JPH0248998Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気ヘツド装置の構造に係り、その目
的とするところはテープガイドが調整可能で磁気
ヘツドの特性を十分に生かせるものを簡単な構成
で提供することにある。

従来、テープガイド板を有する磁気ヘツドは、
第１図、第２図に示すようにコア２を収納したシ
ールドケース１の両側面１ａ，１ａにそれぞれテ
ープガイド板３，３を所定の位置決めを果した後
ネジまたはスポツト溶接４により固定し、更に、
前記シールドケース１の底面１ｂに別体の取付板
５を同様にネジまたはスポツト溶接で取付けたも
のである。

しかし、上記磁気ヘツドについては、テープガ
イド板３と取付板５とが別体であるため部品点数
が多くなり、且つ、それらを各々シールドケース
１に取付けなければならず、その取付け箇所が多
くなり、取付け時にコア２にストレスが加わり、
特性劣化を招き易い等の欠点を有している。

また、シールドケース１に挿入したコア２と該
シールドケース１との位置決めは精度良く決定す
ることは困難で、各磁気ヘツド毎にバラツキがあ
る。ところが、上記磁気ヘツドにおいては取付板
５がシールドケース１の底面１ｂに固定されてい
るため、該取付板５をテープレコーダ等の基板上
に固定するには、コア２の磁気テープに対する位
置、すなわちその角度や高さを調整する必要があ
り、その調整作業に手間がかかると言う問題があ
つた。

本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、両
側部に一対のテープガイドが設けられた磁気ヘツ
ドがヘツドベース上に載設されて成る磁気ヘツド
装置において、テープガイドを両側面に備えて略
コの字状に形成されると共に、一方の側面から板
状の腕部が延出されて成るテープガイド部材の他
方の側面を磁気ヘツドの一方の側部に固着し、こ
の磁気ヘツドの他方の側部の近傍にテープガイド
部材の一方の側面を位置させ、腕部を調整バネを
介して前記ヘツドベースに取付けて、この一方の
側面に設けられた一方のテープガイドを位置調整
可能とすることにより前記問題を解消したもので
ある。

以下、本考案の１実施例を図面により説明する
（従来例と同一部分には同一符号を付す）と、シ
ールドケース１内にコア２を収納した磁気ヘツド
は取付板５にスポツト溶接で取付けてある。取付
板５にはネジ挿入孔５ａとネジ挿入長溝５ｂとを
形成してある。６はリン青銅板から成る弾性バネ
で、この弾性バネ６の一端部６ａはヘツドベース
７の係止部に止められ、他端部６ｂは折り曲げて
あり取付板５を常に上方に付勢している。８は取
付ネジ、９はアジマス調整を行なうための調整ネ
ジである。１０は金属板を打抜き、折曲げして形
成したテープガイド部材で、このテープガイド部
材１０は略コの字形の本体１０ａとネジ挿入孔１
０ｃを設けた腕部１０ｂとから成り、本体１０ａ
には一対のテープガイド１０ｄ，１０ｅを設けて
ある。１１はテープガイド１０ｅの高さを調整す
るための調整ネジで、この調整ネジ１１はテープ
ガイド部材１０のネジ挿入孔１０ｃに挿入され、
コイルバネ１２を介して先端はヘツドベース７に
螺合されている。テープガイド部材１０は磁気ヘ
ツドの側部にテープイド１０ｄがスポツト溶接さ
れて取付てあり、もう一つのテープガイド１０ｅ
は磁気ヘツドの他側部の近傍に位置している（第
４図参照）。

次に本考案の磁気ヘツド装置のテープガイドに
ついてその調整を説明すると、テープガイド部材
１０と取付板５とをスポツト溶接により固着した
磁気ヘツドは取付ネジ８により弾性バネ６を介し
て取付けてある。そして、調整ネジ９を締付けた
り、緩めることによつてアジマス調整が行なわれ
る。それから、調整ネジ１１を締付けたり、緩め
たりすることによりテープガイド部材１０の腕部
１０ｂを上下動させると、テープガイド１０ｅも
少し上下動する。これによつてテープガイド１０
ｅの高さ調整を可能としたものである。

叙上の通り、本考案の磁気ヘツドのテープガイ
ドは磁気ヘツドの一方の側部に、一対のテープガ
イドを両側面に持つテープガイド部材の一方の側
面を固着し、磁気ヘツドの他方の側部の近傍にテ
ープガイド部材の他方の側面を位置させて、この
他方の側面に設けられた一方のテープガイドを調
整可能としたたもので、磁気ヘツドがセツトに組
込まれた後にも調整することができるからテープ
のノーマル、リバース走行で最良の位置関係に設
定されて磁気ヘツドの特性を十分に生かすことが
できると共に、テープガイド部材は１部品から成
るので簡単な構成で安価に提供できる等の実用上
顕著な作用効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来例を示し、第１図は分解
斜視図、第２図は斜視図、第３図から第５図は本
考案の１実施例を示し、第３図は平面図、第４図
は正面図、第５図はテープガイド部材１０の斜視
図である。 １…シールドケース、２…コア、５…取付板、
６…弾性バネ、７…ヘツドベース、８…取付ネ
ジ、９…調整ネジ、１０…テープガイド部材、１
０ｄ，１０ｅ…テープガイド、１１…調整ネジ、
１２…コイルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープに対して情報を入出力する磁気ヘツ
   ドの両側部に、前記磁気テープの位置調整を行う
   一対のテープガイドが設けられ、この磁気ヘツド
   が取付板を介してヘツドベース上に載設されて成
   る磁気ヘツド装置において、前記テープガイドを
   両側面に備えて略コの字状に形成されると共に、
   一方の側面から板状の腕部が延出されて成るテー
   プガイド部材の他方の側面を、前記磁気ヘツドの
   一方の側部に固着し、この磁気ヘツドの他方の側
   部の近傍に前記テープガイド部材の一方の側面を
   位置させ、前記腕部を調整バネを介して前記ヘツ
   ドベースに取付けたことを特徴とする磁気ヘツド
   装置。