JPH0256950B2 - - Google Patents

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JPH0256950B2
JPH0256950B2 JP21902986A JP21902986A JPH0256950B2 JP H0256950 B2 JPH0256950 B2 JP H0256950B2 JP 21902986 A JP21902986 A JP 21902986A JP 21902986 A JP21902986 A JP 21902986A JP H0256950 B2 JPH0256950 B2 JP H0256950B2
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Yoshio Ichikawa
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Description

【発明の詳細な説明】
≪産業上の利用分野≫ 本発明はコーテイング方法に関し、更に詳細に
は鉄、アルミニウム、ステンレスおよびその他の
金属ならびにセメント、ガラス、セラミツクス、
プラスチツク、紙などの製品の表面に耐熱性、耐
水性、耐薬品性、電気絶縁性、熱放射性、密着
性、硬度、冷熱サイクル性、耐衝撃性などに優
れ、更に曲げ加工性のある艶有り、半艶、艶無し
などの膜を作るためのコーテイング方法に関す
る。 ≪従来の技術≫ 塗料タイプで金属の超耐久性化粧防食や耐熱性
(400〜600℃)の電気絶縁、またセメント製品の
透水防止や超耐久性化粧或いは不燃で無煙性の化
粧などが可能なコーテイング組成物の出現は待た
れて久しい。 従来、これらの膜を作る組成物として、数多く
の提案が行なわれているが、満足できるものは未
だ得られていない。 オルガノアルコキシシランを用いたコーテイン
グ用組成物としても、数多く提案されているが、
本発明とは目的が異なるものが多く、顔料を用い
たもの(特開昭51−2737)顔料を使用できるもの
(特開昭59−68377)などがある。 しかし、これらはいづれも下記のような欠点が
ある。 (1) 2000Vの放電ピンホールテスト(ピンホール
有無の一つの目安)に合格する膜をつくるのに
スプレー塗装の場合で6〜10回(1回の塗膜厚
20〜30μm)の塗布が必要である。 (2) 塗膜の耐機械的及び熱的衝撃性が弱い。 特に塗膜厚が100μm以上になつた時に顕著
である。 (3) 塗膜の曲げ加工性が殆どない。 ≪発明が解決しようとする問題点≫ 本発明は上記の問題点を改善し、更にコスト高
にならないよう留意して開発されたものである。 即ち本発明は組成物にウイスカーを採用するこ
とにより、また組成物を熟成した後すぐに使用す
ることにより密度の高い、耐機械的及び熱的衝撃
性の良い、またある程度の曲げ加工性のある塗膜
を作ることができるもので、例えば金属面にスプ
レー塗装で3回塗りにより約80μmの膜をつくる
と2000Vの放電ピンホールテストに合格する膜に
なり、高性能の太縁膜、耐薬品防食膜として使用
できる。 また、無機充填剤に遷移元素の酸化物やケイ酸
ジルコニア、アルミナなどを用いると耐熱衝撃性
の良い赤外線高放射膜ができる。 また、セメント板に無機充填剤を多く使用した
組成物で下膜をつくり、上塗りに無機着色材の少
ない組成物を使用すると硬い艶のある不燃で耐侯
性、耐水性、防汚性などに優れたタイル調のもの
ができる。 このように、本発明は従来充分に対応できなか
つた電気絶縁や防食の用途に更に不燃耐侯性化粧
膜、透水防止膜或いは赤外線放射膜として使用す
ることができるコーテイング方法を提供すること
を目的とする。 ≪問題点を解決するための手段≫ 即ち本発明は前記の目的を達成するために、(a)
式R1Si(OR23(式中、R1は炭素数1〜8の有機
基、R2は炭素数1〜5のアルキル基または炭素
数1〜4のアシル基を示す。)で表わされるオル
ガノアルコキシシランの加水分解物もしくはその
部分縮合物と(b)親水性有機溶剤及び(c)ウイスカー
(d)平均粒子径が0.03〜5μmの無機充填材の群より
