JPH026840Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は地震の際に棚の上の載架物が倒れ落ち
ないようにした新規の棚付家具（シヨーケースも
含む）に関し、詳しくはフレームや左右両側板で
はなく棚板に直に載架物倒落防止部材を取付けら
れた棚付家具に関するものである。

従来、昭和56年８月５日鹿島出版会発行「地震
でも倒れない家具の留め方」第74頁16行から第75
頁第１行、および写真２・５によつて棚板の辺の
上、前面に、両側に所要の取付部材を備えた載架
物倒落防止部材を配し、この倒落防止部材を棚板
の辺の上に取付部材により直に装着した棚付家具
が示されている。

上記従来の棚付家具は載架物倒落防止部材が倒
すことができない状態で取付けられているもので
あるので、例えば棚の上を掃除するに際して載架
物の全部をまとめて出入する等の場合には起立し
たままとなつている載架物倒落防止部材が邪魔と
なつてしまう不都合がある。

また、実開昭56−108744号公報によつて、載架
物の出し入れ口に落下防止杆を上辺の両端が両側
の支柱に枢着され下辺が揺動する状態で取付けら
れたものが示されているが、これも上記不都合が
ある。

本考案は上記の不都合を解消するように工夫し
た新規の棚付家具を提供することを目的とするも
のである。

上記目的を達成するために本考案棚付家具は、
棚板の前辺もしくは載架物が倒落する惧れがある
辺の上に両側に所要の取付部を備えた載架物倒落
防止部材を配し、この倒著防止部材を棚板の上記
辺に上記取付部により直に破着した棚付家具にお
いて、載架物倒落防止部材の下辺を棚板に起伏自
在の状態で止着され且つ上記取付部に載架物倒倒
落防止部材の起立状態維持部と倒伏状態維持部と
をもつものである。

尚、第１図乃至第２図に示す第１実施例は棚板
１の前縁面の両端部に短い角パイプ部２と取付脚
板３とよりなる一対の取付部材４を角パイプ部２
が縦向きとなるようにして取付けると共に当該角
パイプ部２の両側壁５，５′に一対の縦向きの長
孔６，６′をまた外側壁７の上半分を切除してＵ
字状切欠８を夫々設け、この長孔６，６′に横軸
９を同長孔６，６′に沿つて上下動自在、回転自
在および抜去不能に挿通すると共に角パイプ部２
に角柱１０，１０′の下端部を上下摺動自在に挿
入して同下端部を上記の横軸９に止着し、この角
柱１０，１０′の間に載架物倒落防止部材１１を
配して同倒落防止部材１１の両端を角柱１０，１
０′に止着し、倒落防止部材１１を引き上げて角
柱１０，１０′を上昇せしめることによつて横軸
９が長孔６，６′の上端に移動した時にはＵ字状
切欠８が角柱１０，１０′および倒落防止部材１
１の手前への倒伏を許容し、また倒落防止部材１
１および角柱１０，１０′を起立せしめて押し下
げた時には横軸９が長孔６，６′の下端に戻つて
同起立を維持するようにしたものであり、 また、第４図に示す第２実施例は棚板１に対す
る取付部材４の取付にＣクランプ１３を利用した
ものであり、 同じく、第５図に示す第３実施例は棚板１の前
縁の両端部に一対の支柱１４，１４を立設し、こ
の支柱１４，１４の内側に補助柱１５を配し当該
補助柱１５の下端を支柱１４の下端部に軸１６に
より前後方向に回転自在に軸承して補助柱１５を
起伏自在とすると共に支柱１４と補助柱１５の上
端部に相互に係合して補助柱１５を起立状態に維
持する係止フツク１７および係止ピン１７′を設
け、更に両支柱１４，１４に於ける補助柱１５，
１５の間に載架物倒落防止部材１８を配して同倒
落防止部材１８の両端を補助柱１５，１５に固着
したものであり、 同じく、第６図および第７図に示す第４実施例
は両端に下向きの取付用脚杆１９，１９′を備え
た丸棒製載架物倒落防止部材２０を構成し、この
脚杆１９，１９′は其の中間を軸ピン２１により
連結して中折れ自在とすると共に棚板１の前縁部
の両端個所に脚の差し立て孔２２，２２に穿設
し、この差し立て孔２０，２０に上記の脚杆１
９，１９′の全長を差し込んで倒落防止部材２０
を棚板１の前辺の上に起立状態に取付け、倒落防
止部材２０を引き上げて脚杆１９，１９′の中折
れ部２３，２３′を差し立て孔２２，２２の外ま
で引き出した際には倒落防止部材２０が倒伏でき
るようにしたものである。

本考案は上記のように棚板の前辺もしくは載架
物が倒落する惧れがある辺の上に両側に所要の取
付部を備えた載架物倒落防止部材を配し、この倒
落防止部材を棚板の上記辺に上記取付部により直
に装着した棚付家具において、載架物倒落防止部
材の下辺を棚板に起伏自在の状態で止着され且つ
上記取付部に載架物倒落防止部材の起立状態維持
部と倒伏状態維持部とをもつことを特徴とするの
で、載架物倒落防止部材を起立状態に維持して使
用すれば、地震の際に於ける棚板の上の載架物の
倒れ落ちを充分に阻止できるものであり、特に倒
落防止部材が倒伏した状態に維持できる構成であ
るので、例えば棚の上を掃除するに際して載架物
の全部をまとめて出入する等の場合には倒落防止
部材を倒した状態としておいてこれを行うことが
できる等の実用的効果を有するものある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案棚付家具の実施例を示すものであつ
て、第１図は第１実施例を示す全体の斜視図第２
図は要部の斜視図、第３図は第１図Ａ−Ａ線に沿
う断面図、第４図および第５図は第２実施例およ
び第３実施例を各々示す要部の斜視図、第６図は
第４実施例を示す要部の断面図、第７図は第４実
施例の倒落防止部材を示す斜視図である。 １……棚板、２……角パイプ部、３……取付脚
板、４……取付部材、５，５′……側壁、６，
６′……長孔、７……外側壁、８……Ｕ字状切欠、
９……横軸、１０，１０′……角柱、１１……倒
落防止部材、１３……Ｃクランプ、１４……支
柱、１５……補助柱、１６……軸、１７……係止
フツク、１７′……係止ピン、１８……倒落防止
部材、１９，１９′……脚杆、２０……倒落防止
部材、２１……軸ピン、２２……差し立て孔、２
３，２３′……中折れ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棚板の前辺もしくは載架物が倒落する惧れがあ
   る辺の上に両側に所要の取付部を備えた載架物倒
   落防止部材を配し、この倒落防止部材を棚板の上
   記辺に上記取付部により直に装着した棚付家具に
   おいて、載架物倒落防止部材の下辺を棚板に起伏
   自在の状態で止着され且つ上記取付部に載架物倒
   落防止部材の起立状態維持部と倒伏状態維持部と
   をもつことを特徴とする棚付家具。