JPH0253367B2 - - Google Patents

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JPH0253367B2
JPH0253367B2 JP59191120A JP19112084A JPH0253367B2 JP H0253367 B2 JPH0253367 B2 JP H0253367B2 JP 59191120 A JP59191120 A JP 59191120A JP 19112084 A JP19112084 A JP 19112084A JP H0253367 B2 JPH0253367 B2 JP H0253367B2
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hydrogen
gas
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nitrogen
hydrogen gas
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JP59191120A
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Taio Nomura
Yoshinobu Hatsutori
Noryuki Toyomatsu
Hiroshi Wada
Masaru Yatabe
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IWATANI GASU KAIHATSU KENKYUSHO KK
IWATANI GASU KK
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IWATANI GASU KAIHATSU KENKYUSHO KK
IWATANI GASU KK
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【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、不純ガスを含有する水素ガスの精製
方法に関し、水素貯蔵用金属を利用してこれに原
料水素ガスを接触させ、不純ガス成分を当該金属
に吸着せしめるとともに、水素ガス成分をそのま
ま通過させて水素ガスの精製を達成できるものを
提供する。 <従来技術とその問題点> 水素は原子力時代にはエネルギーの主役を演ず
ると目されており、現在、既に、各種産業に亘つ
て、主要原料(例えば、C1化学)、清浄燃料及び
半導体工業における特殊環境ガス等の範囲に拡く
応用されている。 しかしながら、工業的に供給される原料水素ガ
スは、窒素ガスを初めとして二酸化炭素、酸素、
メタン等の各種不純ガス成分を数ppmから数百
ppmの範囲で含有している。 特に、上記窒素ガスは、リホーミングにより、
又は、空気中より水素ガス内に必然的に混入して
来るものであり、例えば、シリコン半導体製造の
過程でこの窒素ガスが混入すると、シリコンとの
間に高絶縁性のSi3N4を生成して半導体そのもの
の品質を低下させてしまうので、窒素ガスの含有
率を0.1ppm以下に抑えることが要求される。 この他、原料水素ガスを清浄燃料として使用す
る場合、不純成分の混入は、発熱量の低下や大気
汚染の原因等になり、原料ガスの水素成分の純度
を向上することは、産業界の強い要望でもある。 <問題点を解決するための手段> 一般に、水素貯蔵用金属は、水素の貯蔵或いは
運搬に使用するものであり、適当な平衡圧の前・
後で、水素を金属格子内に安全且つ高密度で吸・
脱着できる性質を有する。 しかしながら、従来、この種の金属は、その名
前からも判るように、水素吸蔵をその研究対象と
して来たので、水素以外のガス成分に対する挙動
は、余り論じられていない。 即ち、研究初期に、水素吸蔵能力の維持に関し
て、酸素、水が定型的に論じられたり、また、原
料混合ガスからの水素分離に関して、一酸化炭
素、二酸化炭素等がわずかに取り上げられた程度
であり、概ね貯蔵用金属の成分別に初歩的な実験
結果が報告されているに過ぎない。 そこで、本発明者等は、原料水素ガス中に含有
される同伴不純ガス成分、例えば、窒素ガスを水
素貯蔵用金属に接触させると、その親和性によつ
て窒素ガス成分がこの金属に吸蔵されることを新
たに発見し、この発見に基いて本発明を完成した
