JPH0256026B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は井戸水等に浸漬されて使用される単
相潜水形電動機の改良に関するものである。

従来のこの種の単相潜水形電動機を第１図及び
第２図に従つて説明する。図において、１は固定
子鉄心２とこの固定子鉄心２に巻装された固定子
巻線３とよりなる固定子、４はこの固定子１をモ
ールドするポリエステル樹脂あるいはビニールエ
ステル樹脂よりなるレジンモールド材で成形され
た枠体、４ａはこの枠体４の一端側に設けられた
有底孔、４ｂは枠体４の一端側に設けられると共
に有底孔４ａと略々対称位置に形成された有底
孔、５は固定子鉄心２及び枠体４の内周面に接合
するステンレス鋼よりなる薄肉円筒状のキヤン、
６は枠体４の一端側に螺着結合されたレジンモー
ルド材で成形されたブラケツト、６ａはこのブラ
ケツト６の枠体４側に形成された有底孔で有底孔
４ａと同一軸線上に設けられている。６ｂはブラ
ケツト６と枠体４側に形成された有底孔で、有底
孔４ｂと同一軸線上に設けられている。６ｃはブ
ラケツト６の外端面と有底孔６ａとを連通する貫
通孔、７は固定子鉄心２と対をなす回転子鉄心、
８はこの回転子鉄心７の内周面に嵌着された回転
子軸で、一端側は筒軸受９を介してブラケツト６
に回転自在に支承されると共にブラケツト６の外
端面より突出している。１０は回転子軸８のブラ
ケツト６の外端面よりの突出部に嵌着された水切
りで、一端面はブラケツト６の外端面に摺接する
ようになされている。１１はブラケツト６の内周
面に嵌合されたオイルシールよりなる水封部材、
１２は有底孔４ａの奥部にモールドされた固定子
側雄形コネクター、１３は両端部がこの固定子側
雄形コネクター１２と固定子巻線３とに接続され
た口出線、１４は有底孔４ａ，６ａに嵌合される
と共に固定子側雄形コネクター１２のピン状接触
子１２ａに連結される電源側雌形コネクター、１
５はこの電源側雌形コネクター１４に一端部が接
続されると共に貫通孔６ｃを貫通し且つ他端部が
地上の電源（図示せず）に接続された給電ケーブ
ル、１６はブラケツト６に設けられた収納孔６ｄ
に弾性的に収納された起動スイツチユニツト、１
７は有底孔４ｂの奥部にモールドされた起動スイ
ツチユニツト用雄形コネクター、１８は有底孔４
ｂと有底孔６ｂとの嵌合された起動スイツチユニ
ツト用雌形コネクター、１９は有底孔６ｂの奥部
にモールドされた起動スイツチユニツト用雄形コ
ネクター、２０は起動スイツチユニツト用雄形コ
ネクター１８と固定子側雄形コネクター１２とを
接続するリード線で枠体４内にモールドされてい
る。なお、起動スイツチユニツト１６と起動スイ
ツチユニツト用雄形コネクター１９とが接続され
ている。また、起動スイツチユニツト用雄形コネ
クター１７，１９の夫々のピン状接触子１７ａ，
１９ａは起動スイツチユニツト用雌形コネクター
１８に夫々連結されるようになされている。ま
た、枠体４にはブラケツト６との結合面側に開口
する４個のねじ金２１が埋設され、ブラケツト６
と枠体４との締結部材（図示せず）が螺着結合さ
れるようになされている。

従来の単相潜水形電動機は以上のように構成さ
れているために、起動スイツチユニツト１６をブ
ラケツト６に収納せねばならず、また、起動スイ
ツチユニツト１６が大形になると共にブラケツト
６が大形になる欠点があつた。また、固定子側雄
形コネクター１２の他に起動スイツチユニツト用
雄形コネククター１７，１９をブラケツト６、枠
体４にモールドすると共に起動スイツチユニツト
用雌形コネクター１８を有底孔６ｂ，４ｂに嵌合
せねばならぬ欠点があつた。また、モールド時に
雄形コネクター１７，１９の位置決め作業が必要
となりモールド作業が患わしくなる欠点があつ
た。また、枠体４とブラケツト６との螺着結合時
に電源側雌形コネクター１４と固定子側雄形コネ
クター１２との連結作業と起動用スイツチユニツ
ト用コネクター１７，１８，１９との連結作業と
が必要となるために枠体４とブラケツト６との結
合作業に手間がかかり作業性が悪いという欠点が
あつた。また、起動スイツチユニツト用コネクタ
ー１９と固定子側雄形コネクター１２とがリード
線２０で接続されると共にリード線２０が枠体４
にモールドされているためにこの作業もまた作業
性が悪くなるという欠点があつた。また、起動ス
イツチユニツト１６がブラケツト６に収納されて
いるために単相電動機の熱的あるいは磁気的の影
響を受け誤動作をするという欠点があつた。

