JPH025771B2 - - Google Patents

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JPH025771B2
JPH025771B2 JP11662082A JP11662082A JPH025771B2 JP H025771 B2 JPH025771 B2 JP H025771B2 JP 11662082 A JP11662082 A JP 11662082A JP 11662082 A JP11662082 A JP 11662082A JP H025771 B2 JPH025771 B2 JP H025771B2
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JP
Japan
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peroxide
polymeric
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polymerization
group
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JP11662082A
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JPS598727A (ja
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Takeshi Komai
Hideyo Ishigaki
Shuji Suyama
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱分解速度の異なる二種のベルオキシ
ド基を有する新規なポリメリツクペルオキシドに
関するものである。 従来、一分子中にペルオキシド基を2以上有す
るポリメリツクペルオキシドとして、その分子中
のペルオキシド基の熱分解速度が等しいものと、
異なるものとが知られている。即ち、前者のポリ
メリツクペルオキシドとしては、ベリヒテ・デ
ル・ドイチエン・ヘミシエン・ゲゼルシヤフト、
第27巻、第1510頁(1894)にフタル酸塩化物と過
酸化ナトリウムとからのジアシル型ポリメリツク
ペルオキシドが、またジヤーナル・オブ・ザ・ア
メリカン・ケミカル・ソサエテイ、第68巻、第
534頁(1946)にシユウ酸塩化物と過酸化ナトリ
ウムとの反応により相応するジアシル型ポリメリ
ツクペルオキシドが、またケミカル・アブストラ
クト、第60巻、5293d(1964)及び同巻10892eに
脂肪族二塩基性酸化物と過酸化ナトリウムとの反
応によつて得られる次の一般式で示されるジアシ
ル型ポリメリツクペルオキシドが、報告されてい
る。 (ここでnは2〜10,Xは16〜35) また、後者のポリメリツクペルオキシドとして
は、ジヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミスト
リー・ユーエスエスアール、第13巻(1)第210頁
(1977)に置換コハク酸とp―ジイソプロピルベ
ンゼンジヒドロペルオキシドとからなるポリメリ
ツクペルオキシドが報告されている。然し、この
ポリメリツクペルオキシドでも一分子中に有する
二種のペルオキシド基の熱分解速度の差は比較的
小さく、例えばこの二種のペルオキシド基の各々
の熱分解速度定数の比を求めてみると、85℃で13
〜20倍程度であり、105℃で8〜15倍程度である。 一般に、ポリメリツクペルオキシドは、ビニル
型単量体によるブロツク共重合体の製造の為の重
合開始剤として有用である。さらに詳述すると、
普通、ポリメリツクペルオキシドを用いてブロツ
ク共重合体を製造する方法は、次の2段階の重合
方法により行なわれる。 (1) ポリメリツクペルオキシドを重合開始剤とし
て用いビニル型単量体を重合させ、ポリメリツ
クペルオキシドのペルオキシド基の一定量をポ
リマー連鎖に化学結合させて1段目の重合を行
ない、 (2) 次いでペルオキシド基を持つたこの重合体を
必要があれば精製してから、重合体と別種のビ
ニル型単量体とを混合し重合体中のペルオキシ
ド基を重合開始剤として2段目の重合を行なつ
て、二種のビニル型単量体によるブロツク共重
合体を得る。 然し、1段目の重合でペルオキシド基を有する
重合体を収率良く得ることは簡単ではない。即
ち、ポリメリツクペルオキシドのペルオキシド基
をポリマー連鎖に確実に化学結合させる為には、
重合を開始するラジカルは、1つ以上のペルオキ
シド基によつて置換された構造のラジカルでなく
てはならない。このようなラジカルにより通常の
重合機構によつて得られた重合体は、末端にペル
オキシド基を有している。もしペルオキシド基を
有さない通常のラジカルであれば、重合体末端に
ペルオキシド基を含まないものが得られることに
なり、2段目の重合でブロツク共重合体が全く得
られないことになる。また、末端にペルオキシド
基を有する重合体が得られても、そのペルオキシ
ド基の熱分解特性が、1段目の重合の条件下でラ
ジカルを発生しないものでなければならない。そ
