JPH0258903B2 - - Google Patents

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JPH0258903B2
JPH0258903B2 JP59191250A JP19125084A JPH0258903B2 JP H0258903 B2 JPH0258903 B2 JP H0258903B2 JP 59191250 A JP59191250 A JP 59191250A JP 19125084 A JP19125084 A JP 19125084A JP H0258903 B2 JPH0258903 B2 JP H0258903B2
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JP
Japan
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fatty acid
saturated fatty
oil
glycerin
sorbitan
Prior art date
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JP59191250A
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JPS6167444A (ja
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Hideki Baba
Tetsuya Uchama
Kohei Oohata
Hiroyuki Mori
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Fuji Oil Co Ltd
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Fuji Oil Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業技術分野) 本発明は、ブルーム耐性に優れ、且つ艶の良好
なラウリン系油脂を用いたチヨコレートの製造法
に関する。 (発明の背景) 周知の如く、チヨコレートはカカオマスとカカ
オ脂及び砂糖を主原料として製造されるが、カカ
オ脂は高価であり、且つ品薄傾向にあるため、従
来より種々のハードバターがカカオ脂の代用とし
て用いられている。このようなハードバターは、
その物理的特性がカカオ脂と類似しており、常温
で硬く口中で速やかに融解するという、所謂融解
性状のシヤープな油脂である。 普通ハードバターには、シア脂、イリツペ脂、
パーム油、サル脂、マンゴー核油等の固体脂或い
は大豆油、米糖油等の液体油を原料とし、これら
の油脂を必要に応じて、エステル交換、水素添
加、分別等の手段を施して得られる、炭素原子数
が16〜18のパルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸又はエライジン酸を主要構成脂肪酸とするハ
ードバターと、ヤシ油、パーム核油等のラウリン
系油脂を原料とし、必要により同様の手段を施し
て得られる、炭素原子数が12のラウリン酸を主要
構成脂肪酸とするハードバターとがある。これら
のハードバターを使用したチヨコレートは、その
大部分が型に流して得られる板物用として使用さ
れるが、その他にケーキ、パン、ドーナツツ、ビ
スケツト等の菓子類の表面を被覆するコーテイン
グ用としても使用される。尤も、コーテイング用
チヨコレートに使用される油脂は、上記する融解
性状のシヤープなハードバター以外に、融解性状
の緩慢なマーガリン用或いはシヨートニング用
の、所謂可塑性を有した油脂が、その扱い易さの
ために専ら使用されている。 (発明の解決課題及び解決手段) 本発明者らの経験によると、ラウリン酸を主要
構成脂肪酸とするハードバターを用いて製造した
チヨコレートは、それをドーナツツ等のコーテイ
ング用に使用した場合、可塑性油脂を用いたチヨ
コレートを使用した場合に比べて、一段と耐熱性
に優れ、且つ口溶けも良好であるが、反面チヨコ
レートの表面にブルーム現象の一種である白い斑
点が多数発生するという欠点を有する。特にチヨ
コレートがホワイト乃至赤色或いは黄色等のカラ
ーチヨコレートの場合、上記欠点は顕著に目立つ
て見られる。このような欠点は、何もラウリン系
油脂を前記する硬化、分別等の処理を施したハー
ドバターに限らず、単にその精製油を使用したチ
ヨコレートにおいても見られる。即ち、一般にラ
ウリン系油脂を用いたチヨコレートは、該油脂の
処理如何を問わずフアツトブルーム現象を発生し
易いという欠点を有する。 本発明者らは、以上の欠点を解決すべく鋭意研
究した結果、該チヨコレートにソルビタン飽和脂
肪酸エステルとグリセリン飽和脂肪酸モノエステ
ルとを併用することによつて、耐ブルーム性が改
善されるとともに、可塑性油脂を用いたチヨコレ
