JPH0247336B2 - - Google Patents
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- JPH0247336B2 JPH0247336B2 JP57002522A JP252282A JPH0247336B2 JP H0247336 B2 JPH0247336 B2 JP H0247336B2 JP 57002522 A JP57002522 A JP 57002522A JP 252282 A JP252282 A JP 252282A JP H0247336 B2 JPH0247336 B2 JP H0247336B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/88—Thermal treatment of the stream of extruded material, e.g. cooling
- B29C48/911—Cooling
- B29C48/9115—Cooling of hollow articles
- B29C48/912—Cooling of hollow articles of tubular films
- B29C48/913—Cooling of hollow articles of tubular films externally
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/03—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
- B29C48/09—Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels
- B29C48/10—Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels flexible, e.g. blown foils
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
本発明はポリエチレン樹脂のインフレーシヨン
フイルム成形法に係り、特に環状押出ダイから管
状に押出された溶融状態にあるポリエチレン樹脂
の管状体を冷却する方法の改良に関する。 ポリエチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム
の成形にあたつては、高い透明性を有するなど優
れた物性の成形フイルムを得るため、あるいはま
た高速成形を可能とするためにも押出された溶融
樹脂管状体を効率よく冷却することが強く望まれ
ている。しかしながら、冷却効果を高めようとし
てエアーリングからの冷却空気量を増大させる
と、冷却空気量の増大に伴い溶融樹脂管状体の安
定性が著しく損われてしまうものである。そのた
め冷却空気量の増大による冷却効果の向上には自
ずと限界がある。 ところで、環状押出ダイ上部に第1のエアーリ
ングを設けるとともに、この第1のエアーリング
の更に上部の所定の高いに第2のエアーリングを
設けて第1のエアーリングより冷却された溶融樹
脂管状体を第2のエアーリングにより更に冷却す
ることにより冷却効果の向上をはかる方法が知ら
れている(特開昭53−146764)。しかしながら、
このような方法にあつては、環状押出ダイ上に唯
一のエアーリングを設けて溶融樹脂管状体を冷却
する場合に比し冷却効果の向上や成形フイルムの
透明性の向上があることは認められるものの、溶
融樹脂管状体の安定性についての向上は認められ
ず、特に溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を用い
て高速成形する場合にあつては溶融樹脂管状体に
息つきや蛇行等の発生を防止することができない
という難点があつた。 また、環状押出ダイ上に二重の環状スリツトを
有する、いわゆるダブルスリツト型のエアーリン
グを設け、二重の環状スリツトから吐出される冷
却空気流による減圧現象を利用して溶融樹脂管状
体の安定性を高める方法が知られている(特開昭
53−77258)。しかしながら、このような方法にあ
つては冷却効果自体は何ら向上されてはいないも
のであるため、成形フイルムの透明性等のフイル
ム物性を向上させることはできないものであつ
た。 本発明の目的は、冷却効果が大きく、しかも、
溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を用いて高速成
形を行う場合にも安定成形を行うことのできるポ
リエチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム成形
