JPH0247184A - 帯電防止性被膜を有する陰極線管 - Google Patents

帯電防止性被膜を有する陰極線管

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JPH0247184A
JPH0247184A JP19789288A JP19789288A JPH0247184A JP H0247184 A JPH0247184 A JP H0247184A JP 19789288 A JP19789288 A JP 19789288A JP 19789288 A JP19789288 A JP 19789288A JP H0247184 A JPH0247184 A JP H0247184A
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alkoxide
cathode ray
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ray tube
silicon
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JP19789288A
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Minoru Hasegawa
稔 長谷川
Akihiko Yamanaka
昭彦 山中
Hiroshi Kumai
浩 熊井
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KORUKOOTO ENG KK
Original Assignee
KORUKOOTO ENG KK
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/867Means associated with the outside of the vessel for shielding, e.g. magnetic shields
    • H01J29/868Screens covering the input or output face of the vessel, e.g. transparent anti-static coatings, X-ray absorbing layers

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、帯電防止性に優れた被膜を有する陰極線管に
関する。更に詳しくは、陰極線管フェース部の表面にア
ルキルシリケート加水分解物と特定の金属成分のアルコ
キシドの加水分解物からなる混合系のアルコール性ゾル
を塗布することにより形成した帯電防止性に優れた被膜
を有する陰極線管に関するものである。
(従来の技術) 近年、オフィスオトメーション(OA)化の進展に伴な
い、人が陰極線管(CRT)に接して作業する機”会が
増加している。これに伴って、より性能の優れた陰極線
管が要求され5例えば、帯電防止能を改善することによ
り電撃シボツクやホコリの付着などを防止したもの、ノ
ングレア処理を施して画像を読み取り易くしたものなど
が要求されている。
一般に、1育者の帯電防止能を改善するには、陰極線管
のフェース部表面に帯電防止能に優れた被膜を形成する
ことが、後者のソングレアの改善するには陰極線管のフ
ェース部表面に微細な凹凸を形成して外部光を拡散反射
(乱反射)させることが行なわれている。
従来より陰極線管の高性能化に対応するために種々の提
案がなされている。例えばシリカコート法(a 5il
icate coating)に関してみると、以下の
ようなものが提案されている: (i)実公昭50−26277号には、実公昭44−1
1150号に示される珪酸のアルカリ塩水溶液を用いる
欠点、即ち水溶液であるためスプレー塗布後に流動状態
となり易く、緻密な凹凸状の粗面が形成されにくいこと
を改善するために、四塩化珪素とアルコール類またはエ
ステル類の混和溶液(非水系)をブラウン管表面に吹付
け、熱処理することによりその表面に微細な凹凸状の被
膜を形成したノングレア処理されたブラウン管が提案さ
れている。
(ii)特開昭60−218747号には、前記実公昭
50−26277号の欠点、即ち塗布液が塩酸酸性液(
四塩化珪素とアルコール類の反応で塩酸が生成する。)
となり、これがスプレーノズルの損傷、さらにはブラウ
ン管に致命的なエミッションスランプを生起するという
欠点を改善するために、珪素の水酸化物、アルコール類
及び酢酸アルキルの混合溶液(非水系)をブラウン管の
フェース面上に吹付けて、帯電防止性に良好な凹凸被膜
を形成したブラウン管が提案されている。
(iii)特開昭61−16452号(関連特許:米国
特許第4.563,612号、米国特許第3,940,
511号)には、シリケート物質(a 5ilicat
e material)と金属化合物(a n+ata
llic compound) 、具体的にはリチウム
