JPH0251016B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、便器本体と、この便器本体の上部に
設置された便座とを備えた便器装置に関するもの
である。

一般にこの種の便器装置は、トイレ室内に設置
されるが、従来においては、トイレ室内の暖房を
行なうとともに、便器本体内の溜まり水の凍結に
よる便器装置の破損を防ぐために、便器装置とは
別個に暖房器具をトイレ室内に設置していた。こ
の場合、便器本体内の溜まり水の凍結による便器
装置の破損を確実に防止するためには、暖房器具
のスイツチを常時「入」にしておけばよいが、こ
の場合は、エネルギーのロスとなるものである。
またこのエネルギーのロスを少なくするために、
トイレ室内の温度が、たとえば水の凍結温度（０
℃）以下になつた時のみに暖房器具のスイツチを
手動で「入」にすることも考えられるが、この作
業は使用者にとつて非常にわずらわしいものであ
つた。

本発明は上記従来の問題点を解決するためにな
されたもので、以下、本発明の一実施例について
添付図面に基づいて説明する。

第１図〜第３図において、１は便器本体、２は
便器本体１の上部に開閉自在に設置さられた便
座、３は便器本体１の後方に設けた制御部で、こ
の制御部３は両端部に便器本体１の両側面より外
方に突出する袖部４，５を設けている。６，７は
前記袖部４，５の前面に設けた温風吹き出し口で
ある。そして前記制御部３には発熱体８と、この
発熱体８に送風して温風になすとともにその温風
を前記温風吹き出し口６，７を介してトイレ室内
に吹き出すフアンモータ９とで構成される発熱部
１０を内蔵している。１１は前記発熱体８への通
電時間設定用のタイマー、１２は前記制御部３に
内蔵した温度調節用サーモスタツトで、つまみ１
３により任意に調節される。１４は前記発熱部１
０の温度の影響を受けにくい部分に位置して前記
制御部３に内蔵した凍結防止用サーモスタツト
で、この凍結防止用サーモスタツト１４は、前記
便器本体１内の溜まり水の凍結温度（たとえば０
℃）以下になると閉成するものである。

そして前記温度調節用サーモスタツト１２と凍
結防止用サーモスタツト１４は温度調節部１５を
構成しているもので、これらのサーモスタツト１
２，１４は第２図に示すように並列に接続され、
かつ凍結防止用サーモスタツト１４は発熱体８と
直列に接続されている。またタイマー１１の接点
１１ａは前記温度調節用サーモスタツト１２と直
列に接続されている。このような回路構成とする
ことにより、タイマー１１の接点１１ａの「入」
「切」および温度調節用サーモスタツト１２の設
定温度に関係なく、トイレ室内の温度が、便器本
体１内の溜まり水の凍結温度（たとえば０℃）以
下になると、凍結防止用サーモスタツト１４は閉
成するため、発熱体８およびフアンモータ９への
通電がなされる。これにより、フアンモータ９で
発熱体８に送風され、かつ加熱された温風が温風
吹き出し口６，７からトイレ室内に吹き出される
ため、トイレ室内は暖められることになり、その
結果、便器本体１内の溜まり水が凍結するという
ことはなくなる。この場合、温風の吹き出し方向
は、便器本体１の下方部付近に向けているため、
使用者の足元を暖かくすることができるととも
に、第３図に示す便器本体１の内底部に溜まつて
いる溜まり水１６を効果的に加熱することができ
るため、溜まり水１６の凍結防止は確実に行なわ
れる。

また前記凍結防止用サーモスタツト１４は、発
熱部１０の温度の影響を受けにくい部分に位置し
て前記制御部３に内蔵しているため、発熱部１０
の熱的影響を受けることなく、便器本体１内の溜
まり水の凍結温度を確実に検出することができる
ものである。

なお、上記一実施例においては、トイレ室内を
暖めるために、フアンモータ９で発熱体８に送風
し、かつ加熱された温風を温風吹き出し口６，７
からトイレ室内に吹き出すようにしたものについ
て説明したが、発熱体８からの輻射熱でトイレ室
内を暖めるようにしてもよいものである。

以上のように本発明によれば、便器本体の後方
に、トイレ室内を暖める発熱部を内蔵した制御部
を設け、前記発熱部と直列に、前記便器本体内の
溜まり水の凍結温度以下になると閉成する温度制
御部を設けているため、トイレ室内が便器本体内
の溜まり水の凍結温度以下になると、自動的に発
熱部に通電してトイレ室内を暖めることができ、
その結果、前記溜まり水の凍結による便器装置の
破損ということはなくなり、また発熱体の通電に
よりトイレ室内の暖房も行なうことができるた
め、従来のように暖房器具を別個に設置する必要
もなくなり、さらにはスイツチの操作を手動で行
なうというわずらわしい作業も不要となる等種々
のすぐれた特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す便器装置の斜
視図、第２図は同便器装置の電気回路図、第３図
は同便器装置の部分断面図である。 １……便器本体、２……便座、３……制御部、
８……発熱体、９……フアンモータ、１０……発
熱部、１２……温度調節用サーモスタツト、１４
……凍結防止用サーモスタツト、１５……温度制
御部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 便器本体と、この便器本体の上部に設置され
   た便座とを備え、前記便器本体の後方に暖房用の
   発熱部を内蔵した制御部を設け、前記発熱部と直
   列に前記便器本体内の溜まり水の凍結温度以下に
   なると閉成する温度制御部を接続してなる便器装
   置。 ２ 発熱部を発熱体と、この発熱体に送風して温
   風になすとともにその温風をトイレ室内に吹き出
   すフアンモータとで構成してなる特許請求の範囲
   第１項記載の便器装置。 ３ 温度制御部は便器本体内の溜まり水の凍結温
   度以下になると閉成する凍結防止用サーモスタツ
   トを有してなる特許請求の範囲第１項記載の便器
   装置。 ４ 温度制御部は、発熱部の温度の影響を受けに
   くい部分に配置してなる特許請求の範囲第１項記
   載の便器装置。 ５ フアンモータによりトイレ室内に吹き出され
   る温風の吹き出し方向を便器本体の下方部付近に
   向けてなる特許請求の範囲第２項記載の便器装
   置。