JPH04140Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は収納箱付腰掛便器に関する。

（従来技術とその問題点） 従来の腰掛便器には収納箱等が何等設けられて
いない。従つて便所内の隅部に独立した汚物収納
箱や消臭芳香剤を配置するようにしているので次
のような不具合がある。

汚物収納箱や消臭芳香剤は掃除時邪魔になり掃
除し難いとともに、倒れ易い。汚物収納箱は倒れ
れば汚物が飛散して非常に不衛生であるととも
に、消臭芳香剤は倒れると汚れたり壊れたりして
しまう。

また汚物収納箱は便所隅部に置かれているので
手を伸ばした不自然な姿勢でなくては使用でき
ず、使い勝手が悪かつた。

（技術的課題） 本考案は前記従来の不具合を解決する為になさ
れたもので、その解決しようとする技術的課題
は、腰掛便器の後方側面に存在する凹み所謂デツ
ドスペースを有効に利用して、該凹み内に汚物収
納箱や消臭芳香剤を収納した状態で配置し得るよ
うにした収納箱付腰掛便器の提供を目的とする。

（技術的手段） 上記目的を達成するために本考案が講じる技術
的手段は、後方側面に床取付フランジと上縁面と
により構成された凹みを有する腰掛便器の該凹み
内の床取付フランジに回動軸を起立状に固定し、
該回動軸に上記凹み内に収納される収納箱を水平
方向に回動自在に止着支持したことである。

ちなみに、上記凹みは腰掛便器の左右両側に構
成され存在する。従つて、収納箱を何れか一方の
凹み内にだけ設けるようにしてもよく。又、両側
の凹み内に各々設けて一方を汚物収納箱、他方を
ナプキン収納箱としてもよい。

（実施例） 本考案の第１実施例を第１図〜第４図により説
明すれば、図中１は後面が取付壁１０に取付けら
れその後方両側には床取付フランジ１ａ，壁取付
フランジ１ｂ、上縁面１ｃとにより構成された凹
み４を有する通常の形状をした腰掛便器であり、
その凹み４内の床取付フランジ１ａに回動軸３を
起立状に固定すると共にその回動軸３に収納箱２
を水平方向に回動自在に止着支持されて凹み４内
に配備するものである。

回動軸３は頭部３ａとねじ部３ｂとからなり、
頭部３ａの上端には取付ねじ９を螺合せしめて収
納箱２を回動自在に止着支持させるねじ穴３ｃが
形成されており、ねじ部３ｂを床取付フランジ１
ａに穿設した貫通孔４ａに挿入しナツト８にて締
め付けて凹み４内に起立状に定着配設する。

収納箱２は枠体５、カバー６及び取替用ビニー
ル袋７からなる。

枠体５は鋼線を用いて四角形に折り曲げ形成し
た口枠５ａの長手方向両側短辺縁に略コ形状に折
り曲げた板枠５ｂの開放両側上縁を巻回係止せし
めて便器１の凹み４内に収まる大きさに構成し、
板枠５ｂに穿設した取付孔５ｃを取付ねじ９にて
回動軸３に取付けて該回動軸３に回動自在に止着
支持させる。

カバー６は取替用ビニール袋７を覆て内部の汚
物等が外部から見えないようにするものであり、
前記枠体５を包み込む大きさで底面と一側面（便
器１側側面）とを開放した略直方体形状に形成す
ると共に、その上面に開口６ａを設け、該開口６
ａには蓋６ｂを開閉自在に設ける。

取替用ビニール袋７は枠体５と略同じ大きさの
通常のビニール袋であり、その口縁を外側に折り
返して枠体５の口枠５ａに掛止して用い、一杯に
なつたら新しい別の袋に取替えられる様になつて
いる。