法を提供するにある。 本発明は、冷却空気吐出用の二重の環状スリツ
トを有する、いわゆるダブルスリツト型のエアー
リングを環状押出ダイ近傍に設け、前記二重の環
状スリツトのうち外周側の環状スリツトから冷却
空気を樹脂押出方向に対して溶融樹脂管状体の径
方向外側に向つて吐出させて溶融樹脂管状体を径
方向に強制させることにより溶融樹脂管状体の安
定性を高めながら第1の冷却を行い、この第1の
冷却の際、外側環状スリツトからの風量を二重環
状スリツトの内側スリツトからの風量より大きく
し、ついで、フロストライン近傍に第2のエアー
リングを設け、この第2のエアーリングから冷却
空気を樹脂押出方向に対して径方向内側に向つて
吐出させて溶融樹脂管状体を更に冷却させて冷却
効果を高めることにより前記目的を達成しようと
するものである。 本発明に用いられるポリエチレン樹脂は、低密
度ポリエチレン、とりわけ直鎖状低密度ポリエチ
レンの如く極めて溶融粘度の低い樹脂に用いた場
合が効果的であり、直鎖状低密度ポリエチレンと
してはエチレンに対して1〜20重量%のC4〜C18
のα−オフレインを共重合させたものが特に効果
的である。 以下、本発明の実施例を図面をも参照して説明
する。 図には本発明によるポリエチレン樹脂のインフ
レーシヨンフイルム成形法の一実施例が適用され
る成形装置の要部が示されている。この図におい
て、環状押出ダイ1内のポリエチレン溶融樹脂2
は環状押出ダイ1の環状押出スリツト3より管状
に連続的に押出されて溶融樹脂管状体4が形成さ
れると共に、この溶融樹脂管状体4内には環状押
出ダイ1の空気吐出口5より圧縮空気が封入さ
れ、溶融樹脂管状体4は所定のブローアツプ比で
膨張されて樹脂バブル6が形成されている。 樹脂バブル6の所定の位置にはフロストライン
Fが現出しており、このフロストラインFにおい
て樹脂バブル6は結晶化温度に達しており樹脂の
性状はフロストラインFを境に著しく異なるもの
となつている。また樹脂バブル6は冷却固化後に
ニツプロール(図示せず)によりニツプされて連
続的に巻取られ管状フイルムが得られるようにな
つている。 環状押出ダイ1の上部近傍には第1のエアーリ
ング11が配置され、この第1のエアーリング1
1は内側環状スリツト12及び内側環状スリツト
12の外周側の外側環状スリツト13より成る二
重の冷却空気吐出用の環状スリツトを有する、所
謂ダブルスリツト型のエアーリングとして構成さ
れている。これらスリツト12,13のうち外側
環状スリツト13の冷却空気の吐出方向は樹脂押
出方向に対して溶融樹脂管状体4の径方向外側に
向けられている。一方、内側環状スリツト12の
冷却空気の吐出方向については特に限定されず、
樹脂押出方向と同一方向であつても良いし、樹脂
押出方向に対して溶融樹脂管状体4の径方向内側
に、或いは外側に向けられいても良いが、やや外
側に向けられているものであることが成形安定性
を高めるうえで好ましい。また、環状スリツト1
2,13から吐出される冷却空気の風量は、外側
環状スリツト13から吐出される冷却空気の風量
が内側環状スリツト12から吐出される冷却空気
の風量より大きいものであることが成形安定性を
高めるうえで好ましい。 樹脂バブル6のフロストラインF近傍には、第
2のエアーリング21が配置されている。この第
2のエアーリング21の冷却空気吐出用の環状ス
リツト22は、樹脂押出方向に対して径方向内側
に好ましくは90〜30度、更に好ましくは70〜40度
傾けられた方向に向けられており、環状スリツト
22より吐出される冷却空気は樹脂バブル6の外
周面におけるフロントラインFの位置或いはフロ
ントラインFから所定の範囲だけ下側の即ち環状
押出ダイ1側の位置に吹き当てられるようにされ
ている。 次に本実施例の作用つき説明する。 環状押出ダイ1より押出されたポリエチレン樹
脂よりなる溶融樹脂管状体4は、第1のエアーリ
ング11の2つのスリツト12,13より吐出さ
れる冷却空気により直ちに第1の冷却がなされる
が、外側環状スリツト13より吐出される冷却空
気は溶融樹脂管状体4の径方向外側に向つてお
り、この冷却空気流の減圧作用により溶融樹脂管
状体4は径方向外側に向つて強制される。したが
つて溶融樹脂管状体4は、内部側からは空気吐出
口5より封入された圧縮空気による内圧により膨
張されると共に、外部側からは外側環状スリツト
13より吐出される冷却空気流により膨張方向に
強制されており、膨張過程にある溶融樹脂管状体
4の安定性が極めて高められている。 この際、外側環状スリツト13からの吐出量が
内側環状スリツト12からの吐出量に比し大き
く、内側環状スリツト12の吐出方向が径方向外
側に向けられている場合は溶融樹脂管状体4に対
する径方向外側への強制作用が一層安定してなさ