うでなければ、1段目の重合で末端のペルオキシ
ド基からラジカルが発生して重合反応が起きる。
従つて、1段目の重合でもペルオキシド基を全く
含まない重合体を得ることになる。 2段目の重合によりブロツク共重合体を収率良
く得る為には、1段目の重合でペルオキシド基を
有する重合体の選択率をできるだけ高くすること
が必要である。そのために使用するポリメリツク
ペルオキシドの選定は重要なことである。 前述の公知のポリメリツクペルオキシドは、い
ずれも一分子中に存在する2以上のペルオキシド
基の熱分解速度の差が比較的小さいか又は等しい
ものである為、これを用いてブロツク共重合を行
なつてもその収率が低い欠点があつた。 そこで、熱分解速度の差の大きなペルオキシド
基を一分子中に有するポリメリツクペルオキシド
の開発が要望されてきた。 本発明者等は、この要望に合致するポリメリツ
クペルオキシドを鋭意探究し研究した結果、次記
の新規なポリメリツクペルオキシドがこの要望に
合致することを見出し、本発明を完成するに至つ
た。 即ち、本発明は、次式 で表わされる構成単位60〜40モル%と、 次の一般式 (式中のXは、―CH2―CH2―基又は―C≡C
―基を表わす) で表わされる構成単位40〜60モル%と、 が交互に結合した鎖状化合物で、その結合様式は
頭頭及び頭尾結合のランダム結合であり、平均分
子量が2000〜20000であるポリメリツクペルオキ
シドである。 本発明のポリメリツクペルオキシドは、次式 で表わされる酸塩化物と、 次の一般式 (式中のXは―CH2―CH2―基まはC≡C―基
を表わす) で表わされるヒドロペルオキシドとを、 モル比6:4乃至4:6の割合でアルカリ存在
下、ベンゼン又はトルエン等の溶媒の存在下で反
応させることによつて、製造することができる。
反応温度は0〜30℃が好ましく、反応時間は3〜
10時間が好ましい。反応に用いるアルカリは、ピ
リジンなどのアミン類又は水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム等の無機塩基或いはそれ等の水溶液
である。 なお、前述のモル比の範囲より外れたモル比で
は、ポリメリツクペルオキシドの収率が低くなる
ので好ましくない。 本発明のポリメリツクポリオキシドは、前記酸
塩化物とヒドロペルオキシドとの脱塩酸縮合パー
エステル化反応で得られることから、構成単位
と構成単位とが交互に結合した鎖状化合物であ
ることは容易に理解される。また、酸塩化物の構
造が左右対称でないことから、構成単位と構成
単位との結合様式は頭頭及び頭尾のランダム結
合であることが容易に理解される。さらにその末
端基は、反応原料から判断して、カルボキシル基
又はヒドロペルオキシド基のいずれかである。 また、本発明のポリメリツクペルオキシドの分
子量は、反応原料相互間のモル比により変化し、
当モルのとき理論的には無限となるが、現実には
副反応などのために限界がある。反応原料が前述
したモル比の範囲にあるとき、平均分子量は2000
〜20000である。 製造した本発明のポリメリツクペルオキシド
は、赤外線吸収スペクトルによりエステルの
【式】結合とペルオキシドの―O―O―結合が 確認され、核磁気共鳴スペクトルにより―CH3
―CH2―、
【式】及び
【式】の構造を 明らかにすることにより同定され、その化学構造
が決定される。またVPO法(コロナ電気社製117
型分子量測定装置を使用)によりその平均分子量
が求められる。さらに活性酸素量によつてペルオ
キシド基の保有量を求めることができ、熱分解速
度によつて熱分解挙動を知ることができる。 以上のようにして同定された本発明のポリメリ
ツクペルオキシドは、その分子中の異なるペルオ
キシド基の熱分解速度の差が大きく、具体的に例
示すると、その差が85℃で34〜58倍、また105℃
で26〜41倍である。従つて、本発明のポリメリツ
クペルオキシドをブロツク共重合体の製造に用い
ると、1段目の重合においては、その重合条件下
で低温で開裂するペルオキシド基のみからラジカ
ルが発生する一方、より高温で活性を示すペルオ
キシド基は開裂反応に関与することなくそのまま
の状態で生成重合体に保有される。その結果、ペ
ルオキシド基含量の高い重合体が得られ、これを
2段目のより高温で実施される重合で別種のビニ
ル型単量体と共重合させると、ブロツク共重合体
を収率良く得られることになる。 さらに本発明のポリメリツクペルオキシドは粘
性液体であるが、ベンゼン、クロロホルム、エチ
ルアルコール又はエチルエーテル等の有機溶媒
に、或いはスチレン、酢酸ビニル、メチルメタク
リレート又はアクリロニトリル等のビニル型単量
体に、任意の割合で溶解させることができるのも
他の特徴である。一方、従来公知のポリフタロイ
ルペルオキシドは固体で得られ、ビニル型単量体
に対する溶解度が低いので、固体内部で開裂した
ラジカルは重合に関与できない為重合効率が低
い。 本発明のポリメリツクペルオキシドが溶解性に
優れていることは、重合効率の向上の他の作業性
が向上するので工業的に極めて有利である。 次に本発明を実施例につきさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 撹拌機及び温度計を具える300ml四つ口フラス
