JPH0251957B2 - - Google Patents

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JPH0251957B2
JPH0251957B2 JP57050658A JP5065882A JPH0251957B2 JP H0251957 B2 JPH0251957 B2 JP H0251957B2 JP 57050658 A JP57050658 A JP 57050658A JP 5065882 A JP5065882 A JP 5065882A JP H0251957 B2 JPH0251957 B2 JP H0251957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stainless steel
wear
powder
sliding
amount
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP57050658A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58167697A (ja
Inventor
Akira Washida
Eigoro Tsukagoshi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Arai Seisakusho Co Ltd filed Critical Arai Seisakusho Co Ltd
Priority to JP5065882A priority Critical patent/JPS58167697A/ja
Publication of JPS58167697A publication Critical patent/JPS58167697A/ja
Publication of JPH0251957B2 publication Critical patent/JPH0251957B2/ja
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、回転運動、直線運動その他の運動を
行なう部材に圧接して気密あるいは液密に封止を
行なう軸受メカニカルシールその他の摺動部用部
材に関する。
前述した摺動部用部材の従来のものの材料とし
ては、ガラス繊維、黒鉛、カーボンの粉末などが
あり、これらの材料を単独または混合したうえで
ふつ素樹脂に混合して焼成することにより摺動部
用部材が形成されていた。
しかしながら、このような従来のものは、特殊
な構成からなる金属粉末を含有していないので、
耐摩耗性が低いという問題点がある。
このことを、実際に行なつた実験の結果により
説明する。この実験結果は、特殊な環境状態であ
る水のシールにおけるシール部材のリツプの摩耗
についてのものである。
まず、第1の実験は、耐水摩耗試験であり、回
転軸の軸材をステンレス(SUS 301)、回転軸の
周速を8.9m/sec、水圧を2Kgf/cm2、水温を60
℃として回転軸を100時間回転した後のシールリ
ツプの摩耗量を測定したものである。
ステンレス鋼の粉末を含有しない従来のものの
構成は、重量比にてカーボン繊維10%、残部を四
ふつ化エチレン樹脂粉末とした原料を混合し、こ
れを焼成したものであり、このような従来のもの
により形成したシールリツプ(材料記号A)の摩
耗量は、第1図のグラフに示すように、1.20mmで
あつた。
また、回転軸の軸材を、ステンレス(SUS
304)の表面にW、C、Ni、Crなどを溶射してな
るメテコ34F(商品名)とし、このような軸材の
回転軸を前述したと同様の条件下で100時間回転
した後のシールリツプ(材料記号A)の摩耗量は
3.0mm以上であつた。
つぎに、第2の試験は、乾運転摩耗試験であ
り、回転軸の軸材をステンレス(SUS 304)、回
転軸の周速を5.1m/sec、圧力を3Kgf/cm2、温
度を130〜190℃程度まで自然上昇するようにして
回転軸を100時間回転した後のシールリツプの摩
耗量を測定したものである。
ステンレス鋼の粉末を含有しない従来のものの
構成は、前述した第1試験の材料と同一であり、
このシールリツプ(材料記号A)の摩耗量は、第
2図のグラフに示すように、1.25mmであつた。
このように、カーボン繊維および四ふつ化エチ
レン樹脂粉末のみしか含有していない従来のもの
の摩耗量は、非常に大きかつた。
本発明は、前述した従来のものにおける問題点
を克服し、強度が大で、圧力と速度の積である
PV値が高く、耐食性の著しくすぐれた摺動部用
部材を得ることを目的とする。
前述した目的を達成するため本発明に係る摺動
部用部材は、重量比にてカーボン繊維3%ないし
10%、ステンレス鋼の粉末5%ないし30%、残部
を四ふつ化エチレン樹脂粉末とした原料を混合
し、これを焼成して形成したものである。
前述した構成の本発明によれば、カーボン繊維
がステンレス鋼の粉末とからまつているので、摺
動に際しステンレス鋼の粉末が母材たる四ふつ化
エチレン樹脂から脱落しないで高い減摩作用を長
く続けることができる。また、ステンレス鋼の粉
末は摺動の相手面に適量転移し塑性流動して摺動
皮膜を形成し、これと四ふつ化エチレン樹脂、カ
ーボン繊維、ステンレス鋼とが摺動するので、摺
動の相手材を傷つけることなく、耐摩耗性の高い
ものとすることができる。潤滑用液体をカーボン
繊維やステンレス鋼の粉末が造成する網目状構造
によつて保持しているので、潤滑能が高く、ま
た、乾運転に際しては、表層の有孔層と凹凸が気
体を保持し、気体による潤滑を良好ならしめ、真
空中においては、自己潤滑性を発揮することがで
できる。また、カーボン繊維とステンレス鋼の粉
末が互いにからまつて補強しているので機械的強
度の高いものとすることができる。
本発明の摺動部用部材の製造方法を具体例によ
り説明する。
カーボン繊維として線径7ミクロンないし8ミ
クロン、長さ0.5mmないし1mmのものを重量比に
て全量の5%を用いる。
つぎに、重量比にてクローム19%、ニツケル12
%、モリブデンおよび銅若干量、残部が鉄からな
るオーステナイト組織を有するステンレス鋼の粉
末を重量比にて全量の10%を用意する。この粉末
の粒度はたとえば100メツシユから350メツシユの
ものを混合してある。残部85%は四ふつ化エチレ
ン樹脂の粉末を用意する。
以上の材料を混合機に投入してよく混合配合す
る。そして、この配合物を金型に入れ、300Kg