れる。なお、外側環状スリツト13より吐出され
る冷却空気流により溶融樹脂管状体4が径方向外
側に強制されても、内側環状スリツト12より吐
出される冷却空気により溶融樹脂管状体4が第1
のエアーリング11に接触して粘着してしまうよ
うなことはない。 このようにして第1の冷却が行なわれ、膨張し
ながら結晶化温度近くまで冷却された溶融樹脂管
状体4の外周面には、さらに、第2のエアーリン
グ21より冷却空気が吹き当てられて第2の冷却
が施され、樹脂バルブ6にはフロストラインFが
形成される。 このような本実施例によれば、第1のエアーリ
ング11の外側環状スリツト13より吐出される
冷却空気の溶融樹脂管状体4を径方向外側に強制
する作用により、溶融樹脂管状体4の安定性が著
しく高められると共に、ブローアツプ比を大きく
しても溶融樹脂管状体4の安定性が損なわれるこ
とがない。したがつて例えば、直鎖状の低密度ポ
リエチレンの如く溶融粘度の極めて低いポリエチ
レン樹脂を用いる場合にあつても、所望される幅
広い範囲のブローアツプ比で優れた安定性のもと
に高速でインフレーシヨンフイルムの成形を行う
ことができる。 また、第1のエアーリングにより第1の冷却が
施された溶融樹脂管状体4には第2のエアーリン
グ21により更に第2の冷却が施されるため、溶
融樹脂管状体4に対する冷却効果が著しく向上さ
れ、成形フイルムの透明性が高められるなど、成
形フイルムの物性を著しく向上させることができ
る。 また、このように冷却効果が高いためフロスト
ラインFの位置が上昇されることがなく、装置全
体の高さを低くすることができるという効果があ
る。また、ニツプロールにおいて冷却不足に基づ
くブロツキング等の発生に虞れもない。 更に、第1のエアーリング11において、外側
環状スリツト13から吐出される冷却空気の風量
は、内側環状スリツト12から吐出される冷却空
気の風量より大きくされているため、成形安定性
がより高められる。そして、内側環状スリツト1
2からの冷却空気と外側環状スリツト13からの
冷却空気は、それぞれエアーリング11により供
給されるようにしたので、このような風量の制御
性が良好となる。 上述のように本発明によれば、冷却効果が大き
く、しかも、溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を
用いても高速で安定成形を行うことのできるポリ
エチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム成形法
を提供することができる。 次に以下の実施例及び比較例により本発明を更
に詳細に説明する。 実施例 1〜4 成形機…プラコー(株)製の50mmφ押出機(スクリ
ユーL/D28:1)にリツプ間隙2mmの150mmφ
の環状押出ダイを取付けたものを用いた。 成形条件…成形温度170℃で樹脂押出量を50
Kg/hr(スクリユー回転数80RPM)とした。 使用樹脂…三井石油化学(株)製ウイルトゼツクス
2020L(メルトインデツクス2.5、密度0.920) 冷却方法、…前記環状押出ダイ上に第1図に示
す構造を有するダブルスリツト型の第1のエアー
リング(150mmφ)を配置するとともに、環状押
出ダイ上端面より400mm〜700mmの範囲内の所定の
高さにシングルスリツト型の第2のエアーリング
(吐出角度…内側に45度傾斜)を配置した。 成形フイルム肉厚…30μm。 以上の条件下でブローアツプ比をそれぞれ次表
に示す所定の値でインフレーシヨン成形を行い、
成形フイルムの透明性を調べた。その結果を次表
に示した。 比較例 1、2 冷却方法はいずれもシングル型のエアーリング
である第1および第2のエアーリングを、環状押
出ダイ上および環状押出ダイ上端面より400mm〜
700mmの範囲内の所定の高さにそれぞれ配置して
行つた。その他の条件については前記実施例1〜
4と同様のものとした。得られた成形フイルムの
透明性を調べ、その結果を次表に示した。 なお、ブローアツプ比が2.0以上の場合は、押
出直後の膨張過程にある溶融樹脂管状体の粘度が
極めて低いため樹脂バブルの径の変動が激しくな
り運転が不能であつた。 比較例 3、4 冷却方法は、環状押出ダイ上に配置された第1
図中符号11で示すダブルスリツト型のエアーリ
ングのみによつて行つた。その他の条件について
は前記実施例1〜4と同様のものとした。得られ
た成形フイルムの透明性を調べ、その結果を次表
に示した。 なお、ダイス径を一定として成形フイルムの折
幅を大きくするには、ブローアツプ比を高めなけ
ればならないが、この比較例に係る構成の場合、
ブローアツプ比を大きくすること、くもり価が高
くなることがわかる。これは、ブローアツプ比を
