JPH02659A - 新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯体を含有するプラスチック組成物 - Google Patents

新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯体を含有するプラスチック組成物

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JPH02659A
JPH02659A JP31938388A JP31938388A JPH02659A JP H02659 A JPH02659 A JP H02659A JP 31938388 A JP31938388 A JP 31938388A JP 31938388 A JP31938388 A JP 31938388A JP H02659 A JPH02659 A JP H02659A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なハロゲン置換ベンゼンジチオ(式中、
Xは塩素または臭素原子を、YおよびZはχが塩素原子
のとき、水素または塩素原子を、Xが臭素原子のとき、
水素または臭素原子を、Nはニッケル、パラジウムまた
は白金原子を、Aは第4級アンモニウム基を示す)で表
されるハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯体を近赤
外線吸収剤として含有することを特徴とする近赤外線を
吸収するプラスチック組成物を提供することである。
本発明で用いる金、属錯体は、具体的にはビス(1,2
,4−)リクロロー5.6−シチオフヱル−1−)ニッ
ケルーテトラ−n−ブチルアンモニウム、ビス(1,4
−ジクロロ−5,6−ジチオフェル−ト)エンケル−テ
トラ−n−ブチルアンモニウム、ビス(1−クロロ−5
,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテトラ−n−ブチ
ルアンモニウムおよびこれらの金属錯体のニンケル原子
をパラジウムまたは白金にかえた錯体類ならびに第4級
アンモニウム基のテトラ−n−ブチルアンモニウム基を
テトラ−n−プロピルアンモニウム基やトリオクチルメ
チルアンモニウム基にかえた錯体類、またビス(1,2
,4−1−ジブロモ−5,6−シチオフエル−ト)ニン
ケル−テトラーn−フ゛チルアンモニウム、ビス(1,
4−ジブロモ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルー
テトラ−n−ブチルアンモニウム、ビス(1−ブロモ−
5,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテトラ−n−ブ
チルアンモニウムおよびこれらの金属錯体のニンケル原
子をパラジウムまたは白金にかえた錯体類、ならびに第
4級アンモニウム基のテトラ−n−ブチルアンモニウム
基をテトラ−n−プロピルアンモニウム基やトリオクチ
ルメチルアンモニウム基にかえた錯体類である。
本発明に用いる新規なハロゲン置換オルソヘンゼンジチ
オール金属錯体は、従来知られているテトラクロロベン
ゼンジチオール金属錯体にくらべ、各種の樹脂に対して
相溶性に優れ、添加割合を増しても長期間の使用におい
て樹脂からの結晶化を起こさない。
既に公知の、例えばビス(1,2−ジチオフェルレート
)ニンケル−テトラーn−フ゛チルアンモニウム、ビス
(1−メチル−3,4−ジチオフェルレート)ニッケル
ーテトラ−n−ブチルアンモニウム、ビス(1,2,3
,4−テトラメチル−5,6−シチオフエル−ト)ニッ
ケルーテトラ−n−ブチルアンモニウムおよびビス(1
,2,3,4−テトラクロロ−536−シチオフエル−
ト)ニッケルーテトラ−n−ブチルアンモニウムなどの
オルソーヘンゼンジチオール金属錯体類は、近赤外領域
に特異な吸収スペクトルを示すことが知られており(’
Toluene−3.4−dithiol und v
erwandte 1,2−Dithiolene a
ls Chelatbildner fur Meta
lle」、モナチェフト・フイア・ヘミ−102巻、3
08〜320頁、1971年およびrcharacte