ものである。 即ち、本発明は、水素貯蔵用金属に活性化処理
を施してこれを微粉砕し、金属の表面積を増大さ
せるとともに、不純ガス成分を含有する原料水素
ガスをこの微粉末金属に接触させて、水素ガス成
分を水素貯蔵用金属に吸着飽和したのち、さらに
この不純成分を含む原料水素ガスを微粉末金属内
に通過させることにより、原料水素ガスに同伴す
る不純ガス成分を微粉末金属に吸着させ、水素ガ
ス成分を金属微粒子間の間隙を通過せしめて、上
記不純ガス成分を吸着排除し、水素ガス成分のみ
を選択的に取り出すことを特徴とするものであ
る。 上記水素貯蔵用金属は、水素を多量に吸蔵して
金属水素化物を生成する金属材料であつて、Ca、
Li、K、Ti、V、Mg、希土類元素等の一成分
系、或いは、TiMn1.5、TiFe、LaNi5、MgNi2
初めTi−Co、Mg−Ni、希土類元素−Ni等の二
成分系合金、或いは、Ti0.3Zr0.7Mn2.0を初めTi−
Fe−Mn、希土類元素−Zr−Co、Ca−Ni−Mg
等の多成分系合金を任意に選択することができ
る。 また、当該水素貯蔵用金属の活性化工程は、金
属中に水素ガスを常温若しくは高温で加圧して金
属表面の組成に変化を与え、水素吸蔵速度を増大
させることを目的とするものである。 このとき、当該金属は水素の吸・脱着により微
粉化され、その表面積を著しく増大させることに
なる。 こうして、同伴不純ガスを含有する原料水素ガ
スを上記活性化処理を施した金属微粉末に接触さ
せると、水素ガス成分が貯蔵金属に漸次吸蔵され
てゆき、やがて吸着飽和した時点から不純ガス成
分のみが選択的に吸蔵される。 このとき、水素ガス成分は金属に吸蔵されない
まま金属微粒子間を通過するので、結果的に、原
料水素ガスを水素貯蔵用金属に接触させれば、高
純度の水素ガス成分のみを選択的に取り出すこと
が出来、水素ガスの精製が達成されることにな
る。 そこで、原料水素ガスの精製装置の機構を概説
するとともに、この装置を用いて不純成分の除去
実験を行なつた結果を順次示す。 <実施例> (水素ガス精製装置の構成) 以下、本発明を実施するための精製装置の摘要
を述べる。 第1図は水素ガス精製装置の概略系統図であつ
て、水素ガス精製装置は、水素ガス精製塔1の下
端に原料水素ライン2を圧力調整弁3及びフイル
ター4を介して接続し、またその上端に精製水素
ライン5を流量制御機構6及びフイルター7を介
して接続する。 上記水素ガス精製塔1は、水素貯蔵用金属を充
填した堅型のガス吸蔵槽8を四塔並列に接続し
て、原料水素ガスを金属微粒子層に高い効率で接
触できるようにしている。 また、このガス吸蔵槽8は二重管構造をとり、
吸蔵槽外管10に流量調整弁11を介して熱媒流
通ライン12を接続し、ガス吸蔵槽8の外壁に接
続した温度制御機構14を当該流量調整弁11に
連動する。 そして、吸蔵槽外管10に流入する熱媒の流量
を当該制御機構で制御することにより、ガス吸蔵
槽8を自動的に所定温度に維持できるように構成
する。 尚、符号15は熱媒供給源を示す。 さらに、原料水素をライン2の上流側に接続し
て、圧力調整弁3によつて調圧しながら、水素ガ
ス精製塔1の下部から上部へ流通せしめる。 また、精製水素ライン5に差圧伝送路16を介
装して、流量制御機構6を伝送器16に連動し、
差圧伝送器16からの信号を受けた流量制御機構
6で流量調整弁17を作動せしめることにより、
ガス吸蔵槽8内の滞留時間を設定する。 尚、精製水素ライン5におけるフイルター6の
下流側から分岐した採試ライン18に不純ガスモ
ニター20を接続して、ガス吸蔵槽8内を通過し
た水素ガス中の不純ガス濃度を当該モニター20
で連続測定する。 また、水素ガス精製塔の前・後に付設するフイ
ルター4,7は、水素貯蔵用金属の落下流出を防
止するためのものである。 但し、水素ガス精製塔を加熱する手段は、熱媒
に代えて、ヒーター等にしても良い。 斯くしてなる水素精製装置のガス吸蔵槽8内に
水素貯蔵用金属を充填し、所定の活性化工程を施
して当該金属を微粉砕化したのち、種々の不純成
分除去実験を行なつた。 尚、水素貯蔵用金属は活性化工程を行なつた
後、予め100Kg/cm2程度の圧力下で水素を100%吸
蔵させると、爾後の精製工程ではもはや水素吸蔵
が起らないので、上記金属の膨張力発生によるガ
ス吸蔵槽の破損を危惧する必要はなくなる。 従つて、原初的に水素を100%吸蔵するならば、
本精製装置のようにその構造を堅型にした場合で
も、金属の膨張なしで原料水素ガスを貯蔵用金属
