JPH0248263Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はバスなどの車両用シートのシートバツ
クに備えるダストボツクスの取付構造に関する。

（従来の技術） 従来、シートバツク１の背裏２に設けた網袋よ
りなるポケツト３は、その中にビニール袋やポリ
袋などを入れてゴミ入れとして用いられることが
多く、そのため、本来の物入れとしての収納機能
が充分に活かされない場合があつた。一方、シー
トバツクの背裏下端より下方に向けて取付けて、
シートバツクの下端内部を被覆するロアカバー４
はシートバツク１の背裏２下端内部を被覆するカ
バーでしかなく、周辺空間が充分に活かされてい
ないきらいがあつた（第６図、第７図）。

なお、実開昭50−125922号の公報には、一実施
例としてシートクツシヨン下部の前後に引出しを
設け、他の実施例としてシートクツシヨン下部に
前傾可能なケースを設けているものがある。

しかし、これらは、低い位置にあるため操作性
が悪く、しかも操作する場合、足が邪魔になるな
どの問題があつた。

本考案はこれらの点に鑑み、前記ロアカバー４
ならびにその周辺の遊休空間にゴミ収納機能を設
けることによつて構成網袋よりなるポケツトを単
なるゴミ入れから開放し、本来の物入れとして活
用せしめることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はゴミを入れるための上部開放状のボツ
クスと、シートバツクの背裏下縁より下方に向け
て取付けられたロアカバーとからなり、該ロアカ
バーにはシートバツクの内方に向けて凹む前記ボ
ツクス収納用の収納部を設け、この収納部に前記
ボツクスの下部を前傾可能に回動自在に軸支して
なるものである。

従つて、前記ロアカバーの収納部に設けられた
ボツクスを手前であるシートバツクの外方に傾け
ると、そのボツクスの上部が開放し、ボツクス内
のゴミを出し入れできる。また、ボツクスをシー
トバツクの内方に押動すると、ボツクスの上部は
シートバツクの底面によつて塞がれる。

前記ロアカバーは操作し易い適宜な高さである
ため、このロアカバーに収納部を設けることによ
り、ロアカバーがカバーとしての役割以外に、ボ
ツクス支持の役割をも併せ持ち、また、ロアカバ
ー周辺の遊休空間を括用することができる。

また、ロアカバーを利用としてボツクスを設け
たため、前記ポケツトと上下に並ぶ位置にあり、
使用する者にとつて一般の物入れとゴミ入れとが
明確に区別でき、使い易い取付構造となる。

（実施例） 本考案の一実施例について図面とともに詳細に
説明する。

第１図においてシートバツク１の背裏２には網
状のポケツト３がとりつけられ、また、このポケ
ツト３下方におけるシートバツク１の背裏２下端
より下方に向けてロアカバー４が取付けられてお
り、このロアカバー４にはボツクス５が取付けら
れている。

このボツクス５は上部開放状に形成され、第２
図に示すようにロアカバー４の内方に向けて凹設
されたボツクス収納用の収納部６に収納され、鎖
線で示すようにロアカバー４に対して外方に前傾
可能に取付けられている。従つて、ボツクス５は
収納部６に収納状態で、その上部はシートバツク
の底部によつて塞がれ、前傾状態でロアカバー４
の外表面に対して外方に突出して上部が開放状と
なる。

さらに詳しく説明すると、第３図のように、ボ
ツクス５の構造は左右両側面の上部後寄りに小孔
７が、同下部前寄りに小孔８があり、全面には開
口からなる引掛部５ａがある。引掛部５ａは把手
のかわりをするものでロアカバー４の外方に対す
る突起物とならないので、狭い場所でも安全であ
る。なお、ボツクス５の上部開口部の上縁９は後
部及び側面の断面が凹状に形成され（第４図）、
前面左右の内側に係止孔１０が上向きに設けてあ
る。

１１はフレキシブルなビニール袋で、前記ボツ
クス５内に収納され、ボツクス上縁９の上で折り
返されて、折り返し部１２を形成する。

１３はワイヤをも折り曲げてなる押え具で、そ
の両端１４は下方に折り曲げてあり、これでビニ
ール袋１１の折り返し部１２を突き差し、ボツク
ス５の前記係止孔１０に係止したとき、押え具１
３は第５図に示すようにビニール袋１１の折り返
し部１２をボツクス上縁９との間にはさんで押え
る。

ボツクス上縁９は前述のように断面が凹状をな
しているので、ビニール袋折り返し部１２を断面
円形の押え具１３で挟むと、折り返し部１２はそ
の摩擦面積が大きくなり、ビニール袋１１はボツ
クス上縁９に保持される。

ロアカバー４には収納部６左右両側面の下部前
寄りに軸支用の小孔１５が設けてあり、前記ボツ
クス５の小孔８と共通に、カラー１６、スクリユ
ー１７、ナツト１８により回転可能に軸支され
る。

前記収納部６両側面の上部には孤状の長孔１９
が設けてあり、スクリユー２０、ワツシヤー２
１，２２、ナツト２３により、前記ボツクス５に
おける左右側面の上部後寄りの小孔７と前後にス
ライド可能にとりつけられる。

平常状態に於いては前記ボツクスの小孔７は、
この長孔１９の後部１９ｂに前記スクリユー２０
等により係止しているが、ボツクス５を前傾状態
にしたときはボツクスの小孔７は長孔１９の前部
１９ａになる。

なお、ボツクス５を前傾状態にするためには、
指でボツクス５の引掛部５ａを前方に引く。この
とき、ボツクス５内にはビニール袋１１が装着さ
れているのでボツクス５内のゴミによつて指が汚
れることはない。

このようにしてなるボツクス５をポケツトの下
方に設け、ゴミ類はこのボツクス５へ入れること
により、他の物きゴミと分離してポケツト３に入
れることができ、ポケツトは本来の物入れとして
有効に活かすことができる。

（考案の効果） 本考案はボツクスがシートバツクの背裏の下端
より下方に向けて取付けたロアカバーの収納部に
取付けられているので、ボツクスの位置が適宜な
高さであり扱い易く、ロアカバー付近の遊休空間
を有効に活かすことができる。また、ポケツト近
くの下部にボツクスが設けられているので、ポケ
ツトと機能分離したこと（ポケツトは一般の物入
れで、ボツクスはゴミ入れ）が使用者にわかり易
く、ポケツトの本来の機能を全うさせることがで
きる。

また、本考案はボツクスがロアカバーの収納部
に収納状態において、上部がシートバツクの底面
によつて閉口され、前傾することにより、上部が
開放状になるので、上部の遮蔽蓋が不要になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の取付状態を示す
図、第２図は斜視図、第３図は分解斜視図、第４
図は第３図のＡ−Ａ断面図、第５図は第４図にお
けるビニール袋装着状態を示す図、第６図は従来
例を示す図、第７図は従来のロアカバーの斜視図
である。 図中、１はシートバツク、４はロアカバー、５
はボツクス、６は収納部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部開放状のボツクスと、シートバツクの背裏
   下端より下方に向けて取り付けたロアカバーとか
   らなり、該ロアカバーにはこのロアカバーの内方
   に凹む前記ボツクス収納用の収納部を設け、該ロ
   アカバーの収納部に、前記ボツクスの下部を回動
   自在に軸支して、ボツクスの上部をロアカバーの
   外方に開放状に前傾するようにしたシートバツク
   用ダストボツクス。