JPH0249022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は磁気デイスク等を収めた収納容器の
誤装填を防止する逆装填防止装置に関するもので
ある。

特に、磁気デイスクは第１図に示すように合成
樹脂製の磁気デイスクジヤケツト１の中に収めら
れている。このジヤケツト１は偏平な箱状に形成
され、その表裏面には磁気デイスクシート２をチ
ヤツキングするチヤツキング装置用の孔３，３お
よび磁気ヘツド挿入用の孔４，４が設けられてい
る。

また、ジヤケツト１の一方の側面には逆装填を
防止するためのガイド溝５が設けられ、このガイ
ド溝５の始端に位置するジヤケツト１の隅部には
比較的大きな面取部６が形成されている。

この種の磁気デイスクジヤケツト１を第２図に
示すようなプレーヤの前面に設けた挿入窓より差
し込むことによつてプレーヤ内に装填される。

従来、フロントローデイングタイプのプレーヤ
に磁気デイスクジヤケツト１を装填する場合、第
２図に示すように挿入窓１１の一辺にジヤケツト
１のガイド溝５に対応させて小突起１２を設ける
ことにより、ジヤケツト１の逆装填を防止する装
置が考えだされた。

この装置によれば、小突起１２にデイスクジヤ
ケツト１のガイド溝５を一致させることにより、
デイスクジヤケツト１を定常方向に装填させるこ
とができる。逆にジヤケツト１を逆向きに挿入す
ると、小突起１２にジヤケツト１が当接するた
め、ジヤケツト１の挿入が阻止される。

しかしながら、この磁気デイスクジヤケツト１
の厚さは３mm〜５mm程度の厚さしかないため、必
然的にガイド溝５の幅を１mm〜２mm程度にしかで
きない。

したがつて、挿入窓１１に設けた小突起１２は
ガイド溝５の幅より当然ながら小さくなるため、
磁気デイスクジヤケツト１を反対側に向けて無理
矢理に挿入させた場合、この小突起１２およびジ
ヤケツト１が破損してしまう問題点があつた。

この考案は上記の問題点を解消するためになさ
れたもので、実質的に方形の一隅が切欠かれた平
面形状を有するとともに上記切欠かれた部位の側
面が面取部となされた偏平な収納容器に対応する
逆装填防止装置であつて、上記の如き収納容器の
挿入を案内するための部材によつて形成された収
納容器の進入路と、上記収納容器の挿入に際し、
同容器の上記面取部が接しつつ上記進入路内へ進
入する状態においては、上記進入路内に突出した
自己の突出部が上記面取部によつて押圧されるこ
とにより上記進入路外へ退避する方向に変位せし
められて上記収納容器の挿入を許容し、他方、同
容器の上記面取部以外の面が接しつつ上記進入路
内に進入しようとする状態においては、この収納
容器の当該接した部位によつて上記自己の突出部
が押圧されることにより上記進入路内に向けて更
に突出する方向に変位せしめられて且つこの変位
が所定量に到つた位置で停止機構により停止させ
られて上記収納容器を係止することによつてその
進入を阻止する阻止レバーとを具備してなること
を特徴とし、収納容器の装填を誤装填なく的確に
行ない得るとともに周辺機構および収納容器の破
損を防止することができる逆装填防止装置を提供
しようとするものである。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説
明する。第３図、第４図はこの考案をフロントロ
ーデイングタイプの磁気デイスクプレーヤに採用
したものである。第３図は第１図に示した磁気デ
イスクジヤケツト１を正方向に向けてプレーヤ内
に挿入する状態を示し、第４図は磁気デイスクジ
ヤケツト１を不正方向に向けてプレーヤ内に挿入
する状態を示したものである。第３図および第４
図において２１は磁気デイスクジヤケツト１を装
填するフロントローデイングタイプの室部で、ジ
ヤケツト１の挿入を案内するためのガイド２２，
２３により、進入路が形成されている。この室部
２１に装填される磁気デイスクジヤケツト１には
第１図と同様にチヤツキング装置用の孔３、磁気
ヘツド挿入用の孔４、ガイド溝５が設けられると
ともに、方形のジヤケツト１の一隅を平面形状に
切欠いて装填方向を規制する比較的大きな面取部
６が設けられている。このジヤケツト１をプレー
ヤの正面パネルに設けた挿入窓へ差し込むことに
よりガイド２２，２３によつて室部２１内に導か
れる。この、ジヤケツト１の面取部６の有無を検
出してジヤケツト１の挿入方向を規制する阻止レ
バー２４を室部２１の近傍に回動自在に設ける。
そして、阻止レバー２４の一端が常時ジヤケツト
１の進入路内に突出するように阻止レバー２４の
他端に弾性体を取り付ける。図示例では、くの字
形に形成した阻止レバー２４の中心を支持軸２５
に回転自在に支承し、この支承軸２５を支点とし
て時計回転方向に回動附勢が加わるように阻止レ
バー２４の他端に引張ばね２６を取り付けて図示
下方に架張する。このとき、阻止レバー２４の一
端が進入路内に若干突出するようにストツパーピ
ン２７により阻止レバー２４の位置を規制する。