に完全接触することを実現でき、不純成分の除去
を効率的に行なえる。 以下、上記水素貯蔵用金属としてTiMr1.5合金
を使用し、不純成分として窒素ガスを例にとつて
除去実験した結果を、実施例1乃至5にかけて詳
述する。 実験例 1 TiMn1.5合金中に1Kg当たり1余りの窒素を
累積吸蔵したのち、107.5ppmの富化不純窒素成
分を含む原料水素ガスを常温、100Kg/cm2の高圧
で当該水素貯蔵用合金に接触させながら流通せし
めて、出口水素ガス中に含まれる残留窒素ガスの
濃度を経時的に測定した。 第2図はその結果を示し、合金層での原料水素
ガスの滞留時間に略々比例して窒素の除去率が大
きくなつていることが判る 即ち、滞留時間10分、20分及び30分の各々にお
いて、出口水素中の窒素ガスの濃度は夫々54ppm
(除去率50%)、30ppm(同72%)、10ppm(同91%)
を示し、この高圧過精製実験では窒素ガスが合
金層に多量に吸蔵されてもなお出口ガス中の窒素
濃度を低下させることが明らかであり、原料ガス
中の不純ガスを高い効率で除去できることを示
す。 また、当該合金層に通常の市販原料水素ガス
(窒素ガス濃度3〜17.1ppm)を通過させてその
到達精製度を測定したところ、連続3000時間余り
の過で、出口ガスの窒素濃度を1ppm以下の精
製状態に維持できることを確認した。 但し、常温下の各種条件で行なつた過精製の
結果、この合金は約3/Kgの累積窒素吸蔵量を
越えると、窒素除去速度の低下が始まつた。 実験例 2 合金の粉砕度と窒素除去速度の関係を検討する
ため、次の実験を行なつた。 TiMn1.5合金に粉砕度を高める処理を施して、
窒素除去率46.2%を示した同一の水素精製条件下
で、原素水素ガスを流したところ、略100%の除
去率を示した。 また、ここで原料水素ガスの滞留時間を1/5に
短縮すると除去率は53.3%に低下するが、更に粉
砕度を高めたところ、同一条件下で99%の除去率
まで回復した。 従つて、水素貯蔵用合金の粉砕度を高めると、
窒素除去速度の向上をもたらすことが確認でき
る。 このことは、また、これらの窒素ガス成分の吸
着が、水素貯蔵用金属の表面で支配的なことを示
しており、この条件下においては物理的吸着が窒
素吸蔵の主体であるものと判断できる。 そして、前記実験例1において、窒素の累積吸
蔵量の限界が約3/Kgにあるという事実は、こ
の物理的吸着の見解を裏付ける一つの証拠と目さ
れる。 実験例 3 窒素が合金層に対して物理的吸着状態にあると
の判断の下に、(1)常温減圧、(2)常圧加熱、(3)減圧
加熱の三段階の水素放出操作を合金層に施して、
出口ガスの窒素濃度を各々測定した。 (1) まず、水素精製装置内の圧力を100Kg/cm2
ら4Kg/cm2まで減圧して、放出される水素ガス
中の窒素ガス濃度を窒素ガスモニターで測定し
たが、反転ガスクロマトグラムを示し、窒素ガ
スの放出は認められなかつた。 (2) 上記減圧放出操作に代えて、加熱放出操作を
行なつた。即ち、合金層を最高340℃まで加熱
しながら、放出される窒素ガス量を測定し、第
3図を得た。 同図によれば、合金中の水素量330の状態
で塔を封止し、100℃に加熱したのち水素ガス
を放出した場合、及び水素を更に放出して110
の状態で200℃に加熱したのち水素ガスを放
出した場合について、その窒素濃度は各々瘍跡
量に止まることが判る。 また、残留水素量が約10である合金層を
300℃、次いで340℃に加熱して、その各々の場
合に放出される水素ガス中の窒素濃度を測定す
ると、12ppm(300℃の場合)と36ppm(340℃の
場合)を示すが、これは微量の水素ガス放出に
伴う現象であつて、夫々の窒素ガス濃度は、
300℃で4ppm→12ppm→6ppmに、また340℃で
2ppm→36ppm→6ppmに変化している。 従つて、合金層から放出された窒素量によつ
て高濃度化したというより、むしろ高温加熱に
よつて窒素吸蔵槽の管壁等から一時的に窒素放
出があつたと考える方が合理的である。 (3) そこで、第三段階として、水素精製装置内を
340℃に加熱し、真空排気を40時間行なつて到
達真空度を7.3×10-2mmHgにした状態で、合金
層から吸蔵ガスの放出を行つたのち、再び原料
水素ガスの吸蔵実験を繰り返した。 その結果、出口精製水素ガス中の窒素濃度が
28.2ppmに漸増する積算時間は、初回吸蔵実験
における86時間に比べて、4時間という値しか
