JPH025553Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電気部品を包装収納する収納具に関す
るものである。

（従来技術） 従来、基板の一側面にヒユーズ部を設け、他側
面に先端にプラグ等の接続部を設けたリード線を
取付けた電気部品の収納具として、ヒユーズ部の
ような脆弱部分を収納する複数の凹所を形成した
合成樹脂製の収納具、または、ヒユーズ部のみを
或いは全体を手作業で、綿や柔かい紙等で包装し
たものを一個宛小箱に単に収納する収納構造が知
られている。

（考案が解決しようとする問題点） 前記の如き電気部品の収納具では、リード線を
何等固定するものではないから、運搬中に該リー
ド線が揺れ動きプラグ等が他の物に衝突して破損
したり、或いは、基板からリード線が外れるとい
う問題点を有している。また、前記収納構造では
脆弱部分の包装の他に小箱への収納という２重の
手間がかかるという問題点を有しているし、ま
た、脆弱部分の包装において不完全であるときは
積載、荷卸し作業中、或いは、運搬移動中に包装
が剥離して該脆弱部分が小箱に衝突し、破損等を
起こすという問題点を有していた。

（考案の目的） 本考案は前記従来の問題点に鑑み、電気部品を
簡単に収納することが出来、また、外部からの衝
撃等から電気部品を確実に保護することが出来る
電気部品の収納具を提供しようとするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記の目的を達成するため、基板１１
の一側面にヒユーズ部などの脆性部１２を有し、
他側面に先端にプラグ等の接続部１５を設けたリ
ード線１３を取付けた電気部品の収納具におい
て、少なくとも前記基板１１の周縁、前記脆性部
１２及び前記リード線１３の基板１１への取付部
分を囲う如く形成した展開可能な収納片２１と該
リード線１３の前記接続部１５方向に該収納片２
１から延びる係止片２２とからなり、該収納片２
１には該接続アーム１１の周縁側の少なくとも２
箇所を挿入係止する第１の係止部２４ａ，２５ｂ
を、該係止片２２には該リード線１３を係止する
第２の係止部２２ａをそれぞれ設けたことを特徴
とする。

（作用） 本考案によれば、収納片はヒユーズ部及びリー
ド線の基板への取付部分を囲う如く形成するとと
もに、該基板を係止することから、電気部品は該
収納片により収納固定され、該ヒユーズ部及びリ
ード線の基板への取付部分は外部からの衝撃等か
ら確実に保護される。また、係止片は該リード線
を係止することから、該リード線は固定され基板
から外れることはない。

（実施例） 第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すも
ので、１０は電気部品で、第２図に示すように、
横長６角形状の基板１１と該基板１１の一側面に
設けられたヒユーズ部１２と該基板の他側面に取
付けられた複数のリード線１３とからなり、該リ
ード線１３の周囲の一部はビニールチユーブ１４
にて被覆され、また、先端にはプラグ１５が設け
られている。

２０は前記電気部品１０を収納する展開可能な
段ール製の収納具で、展開状態を表した第３図に
示すように、前記基板１１から前記ヒユーズ部１
２の端までの長さの略３倍の幅を有する横長の収
納片２１と該収納片２１の長手方向中央（後述す
る中央部２３）から上方向に延びる係止片２２と
からなる。

該収納片２１は前記電気部品１０の基板１１の
幅方向一側辺１１ａの長さに略等しい幅を有する
中央部２３と、該中央部２３の両霜に連結し該基
板１１の両側辺１１ａ，１１ｂ間の長さに略等し
い幅を有する両側部２４，２５と、該両側部２
４，２４の幅方向一側に連結し該基板１１の幅方
向他側辺１１ｂの長さと略等しい幅を有する両端
部２６，２７とからなり、該中央部２３、該各両
側部２４，２５及び該各両端部２６，２７との間
には折目２８ａ，２８ｂ，２８ｃ，２８ｄを設け
ている。また、該両側部２４，２５の略上部には
該基板１１の長手方向両側に位置する角部１１
ｃ，１１ｄが挿入係止する横長の第１の係止孔
（第１の係止部）２４ａ，２５ａがそれぞれ設け
られ、該係止孔２４ａ，２５ａは該両側部２４，
２５を折目２８ａ，２８ｂに沿つて内側に折曲げ
たときそれぞれ対向して位置し、長手方向の長さ
はそれぞれ該基板１１の両側辺１１ａ，１１ｂ間
の長さより多少短く形成している。

