br、1H);5.89(d、
1H);9.98(t、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1670(C=O) GC−Mass:152(M+) 実施例 2〜5 実施例1において無水酢酸ナトリウム4.92g
(60mmol)の代りに下表に示す低級脂肪族モノ
カルボン酸のアルカリ金属塩を用いる以外は同様
に反応させ、同様の操作によりシトラールを得
た。その結果を下表に示す。
【表】 実施例 6 シトラールの合成 蒸留器付きの10ml容をなす形フラスコにテトラ
キストリフエニルホスフインパラジウム0.23g
(0.2mmol)、無水酢酸ナトリウム1.80g(22m
mol)および2−クロル−3−メチル−3−ブテ
ニルプレニルエーテル3.78g(20mmol)を入
れ、減圧下(120Torr)に149℃で2時間、酢酸
を留去させながら反応させた。反応混合物を水に
あけ、ジエチルエーテルで抽出した。油出液を飽
和NaHCO3水溶液で2回洗滌し、無水MgSO4
乾燥した。ついで、この抽出液からジエチルエー
テルを留去し、その残渣をクーゲルロール蒸留器
(浴温:80〜100℃)を用いて減圧下(3Torr)で
蒸留することにより、シトラールを黄色の油状物
として1.24g得た。収率は41%であつた。 実施例 7 シトラールの合成 蒸留器付きの10mlをなす形フラスコに酢酸パラ
ジウム0.009g(0.04mmol)、トリフエニルホス
フイン0.042g(0.16mmol)、無水酢酸ナトリウ
ム0.18g(2.2mmol)および2−ブロム−3−メ
チル−3−ブテニルプレニルエーテル0.47g(2
mmol)を入れ、減圧下(100Torr)に150℃で
1時間反応させた。反応液をガスクロマトグラフ
イーに付して生成したシトラールを定量したとこ
ろ、その収率は41%であつた。 実施例 8 シトラールの合成 実施例7において2−ブロム−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテル0.47g(2mmol)
の代りに4−ブロム−3−メチル−2−ブテニル
プレニルエーテル0.47g(2mmol)を用いる以
外は同様に反応させた。反応液をガスクロマトグ
ラフイーに付して生産したシトラールを定量した
ところ、その収率は43%であつた。 実施例 9 シトラールの合成 実施例7において無水酢酸ナトリウムを用い
ず、かつ2−ブロム−3−メチル−3−ブテニル
プレニルエーテル0.47g(2mmol)の代りに参
考例9で得られた4−アセトキシ−3−メチル−
2−ブテニルプレニルエーテルと2−アセトキシ
−3−メチル−3−ブテニルプレニルエーテルの
混合物0.43g(2mmol)を用いる以外は同様に
反応させた。反応液をガスクロマトグラフイーに
付して生成したシトラールを定量したところ、そ
の取率は57%であつた。 実施例 10 シトラールの合成 実施例7において無水酢酸ナトリウムを用い
ず、かつ2−ブロム−3−メチル−3−ブテニル
プレニルエーテル0.47g(2mmol)の代りに2
−プロピオニルオキシ−3−メチル−3−ブテニ
ルプレニルエーテル0.45g(2mmol)を用いる
以外は同様に反応させた。反応液をガラスクロマ
トグラフイーに付して生成したシトラールを定量
したところ、その収率は55%であつた。 実施例 11 イソラバンジユリルアルデヒドの合成 実施例6において2−クロル−3−メチル−3
−ブテニルプレニルエーテル3.78g(20mmol)
の代りに2−クロル−3−メチル−ブテニル1,
1−ジメチル−2−プロペニルエーテル3.78g
(20mmol)を用いる以外は同様に反応させ、同
様の操作により得られたジエチルエーテル留去後
の残渣をクーゲルロール蒸留器(浴温:120〜150
℃)を用いて減圧下(20Torr)に蒸留すること
により、イソラバンジユリルアルデヒドを無色透
明の油状物として1.03g得た。この油状物の機器
分析データを以下に示す。収率は34%であつた。 NMR、δ(CCl4):1.64、1.68(s、6H);1.98
(s、3H);2.20(s、3H);2.99(d、J=6.9
Hz、2H);4.89(m、1H);10.19(s、1H) IR、cm-1(KBrフイルム):1665(C=O) GC−Mass:152(M+)、137(M+−CH3) 実施例 12 イソラバンジユリルアルデヒドの合成 実施例7において無水酢酸ナトリウムを用い
ず、かつ2−ブロム−3−メチル−3−ブテニル
プレニルエーテル0.47g(2mmol)の代りに2
−アセトキシ−3−メチル−3−ブテニル1,1
−ジメチル−2−プロペニルエーテル0.42g(2
mmol)を用いる以外は同様に反応させた。反応
液をガスクロマトグラフイーに付して生成したイ
ソラバンジユリルアルデヒドを定量したところ、
その収率は35%であつた。 実施例 13 イソラバンジユリルアルデヒドの合成 実施例7において無水酢酸ナトリウムを用い
ず、かつ2−ブロム−3−メチル−3−ブテニル
プレニルエーテル0.47g(2mmol)の代りに
1,1−ジメチル−2−プロペニル4−n−ブチ
リルオキシ−3−メチル−2−ブテニルエーテル
0.48g(2mmol)を用いる以外は同様に反応さ
せた。反応液をガスクロマトグラフイーに付して
生成したイソラバンジユリルアルデヒドを定量し
たところ、その収率は28%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (R12C=CH−C(R22−O−CH2−A (式中、R1およびR2は互に異なり、水素原子ま
    たはメチル基を表わし、Aは【式】 または【式】を表わし、ここでZは ハロゲン原子または低級アシルオキシ基を表わ
    す。) で示されるエーテルを零価のパラジウム錯体の存
    在下、必要に応じて低級脂肪族モノカルボン酸の
    アルカリ金属塩の共存下に加熱反応させることを
    特徴とするシトラールまたはイソラバンジユリル
    アルデヒドの製造方法。
JP58019067A 1983-02-07 1983-02-07 シトラ−ルまたはイソラバンジユリルアルデヒドの製造方法 Granted JPS59106434A (ja)

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