而して、上記した収納箱２は汚物入として利用
されるもので、便器１の床取付フランジ１ａに起
立状に定着配設した回動軸３に枠体５の板枠５ｂ
を取付ねじ９で回動自在に止着支持させ、該枠体
５に取替用ビニール袋７を掛止セツトした後カバ
ー６を被せて便器１の凹み内に水平方向回動、出
没自在に配備し、使用しない場合は凹み４内に収
めて置き、使用する場合には第１図及び第２図に
示す如く収納箱２を回動引き出して使用するもの
である。

次に第２実施例を第５図により説明する。尚こ
の実施例において上記第１実施例と同一構成のも
のは同一符号で示しその説明は省略する。

この第２実施例で示す収納箱２の枠体５′は上
記口枠５ａと同じく鋼線を用いて四角形に折り曲
げ形成した底枠５′ａと該口枠５ａとを複数本の
鋼線支柱５′ｂにて溶着連結せしめて便器１の凹
み４内に収まる大きさに構成すると共に、底枠
５′ａには取付孔５′ｃを穿設した取付板５′ｄを
取付ける。

そして、収納箱２を回動自在に止着支持させる
回動軸３′は頭部３′ａと２本のねじ部３′ｂとか
らなり、便器１の床取付フランジ１ａに穿設した
２個の貫通孔（図示せず）に２本のねじ部３′ｂ
を挿入しナツト８にて締め付けて凹み４内に起立
状に定着配設するものである。この様に回動軸
３′は２本のねじ部３′ｂを設けてなるから、第１
実施例のものに比べてより一層強固に定着配設す
ることができ、緩んで外れることは殆どない。

次に第３実施例を第６図により説明すれば、収
納箱２′は生理用ナプキン１１収納用として利用
する様にしたものである。

この実施例で示す収納箱２′は上面を開放した
略直方体形状に形成した箱体２′ａに蓋板２′ｂを
開閉自在に設けて便器１の凹み４内に収まる大き
さに構成し、箱体２′ａの底面には取付孔（図示
せず）が開穿されており、前記第２実施例と同様
に取付ねじ（図示せず）にて回動軸３′に回動自
在に止着支持させて便器１の凹み４内に水平方向
に回動自在に配備するものである。

（考案の効果） 本考案の収納箱付腰掛便器は叙上の如く構成し
てなるから、下記の作用効果を奏する。

腰掛便器の後方側面に存在する凹み内に収ま
る大きさに形成した収納箱を、該凹み内の床取
付フランジに起立状に固定した回動軸に水平方
向に回動自在に止着支持させて該凹み内に配備
してなるから、収納箱を使用する時には回動引
き出し、使用しない時には凹み内に収めて置く
ことが出来る。従つて、腰掛便器の後方側面に
存在する凹み所謂デツツドスペースを有効に利
用して汚物収納箱や消臭芳香剤を掃除時に邪魔
にならない様に収納配置して置くことができる
と共に、収納箱が使用者の近くに位置すること
から、使い勝手がよい。

収納箱は腰掛便器の凹み内の床取付フランジ
に起立状に固定した回動軸に止着支持させて凹
み内に配置してなるから、倒れることがない。
従つて、汚物収納箱として使用時に汚物を飛散
させる虞れもなく、消臭芳香剤を収納箱に入れ
ておけば汚れたり壊れたりしない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案第１実施例の収納箱付腰掛便器
を示す平面図、第２図は同一部切欠せる背面図、
第３図は同一部切欠せる側面図、第４図は同収納
箱の分解斜視図、第５図は第２実施例の収納箱の
分解斜視図、第６図は第３実施例の収納箱の分解
斜視図である。 図中、１……腰掛便器、１ａ……床取付フラン
ジ、１ｂ……壁取付フランジ、１ｃ……上縁面、
２，２′……収納箱、３，３′……回動軸、４……
凹部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後方側面に床取付フランジと上縁面とにより構
   成された凹みを有する腰掛便器の該凹み内の床取
   付フランジに回動軸を起立状に固定し、該回動軸
   に上記凹み内に収納される収納箱を水平方向に回
   動自在に止着支持してなる収納箱付腰掛便器。