いま、室部２１の挿入窓に磁気デイスクジヤケ
ツト１を正方向に向けて挿入すると、第３図に示
すように阻止レバー２４の一端がジヤケツト１の
面取部６に当接する。この状態でジヤケツト１を
押し込むと、阻止レバー２４は矢印Ａに示す方向
に押される。このとき、阻止レバー２４に加わる
押圧は支点となる支持軸２５より図示右側に作用
するため、阻止レバー２４を反時計回転方向に回
動させる力として働く。したがつて、阻止レバー
２４は引張ばね２６の張力に抗して支持軸２５を
支点にして反時計回転方向に回動する。この結
果、阻止レバー２４は面取部６の傾斜面に摺接し
ながら図示２点鎖線で示す位置すなわち進入路外
へ退避する方向に移動するために、ジヤケツト１
は阻止レバー２４によつて挿入を邪魔されること
なく奥の定位置まで挿入することができる。一
方、室部２１の挿入窓に磁気デイスクジヤケツト
１を逆方向に向けて挿入すると、第４図に示すよ
うに阻止レバー２４の一端はジヤケツト１の平坦
部に当接する。この状態でジヤケツト１をさらに
押し込むと、阻止レバー２４は矢印Ｂに示す方向
に押される。このとき、阻止レバー２４に加わる
押圧は支点となる支持軸２５より図示左側に作用
するため、この力は阻止レバー２４を時計回転方
向に回動させる力として働く。したがつて、阻止
レバー２４は進入路内に向けて突出する方向に移
動しストツパーピン２７によりその回動が阻止さ
れる。この結果、阻止レバー２４がジヤケツト１
の角部に当接しジヤケツト１の挿入が阻止され
る。

したがつて、このような構成よれば、磁気デイ
スクジヤケツトの挿入方向が阻止レバー２４によ
つて規制することができるため、磁気デイスクジ
ヤケツト１の誤装填を防止することができ、従来
のプレーヤに見られるジヤケツト１の逆挿入によ
る周片機構およびジヤケツト自体の破損を解消す
ることができる。

なお、ジヤケツト１の挿入が正方向である場合
も逆方向である場合にもスプリング２６により弾
性的に支持された回動自在な阻止レバー２４の存
在により、利用者はジヤケツト１がこの阻止レバ
ー２４と接触する柔い手答えを感じながら安心し
て装填を行うことができる大きな利点がある。し
たがつてジヤケツト１に加える力は自ずと適量な
ものとなり、過大な力を加えることはないのでジ
ヤケツト１の装填を的確に行い得るとともに周辺
機構およびジヤケツト１の破損防止に寄与するこ
とができる。

次にこの考案の他の実施例を図面を参照して説
明する。

第５図は本考案の第２実施例を示すもので、第
５図において前記第１の実施例と同等な構成部分
については同一符号を記してその説明を省略す
る。この第２の実施例は阻止レバー２４の一端が
常時ジヤケツト１の進入路内に若干突出するよう
に、阻止レバー２４の他端に取り付けた引張ばね
３１を図示右側に架張させたものである。このと
き阻止レバー２４は実線で示すように時計回転方
向にも反時計回転方向にも回転しないように中立
位置に、引張ばね３１のばね力により附勢され
る。しかも、阻止レバー２４の一端がジヤケツト
１の進入路に略垂直に突出する位置にて阻止レバ
ー２４の回動を停止させるようにストツパーピン
３２を配設する。このストツパーピン３２の近傍
に阻止レバー２４の押圧により作動するスイツチ
３３を固定する。このスイツチ３３にはジヤケツ
ト１の誤装填を知らせる警報器が接続される。こ
の警報器には可聴周波数の発振音を発生するスピ
ーカーやランプ等の公知のものが使用される。

いま、室部２１の挿入窓に磁気デイスクジヤケ
ツト１を正方向に向けて挿入すると、阻止レパー
２４は第１の実施例と同様に反時計回転方向に回
動し、二点鎖線で示すＣ位置すなわち進入路外へ
退避する方向に移動する。これにより、ジヤケツ
ト１は阻止レバー２４によつて挿入を邪魔される
ことなく奥の定位置まで挿入することが可能にな
る。