高めると、フイルムの成形安定性を考慮してエア
ーリングの吹出し量を抑える必要があり、これが
くもり価を高めているからである。
フイルム成形法に係り、特に環状押出ダイから管
状に押出された溶融状態にあるポリエチレン樹脂
の管状体を冷却する方法の改良に関する。 ポリエチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム
の成形にあたつては、高い透明性を有するなど優
れた物性の成形フイルムを得るため、あるいはま
た高速成形を可能とするためにも押出された溶融
樹脂管状体を効率よく冷却することが強く望まれ
ている。しかしながら、冷却効果を高めようとし
てエアーリングからの冷却空気量を増大させる
と、冷却空気量の増大に伴い溶融樹脂管状体の安
定性が著しく損われてしまうものである。そのた
め冷却空気量の増大による冷却効果の向上には自
ずと限界がある。 ところで、環状押出ダイ上部に第1のエアーリ
ングを設けるとともに、この第1のエアーリング
の更に上部の所定の高いに第2のエアーリングを
設けて第1のエアーリングより冷却された溶融樹
脂管状体を第2のエアーリングにより更に冷却す
ることにより冷却効果の向上をはかる方法が知ら
れている(特開昭53−146764)。しかしながら、
このような方法にあつては、環状押出ダイ上に唯
一のエアーリングを設けて溶融樹脂管状体を冷却
する場合に比し冷却効果の向上や成形フイルムの
透明性の向上があることは認められるものの、溶
融樹脂管状体の安定性についての向上は認められ
ず、特に溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を用い
て高速成形する場合にあつては溶融樹脂管状体に
息つきや蛇行等の発生を防止することができない
という難点があつた。 また、環状押出ダイ上に二重の環状スリツトを
有する、いわゆるダブルスリツト型のエアーリン
グを設け、二重の環状スリツトから吐出される冷
却空気流による減圧現象を利用して溶融樹脂管状
体の安定性を高める方法が知られている(特開昭
53−77258)。しかしながら、このような方法にあ
つては冷却効果自体は何ら向上されてはいないも
のであるため、成形フイルムの透明性等のフイル
ム物性を向上させることはできないものであつ
た。 本発明の目的は、冷却効果が大きく、しかも、
溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を用いて高速成
形を行う場合にも安定成形を行うことのできるポ
リエチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム成形
法を提供するにある。 本発明は、冷却空気吐出用の二重の環状スリツ
トを有する、いわゆるダブルスリツト型のエアー
リングを環状押出ダイ近傍に設け、前記二重の環
状スリツトのうち外周側の環状スリツトから冷却
空気を樹脂押出方向に対して溶融樹脂管状体の径
方向外側に向つて吐出させて溶融樹脂管状体を径
方向に強制させることにより溶融樹脂管状体の安
定性を高めながら第1の冷却を行い、この第1の
冷却の際、外側環状スリツトからの風量を二重環
状スリツトの内側スリツトからの風量より大きく
し、ついで、フロストライン近傍に第2のエアー
リングを設け、この第2のエアーリングから冷却
空気を樹脂押出方向に対して径方向内側に向つて
吐出させて溶融樹脂管状体を更に冷却させて冷却
効果を高めることにより前記目的を達成しようと
するものである。 本発明に用いられるポリエチレン樹脂は、低密
度ポリエチレン、とりわけ直鎖状低密度ポリエチ
レンの如く極めて溶融粘度の低い樹脂に用いた場
合が効果的であり、直鎖状低密度ポリエチレンと
してはエチレンに対して1〜20重量%のC4〜C18
のα−オフレインを共重合させたものが特に効果
的である。 以下、本発明の実施例を図面をも参照して説明
する。 図には本発明によるポリエチレン樹脂のインフ
レーシヨンフイルム成形法の一実施例が適用され
る成形装置の要部が示されている。この図におい
て、環状押出ダイ1内のポリエチレン溶融樹脂2
は環状押出ダイ1の環状押出スリツト3より管状
に連続的に押出されて溶融樹脂管状体4が形成さ
れると共に、この溶融樹脂管状体4内には環状押
出ダイ1の空気吐出口5より圧縮空気が封入さ
れ、溶融樹脂管状体4は所定のブローアツプ比で
膨張されて樹脂バブル6が形成されている。 樹脂バブル6の所定の位置にはフロストライン
Fが現出しており、このフロストラインFにおい
て樹脂バブル6は結晶化温度に達しており樹脂の
性状はフロストラインFを境に著しく異なるもの
となつている。また樹脂バブル6は冷却固化後に
ニツプロール(図示せず)によりニツプされて連