選ばれた1種または2種以上のものとから成る組
成物を熟成した後、基材に塗布して60〜300℃で
加熱することを特徴とするコーテイング方法を提
供するものである。 ≪実施例≫ 以下、本発明を構成要件別に詳述する。 (a)式R1Si(OR23で表わされるオルガノアルコ
キシシランの加水分解物もしくはその部分縮合
物。 オルガノアルコキシシランの加水分解物もしく
は部分縮合物。オルガノアルコキシシランの加水
分解物もしくは部分縮合物は、オルガノアルコキ
シシランを加水分解して得られるものである。 オルガノアルコキシシランは水媒体中で加水分
解物反応によつて加水分解物を生成するとともに
重縮合反応が生起して、部分縮合物を生起する。 かかるR1Si(OR23で示されるオルガノアルコ
キシシランのR1は炭素数1〜8の炭素を有する
有機基であり、例えばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基などのアルキル基、
その他r−クロロプロピル基、ビニル基3,3,
3−トリフロロプロピル基、r−グリシドキシプ
ロピル基、r−メタクリルオキシプロピル基、r
−メルカプトプロピル基、フエニル基、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチル基、r−アミノプ
ロピル基、などである。 また、R2は炭素数1〜5のアルキル基または
炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アセチ
ル基などである。 これらのオルガノアルコキシシランの具体例と
して、例えばメチルトリメトキシシラン、メチル
トエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエ
トキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、r−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、r−クロロプロ
ピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3ト
リフロロプロピルトリメトキシシラン、r−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メタ
クルオキシプロピルトリメトキシシラン、r−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、フエニル
トリメトキシシラン、r−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシル
エチルトリエトキシシランなどを挙げることがで
きる。 これらのオルガノアルコキシシランは、1種ま
たは2種以上を併用することができる。 また、これらのオルガノアルコキシシランのう
ち、特にメチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシランが好ましい。 かかるオルガノアルコキシシランの加水分解物
もしくはその部分縮合物は、組成物中でオルガノ
アルコキシシランに水を加えて生成したもの、或
いは組成物調整の際に別途加水分解して得られた
もの、いずれでも良い。 この(a)はビヒクルとして結合剤の働きをするも
のである。 (a) オルガノアルコキシシランの組成物中におけ
る割合は10〜35重量%、好ましくは15〜30重量
%であり、10重量%未満では得られる塗膜の密
着力が弱くなり、また硬度が充分に向上せず、
一方35重量%を超えると塗膜の可塑性がなくな
り、亀裂や剥離が生じやすくなり、また組成物
の保存安定性が悪化するなどの結果を招き好ま
しくない。 また、加水分解に必要な水の割合は前記オル
ガノアルコキシシランに対し25〜250重量%で
あり、好ましくは80〜150重量%である。 なお、水の割合が25重量%未満では(a)オルガ
ノアルコキシシランの加水分解が充分に生起し
難く、一方、250重量%を超えると組成物の安
定性が悪化したり、粘度が低すぎたりして好ま