rization and Electronic 5
tructures  of  Metal  Com
plexes  Contain−ing Benze
ne−1+2−dithiolate and Re1
ated Ligands 、ジャーナル・オブ・ジア
メリカン・ソサイエテイ88巻、4870〜4875頁
、1966年)、これらの金属錯体は、熱安定性および
耐候性に優れていること(特開昭56−135551 
)から重要な近赤外線吸収剤である。そのため、これら
を近赤外線吸収剤としてプラスチンクフイルムやプレー
トに練り込むか、またはこれらを含有させたポリマー液
を基体に塗布して、大陽光の選択的利用を行うための製
薬用フィルムや、まぶしさや眼球の疲労を防止する目的
でサングラス、溶接用眼鏡、航空機の窓またはテレビジ
ョンのフィルターに用いることが研究されている。さら
に、近年、フォトダイオドや発光ダイオードなどの光学
変換素子の波長感度特性の補償用の光学フィルターに用
いる研究が行われたり、またこれらの近赤外線吸収剤が
半導体レーザの発振波長と合致するため、半導体レーザ
光の記録、すなわちレーザヒートモード記録用のレーザ
光の吸収蓄熱剤としても重要である。
しかしながら、従来知られているベンゼンジチオール類
の金属錯体類は1,2.3.4−テトラクロロベンゼン
−5,6−ジチオール(特開昭56−135463)か
ら誘導される金属錯体を除き、複雑な数段階の合成反応
を経て得られるものであるため、極めて高価なものであ
り、その利用には自ずと制限がある。またテトラクロロ
ベンゼンジチオール金属錯体は、その近赤外線吸収能、
熱安定性、耐候性が優れていることと、その配位子であ
るテトラクロロヘンゼンジチオールの製造法が経済的に
有利なことから実用に供されているが、近赤外線吸収剤
としてプラスチックとともにコーティングするか、プラ
スチックに練り込んでフィルムやプレートとして使用す
る場合、テトラクロロベンゼンジチオール金属錯体の添
加量を増すと、長時間の使用でテトラクロロベンゼンジ
チオール金属錯体がプラスチックから結晶化する現象を
起こす。例えば、コーティング法による薄膜で高度の近
赤外線吸収能を賦与する場合に適かない。
これに対して本発明に用いるハロゲン置換ヘンゼンジチ
オニル金属錯体は樹脂等との相溶性が高く、添加割合を
高めても長時間の使用で樹脂からの結晶化を起こさない
。かつ、本発明のハロゲン互換ベンゼンジチオールは後
述する製造法で、工業的に製造することができるので、
経済的に有利に近赤外線吸収剤として種々の目的に使用
することができる。
すなわち、本発明に用いるハロゲン置換ベンゼンジチオ
ール金属錯体は、樹脂との相溶性が極めて優れた近赤外
線吸収剤として非常に有利なものである。
本発明に用いる新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール
金属錯体は、本発明者らによってはじめて合成が可能と
なった新規なハロゲン互換ベンゼンジチオール、すなわ
ち、ポリハロゲン化ベンゼンと水硫化ナトリウムまたは
水硫化カリウムとを硫黄および極性有機溶媒の存在下で
、鉄粉または鉄塩類を加えて加熱反応させることにより
得られる新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール、具体
的には1,2.4− トリクロロベンゼン−5,6−ジ
チオール、■、4−ジクロロベンゼンー5.6−ジチオ
ール、1−クロロベンゼン−5,6−ジチオール、1.
2.4− トリフロモヘンゼンー5.6−ジチオール、
1.4−ジブロモベンゼン−5,6−ジチオール、■−
プロモヘンゼンー56−ジチオール等を原料として合成
することができる。
すなわち、■一般式(II) (式中、χは塩素または臭素原子を、YおよびZはXが
塩素原子のとき、水素または塩素原子を、Xが臭素原子
のとき、水素または臭素原子を示す)で表されるハロゲ
ン互換ベンゼンジチオールを適当な溶媒に溶解または分
散させ、■この液に塩化ニッケル、塩化パラジウム、塩
化第2白金酸カリウムなどのニッケル、バラジウまたは
白金イオンを供給しうる金属塩類を所定量加えてハロゲ
ン置換ベンゼンジチオールの金属錯体を生成させたのち