示さず、著しく短時間であつた。 従つて、本実験例における(1)及び(2)の条件よ
りさらに吸蔵ガスの放出に有利な加熱及び減圧
状態をとつても、一度吸蔵された窒素ガス成分
は放出されず、合金層中に吸着を続けるため、
合金の窒素吸蔵能力は最初の吸蔵時のようには
回復せず、再吸蔵においては、4時間程度で窒
素濃度が28.2ppmに増加してしまつた(即ち、
原料ガスより合金中に吸蔵される窒素量はその
分減少している)ものと推定できる。 以上のことを勘案すると、実験例2では本合金
層に対する窒素ガス成分の吸着態様は物理的吸着
が主体であると判断したが、物理的吸着であるな
らば、吸着媒と吸着質との間にはいかなる化学反
応も起こらない故に、原則として吸着及び放出の
可逆反応を示すはずなので、減圧加熱の条件下で
も窒素放出を行なわない本実験例の結果からすれ
ば、上記吸着態様には化学的吸着が作用している
と解さざるを得ない。 即ち、本実験例の(1)における常温減圧操作でも
窒素ガスの放出がないことから、 (イ) 合金層へ窒素ガス成分の常温吸着では、一部
の物理的吸着と軽度の化学的吸着がともに行な
われていることが推定できる。 また、加熱すると化学反応が促進され易いこ
とから、 (ロ) 物理的吸着状態が加熱により化学的吸着に転
じたことが推定できる。 このことは、また、水素貯蔵用合金が水素によ
る還元作用を受けて、きわめて化学的に活性の高
い状態になつていることを示し、窒素分子が合金
の格子内に配位結合若しくは共有結合しているた
めに、窒素ガス成分が当該合金に強固に化学結合
して、通常の水素放出操作では窒素分は脱着され
ないと解せられる。 そこで、合金層を加熱し、化学的吸着を促進し
た状態で、窒素ガス精製実験を行なえば、合金の
窒素吸蔵能はいかなる挙動をとるかを実験した。 実験例 4 常温から80℃まで水素貯蔵用合金を加熱して水
素ガス精製操作を施した場合に、水素ガス精製槽
の外壁温度と出口水素ガス中の窒素ガス濃度との
関係を、水素ガス精製装置内の滞留時間を5分若
しくは10分とした条件下で測定した。 但し、原料水素ガス中の窒素ガス濃度は
131.4ppmであり、容器内圧力100Kg/cm2、滞留時
間W/F227.8/Kg−Met・Hr(即ち、5分)若
しくは、113.9/Kg−Met・Hr(即ち、10分)の
条件で原料ガスを水素ガス精製装置に供給した。 第4図及び下表はその結果を示すもので、滞留
時間10分の条件下、30℃では精製水素中の窒素濃
度が88ppmであつたものが、60℃では痕跡量とな
り、吸着の主体が化学的結合に転化して著大な温
度効果を示すことが判る。 また、滞留時間5分の条件下でも80℃で反転ク
ロマトグラムになり、窒素ガスの放出がなくなる
ことが判る。
【表】 実験例 5 加熱温度を夫々80℃、90℃、200℃、300℃に設
定し、不純窒素ガス分197.3ppmを含む原料水素
ガスを種々の滞留時間で水素ガス精製装置に通し
て、出口ガス中の窒素ガス成分の濃度と滞留時間
との関係を測定した。 第5図はその結果を示すもので、80℃における
窒素除去曲線は、90℃に温度上昇すると縦軸下方
に平行移動することが判り、90℃における出口窒
素濃度2ppmは滞留10分にして初めて達成できる
が、200℃では滞留5分で、また、300℃では滞留
2分で各々達成できることが確認できる。 しかも、加熱温度を300℃の高温にすれば、滞
留時間を2分から7分に亘つて変化させても、そ
の窒素除去率には余り変化がないことが判る。従
つて、滞留時間を小さくしても窒素除去率を高く
維持することができ、プラントのエネルギー効率
をより経済的にできる。 因みに、300℃に加熱処理した場合、不純ガス
の個々の成分における到達濃度を測定すると、下
記の通りであつた。 N2:0.01ppm CO2:0.01ppm CO:0.02ppm CH4:0.04ppm O2:0.01ppm 従つて、水素貯蔵用合金によつて達成できる精
製水素の純度は、99.999991%となり、いわゆる
セブン・ナインに到達できることが実証できた。 実験例 6 水素貯蔵用金属として、Ti0.3Zr0.7Mn2.0合金を
例にとり窒素除去実験を行なつた。 97.1ppmの不純窒素成分を含む原料水素ガス
を、350℃、9Kg/cm2、接触時間0.5分の流速で上
記合金層に接触せしめたところ、合金中の累積窒
素濃度が27/Kg−Metに達した時点で、出口水
素ガス中の窒素濃度をLDL0.5ppmの窒素ガスモ
ニターで測定したが、分析限界以下の値(N.D.)