しくない。 かかる水には水道水、蒸留水またはイオン交
換を用いる。 前記(a)オルガノアルコキシシランの加水分解
時に、必要に応じて各種の有機酸、無機酸また
はアルミニウムキレート等の加水分解触媒を使
用することができる。 かかる加水分解触媒としては酢酸、無水酢
酸、クロロ酢酸、塩酸、蟻酸、プロピオン酸、
マレイン酸、クエン酸、グリコール酸、トリエ
ンスルホン酸などの酸類及びアルミニウムニウ
ムアセチルアセトネート、アルミニウムジ−n
プトキシモノエチルアセトアセテートなどのア
ルミニウムキレートなど、或いはその他の酸、
アルミニウムキレートを挙げることができる。 これらの中で好ましくは酢酸または無水酢酸
である。 この加水分解触媒の使用量は加水分解に使用
される水の量に対し、0.03〜5重量%、好まし
くは0.1〜1重量%である。 (b) 親水性有機溶剤 親水性有機溶剤は(a)オルガノアルコキシシラ
ンの加水分解物もしくはその部分縮合物の縮合
反応を均一化するため或いは制御するため、ま
た前記(c)無機着色剤の分散媒として、更に組成
物の粘度を調節するため、或いは塗装後の乾燥
速度を調節するために使用するものである。 かかる親水性有機溶剤としてメタノール、エ
タノール、n−プロピルアルコール、i−プロ
ピルアルコール、sec−ブチルアルコール、
tert−ブチルアルコールなどの低級脂肪族アル
コール及びエチレングリコール、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリ
コールモノエチルエーテルなどのエチレングリ
コール誘導体またはジアセトアルコールなどを
挙げることができる。 これらの親水性有機溶剤は1種でも、また2
種以上でも併用することができる。 この親水性有機溶剤の組成物中の割合は、10
〜65重量%、好ましくは20〜45重量%であり、
10重量%未満では加水分解によつて生成したシ
ラノール化合物の縮合が進みすぎてゲル化が生
起しやすく、また(c)無機充填剤の分散性が充分
にできなくなる一方、65重量%を超えると相対
的に他の成分が少なくなり、得られる塗膜の密
着が弱くなるとか、塗膜が薄すぎるなど、好ま
しくない。 (c) ウイスカー 本発明においてウイスカー即ち微細な単結晶
繊維は塗膜の密度を高め基材への密着性を改良
し、曲げ性を出すため、更に耐衝撃性(熱的、
機械的)や耐摩耗性を向上させるため、また組
成物の粘度を高めるために使用するものであ
る。 このウイスカーは微細な単結晶繊維であれば
何でも良いが、例えば市販のチタン酸カリウム
ウイスカー、窒化ケイ素ウイスカー、炭化ケイ
素ウイスカーなどであり、平均長さは5〜
200μm、平均径は0.05〜1.6μmのものであるが
これらに限定されるものではない。本発明の組
成物中、このウイスカーの割合は組成物中0.5
〜8重量%、好ましくは2〜5重量%であり、
0.5重量%未満では目的とする密着性や塗膜強
度の改良などができず、また8重量%を超える
と、粘度が高くなり過ぎたり、(d)着色材の効果
が薄れたりして好ましくない。 (d) 無機充填剤 本発明における無機充填材は厚膜をつくる、
または塗膜に色を与えるのが目的であるが同時
に耐熱性、耐食性、硬度などを向上させ、更に
電気絶縁性、熱放射性などの塗膜を作ることを
目的としている。 かかる無機充填材としては、平均粒子径が
0.03〜5μmの非水溶性の無機質顔料、またはシ
リカ、カオリン、ムライト、ジルコニアケイ酸
ジルコニア、炭化ケイ素窒化ケイ素、窒化ケイ
素などを挙げることができ、これらの群より選
ばれた1種または2種以上のものである。 無機質顔料としては市販のチタン、鉄、アル
ミニウム、コバルト、クロム、銅などの酸化物
やカーボンブラツク、またチタンとアンチモ
ン、チタンとニツケル、コバルトとアルミニウ
ム、鉄と亜鉛などの2種合成酸化物、或いは鉄
とクロムと亜鉛、チタンとアンチモンとクロム
などの3種合成酸化物やチタンとニツケルとコ
バルトとアルミニウムのような4種合成酸化物
などを挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。 これらの無機充填材の平均粒径は0.03〜5μm