、■所望の第4級アンモニウムハロゲナイドを所定量加
えるか、または所望の第4mアンモニウムハロゲナイド
とアルカリとを反応させて得る第4級アンモニウムヒド
ロキサイドを所定量加えて反応させ、所望の新規なハロ
ゲン互換ベンゼンジチオール金属錯体を得ることができ
る。
この製造法でハロゲン置換ベンゼンジチオールと金属イ
オンを反応させる際に溶液が必要であるが、好ましくは
ハロゲン置換ベンゼンジチオールを溶解し易いテトラヒ
ドロフラン、無水エタノールを用いるが、メタノール、
エタノール、イソプロハノールなどのアルコール類にハ
ロゲン置換ベンゼンジチオールを分散させた状態で反応
を行ってもよい。
また、この製造法に用いるニッケル、パラジウムまたは
白金の金属イオンおよび第4級アンモニウムイオンはハ
ロゲン置換ベンゼンジチオール1モル当量に対し、理論
的には各々0.5モル当量を必要とする。
本発明に用いる新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール
金属錯体は、従来知られているテトラクロロベンゼンジ
チオール金属錯体と同様に優れた近赤外線吸収能、熱安
定性、耐候性を有し、その上、テトラクロロベンゼンジ
チオール金属錯体では期待できないプラスチックに対す
る高度の相溶性を存することが見出された。このため、
本発明の新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯
体は、近赤外線吸収剤としてプラスチック類に高濃度に
含有させることが可能であり、長時間使用してもプラス
チックから結晶化を起こさないことが判った。
この発明のおいて、−C式(1)で表される金属錯体を
保持するプラスチック組成物材料としては、透明性およ
び機械的性質の優れたすべてのプラスチックが使用可能
である。例えば、ポリエチレンテレフタレートで代表さ
れるポリエステル類、ニトロセルロース、セルロースト
リアセテートなどのセルロースエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリアク
リル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのボリアク
リル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化
ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポリスチレンなどのポリ
ビニル類、ポリカーボネートなどがあり、近赤外線吸収
能を賦与する目的に合致したプラスチックを選ぶことが
できる。
また、この発明における一般式(1)で表される金属錯
体類のプラスチックに対する配合割合は、所望されるプ
ラスチックの種類、プラスチックの厚さ、吸光性の強度
により異なるが、長時間の使用の際に、金属錯体がプラ
スチックから結晶化するのを防ぐため、およびプラスチ
ックの機械物性を維持するためには約30重量%以下の
添加が望ましい。
また、この発明における近赤外線を吸収するプラスチッ
ク組成物を用いて成形する方法、すなわち、−形成(1
)で表される金属錯体をプラスチックに添加、保持させ
る方法としては、(1)プラスチック成形物の作成時に
プラスチック中に配合する方法、すなわち、金属錯体を
プラスチック粉末またはペレ・7トに混合し、溶融して
圧縮や押出成型して所望の形状のプラスチック成形物を
得る方法、また(2)近赤外線吸収能を賦与さるべき基
材の表面に一般式(Nで表される金属錯体を含むポリマ
ー溶液または分散液を塗布することによって近赤外線吸
収層を形成する方法がある。これらの方法において、必
要に応じて安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤
等を配合してもよい。
かくして、本発明の組成物により近赤外線吸収剤として
一般式(1)で表される金属錯体をプラスチックに高濃
度に含有させることが可能となり、得られる近赤外線を
吸収する組成物は、太陽光の選択利用を目的とした農業
用フィルム、まぶしさや眼球の疲労を防止する目的にサ
ングラス、溶接用眼鏡、航空機の窓またはテレビジョン
のフィルター、フォトダイオードや発光ダイオードなど