一、室部２１の挿入窓に磁気デイスクジヤケツ
ト逆方向に向けて挿入すると、阻止レバー２４の
一端が図に示すようにジヤケツト１の平担部に当
接する。このとき、阻止レバー２４に加わる押圧
は支点となる支持軸２５より図示左側に作用する
ため、この押圧により阻止レバー２４は時計回転
方向に回動する。この状態でジヤケツト１をさら
に押し込むと、阻止レバー２４は進入路内に向け
て突出する方向に移動しストツパーピン３２によ
り、その回動が阻止される。このとき、阻止レバ
ー２４は二点鎖線で示すＤ位置にて停止するた
め、阻止レバー２４の一端はジヤケツト１の進入
路に略垂直に突出してジヤケツト１の挿入を阻止
する。これと同時に、スイツチ３３の接片３３ａ
に阻止レバー２４の他端が当接しスイツチ３３が
オン操作される。これにより、フレーヤに設けら
れた警報器が作動して使用者に誤挿入であること
を知らせる。

したがつて、このような構成により第１の実施
例と同様の効果を挙げることができるとともに、
警報器を取り付けることにより、ジヤケツト１の
誤装填をより確実に防止することができる。

なお、第２の実施例において、阻止レバー２４
を中立位置に規制する引張りばね３１に換えて、
第６図に示すようにキツクばね４１および引張ば
ね４２を用いて行うことができる。キツクばね４
１は支柱４３，４４，４５によつてその位置が規
制され、その一端に阻止レバー２４の他端が引張
ばね４２のばね力により当接される。このときキ
ツクばね４１の阻止レバー２４に対する附勢力は
引張ばね４２が阻止レバー２４を回動附勢する力
より大きく設定することが必要である。

したがつて、このような構成によつても、上述
と同様の作用効果が得られる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、要旨を変更しない範囲において種々変
形して実施することができる。

例えば上記各実施例において収納容器として磁
気デイスクジヤケツトに限定したが、この考案は
装填方向を規制する必要があるものであれぱ例え
ばテープカセツト等にも採用することができる。

以上、述べたようにこの考案によれば、実質的
に方形の一隅が切欠かれた平面形状を有するとと
もに上記切欠かれた部位の側面が面取部となされ
た偏平な収納容器の上記面取部が何れに向けられ
て装填されるかに応じて収納容器の装填方向を規
制する阻止レバーを設けることにより、収納容器
の装填を誤装填なく的確に装填し得るとともに周
辺機構および収納容器の破損を防止することがで
きる逆装填防止装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は磁気デイスクジヤケツトを示す平面
図、第２図は従来の逆装填防止装置を示す正面
図、第３図および第４図はこの考案の第１の実施
例にそれぞれ異なる方向に磁気デイスクジヤケツ
トを挿入した状態を示す平面図、第５図はこの考
案の第２の実施例を示す平面図、第６図はこの考
案の第３の実施例を示す平面図である。 １……磁気デイスクジヤケツト、２……磁気デ
イスクシート、３……チヤツキング装置用の孔、
４……磁気ヘツド挿入用の孔、５……ガイド溝、
６……面取部、１１……挿入窓、１２……小突
起、２１……室部、２２，２３……ガイド、２４
……阻止レバー、２５……支持軸、２６……引張
ばね、２７……ストツパーピン、３１……引張ば
ね、３２……ストツパーピン、３３……スイツ
チ、３３ａ，３３ｂ……接片、４１……キツクば
ね、４２……引張ばね、４３，４４，４５……支
柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 実質的に方形の一隅が切欠かれた平面形状を有
   するとともに上記切欠かれた部位の側面が面取部
   となされた偏平な収納容器に対応する逆装填防止
   装置であつて、上記の如き収納容器の挿入を案内
   するための部材によつて形成された収納容器の進
   入路と、上記収納容器の挿入に際し、同容器の上
   記面取部が接しつつ上記進入路内へ進入する状態
   においては、上記進入路内に突出した自己の突出
   部が上記面取部によつて押圧されることにより上
   記進入路外へ退避する方向に変位せしめられて上
   記収納容器の挿入を許容し、他方、同容器の上記
   面取部以外の面が接しつつ上記進入路内に進入し
   ようとする状態においては、この収納容器の当該
   接した部位によつて上記自己の突出部が押圧され
   ることにより上記進入路内に向けて更に突出する
   方向に変位せしめられて且つこの変位が所定量に
   到つた位置で停止機構により停止させられて上記
   収納容器を係止することによつてその進入を阻止
   する阻止レバーとを具備してなることを特徴とす
   る逆装填防止装置。