ートに比べて遥かにチヨコレートの艶が良好にな
るという知見を得た。本発明は、かかる知見に基
づいて完成されたものである。 即ち本発明は、ラウリン系油脂を用い、常法に
よりチヨコレートを製造するに際して、ソルビタ
ン飽和脂肪酸エステルとグリセリン飽和脂肪酸モ
ノエステルとを併用することを特徴とするラウリ
ン系油脂を用いたチヨコレートの製造法、であ
る。 以下、本発明について詳述する。 本発明においてラウリン系油脂とは、ヤシ油、
パーム核油が代表的に例示され、これらの精製油
或いはこれらの硬化、分別、エステル交換又はこ
れらの組合せ処理を施した油脂の全てをいう。こ
のようなラウリン系油脂は、それを用いたチヨコ
レートを型流し或いはコーテイングするに際して
テンパリング処理する必要がなく、通常は単独で
用いるが、カカオ脂或いは他の油脂を少量併用す
ることもある。 チヨコレートは、従来公知の配合及び製造法に
準じて製造すればよく、カカオマス及び又はココ
アを使用したダークチヨコレートとそれらを使用
しないホワイト乃至カラーチヨコレートの何れの
場合でもよいが、特に後者のホワイト乃至カラー
チヨコレートの場合に本発明の効果が顕著に見ら
れる。 本発明において使用するソルビタン及びグリセ
リンの各飽和脂肪酸エステルは、一般に飽和酸エ
ステルとして市販されているものをいい、該脂肪
酸が100%飽和酸である必要はない。これらの飽
和脂肪酸エステルにおいて、ソルビタン飽和脂肪
酸エステルは、その鹸化価が170以上であるのが
好ましく、例えばエマゾールS−30(F)(ソルビ
タントリステアレート、花王フード(株)製、鹸化価
182.6)が例示できる。またグリセリン飽和脂肪
酸モノエステルは、その脂肪酸の70%以上がステ
アリン酸であるものを使用するのが好ましく、例
えばポエムH−100(理研ビタミン油(株)製、ステア
リン酸85%)、或いはエマルジーMS(同、ステア
リン酸70%)が例示できる。これら両者の添加量
は、チヨコレート全量に対し0.8〜1.5%(重量基
準、以下同じ)で効果が得られ、下限未満では効
果が弱く、逆に上限を越えて用いると風味を損な
い口溶けを悪くする傾向にある。また本発明によ
れば、併用するソルビタン飽和脂肪酸エステルと
グリセリン飽和脂肪酸モノエステルとの割合が前
者1に対し後者1.5〜2.5であるのが好ましいよう
である。これらのことは、以下に示す実験結果に
よつて容易に窺い知ることができる。 実験1〜10 基本配合 脱脂粉乳 14.5部(重量基準) 全脂粉乳 3.9部 粉 糖 47.6部 油脂 A*1 30.0部 レシチン 0.4部 香 料 0.03部 *1、油脂A:沃素価1、融点35℃のパーム核
硬化分別油 以上の基本配合をベースとし、以下に示すそれ
ぞれの配合にて実施した。
【表】 以上の各配合にて、常法に従つて得たチヨコレ
ートを約45℃に加温融解し、ドーナツツにコーテ
イングして、それぞれの雰囲気温度にて固化させ
た後観察した。結果は以下の通り。
【表】 以上の結果、基本配合に油脂分としてラウリン
系ハードバターのみを用いたチヨコレート(実験
1)の艶、ブルームは、他の油脂を添加しても改
善できなかつた(実験2,3及び6)。また、23
℃で固化させた場合、鹸化価182.6のソルビタン
飽和脂肪酸エステル単独使用では、艶に対し効果
が見られたが、耐ブルーム性の点では効果が見ら
れなかつた(実験5)。なお、これにナタネ油の
極度硬化油を添加したものは却つて艶が悪化し、
艶、ブルームの何れに対しても効果はみられなか
つた(実験6)。また、ステアリン酸70%のグリ
セリン飽和脂肪酸モノエステル単独または該ソル
ビタン飽和脂肪酸エステルとの併用により23℃に
おける艶、ブルームは共に改善されたが、15℃で
固化させた場合は何れもブルーム現象が見られた
(実験4)。さらに、ソルビタン飽和脂肪酸エステ
ル及びグリセリンモノラウレートを使用したもの
は、艶の点で効果が見られたが、耐ブルーム性で
は全く効果がなかつた(実験7)。これに対し、
鹸化価182.6のソルビタン飽和脂肪酸エステルと
ステアリン酸70%のグリセリン飽和脂肪酸モノエ
ステルを併用したものは、仮令ナタネ油の極度硬
化油或いは大豆油等の液体油が混合されていても
艶、ブルーム耐性ともに効果が見られ(実験8,
9)、特に鹸化価が182.6のソルビタン飽和脂肪酸
エステルとステアリン酸85%のグリセリン飽和脂
肪酸モノエステルを併用したものが各温度におい
て艶ブルーム耐性ともに最良であつた(実験10)。 実験11〜15 前例に準じ、ソルビタン飽和脂肪酸エステルに
対するグリセリン飽和脂肪酸モノエステルの添加
割合を以下のように変化させて実施した。
【表】 結果は以下のとおり。
【表】 以上の結果、ソルビタン飽和脂肪酸エステルと
グリセリン飽和脂肪酸モノエステルを1対1で併
用したものは、低温(8℃)における艶に余り改
良が見られずカカオ脂を用いた場合と同程度の普
通の光沢を有していた(実験11)。これに対し、