続的に巻取られ管状フイルムが得られるようにな
つている。 環状押出ダイ1の上部近傍には第1のエアーリ
ング11が配置され、この第1のエアーリング1
1は内側環状スリツト12及び内側環状スリツト
12の外周側の外側環状スリツト13より成る二
重の冷却空気吐出用の環状スリツトを有する、所
謂ダブルスリツト型のエアーリングとして構成さ
れている。これらスリツト12,13のうち外側
環状スリツト13の冷却空気の吐出方向は樹脂押
出方向に対して溶融樹脂管状体4の径方向外側に
向けられている。一方、内側環状スリツト12の
冷却空気の吐出方向については特に限定されず、
樹脂押出方向と同一方向であつても良いし、樹脂
押出方向に対して溶融樹脂管状体4の径方向内側
に、或いは外側に向けられいても良いが、やや外
側に向けられているものであることが成形安定性
を高めるうえで好ましい。また、環状スリツト1
2,13から吐出される冷却空気の風量は、外側
環状スリツト13から吐出される冷却空気の風量
が内側環状スリツト12から吐出される冷却空気
の風量より大きいものであることが成形安定性を
高めるうえで好ましい。 樹脂バブル6のフロストラインF近傍には、第
2のエアーリング21が配置されている。この第
2のエアーリング21の冷却空気吐出用の環状ス
リツト22は、樹脂押出方向に対して径方向内側
に好ましくは90〜30度、更に好ましくは70〜40度
傾けられた方向に向けられており、環状スリツト
22より吐出される冷却空気は樹脂バブル6の外
周面におけるフロントラインFの位置或いはフロ
ントラインFから所定の範囲だけ下側の即ち環状
押出ダイ1側の位置に吹き当てられるようにされ
ている。 次に本実施例の作用つき説明する。 環状押出ダイ1より押出されたポリエチレン樹
脂よりなる溶融樹脂管状体4は、第1のエアーリ
ング11の2つのスリツト12,13より吐出さ
れる冷却空気により直ちに第1の冷却がなされる
が、外側環状スリツト13より吐出される冷却空
気は溶融樹脂管状体4の径方向外側に向つてお
り、この冷却空気流の減圧作用により溶融樹脂管
状体4は径方向外側に向つて強制される。したが
つて溶融樹脂管状体4は、内部側からは空気吐出
口5より封入された圧縮空気による内圧により膨
張されると共に、外部側からは外側環状スリツト
13より吐出される冷却空気流により膨張方向に
強制されており、膨張過程にある溶融樹脂管状体
4の安定性が極めて高められている。 この際、外側環状スリツト13からの吐出量が
内側環状スリツト12からの吐出量に比し大き
く、内側環状スリツト12の吐出方向が径方向外
側に向けられている場合は溶融樹脂管状体4に対
する径方向外側への強制作用が一層安定してなさ
れる。なお、外側環状スリツト13より吐出され
る冷却空気流により溶融樹脂管状体4が径方向外
側に強制されても、内側環状スリツト12より吐
出される冷却空気により溶融樹脂管状体4が第1
のエアーリング11に接触して粘着してしまうよ
うなことはない。 このようにして第1の冷却が行なわれ、膨張し
ながら結晶化温度近くまで冷却された溶融樹脂管
状体4の外周面には、さらに、第2のエアーリン
グ21より冷却空気が吹き当てられて第2の冷却
が施され、樹脂バルブ6にはフロストラインFが
形成される。 このような本実施例によれば、第1のエアーリ
ング11の外側環状スリツト13より吐出される
冷却空気の溶融樹脂管状体4を径方向外側に強制
する作用により、溶融樹脂管状体4の安定性が著
しく高められると共に、ブローアツプ比を大きく
しても溶融樹脂管状体4の安定性が損なわれるこ
とがない。したがつて例えば、直鎖状の低密度ポ
リエチレンの如く溶融粘度の極めて低いポリエチ
レン樹脂を用いる場合にあつても、所望される幅
広い範囲のブローアツプ比で優れた安定性のもと
に高速でインフレーシヨンフイルムの成形を行う
ことができる。 また、第1のエアーリングにより第1の冷却が
施された溶融樹脂管状体4には第2のエアーリン
グ21により更に第2の冷却が施されるため、溶
融樹脂管状体4に対する冷却効果が著しく向上さ
れ、成形フイルムの透明性が高められるなど、成
形フイルムの物性を著しく向上させることができ
る。 また、このように冷却効果が高いためフロスト
ラインFの位置が上昇されることがなく、装置全
体の高さを低くすることができるという効果があ
る。また、ニツプロールにおいて冷却不足に基づ
くブロツキング等の発生に虞れもない。 更に、第1のエアーリング11において、外側
環状スリツト13から吐出される冷却空気の風量
は、内側環状スリツト12から吐出される冷却空
気の風量より大きくされているため、成形安定性
がより高められる。そして、内側環状スリツト1
2からの冷却空気と外側環状スリツト13からの
冷却空気は、それぞれエアーリング11により供