f/cm2ないし500Kgf/cm2の圧力で一次成型する。
さらに、この一次成型品を焼成炉内に入れて焼
成する。この焼成は、たとえば常温から約5時間
かけて380℃に達するように加熱し、この状態を
約3時間保持し、ついで約8時間で常温に戻す。
これを炉から取り出して所望の形に仕上げて摺動
部用部材たとえば軸受、メカニカルシールあるい
はオイルシール用に用いる。
このようにして製造され、このような配合を有
する摺動部用部材は、まず耐熱性が高く260℃の
常用が可能でPV値が高い。ここにおいてPV値と
は、前述したように圧力と速度の積であり、した
がつて、このPV値が高いほど、高圧下において
摺動の相対速度が高速であつても、シール機能を
維持できることを意味している。また、金属粉は
ステンレス鋼であり、他はカーボン繊維と四ふつ
化エチレン樹脂により形成されているので耐食性
が著しくよい。
また、本発明の摺動部材用部材は、カーボン繊
維がステンレス鋼の粉末とからみ合つているの
で、摺動に際し、ステンレス鋼の粉末が母材たる
四ふつ化エチレン樹脂から脱落しないので高い減
摩作用を長く続けることができる。
さらに、ステンレス鋼の粉末が摺動の相手面に
適量転移し、この転移量は塑性流動して摺動皮膜
を形成し、この皮膜はその有孔度によつて液体や
気体の存在を十分ならしめ、これと四ふつ化エチ
レン樹脂、カーボン繊維、ステンレス鋼とが摺動
するので、摺動の相手材を傷つけることなく、耐
摩耗性の高いものとすることができる。
さらにまた、本発明の摺動部用部材は、潤滑用
液体をカーボン繊維やステンレス鋼の粉末が造成
する網目状構造によつてよく保持し、潤滑能が高
く、また、乾運転に際しては、表層の有孔度と凹
凸が気体を保持し、気体による潤滑を良好ならし
め、真空中においては、自己潤滑性を発揮するの
である。
また、本発明の摺動部用部材は、カーボン繊維
とステンレス鋼の粉末が互いにからまつて母材た
る四ふつ化エチレン樹脂を補強しているので機械
的強度の高いものとすることができる。
前述した本発明の摺動部用部材をシール部材に
形成して一側から圧力(水圧)が作用している状
態において回転軸を支持した際のシール部材のシ
ールリツプの摩耗量を前述した従来のものと比較
して示す。
まず、水のシールについての第1の試験は、前
述したと同様、回転軸の軸材をステンレス
(SUS 304)、回転軸の周速を8.9m/sec、水圧を
2Kgf/cm2、水温を60℃として回転軸を100時間
回転した後のシールリツプの摩耗量を測定したも
のである。
本発明のものの構成は、重量比にてカーボン繊
維5%、ステンレス鋼の粉末10%、残部を四ふつ
化エチレン樹脂粉末として原料を混合し、これを
焼成したものであり、このような本発明のものに
より形成したシールリツプ(材料記号B)の摩耗
量は、第1図に示すように、0.42mmであつた。
また、回転軸の軸材を、前述したメテコ34Fと
し、このような軸材の回転軸を前述したと同様の
条件下で100時間回転した後の本発明のシールリ
ツプ(材料記号B)の摩耗量は0.03mmであつた。
この試験結果より明らかなように、本発明の摺
動部用部材により形成したシール部材の耐摩耗性
は、従来のものにより形成したシール部材の耐摩
耗性と比較して格段に優れている。
つぎに、乾燥状態におけるシールについての第
2実験は、前述したように、回転軸の軸材をステ
ンレス鋼(SUS 304)、回転軸の周速を5.1m/
sec、圧力を3Kgf/cm2、温度を130〜190℃程度
まで自然上昇するようにして回転軸を100時間回
転した後のシールの摩耗を測定したものである。
本発明のものの構成を、前述した水のシールに
おける構成と同様にしたときのシールリツプ(材
料記号B)の摩耗量は、第2図に示すように、
0.7mmであつた。
この実験結果より明らかなように、本発明のス
テンレス鋼の粉末を含有した摺動部用部材により
形成したシール部材の耐摩耗量は、乾燥状態にお
いても従来のものにより形成したシール部材の耐
摩耗性と比較して格段に優れている。
このように本発明によれば、潤滑性を有する油
のシールのみならず、潤滑性がそれほどない溶
剤、水その他乾燥状態においても、高い減摩性、
良好な耐摩耗性ならびに自己潤滑性などを発揮し
て長期間にわたつて良好にシールを行なうことが
できる。
本発明の部材の配合範囲は、特許請求の範囲よ
り少なければPV値が低下し、多くなれば材料が
脆くなるので、本発明に特定した範囲の配合が適
切である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ従来のシールリ
ツプと本発明のシールリツプの摩耗試験の結果を
示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比にてカーボン繊維3%ないし10%、ス
    テンレス鋼の粉末5%ないし30%、残部を四ふつ
    化エチレン樹脂粉末とした原料を混合し、これを
    焼成してなる摺動部用部材。
JP5065882A 1982-03-29 1982-03-29 摺動部用部材 Granted JPS58167697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5065882A JPS58167697A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 摺動部用部材

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JP5065882A JPS58167697A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 摺動部用部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58167697A JPS58167697A (ja) 1983-10-03
JPH0251957B2 true JPH0251957B2 (ja) 1990-11-09

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JP5065882A Granted JPS58167697A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 摺動部用部材

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