安定化シリカゾルと帯電防止性を付与するための塩化錫
などの水溶性金属化合物とからなる塗布液(水系)をブ
ラウン管のフェース面に吹付け、粗面状の被膜を形成し
た帯電防止性、防眩性(ノングレア性)に良好な陰極線
管が提案されている。なお、関連特許の米国特許第3,
940,511号は、リチウム、ナトリウム、カリウム
で安定化されたシリカゾル系のノングレア被膜をもつ陰
極線管において、リチウムなどのアルカリに起因して被
膜中にぼやけ(haze or bloom)が発生す
るのを防止するために、被膜形成後に熱水処理する技術
に関するものである。
前記したように、シリカコート法により帯電防止特性と
ソングレア特性を改善することを目的とした陰極線管が
種々、提案されているが、十分に満足のいくものが得ら
れていないのが現状である。
例えば、前記(in)の特開昭61−16452号は導
電性化合物として塩化錫などの金属化合物を用いている
が、シリカゾルがリチウムなどのアルカリ安定化シリカ
ゾルであること、金属化合物が塩化物などの水溶性のも
のであること、塗布液が水系であることなど、微細な凹
凸粗面をもつ塗膜の形成の面、帯電防止特性及びノング
レア特性はもとより腐食やエミッションスランプなど塗
膜性能の面で十分に満足のいくものではない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、前記したシリカコート法の欠点を解決す
べく、アルキルシリケート加水分解物のアルコール媒体
中のコロイド分散物(以下、アルコール性シリカゾルと
いう。)と、導電性金属化合物とを組合わせて、両者の
特性を十分に発現させる方法について鋭意検討を加えた
即ち、エチルシリケート(SL(OEt)4)などのア
ルキルシリケート加水分解物のアルコール性シリカゾル
は各種の基材面にシロキサン結合(−3L−0−5i−
)をもつガラス質の帯電防止性被膜を形成するので、こ
れに導電性金属化合物を組合わせて更に帯電防止能を向
上させる方法について検討した。
その結果、−能代5L(OR)4で示されるアルキルシ
リケート(Rは任意のアルコール残基を示す。)をアル
コール媒体中で部分加水分解して得られるアルコール性
シリカゾルと、導電性の酸化物を与えることが周知であ
る錫(Sn)、アンチモン(sb) 。
インジウム(In)から選ばれる少くとも1種の金属成
分のアルコキシドを特定の加水分解条件により加水分解
して得られるこれらの金属成分のアルコール性ゾルとの
混合系アルコール性ゾルをコーティング剤として用いた
場合、従来より格段に優れた帯電防止性を有する被膜が
得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は、 陰極線管フェース部の表面に、錫、アンチモン、インジ
ウムから選ばれる少くとも1種の金属成分のアルコキシ
ド、及びケイ素のアルコキシドをアルコール溶媒中で加
水分解して調製した前記金属成分のアルコキシドとケイ
素のアルコキシドとの混合系アルコール性ゾルを用いて
被膜を形成したことを特徴とする帯電防止性被膜を有す
る陰極線管に関するものである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明は、前記したように特定の条件で加水分解するこ
とにより調製した前記金属成分のアルコキシドのアルコ
ール性ゾルと、アルキルシリケートの加水分解により調
製したアルコール性シリカゾルとから成る混合系のアル
コール性ゾル、即ちコロイド粒子がアルコール媒体中に
均一に分散して流動性を示すゾル体を用いて、陰極線管
フェース部の表面に帯電防止性の被膜を形成させている
点に特徴を有する。
そこで、まず、本発明において帯電防止性に優れた被膜
を形成するために使用される、前記した混合系のアルコ
ール性ゾルの調製法について説明する。
本発明の混合系のアルコール性ゾルの調製法は、アルキ
ルシリケートの部分加水分解反応により生成されるアル
コール性シリカゾルが、帯電防止能に優れた被膜を形成
することができるという知見をベースにしている。
前記アルキルシリケートからアルコール性シリカゾルを
調製するには、酸またはアルカリ触媒の存在下に、所望
の加水分解率に要求される量の水をアルキルシリケート
とアルコール溶媒との混合溶液に添加して加水分解すれ
ばよく、これによりアルキルシリケートがオリゴマー状
に縮合してゾル体が得られる。このようにして調製した
アルコール性シリカゾルを各種基材上に塗布、乾燥する
と、基材上にポリシロキサン結合(−3i−0−3i 
−)を骨格としシラノール基(−5L−OH)等を有す
る帯電防止能に優れた無機質の被膜が形成される。
しかしながら、本発明の前記した混合系のアルコール性
ゾルを調製する場合、アルキルシリケートと錫、アンチ
モン、インジウムから選ばれる少くとも1種の金属成分
のアルコキシドとは、水に対する反応性が大きく相違し
、単純に前記したアルキルシリケートの加水分解反応を
そのまま採用することができない。即ち、アルキルシリ
ケートの場合は、加水分解用の水を添加しかつ触媒の存
