JPH02574Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、温風を利用した床暖房又は壁面暖房
等を行う際に用いられる温風式放熱装置に関する
ものである。

［従来技術とその欠点］ 従来における床暖房又は壁暖房用の放熱器は、
第４図に示すように、パネル０１に温水放熱管０
２を一体的に固定した構造であることから、製作
コストが高く、又施工する場合に規格品が殆んど
であることから、必要熱量に対して放熱量が過多
であつたり不足するという場合が少なくない欠点
があつた。又、パネル０１は木製、プラスチツ
ク、金属板などであることから、施工に時間がか
かり、一旦施工してしまうとパネル０１を他のも
のに交換しない限り放熱量或いは温度の分布密度
を変更したりすることがでないという欠点があつ
た、また、温水式の規格品の場合には、クギ打ち
などで温水配管を損傷させると、その規格品をす
べて取り替えなければならなかつた。

［本考案の目的］ 本考案は、温風を利用して床暖房或は壁暖房を
行う方式に係り、任意に放熱密度の設定を施工時
において行なうことができると共に施工性に富ん
だ放熱装置を提案するのが目的である。

［本考案の構成］ 本考案は、上記目的を達成するため、シートの
上面に多数の突起を突設し、その突起を利用して
導風板により任意の温風通路を構成すると共にシ
ートの上面にパネル又はカーペツト等を被覆して
成る温風式放熱装置を提案する。

この放熱装置は、施工現場において、導風板を
突起間に嵌合することにより任意の温風通路を構
成し、この温風通路に温風機又はダクトを介して
送られて来た温風を通し、パネル又はカーペツト
等を介して放熱を行なわしめるものである。

［実施例］ 第１，２，３図は本考案の一実施例を示し、１
は断熱性と柔軟性を有する材料例えばゴム又は樹
脂により作られた床置シートにして、このシート
１の上面には、多数のＴ字型突起２が一体に突設
してある。なお、床置シート１は長尺体から成
り、施工現場において必要な大きさに切断された
ものである。

３は前記床置シート１と同一の材質により作ら
れた導風板にして、この導風板３は前記床置シー
ト１の上面に突設した突起２間に嵌合する大きさ
（巾）から成り、この導風板３を床置シート１上
に並設することにより温風通路４を構成してい
る。なお、導風板３の断面形状は特に限定しな
い。

５は温風機を示し、６は前記床置シート１上に
被覆されたカーペツトを示す。

第３図は床置シート１上に突設した突起２と導
風板３の変形例を示し、導風板３の下面に凹部３
を形成し、突起２をこの凹部３内に嵌合すること
により導風板３を固定し、かつ温風通路４を構成
するようにしたものである。

上記放熱装置は、あらかじめ定形品を製造して
おいてもよいが、本考案の特徴をより発揮するた
めには、施工現場において任意の大きさに切断し
ながら施工できるようにするとよい。

［本考案の効果］ 本考案に係る放熱装置は以上にように、シート
の上面に多数の突起を突設し、この突起間に導風
板を嵌合することにより任意の温風通路を構成
し、この上にパネルとかカーペツト等を被覆する
構成のため、次の如き効果を期待できる。

ａ シートを任意の大きさに切断し、これに導風
板を利用して温風通路を構成し、この上にパネ
ルとかカーペツト等を被覆するだけのため、任
意の大きさ（面積）で極めて簡単に放熱装置の
施工を行うことができる。

したがつて、施工時間は短縮し、施工コスト
も安い。

ｂ 導風板を利用して温風通路を任意の方向、広
さに設定できるので、放熱温度密度を自由に分
布させることができる。

したがつて、例えば床暖房の場合には局部的
に暖房効果を集中させたり、壁暖房の場合には
床側に暖房効果を集中させたりすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る放熱装置において、カー
ペツトを取り除き、床置シートと導風板との関係
を示した平面図、第２図はＡ−Ａ線拡大断面図、
第３図は第２図以外の他の実施例を示す断面図、
第４図は従来の床暖房パネルの平面図である。 １……床置シート、２……突起、３……導風
板、４……温風通路、５……温風機、６……カー
ペツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートの上面に多数の突起を突設し、この突起
   を利用して導風板により任意の温風通路を構成す
   ると共にシートの上面にパネル又はカーペツト等
   を被覆して成る温風式放熱装置。