該係止片２２は前記リード線１３より多少短く
形成し、その略上部中央には前記リード線１３の
挿入する円状の第２の係止孔（第２の係止部）２
２ａを設けるとともに、該係止孔２２ａの周縁か
ら係止片２２の幅方向一側に延びるスリツト２２
ｂを設け、該スリツト２２ｂと該係止片２２の上
辺との間に折曲部２２ｃを形成している。

本考案にかかる電気部品の収納具は前記の如く
構成されているから、電気部品１０を収納具２０
に収納するときは、展開された収納片２１の両側
部２４，２５を折目２８ａ，２８ｂに沿つて内側
に折曲げ、リード線１３を係止片２２上に位置さ
せて該両側部２４，２５の第１の係止孔２４ａ，
２５ａに電気部品１０の基板１１の角部１１ｃ，
１１ｄを挿入係止する。次に、係止片２２の折曲
部２２ｃを多少折曲げスリツト２２ｂを介してリ
ード線１３を第２の係止孔２２ａに挿入する。こ
のとき、該折曲部２２ｃは段ールの弾撥力により
復元し該リード線１３を係止する。そして最後
に、該両端部２６，２７を内側に折曲げ重ね合せ
てこれをホチキス針３０ａにより固着すればよ
い。

これにより、該基板１１は該収納片２１の第１
の係止孔２４ａ，２５ａにより固定され、かつ、
該ヒユーズ部１２及び該リード線１３の取付け部
分は収納具２０の該収納片２１により囲われるこ
ととなる。また、該リード線１３は該係止片２２
の第２の係止孔２２ａを介して固定されることと
なる。

尚、該収納具２０から電気部品１０を取出すと
きは、該収納具２０からホチキス針３０ａを外
し、これを展開して該基板１１及び該リード線１
３を各係止孔２２ａ，２４ａ，２５ａから外せば
よい。また、前記実施例では該リード線１３を係
止孔２２ａを介して固定しているが、該リード線
１３を図示しない接着テープにより係止片２２に
貼りつけ、係止するようにしてもよい。更に、前
記実施例では第１の係止孔２４ａ，２５ａを両側
部２４，２５に２個設けているが、図示しない多
種多様な基板の形状に合せて中央部２３或いは両
端部２６，２７にも係止孔を設けてもよい。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案は基板の一側面に
ヒユーズ部などの脆性部を有し、他側面に先端に
プラグ等の接続部を設けたリード線を取付けた電
気部品の収納具において、少なくとも前記基板の
周縁、前記脆性部及び前記リード線の基板への取
付部分を囲う如く形成した展開可能な収納片と該
リード線の前記接続部方向に該収納片から延びる
係止片とからなり、該収納片には該基板の周縁側
の少なくとも２箇所を挿入係止する第１の係止部
を、該係止片には該リード線を係止する第２の係
止部をそれぞれ設けたので、該基板は該収納片に
より係止されるとともに、該ヒユーズ部及び該リ
ード線の基板への取付部分は該収納片により保護
され、外部からの衝撃等により、ヒユーズ部が破
損したり或いは該リード線が該基板から外れるこ
とを防止するという利点を有する。また、該リー
ド線は収納片に係止されることから、該リード線
が運搬時等に揺れ動くことがなく、プラグ等が他
の物への衝突して破損するということも防止され
るという利点を有する。更に、従来の如くヒユー
ズ部等を別個の包装部材で保護することを要しな
いから、コストが割安になることは勿論のこと、
収納作業も簡単となるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は電気部品を収納具に収納した状態を示す斜視
図、第２図は電気部品を示す斜視図、第３図は収
納具の展開図である。 図中、１０……電気部品、１１……基板、１２
……脆性部（ヒユーズ部）、１３……リード線、
１５……接続部（プラグ）、２０……収納具、２
１……収納片、２２……係止片、２２ａ……第２
の係止部（係止孔）、２４ａ，２５ａ……第１の
係止部（係止孔）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板の一側面にヒユーズ部などの脆性部を有
   し、他側面に先端にプラグ等を接続部を設けたリ
   ード線を取付けた電気部品の収納具において、少
   なくとも前記基板の周縁、前記脆性部及び前記リ
   ード線の基板への取付部分を囲う如く形成した展
   開可能な収納片と該リード線の前記接続部方向に
   該収納片から延びる係止片とからなり、該収納片
   には該基板の周縁側の少なくとも２箇所を挿入係
   止する第１の係止部を、該係止片には該リード線
   を係止する第２の係止部をそれぞれ設けたことを
   特徴とする電気部品の収納具。