好ましくは0.1〜1μmであることが必要であり、
0.03μm未満では色が薄くなりすぎたり、組成
物の粘度が上昇したりする。 一方、5μmを超えると組成物の分散性が悪
化したり、塗膜がざらついたりして好ましくな
い。 この無機充填材の組成物中の割合は1〜60重
量%、好ましくは5〜45重量%であり、1重量
%未満では色が薄すぎたり、得られる塗膜が薄
すぎたりする。 一方、60重量%を超えると組成物の粘度が上
昇しすぎたり、密着力が弱くなつたり、硬度が
低下したりして好ましくない。 また、無機充填材の組成物中の割合が相対的
に少ない場合、例えば5〜20重量%の場合は艶
有のホーロー並の塗膜になる。 逆に多い場合、例えば35〜45重量%の場合は
艶無しの塗膜になる。 本発明に使用する組成物は前記のように(a)〜(e)
成分よりなるが、全組成物中の固形物の割合は15
〜70重量%、好ましくは20〜55重量%であり15重
量%未満ででは得られる塗膜厚が薄すぎたり、塗
膜強度が低すぎたりする。一方70重量%を超える
とゲル化しやすくなつたり、粘度が上昇しすぎた
り、密着性が悪化したりして好ましくない。 また、本発明の組成物は必要に応じて分散剤ま
たは増粘剤として超微粒子状のアルミナ、シリ
カ、チタニアなど、或いはコロイド状アルミナ、
シリカなど、またその他の補強剤として界面活性
剤、カツプリング剤その他従来公知の添加剤を用
いることができる。 前記コロイド状アルミナ、シリカで水性のもの
を使用した場合はこれに含有する水を(a)オルガノ
アルコキシシランの加水分解用に利用することも
できる。 本発明の組成物を調整するに際しては、例えば
オルガノアルコキシシランに水及び酸を加え、更
に(b)と(c)及び(d)成分を加えて一度に調合し、2〜
24時間熟成したもの、また、予め水及び酸に(b)と
(c)及び(d)成分を加えて調合して置き、使用に際し
てオルガノアルコキシシランを加え、2〜24時間
熟成したものでもよい。 熟成時間は常温下(5〜30℃)で2〜24時間で
あるが、好ましくは3〜12時間である。 ここで熟成時間は(a)オルガノアルコキシシラン
に水または水含有成分が混合されてからの時間で
ある。 この熟成時間が2時間未満では、未だ反応熱が
残り、塗布した時にハジキ現象が起りやすい、ま
た24時間以上は必要がない。 この調合液の熟成後のポツトライフは常温で7
日以内であり、好ましくは3日以内である。 熟成後7日以上経過すると密度、密着性、硬度
が低下し艶もなくなる。 この調合液は熟成後2〜3日以内に5℃以下の
冷暗所に保存した場合は約1ケ月間有効である。 この調合液は高速撹拌機、ボールミルその他の
分散機により均一な安定性の良い分散液とするこ
とができる。 本発明は、このようにして得られた組成物をス
プレー、刷毛、ロール、デイツピング、カーテン
フローなどの塗装方法により鉄、アルミニウム、
ステンレス、銅、合金などの金属やセメント、ガ
ラス、セラミツクス紙などの製品の表面にコーテ
イングして60〜300℃で加熱するコーテイング方
法である。 加熱は脱アルコール水混合液と、それに伴う重
縮合反応促進のために行なうものである。 加熱は60〜300℃の範囲で行なうが具体的には
熱風式乾燥器の場合60℃で120分以上、100℃で40
〜80分、120〜150℃で30〜60分、200℃で10〜30
分、300℃で1〜20分行なう。 遠赤外線乾燥器の場合は加熱時間を1/2〜1/3位
に短縮することができる。 大体の用途においては120〜200℃で20〜40分の
加熱で良く、OH基は残るが必要な物性は確保す
ることができる。 そしてこの場合加熱処理後も7〜30日間に亘り
重縮合反応が進み、鉛筆硬度で例えば加熱直後で
4Hのものが7日後に5〜7Hになる。 実験によりOH基は250〜300℃で60〜120分の
加熱によりなくなることが確認されている。 この場合加熱後の硬化反応も起きないことが確
認されている。 加熱は60℃以下では脱アルコール水が充分にで
きず、また300℃以上の加熱は必要ないものであ