を示した。 その後、累積窒素濃度が80/Kg−Metを越え
ても、当該合金の窒素除去機能に変化はなく、高
い水素精製効率を継続することができた。 <発明の効果> (1) 本発明は、原料水素ガス中に含有される窒素
を初めとする不純ガス成分を一般の水素貯蔵用
金属が吸着するという特異的性質を利用したも
ので、原料水素ガスを金属層に通して水素を吸
蔵充填させたのち、さらに原料ガスを通すと不
純ガス成分のみを選択的に吸蔵し、水素成分を
金属層内に吸蔵しないまま通過することができ
るので、原料水素ガスを当該金属に接触させる
だけで、迅速且つ容易に高純度の水素ガス成分
を取り出すことができ、精製水素ガスの最終純
度を、例えば、実験例5に記載したようにセブ
ン・ナインにまで高めることができる。 また、原料水素ガス中より排除できる不純ガ
ス成分は、窒素ガスを初め、二酸化炭素、一酸
化炭素、メタン及び酸素等にも及ぶので、種々
の微量ガスを含む広範な原料水素ガスの精製に
本発明を容易に応用することができる。 (2) 得られた精製水素ガスは、上記のようにセブ
ン・ナインにも達するので、例えば、半導体製
造に最適なものとなる。 特に、シリコン半導体の製造では、高絶縁性
を有するSi3N4を生成する原料となる窒素を確
実に除去できるので、製造できるシリコン半導
体の品質を著しく向上することができる。 (3) 本発明方法は、水素貯蔵用金属を活性化処理
により微粉砕化するので、吸蔵表面積を大幅に
増加せしめて、窒素ガスを初めとする不純ガス
成分の吸着速度をきわめて大きくでき、迅速な
水素精製を達成できる。 (4) 水素貯蔵用金属を微粉砕化したうえで、さら
に加熱処理を施した場合には、不純ガス成分を
金属の格子内に配位結合若しくは共有結合し
て、不可逆な化学的吸着を行なうことができ、
前記実験例4で示した物理的吸着における累積
ガス吸蔵量の限界を克服して、不純ガス成分の
吸着容量の増大をもたらし、大量の原料水素ガ
スを精製処理できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は水素ガス精製装置の概略系統図、第2
図は高圧過精製実験における出口ガスの窒素濃
度の経時変化図、第3図は水素放出時における放
出水素量と出口ガス中の窒素濃度との関係図、第
4図は水素貯蔵用金属を加熱処理した場合の出口
ガス窒素濃度と加熱温度との関係図、第5図は当
該出口ガス窒素濃度と滞留時間との関係図であ
る。 1……水素ガス精製塔、2……原料水素ライ
ン、3……圧力調整弁、5……精製水素ライン、
8……ガス吸蔵槽、17……流量調整弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水素貯蔵用金属に活性化処理を施してこれを
    微粉砕し、金属の表面積を増大させるとともに、
    不純ガス成分を含有する原料水素ガスをこの微粉
    末金属に接触させて、水素ガス成分を水素貯蔵用
    金属に吸着飽和したのち、さらにこの不純成分を
    含む原料水素ガスを微粉末金属内に通過させるこ
    とにより、原料水素ガスに同伴する不純ガス成分
    を微粉末金属に吸着させ、水素ガス成分を金属微
    粒子間の間隙を通過せしめて、上記不純ガス成分
    を吸着排除し、水素ガス成分のみを選択的に取出
    すことを特徴とする不純ガス成分を含有する水素
    ガスの精製方法。 2 水素貯蔵用金属を加熱した状態で、不純ガス
    成分を含む原料水素ガスを当該金属に接触させ
    て、主に化学的吸着により不純ガス成分を金属内
    に吸蔵せしめることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載した不純ガス成分を含有する水素ガ
    スの精製方法。
JP59191120A 1984-09-12 1984-09-12 不純ガス成分を含有する水素ガスの精製方法 Granted JPS6168303A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS621292A (ja) * 1985-06-26 1987-01-07 Mitsubishi Electric Corp 光電子素子

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS621292A (ja) * 1985-06-26 1987-01-07 Mitsubishi Electric Corp 光電子素子

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