の光電変換素子の波長感度特性の補償用の光学フィルタ
ー、さらに近赤外線領域に発振波長を有する半導体レー
ザ光のヒートモード記録用媒体として用いることが可能
である。
次に、−形成(1)で表される金属錯体の代表例につい
て、融点、吸光特性を第1表に示す。
本発明の金属錯体はこれらのみに限定されるものではな
い。
248 ji 以下、実施例により本発明の詳細な説明する。
実施例中の部は重量部を示す。
合成例1 124−トリクロロベンゼン−56−ジチオール9.0
部をテトラヒドロフラン500部に溶解しかきまぜなが
ら、塩化ニッケル6水塩4.2部をエタノール50部に
溶解した液を加えると暗緑色に変化する。次いでテトラ
−n−ブチルアンモニウムブロマイド6.0部を加え、
2時間攪拌を続けたのち反応液を減圧蒸留して約173
まで濃縮した。次いでジクロルメタンとメタノールの重
量比1:3の混合液から再結晶を行い、ビス(1,2,
4−)サクロロー5.6−シチオフエル−ト)ニンケル
−テトラー〇−ブチルアンモニウム11.5部を得た(
収率80モル%)。
融点 138〜140°C 元素分析値(X)  (CzslhsNCI6S4Ni
 として)CHM     CI     S 計算値 42.66 4.86 1.78 26.99
 16.27合成例2 14−ジクロロベンゼン−56−ジチオール22部をメ
タノール800部に懸濁させてかきまぜながら、塩化ニ
ッケル6水塩12.4部をメタノール100部に溶解し
た液を加えると暗緑色に変化する。
次いでテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド18
.3部を加え、2時間攪拌を続けたのち反応液を減圧蒸
留して約175に濃縮した。次いで濾過を行い緑色の固
体31部を得た。次いでジクロルメタンとメタノールの
重量比1:1の混合液から再結晶を行い、ビス(1,4
−ジクロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテ
トラ−n−ブチルアンモニウム26部を得た(収率70
モル%)。
融点 204〜205″C 元素分析値(χ)  (CzaHs。)lcI4s、N
i として)Cl(M   CI   S 計算値 46.75 5.60 1.95 19.71
 17.83分析値 46.25 5.73 1.89
 19.88 18.01分析値 42.59 4.9
2 1.72 27.52 16.77合成例3 合成例2の1.4−ジクロロベンゼン−5,6−ジチオ
ール22部の代わりに1−クロロヘンゼン5.6−ジチ
オール18.5部を用いる以外は合成例2と同様に行っ
て、ビス(1−ジクロロ−5,6−シチオフエル−ト)
ニッケルーテトラ−n−ブチルアンモニウム26部を得
た( 収率77モル%)。
融点 125〜127”C 元素分析値(χ)  (CzeL□NC1zS4Ni 
として)CII   N   CI   S 計算値 51.70 6.51 2.15 10.90
 19.72分析値 51.55 6.67 2.13
 11.02 20.10合成例4 合成例1の塩化ニッケル6水塩4.2部の代わりに塩化
第2白金酸カリウム7.3部を用いる以外は合成例1と
同様に行ってビス(1,2,4−)フクロロー5.6−
シチオフエル−ト)ニッケルーテトラ−n−ブチルアン
モニウム13部を得た(収率80モル%)。
遊点 146〜147°C 元素分析値(χ)  (、CzslliaNC16Sa
lJとして)CIt     N     CI   
  S計算値 36.37 4.14 1.51 23
.01 13.87分析値 36.40 4.18 1
.49 22.98 13.96合成例5 合成例1の1.2.4− )ジクロロベンゼンー536
ジチオール9.0部の代わりに1.2.4− )リプロ
モベンゼン13.3部を用いる以外、合成例Iと同様に
行ってビス(1,2,4−)リプコモ−5,6−シチオ
フエル−ト)ニッケルーテトラ−n−ブチルアンモニウ
ム14部を得た(収率73モル%)。
融点 :93〜196°C 元素分析値(χ)  (Czal13sNBr6SaN
i として)CHN   CI   S 計算値 31.+118 3.63 1.33 45.
44 12.16分析値 31.75 3.69 1.