在下に加水分解反応を行なうが、前記金属成分のアルコ
キシドの場合は無触媒下で、水と急激に反応し、反応系
は白濁化、ゲル化してしまい好適な帯電防止用のコーテ
イング液を得ることができない。
以上の点から、本発明においてはアルコール媒体中の前
記金属成分のアルコキシド、及びアルキルシリケートを
加水分解、共加水分解させてこれら混合系のアルコール
性ゾルを調製するに際し、該加水分解反応を次の態様で
行なわしめるものである。なお、加水分解反応において
、金属成分のアルコキシドやアルキルシリケートが単独
に部分縮合して高分子量化したコロイド粒子と、これら
が共加水分解して成長したコロイド粒子が生成されると
認められるので、本発明においては「共加水分解」とい
う用語も使用する。
即ち、未発明礫において、前記金属成分のアルコキシド
の加水分解反応については、加水分解率に所望される量
の水の供給を、反応系に一度に供給するのでなく、少量
ずつ供給して行なうことを特徴とする。水を少量ずつ供
給する態様としては。
例えば同伴ガスを用いて水を気体状態で随伴させればよ
い。
本発明の前記した加水分解反応、共加水分解反応により
混合系アルコール性ゾルを調製するには。
例えば、 (1)混合系アルコール性ゾルを。
(i)前記金属成分のアルコキシドとアルコール溶媒と
の混合溶液中に、前記金属成分のアルコキシドの加水分
解に必要な量の水を、炭酸ガス(CO2)や窒素ガス(
N2)などの同伴ガスとともに気体状態で吹き込み供給
するか、あるいは多量のアルコール溶媒で希釈して供給
し、前記金属成分のアルコキシドを加水分解し、 (ii)次いで、ケイ素のアルコキシドと水を添加し、
触媒の存在下に前記ケイ素のアルコキシドを加水分解す
る、 ことによって調製する方法、 (2)  混合系アルコール性ゾルを、(i)前記金属
成分のアルコキシド、ケイ素のアルコキシド、及びアル
コール溶媒との混合溶液中に、前記金属成分のアルコキ
シドの加水分解に必要な量の水を、同伴ガスとともに気
体状態で吹き込み供給するか、あるいは多量のアルコー
ル溶媒で希釈して少量ずつ供給し、前記金属成分のアル
コキシドを加水分解し。
(ii)次いで、ケイ素の加水分解に必要な水を添加し
、触媒の存在下にケイ素のアルコキシドを加水分解する
、 ことによって調製する方法、 (3)混合系アルコール性ゾルを、 (i)ケイ素のアルコキシドとアルコール溶媒との混合
溶液中に、前記ケイ素のアルコキシドの加水分解に必要
とされ、かつ次工程で添加される前記金属成分のアルコ
キシドを白濁化させない残存水量となる量の水と触媒を
添加して、ケイ素のアルコキシドを加水分解し、 (jf )次いで、前記金属成分のアルコキシドを添加
し、該残存水量で前記金属成分のアルコキシドを加水分
解する。
ことによって調製する方法、 などを採用すればよい。
本発明において、前記(3)の混合系アルコール性ゾル
のr!4製法において、(ii)工程の金属成分のアル
コキシドの加水分解において、さらに必要量の水を同伴
ガスとともに気体状態で吹き込み供給するか、あるいは
多量のアルコール溶媒で希釈して供給する方法も採用さ
れる。
以上のような調製法により、白濁やゲル化が生じない帯
電防止用のコーテイング液として好適な混合系のアルコ
ール性ゾル体が得られる。
本発明の前記した混合系のアルコール性ゾルの調製法に
おいてアルキルシリケートに対する加水分解反応は、常
法に従い、酸性触媒を用いて、メタノール、エタノール
、プロパツール、ブタノール等の低級アルコール、ある
いは必要とすれば酢酸ブチル、メチルエチルケトン(M
EK)等の極性溶媒との混合物の存在下に、適量の水を
用いて行なえばよい。
アルキルシリケートの加水分解反応に使用される酸性触
媒として、従来、この種の反応に塩酸が汎用されている
が、塩酸は腐食性が高く、かつ前記したように陰極線管
に致命的なエミッションスランプを招いてしまう恐れが
高いことから、ハロゲン原子を含まないものが好ましい
。例えば、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸
などの有機カルボン酸やスルホン酸を挙げることができ
る。これら酸性触媒のうち、前記金属成分のアルコキシ
ドから得アルコール性ゾルの被膜中の前記金属成分を酸
化して、導電性の酸化物を低温で速やかに生成する酸化
能力の強い硫酸や硝酸が好ましく、特に硝酸が好ましい
ものである。なお、前記した酸化能力を塗布液に付与す
るために、酸性触媒とは別に、アルコール可溶性の過酸
化水素などの酸化剤を添加しても良い。
本発明において、前記金属成分のアルコキシドからのア
ルコール性ゾルのアルコール性シリカゾルに対する割合
は、金属アルコキシドの使用量が増加すると帯電防止効
果は高くなるが、一方基材への密着性が低下し、また被
膜形成能も低下し白濁化等を生じて均一な被膜ができな
くなることなどを勘案して決められる6−船釣な金属ア
ルコキシドの使用割合は、アルキルシリケート加水分解
物から得られるシリカ分100重量部に対し、金属アル
コキシドから得られる金属酸化物が約10〜100重量