る。 具体例には(例1)薄い鋼板に耐侯性に優れ防
錆と化粧を兼ね更に或る程度の曲げ加工ができる
カラー鋼板を作る場合のコーテイング方法はつぎ
の通りである。 まず(b)親水性有機溶剤、例えばイソプロピルア
ルコール38重量部に加水分解に必要な水30重量部
と酢酸0.1重量部を加える。 この溶液に(c)ウイスカー2重量部(d)無機着色材
15重量部分散材として超微粒状アルミナ2重量部
を入れ撹拌機で混合する。 これをボールミル、ロールミルなどで充分に分
散させ、更に濾過をする。 この分散液に(a)オルガノアルコキシシラン例え
ばメチルトリメトキシシラを22重量部を混合し、
約6時間熟成させる。 こうして作られた組成物を酸処理した鋼板にス
プレーで約12μm(乾燥膜厚換算値)塗布し、
150℃で20分加熱し、7日間自然放置するもので
ある。 この鋼板は硬度が8H(鉛筆硬度)の艶がある高
耐侯性のカラー鋼板であり、Rのある曲げ加工は
殆どが可能であり、防錆力も480時間の3%塩水
噴霧テストにも充分絶えるものである。 前記組成物は熟成後常温で保管して約72時間
(3日)以内に使用すると艶のある硬い膜ができ、
また約4〜7日時間以内に使用すると半艶の膜が
できる。 これ以上経過したものは艶がなくなり、密度、
硬度とも低下する。 (例2)また石綿スレート板に艶無しの耐侯性
化粧膜を作る場合のコーテイング方法はつぎの通
りである。 (a)オルガノアルコキシシラン例えばメチルトリ
メトキシシラン重量部に水12重量部と酢酸0.1重
量を加え常温下で約6時間加水分解する。 この加水分解物に(b)親水性有機溶剤、例えばエ
チルアルコール25重量部と(c)無機充填材40重量部
を入れ撹拌後ボールミル、ロールミルなどで充分
に分散させ、更に濾過をする。 この組成物をスプレーで石綿ストレート板に
50μm(乾燥膜厚換算値、ウエツトで2回塗布)
塗布し、120℃で30分加熱するものである。 この石綿スレート板は艶無しの化粧板であり、
優れた耐候性があり、サンシヤインウエザーメー
ターによる3000時間テストでも全く変化が見られ
ない。 また、この化粧板の上塗りに前記鋼板用に使用
した組成物を塗布し、120℃で30分加熱したもの
は艶があり、防汚性の良い化粧板になる。 また、(d)無機充填材に鉄、マンガン、銅、クロ
ム、コバルト、チタンなどの酸化物やケイ酸ジル
コニア、カーボンなどを2種以上用いたものは赤
外線放射膜になる。 更に耐酸性の良いシリカ、アルミナ、チタニ
ア、合成ムライト、ジルコニア、ケイ酸ジルコニ
ア、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを用いたものは
耐酸防食膜或いは、電気絶縁膜になる。 以上のように本発明は鉄、アルミニウム、ステ
ンレスおよびその他の金属ならびにセメント、ガ
ラス、セラミツクス、紙などの製品の表面に或い
は他の耐熱性塗料による塗膜の表面に耐熱性、耐
水性、耐有機薬品性、耐食性、電気絶縁性、熱放
射特性、密着性、硬度、冷熱サイクル性、耐衝撃
性などに優れた艶有り、半艶、または艶無しなど
の着色膜を作ることができ、建築用や各種の産業
用機器、家庭用機器など広範囲に使用できるもの
である。 以下、実施例を挙げ本発明を更に具体的に説明
するが、本発明は特許請求の範囲を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。 なお、実施例中、部および%は、断らない限り
重量基準である。 〔実施例 1〕 防食膜や電気絶縁膜、透水防止膜としての性能
を調べるため第1表に示すA〜Gの7種類の組成
物を、更に比較するために(c)ウイスカーを使用し
ない組成物Hを作成した。 なお、第1表の組成物Aは、まず水20部と氷酢
酸0.1部、イソプロピルアルコール18部に超微粒
子状シリカ2部を入れ、更にチタン酸カリウムウ
イスカー4部、SiO2物30部とTiO2粉4部を撹拌
容器に入れ1000rpmで10分間撹拌し、これをスー
パーミルで30分間分散させた。 そしてコーテイングする5時間前に前記分散液
にメチルトリメトキシシラン22部を混合し、軽く