給されるようにしたので、このような風量の制御
性が良好となる。 上述のように本発明によれば、冷却効果が大き
く、しかも、溶融粘度の低いポリエチレン樹脂を
用いても高速で安定成形を行うことのできるポリ
エチレン樹脂のインフレーシヨンフイルム成形法
を提供することができる。 次に以下の実施例及び比較例により本発明を更
に詳細に説明する。 実施例 1〜4 成形機…プラコー(株)製の50mmφ押出機(スクリ
ユーL/D28:1)にリツプ間隙2mmの150mmφ
の環状押出ダイを取付けたものを用いた。 成形条件…成形温度170℃で樹脂押出量を50
Kg/hr(スクリユー回転数80RPM)とした。 使用樹脂…三井石油化学(株)製ウイルトゼツクス
2020L(メルトインデツクス2.5、密度0.920) 冷却方法、…前記環状押出ダイ上に第1図に示
す構造を有するダブルスリツト型の第1のエアー
リング(150mmφ)を配置するとともに、環状押
出ダイ上端面より400mm〜700mmの範囲内の所定の
高さにシングルスリツト型の第2のエアーリング
(吐出角度…内側に45度傾斜)を配置した。 成形フイルム肉厚…30μm。 以上の条件下でブローアツプ比をそれぞれ次表
に示す所定の値でインフレーシヨン成形を行い、
成形フイルムの透明性を調べた。その結果を次表
に示した。 比較例 1、2 冷却方法はいずれもシングル型のエアーリング
である第1および第2のエアーリングを、環状押
出ダイ上および環状押出ダイ上端面より400mm〜
700mmの範囲内の所定の高さにそれぞれ配置して
行つた。その他の条件については前記実施例1〜
4と同様のものとした。得られた成形フイルムの
透明性を調べ、その結果を次表に示した。 なお、ブローアツプ比が2.0以上の場合は、押
出直後の膨張過程にある溶融樹脂管状体の粘度が
極めて低いため樹脂バブルの径の変動が激しくな
り運転が不能であつた。 比較例 3、4 冷却方法は、環状押出ダイ上に配置された第1
図中符号11で示すダブルスリツト型のエアーリ
ングのみによつて行つた。その他の条件について
は前記実施例1〜4と同様のものとした。得られ
た成形フイルムの透明性を調べ、その結果を次表
に示した。 なお、ダイス径を一定として成形フイルムの折
幅を大きくするには、ブローアツプ比を高めなけ
ればならないが、この比較例に係る構成の場合、
ブローアツプ比を大きくすること、くもり価が高
くなることがわかる。これは、ブローアツプ比を
高めると、フイルムの成形安定性を考慮してエア
ーリングの吹出し量を抑える必要があり、これが
くもり価を高めているからである。
【表】
【表】
全光線透過率
以上の実施例および比較例からも本発明によれ
ば、幅広いブローアツプ比で透明性に優れた成形
フイルムを安定性良く高速成形することができる
ということが判る。
以上の実施例および比較例からも本発明によれ
ば、幅広いブローアツプ比で透明性に優れた成形
フイルムを安定性良く高速成形することができる
ということが判る。
図は本発明によるポリエチレン樹脂のインフレ
ーシヨンフイルム成形法の一実施例が適用される
装置の要部を示す正面図である。 1……環状押出ダイ、2……ポリエチレン溶融
樹脂、3……環状スリツト、4……溶融樹脂管状
体、6……樹脂バブル、11……第1のエアーリ
ング、12……内側環状スリツト、13……外側
環状スリツト、21……第2のエアーリング、F
……フロストライン。
ーシヨンフイルム成形法の一実施例が適用される
装置の要部を示す正面図である。 1……環状押出ダイ、2……ポリエチレン溶融
樹脂、3……環状スリツト、4……溶融樹脂管状
体、6……樹脂バブル、11……第1のエアーリ
ング、12……内側環状スリツト、13……外側
環状スリツト、21……第2のエアーリング、F
……フロストライン。
Claims (1)
- 1 溶融状態にあるポリエチレン樹脂を環状押出
ダイから管状に押出し、内圧で膨張させて冷却固
化後に連続的に巻取るポリエチレン樹脂のインフ
レーシヨンフイルム成形法において、冷却空気吐
出用の二重の環状スリツトを有する第1のエアー
リングを環状押出ダイ近傍に配置し、前記二重の
環状スリツトのうち外側の環状スリツトから冷却
空気を樹脂押出方向に対して溶融樹脂管状体の径
方向外側に向つて吐出させると共に、前記外側環
状スリツトからの風量を前記二重環状スリツトの
内側スリツトからの風量より大きくして第1の冷
却を行い、ついで、フロストライン近傍に第2の
エアーリングを配置し、この第2のエアーリング
より冷却空気を樹脂押出方向に対して溶融樹脂管
状体の径方向内側に向つて吐出させて第2の冷却
を行うことを特徴とするポリエチレン樹脂のイン