29 44.38 12.22実施例1 アセトン45部、トルエン45部の混合溶剤にポリメチ
ルアクリレ−目0部を加え、これに合成例1〜5で得た
新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯体の1種
又は比較のため既知のビス(1,2,3,4−テトラク
ロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテトラ−
n−ブチルアンモニウムを3部加えて溶解させた。厚さ
0.21のポリ塩化ビニルフィルムの表面に、前記の溶
液を小型のグラビアコートaを用いて乾燥膜厚7μmと
なるように塗布したのち、70°Cの熱風で乾燥した。
このフィルムを60゛Cの恒温槽に7日間放置したのち
、顕微鏡で観察した結果、ビス(1,2,3,4−テト
ラクロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテト
ラ−n−ブチルアンモニウムを含むフィルムには微小な
針状の結晶が散在するのを観察できたのに対し、合成例
1〜5で得た新規なハロゲン置換ベンゼンジチオールを
含むフィルムには結晶は全く観察できなかった。
実施例2 合成例1〜5で得た新規なハロゲン置換ベンゼンジチオ
ールおよび比較のため、既知のビス(1,2,3,4−
テトラクロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルー
テトラ−〇−ブチルアンモニウムの1種を3部およびニ
トロセルロース5部をメチルエチルケトン50部に溶解
させた組成物をスピンナーを用いてポリエチレンテレツ
クレートフィルム上に塗布し、所定の条件で乾燥して約
1μmの塗膜面を形成させた。得られたフィルムを60
゛Cの恒温槽に7日間放置したのち、試験片を光学顕微
鏡で観察したところ、ビス(1,2,3,4−テトラク
ロロ−5,6−シチオフエル−ト〕二、ケルテトラ−n
−ブチルアンモニウムを含む試験片には微小な針状の結
晶が散在するのを観察できたのに対し、合成例1〜5で
得た新規なハロゲン置換ベンゼンジチオールを含む試験
片には結晶は全く観察できなかった。
参考例1 (赤外線遮断効果) 実施例1で得たフィルムのうちビス(1,2,4−トリ
クロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルーテトラ
−n−ブチルアンモニウムを用いたフィルム(以下、フ
ィルムAと称す)を用いて、縦90cm、横120cm
、高さ90cmの木枠の画面および上面にフィルムを張
り、内部に照度計(東芝、5号照度計、ゴルチンスキー
日照計および積算照度計(東洋理化工業、PH−11型
)を設置した。照度(fit位+ux) 、日照量(単
位cal)および紫外、可視および赤外部の輻射量(単
位m−・min /cJ)を求め、被覆しない場合(野
外)の値を100とする1目対値に換算した。
iyfられた結果は第2表に示すとうりで、本発明のフ
ィルムAは可視部の光は22%減少させるだけであるが
、日照量を約172に減らす効果があった。
第2表 照度、日照量および輻射量(相対値)注)対称
のため金属錯体を加えずに実施例2の方法で鋼製したも
の 参考例2 実施例2で得たフィルムのうちビス(1,4−ジクロロ
−5,6−シチオフエル−ト)ニッケルテトラ−n−ブ
チルアンモニウムを用いたフィルム(以下、フィルムB
と称す)の塗布面へ集束した半導体レーザ光(GaAl
As系レーザ、830部m。
光出力5mW)直線状に掃引照射した。レーザ照射部を
電子顕微鏡で観察した結果、レーザ光の軌跡は極めて鮮
明であり、光学顕微鏡による観察では未照射部が緑色を
呈しているのに対して、照射部は黄色に変色しているこ
とが判り、フィルムBでレーザ光の記録が可能なことが
判った。
実施例3 ビス(1−クロロ−5,6−シチオフエル−ト)ニッケ
ルーテトラ−n−ブチルアンモニウム0.15部および
ポリメタクリル酸メチル樹脂100部の混合物をプレス
温度150度、プレス圧力280kg/cAで圧縮成型
して1.0mm厚の試験片を得た。得られた試験片は緑
色を呈し、350〜1l100nの波長領域にうち、可
視部の最大透過率は70%以上であり、400部m以下
および800〜950nmの透過率は10%以下であり
、視感度に近い分光特性を有する光学フィルターが得ら
れた。
特許出願人  三井東圧化学株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)近赤外線吸収剤として、一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、Xは塩素または臭素原子を、YおよびZはXが
    塩素原子のとき、水素または塩素原子を、Xが臭素原子
    のとき、水素または臭素原子を、Nはニッケル、パラジ
    ウムまたは白金原子を、Aは第4級アンモニウム基を示
    す)で表されるハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯
    体を含有することを特徴とする近赤外線を吸収するプラ
    スチック組成物。
JP31938388A 1988-12-20 1988-12-20 新規なハロゲン置換ベンゼンジチオール金属錯体を含有するプラスチック組成物 Granted JPH02659A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05163408A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Daicel Chem Ind Ltd 近赤外線吸収メタクリル系樹脂組成物及びその成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05163408A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Daicel Chem Ind Ltd 近赤外線吸収メタクリル系樹脂組成物及びその成形体

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