ソルビタン飽和脂肪酸エステルとグリセリン飽和
脂肪酸モノエステルを1対1.5で併用したものは、
低温での艶、ブルームにおいて効果が見られ(実
験12)、さらに前者1に対し後者2.0及び2.5での
併用は何れも良好な結果を示した(実験13,14)。
なお前者1に対し後者3.0での併用は、艶、ブル
ームともに良好であるが、若干風味が悪く、且つ
触感が多少変化する傾向が見られた(実験15)。 実験16〜20 前例に準じ、ソルビタン飽和脂肪酸エステル及
びグリセリン飽和脂肪酸モノエステルをそれぞれ
以下の量で添加し、その合計量を変化させて実施
した。
【表】 結果は以下のとおり。
【表】 以上の結果、ソルビタン飽和脂肪酸エステルと
グリセリン飽和脂肪酸モノエステルの比が、仮令
1対2.0で併用されたとしても、両者の合計量が
0.8%未満であれば低温でのブルーム耐性におい
て効果が得られ難い(実験16,17)。これに対し、
両者の合計量を1.02及び1.26%で併用した場合
は、艶、ブルームともに効果が見られた(実験
18,19)。なお、両者の合計量を1.53%で併用し
た場合は、何れも良好であつたが、若干風味に難
点が見られた(実験20)。 以上のように、従来ラウリン系油脂を用いたチ
ヨコレートは、テンパリング処理を必要とせず極
めて使用し易い反面ブルーム現象を発生し易いと
いう欠点を有していたのであるが、本発明により
該欠点を解決することが出来たのであり、さらに
本発明は油脂分としてカカオ脂のみを用いたチヨ
コレートに比べて、チヨコレート表面の艶を著し
く改善するという、予期し得なかつた驚くべき効
果をも有するのである。 実施例 全脂粉乳6部、脱脂粉乳15部、粉糖39部、パー
ム核硬化油(上昇融点35℃、沃素価1)20部及び
レシチン0.1部をニーダーにて混合し、次いで粒
度が20μ程度になるようロール掛けしたものを約
10時間コンチングしてから、これに前記油脂20部
にレシチン0.3部、ソルビタン飽和脂肪酸エステ
ル(エマゾールS−30(F))0.4部及びグリセリ
ン飽和脂肪酸モノエステル(ポエムH−100)0.8
部を溶解したものを加え、最後に香料0.03部を添
加して、ホワイトチヨコレートを製造した。 かくして得たチヨコレートを約45℃に加温融解
した後、室温約20℃でドーナツツにコーテイング
し、23℃,15℃、及び8℃の各雰囲気温度下にて
保存して観察したところ、3日後でも何れのチヨ
コレート表面にも全く変化が見られず、光沢のあ
る艶を呈していた。 また、前記配合にて全脂粉乳6部の代わりにコ
コア6部を使用しダークチヨコレートを製造して
同様にドーナツツにコーテイングしたものも、3
日間保存した結果、同様に何れのチヨコレート表
面にも全くブルーム現象は見られなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ラウリン系油脂を用い、常法によりチヨコレ
    ートを製造するに際して、ソルビタン飽和脂肪酸
    エステルとグリセリン飽和脂肪酸モノエステルと
    を併用することを特徴とするラウリン系油脂を用
    いたチヨコレートの製造法。 2 ソルビタン飽和脂肪酸エステルは、その鹸化
    価が170以上である特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。 3 グリセリン飽和脂肪酸モノエステルは、ステ
    アリン酸がその構成脂肪酸の70%以上である特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。 4 ソルビタン飽和脂肪酸エステルとグリセリン
    飽和脂肪酸モノエステルの合計量をチヨコレート
    全量に対し0.8〜1.5重量%添加する特許請求の範
    囲第1項乃至第3項の何れかに記載の方法。 5 併用するソルビタン飽和脂肪酸エステルとグ
    リセリン飽和脂肪酸モノエステルとの割合が、前
    者1に対して後者1.5〜2.5である特許請求の範囲
    第1項乃至第4項の何れかに記載の方法。
JP59191250A 1984-09-11 1984-09-11 チヨコレ−トの製造法 Granted JPS6167444A (ja)

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JPS6167444A JPS6167444A (ja) 1986-04-07
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JP3635679B2 (ja) * 1994-06-27 2005-04-06 不二製油株式会社 ブルーム耐性脂及びラウリン系ハードバター
JP4985165B2 (ja) * 2007-07-12 2012-07-25 不二製油株式会社 被覆チョコレート用油脂組成物

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