フレーシヨンフイルム成形法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57002522A JPS58119823A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | ポリエチレン樹脂のインフレーションフィルム成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57002522A JPS58119823A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | ポリエチレン樹脂のインフレーションフィルム成形法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58119823A JPS58119823A (ja) | 1983-07-16 |
JPH0247336B2 true JPH0247336B2 (ja) | 1990-10-19 |
Family
ID=11531703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57002522A Granted JPS58119823A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | ポリエチレン樹脂のインフレーションフィルム成形法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58119823A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4626397A (en) * | 1984-10-29 | 1986-12-02 | Union Camp Corporation | Method for controlled orientation of extruded resins |
CA2076873A1 (en) * | 1990-02-28 | 1991-08-29 | Clyde C. Grady | Method and apparatus for producing polymeric films |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5210260A (en) * | 1975-07-11 | 1977-01-26 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | Preparation of benzofuran derivatives |
JPS5377258A (en) * | 1976-12-06 | 1978-07-08 | Cole Robert J | Air ring for making inflation film |
JPS53146764A (en) * | 1977-05-27 | 1978-12-20 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Film forming by inflation |
JPS5429329U (ja) * | 1977-07-30 | 1979-02-26 |
-
1982
- 1982-01-11 JP JP57002522A patent/JPS58119823A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5210260A (en) * | 1975-07-11 | 1977-01-26 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | Preparation of benzofuran derivatives |
JPS5377258A (en) * | 1976-12-06 | 1978-07-08 | Cole Robert J | Air ring for making inflation film |
JPS53146764A (en) * | 1977-05-27 | 1978-12-20 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Film forming by inflation |
JPS5429329U (ja) * | 1977-07-30 | 1979-02-26 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58119823A (ja) | 1983-07-16 |
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