コに、2,5―ジメチルヘキサン―2,5―ジヒ
ドロペルオキシド(以下2,5Hと略称する)
17.8g(0.1モル)、ピリジン24g及びトルエン100ml
を入れ、撹拌しながら5℃に冷却し、次いで1―
n―ブチルヘキサン―1,6―ジカルボン酸ジク
ロライド(以下BHDCと略称する)26.7g(0.1モ
ル)を20分間で滴下した。その後5〜10℃で7時
間反応を続けた、然る後トルエン100mlを追加し、
吸引濾過してピリジン塩酸塩を濾別した。さらに
希塩酸で洗浄してピリジンを除去した後、水洗
し、20℃以下で減圧濃縮して粘性液体35.6gを得
た。2,5Hに基ずく収率は86.9%であつた。 得られた粘性液体について通常のヨード滴定法
によりその活性酸素量を求めたところ、7.81%で
あつた。 この粘性液体の赤外線吸収スペクトルにおける
特性吸収は、1775cm-1(パーオキシエステル基の
C=O結合)及び860cm-1(O―O結合)であり、
核磁気共鳴スペクトルにおけるプロトンの化学シ
フト、τ値及び強度は 3H 0.94ppm 20H 1.24ppm 10H 1.70ppm 3H 2.28ppm であることから、次の構成単位式及び式から
なるポリメリツクポルオキシドであることが確認
された。 次にこのポリメリツクペルオキシドの平均分子
量を、VPO(コロナ電気社製117型分子量測定装
置)で測定したところ、19500であつた。 次いでこのポリメリツクペルオキシドの屈折率
を通常の方法にて測定したところ、D20=1.484で
あつた。 次にこのポリメリツクペルオキシドをクメンに
溶解し(0.1モル/lクメン溶液)、70℃から10℃
間隔で110℃まで、分子中の二種のペルオキシド
基に基ずく熱分解速度定数をそれぞれ求めた。そ
の結果を次の第1表に示す。
【表】 実施例 2〜3 2,5H及びBHDCの使用量を次の第2表に示
す量に変えた以外は、実施例1と同様にして操作
を行なつた。得られたものは実施例1と同様の粘
性液体であつた。得られた収量、収率を第2表に
示す。また、活性酸素量及び平均分子量を実施例
1と同様にして求め、その結果を同じく第2表に
示した。この粘性液体の赤外線吸収スペクトル及
び核磁気共鳴スペクトルの結果から、実施例1同
様の構成単位式及び′式かなるポリメツクペ
ルオキシドであることが確認された。
【表】 実施例 4 2,5Hの代りに2,5―ジメチルヘキシン―
3―2,5―ジヒドロペルオキシド(以下2,
5HYと略称する)18g(0.1モル)を用いた以外
は、実施例1と同様にして操作を行なつた。得ら
れた生成物は34.3gであり、実施例1同様の粘性
液体であつた。2,5HYに基ずく収率は82.0%で
あつた。このものについて実施例1と同様な方法
で活性酸素量を求めたところ、7.65%であつた。 赤外線吸収スペクトルにおける特性吸収は、
1780cm-1(パーオキシエステル基のC=O結合)
及び875cm-1(O―O結合)であり、核磁気共鳴ス
ペクトルにおけるプロトンの化学シフト、τ値及
び強度は 3H 0.94ppm 8H 1.28ppm 18H 1.58ppm 3H 2.28ppm であることから次の構成単位式式及びからな
るポリメリツクペルオキシドであることが確認さ
れた。 このポリメリツクペリオキシドの平均分子量を
実施例1と同様な方法で測定したところ、9500で
あつた。屈折率はD20=1.483で実施例1のポリメ
リツクペルオキシとほぼ等しい値を示した。 次にこのポリメリツクペルオキシドの熱分解速
度定数を実施例1と同様な方法で求め、その結果
を第3表に示した。
【表】 実施例 5〜6 2,5HY及びBHDCの使用量を次の第4表に
示す量に変えた以外は、実施例4と同様にして操
作を行なつた。得られた生成物は実施例4同様の
粘調液体であつた。得られた収量、収率を第4表
に示す。また活性酸素量及び平均分子量を実施例
1と同様にして求め、その結果を同じく第4表に
示した。この粘性液体の赤外線吸収スペクトル及
び核磁気共鳴スペクトルの結果から、実施例4同
様の構成単位式及び′式からなるポリメリツ
クペルオキシドであることが確認された。
【表】 以上、本発明を特定の例につき説明したが、本
発明の広汎な視野と精神を逸脱することなく、
種々の変更と修整が可能なこと勿論である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式 で表わされる構成単位と次の一般式 で表わされる構成単位(式中のXは―CH2―CH2
    ―基又は―C≡C―基を表わす)とが交互に結合
    した鎖状化合物で、その結合様式が頭頭及び頭尾
    結合のランダム結合であり、かつ構成単位と構
    成単位とのモル比が6:4乃至4:6で、平均
    分子量が2000〜20000であることを特徴とするポ
    リメリツクペルオキシド。
JP11662082A 1982-07-05 1982-07-05 ポリメリツクペルオキシド Granted JPS598727A (ja)

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