以上のように従来の単相潜水形電動機は構造が
複雑で部品点数が多く、また、作業性が悪いため
に原価高になると共に信頼性に劣るという大きな
欠点があつた。この発明はこのような欠点を解消
しようとしてなされたもので、起動スイツチユニ
ツトを集積回路化して大幅に小形化すると共に電
源側コネクター内あるいは電源側コネクターの近
傍に水密に収納すると共に電動機本体と着脱可能
にしたことを特徴とするものである。

第３図〜第５図はこの発明の一実施例を示すも
ので、第３図は部分断面図、第４図は電源側コネ
クター内に起動スイツチユニツトを収納した部分
断面図、第５図は電気結線図である。図におい
て、６ｄはブラケツト６の外端側に形成された切
欠ぎ孔、６ｅはブラケツト６に設けられた貫通孔
で切欠ぎ孔６ｄに連通している。６ｆはブラケツ
ト６に設けられた４個の貫通孔で、４個のねじ金
２１と夫々対向している。２２は４個の貫通孔６
ｆを夫々貫通すると共に一端部が４個のねじ金２
１に夫々螺合した締付ボルトでブラケツト６を枠
体体４に螺着結合している。１４は給電ケーブル
１５に結合された電源側コネクターで、一端部は
有底孔４ａに水密に嵌合されると共に固定子側雄
形コネクター１２に連結され、中間部は貫通孔６
ｅを貫通し他端部は切欠ぎ孔６ｄに遊嵌してい
る。また、第５図において、２３，２４は単相電
動機の主巻線と補助巻線、１６は集積回路化した
起動スイツチユニツト、２５，２６，２７はサー
ジアブソーバ素子、２８は接地線、２９は交流電
源である。なお、電源側コネクター１４の内周部
には起動スイツチユニツト１６が電源側コネクタ
ー１４内に注入固化された樹脂等の水封部材３０
で水密に収納されている。なお、この実施例では
起動スイツチユニツト１６が電源側コネクター１
４内に水密に収納されたものについて説明したが
この実施例に限定されるものではなく、起動スイ
ツチユニツト１６を例えば樹脂で水密に被覆する
と共に該樹脂と電源側コネクター１４とを結合手
段で結合したものであつてもよい。また、この実
施例では枠体４とブラケツト６とをポリエステル
樹脂あるいはビニールエステル樹脂よりなるレジ
ンモールド材で成形されたものについて説明した
がこの実施例に限定されるものではなく、例えば
枠体４が鋼管あるいは鋼板より形成され、、ブラ
ケツト６が鋳鉄製のものであつてもよい。

この発明は以上説明したように、固定子巻線と
接続される固定子側コネクターを枠体の内周部に
結合すると共に、該固定子側コネクターに着脱自
在に連結され且つ給電ケーブルに結合された電源
側コネクターの内周部あるいは該電源側コネクタ
ーの近傍に集積回路化した起動スイツチユニツト
を水密に収納する構成としたので、構造が簡単に
なると共に分解組立の作業性が向上するので製造
原価が安価になり、且つ取扱いが極めて容易とな
る。また、起動スイツチユニツトが電動機の熱的
あるいは磁気的の影響を受けることがないことは
勿論常時外液によつて冷却されるので誤動作がな
く信頼性が高い。また、起動スイツチユニツトの
修理あるいは取替え作業が非常に便利になる等の
実用上優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の単相潜水形電動機
を示すもので、第１図は部分断面図、第２図は枠
体の平面図、第３図〜第５図はこの発明の一実施
例を示すもので、第３図は部分断面図、第４図は
電源側コネクターの断面図、第５図は電気結線図
である。 図中、１は固定子、４は枠体、６はブラケツ
ト、１２は固定子側コネクター、１４は電源側コ
ネクター、１５は給電ケーブル、１６は起動スイ
ツチユニツト、３０は水封部材である。なお、図
中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 固定子を囲繞且つ支持する枠体、この枠体の
   内周部に結合されると共に上記固定子と接続され
   る固定子側コネクター、この固定子側コネクター
   に一端側が着脱自在に連結されると共に他端側が
   給電ケーブルに結合された電源側コネクター、及
   び集積回路化した起動スイツチユニツトを上記電
   源側コネクターの内周部あるいは該電源側コネク
   ターの近傍に水密に収納すると共に給電ケーブル
   に接続してなる単相潜水形電動機。 ２ 電源側コネクターはブラケツトに支持されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の単相潜水形電動機。