撹拌して熟成して製造したものである。 組成物B〜Eも前記Aと同様の方法で製造した
ものである。 組成物Fも水以下の成分を前記A同様の方法で
分散させ、同じくコーテイングする12時間前にこ
の分散液にメチルトリエトキシシラン23部を混入
し軽く撹拌してから熟成して製造したものであ
る。 組成物Gはメチルトリメトキシシランにイソプ
ロピルアルコール19部とコロイド状アルミナ15部
を混入し、3時間熟成した後チタン酸カリウム3
部とZrO2・SiO2粉42部を入れ、1000rpmで10分
間撹拌した後スーパーミルで30分分散させて製造
したものである。 組成物Hは前記Aと同様の方法で製造したもの
である。 つぎに直径100mm、深さ65mmの鋼製(S45C)及
びステンレス製(SUS304)の腕型容器各10ケ、
またサイズ100×100×1mmアルミニウム板と銅板
各10枚、更にサイズ200×200×5mmの石綿スレー
ト板(JIS)10枚の5種50枚(ケ)を用意し第1
表の組成物を用いて第2表に示す仕様でテストピ
ース各2枚(ケ)宛を作成した。 塗装方法は第2表に従い、エアレススプレーガ
ンを用いてテストピース片面(容器は内面)に塗
布し、加熱処理をした。 この場合使用組成物のA,B,C,E,F,
G,Hは熟成後3日以内に使用し、Dは熟成後10
〜12日に使用した。 詳細を第3表に示す。 なお、第3表の加熱では、電気オーブンを使用
した。 このようにして得られたテストピース(50枚)
を室内に7日間放置後、各種のテストを実施し、
その結果を第4表に示した。 なお、第4表中の各種試験項目は、下記に従い
測定したものである。 [硬度] 鉛筆硬度(JIS K5400−6.14)による。 [密着性] 密着性:セロテープによる剥離テストを3回
実施し、その平均によつた。 密着性:碁盤目試験(JIS K5400−6.14)に
よる。 [耐衝撃性] 衝撃変形試験(JIS K5400−6.13.3)による。 [冷熱サイクル性] テストピースを電気炉で500℃で30分保持し、
自然放冷した。 これを8回繰返して塗膜の状態を観察した。 [耐熱性] テストピース1〜10,16〜20を電気炉で500℃
×48時間、テストピース11〜15を電気炉で450℃
×48時間保持し、自然放冷して塗膜の状態を観察
した。 [耐溶剤性] アセトン、セロソルブ、酢酸エチル、工業用含
水アルコール、トルエンの混合溶剤に8時間浸漬
し、塗膜の状態を観察した。 [耐酸性] 耐酸性:10%塩酸液をテストピースに入れ、
30日間保持し、塗膜の状態を観察した。 耐酸性:35%硫酸液をテストピースに入れ、
30日間保持し、塗膜の状態を観察した。 [耐アルカリ性] 2%苛性ソーダ液に30日間保持し、塗膜の状態
を観察した。 [耐沸騰水性] 水道水で120時間煮沸し、塗膜の状態を観察し
た。 [体積抵抗] 50%R.H.23℃における値である(Ωcm) [絶縁破壊強度] 短時間破壊試験による値である(KV/mm) 〔実施例 2〕 鋼板やガラス板またはFRPなどの耐候性化粧
膜、電気、石油ストーブの反射板や電気アイロン
の底板などの遠赤外線反射膜、電子レンジで焦目
をつけるため紙やプラスチツク容器の近赤外線放
射膜、ホーロー調の耐熱性化粧膜としての性能を
調べるため、第5表に示すI〜M5種、比較する
ために(c)ウイスカーを除いたものNの組成物を作
成し、ついで200×200×1mmサイズの鋼板32枚、
50×50×2mmサイズのアルミニユウム8枚、200
×200×4mmのガラス板8枚、200×200×2mmサ
イズのFRP板8枚を作成し、市販の電子レンジ
用紙容器(直径100、深さ40mm)4ケ、ポリスチ
レン製容器(直径150、深さ50mm)4ケを用意し、
第5表の組成物を用いて第6表に示す仕様でテス
トピース各4枚(ケ)宛を作成した。 なお、第5表の組成物Iは、まず水35部と氷酢
酸0.1部、イソプロピルアルコール28部に超微粒
子状アルミナ2部を入れ、更に窒化ケイ素ウイス
カー2部、Ti−Fe−Znの合成酸化物7部、SiO2
−TiO2の混合物7部を撹拌容器に入れ、500rpm
で5分間撹拌し、これをボールミルで60分間分散
させた。 そしてコーテイグする16時間前に前記分散液に
メチルトリメトキシシラン19部を混合し、軽く撹
拌して熟成して製造したものである。 組成物J〜N5種類も前記Iと同様の方法で製
造したものである。 塗装方法は第6表に従いエアースプレーガンを
用いてテストピース片面(容器は内面)に塗布
し、加熱処理をした。 この場合使用組成物I〜N6種類は全て熟成後
2日以内に使用し、IとLは熟成後7日目にも使
用した。 その詳細を第7表に示す。なお、第7表の加熱
では、電気オーブンをした。 このようにして得られたテストピース(17ケ)
を室内に5日間放置後各種のテストを実施した。 その結果を第8表に示す。 なお、第8表中、硬度、密着性〜、耐衝撃
性、冷熱サイクル性、耐熱性、耐溶剤性、耐沸騰
水性は第4表に同じ、その他の試験項目は下記に
従い測定したものである。 [耐塩水噴霧性] 4%食塩水を360時間噴霧し、塗膜の状態を観
察した。 [耐候性] (JIG K5701)によりサンシヤインカーボンマ
ーク燈式耐侯試験機で1000時間テストし、塗膜の
状態を観察した。 [耐摩耗性] #〇〇〇〇のスチールウールによるひつかきテ
ストで強くこすつて傷がつくか否かのテストをし
て塗膜の状態を観察した。 [防汚性] 油性のマジツクインキで書き、24時間後ウエス
で拭き取り、塗膜の状態を観察した。 またテストピースNo.34,35は下記に従い分光放
射率を測定した。 その放射スペクトルを第1図に示す。 [分光放射率] IRA−Z型赤外分光光度計付属装置熱放射率測
定装置(日本分光(株)製)を用い、温度設定値を黒
体、テストピースともに100℃±1.0℃にして波長
域2μmから20μmまでの放射スペクトルを測定し
た値である(黒体の放射率を測定波長域で全て
1.0とする) テストピースNo.40,41は市販の乾燥魚を入れ、
電子レンジ(東芝(株)製)でテストした結果、いず
れも明らかな焦目が生じた。 ≪発明の効果≫ 以上のように本発明のコーテイング方法は 耐熱性に優れた緻密で高硬度の塗膜を供する
ことができる。 鉄、アルミニウム、ステンレスおよびその他
の金属をはじめセメント、ガラス、セラミツク
ス、プラスチツクなどの素材面に塗膜を供する
ことができる。 アルカリ成分を含有せず、高耐酸性の防食膜
や高純度の電気絶縁膜を供することができる。 無機充填材の選定により赤外線高放射率の塗
膜また紫外線遮断塗膜或いは断熱膜、その他多
種の塗膜を供することができる。 薄くて防錆力が良く、冷熱サイクル性、屈曲
性のある塗膜を供することができる。 殆どの色の塗膜や艶有り、半艶、艶無しのい
ずれの塗膜を供することができる。 低温で加工でき製造コストが安い。 など数々の利点を有し、その工業的意義は極めて
大である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 △印は一部剥離または亀裂、溶損が生じた。
×印は1〓10以上剥離、亀裂、溶損が生じた

【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施例における特定のテ
ストピースにつき、その分光放射率の測定結果を
示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)式R1Si(OR23(式中、R1は炭素数1〜8の
    有機基、R2は炭素数1〜5のアルキル基または
    炭素数1〜4のアシル基を示す。)で表わされる
    オルガノアルコキシシランの加水分解物もしくは
    その部分縮合物と(b)親水性有機溶剤及び(c)ウイス
    カー(d)平均粒子径が0.03〜5μmの無機充填材の群
    より選ばれた1種または2種以上のものとから成
    る組成物を熟成した後基材に塗布して60〜300℃
    で加熱することを特徴とするコーテイング方法。 2 オルガノアルコキシシランの加水分解時に加
    水分解触媒を使用する特許請求の範囲第1項記載
    のコーテイング方法。
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