部、好ましくは15〜50重量部である。
本発明において使用される、(Sn、 Sb、 In)
及びケイ素のアルコキシド、溶媒としてのアルコールは
、相互に可溶性のものであればいずれでもよく。
特に制限をうけるものではない。例えば、アルコキシド
成分として5n(OBn)、、 5n(OBu)、、 
5i(OEt)4゜アルコール溶媒としてn−BuOH
,MeOHの組合わせなど、適宜に組合わせればよい。
本発明の前記した混合系アルコキシドの加水分解反応に
おいて、同伴ガスとともに加水分解の反応系に供給する
水の量は、反応系で白濁やゲル化物が生成しないように
コントロールされるべきである。反応系の金属アルコキ
シドの濃度にも依存するが、同伴ガスの流速を目安にす
ると、100〜300d/分の割合で同伴ガスを水中に
バブリングし、水分を同伴させ、これを加水分解の反応
系に導びけばよい。その際、水中に、加水分解用の触媒
を共存させてよいことはいうまでもない。
以上のようにして、前記金属成分のアルコキシドが先行
的に水と十分に加水分解を起こして安定なものとなるた
め、その後に水を添加しても白濁やゲル化が生じなくな
る。この時点で、例えば前記したようにアルキルシリケ
ートと水を添加し、前記金属成分のアルコキシドのアル
コール性ゾルの存在下にアルキルシリケートを、加水分
解反応、共加水分解反応を行なわしめる。
本発明の前記した加水分解反応の態様で311製される
。前記金属成分のアルコキシド及びアルキルシリケート
、との混合系アルコール性ゾルは、アルコール媒体中に
均一に分散したコロイド粒子からなるものである。
該コロイド粒子は、前記金属成分(Mと略記する。)の
アルコキシド、及びアルキルシリケートが加水分解反応
、共加水分解反応により部分縮合してオリゴマー状に重
合化、高分子量化したものであり、これは−M−0−M
 −−3i−0−3i −−3i−0−M−などを基本
骨格とし、−0R(R:アルコール残基)や−OR基を
含有するものである。
本発明の前記した加水分解反応の態様で調製される金属
成分及びケイ素のアルコキシドの混合系アルコール性ゾ
ルにおいて、分散粒子はそれぞれの成分が単独あるいは
相互に縮合して高分子量化。
アリゴマ−化したものであるため、優れた被膜形成能を
、有する。
そして1本発明の混合系アルコール性ゾルを陰極線管の
フェース部表面に、例えば特願昭62−296067号
のような噴霧塗装装置を用いてコーティングし、乾燥あ
るいは低温焼成、具体的には100〜150℃前後の低
温領域で焼成すると、前記コロイド粒子は相互に結合し
あいより高分子量でかつ安定な被膜に成長する。この段
階で、実施例で詳述するようにコーティング被膜の表面
抵抗値は1×10g〜1×10sΩとう極めて高い帯電
防止能を発現する。なお、コーティング時に微細な凹凸
をもつように塗布すれば帯電防止性とノングレア特性に
優れた陰極線管が得られることはいうまでもなし)。
前記したように、本発明の混合系アルコール性ゾルから
低温焼成により優れた帯電防止性被膜が得られるが、こ
れは極めて重要な意味を有するものである。即ち、本発
明の混合系アルコール性ゾルを用いて陰極線管のフェー
ス面を処理する場合。
陰極線管内に種々の電気部品、部材などが組込まれた後
でも被覆処理したり、あるいは再被覆処理し、100〜
150℃前後で焼成しても、内部の部品や部材を熱劣化
させないからである。
本発明の前記した混合系アルコール性ゾルからの被膜は
、前記したように従来のものと比較して格段に優れた帯
電防止能を示す。本発明者らにおいて、この優れた帯電
防止能の発現機構を十分には解明していないが1次のよ
うに推察している。
即ち、 アルキルシリケート(Si(OR)4)のアル
コール媒体中での加水分解反応により、加水分解率にも
依存するがオリゴマー状、ポリマー状に重合化してシロ
キサン結合(SL−0−3i)  の骨格を有し、 O
R基のほかに一部シラノール基(Si−OH)をもつコ
ロイド粒子が分散したアルコール性シリカゾルが得られ
る。一方、前記金属成分のアルコキシドCM(OR)x
)を共存させて加水分解すると、(M−0−M)の骨格
を有するコロイド粒子のほか。
両者が共加水分解してメタロシロキサン結合(Si−O
−M)の骨格を有するコロイド粒子も形成される。この
ような反応物をも含有する混合系のアルコール性ゾルを
陰極線管のフェース部のガラス表面にスプレー塗布し、
加熱乾燥するとゲル化しガラス表面に(Si−0−M)
結合を有する被膜が形成される。これを模式図的に示す
と第1図のようになる。
第1図に示されるように、陰極線管フェース部のガラス
表面は、一般のガラスと同様、(Sin、)4−の鎖を
基本骨格とする無規則網目構造(シロキサン結合網)を
有し、さらにその最外部に(SL −011)基を有し
ている。
これに、本発明の混合系アルコール性ゾルを塗布、低温
焼成すると第1図に示される配向関係において被膜が形
成されると認められる。即ち、金属成分はメタロシロキ
サン結合を介して被膜の最外層に配向しつつガラス表面
に強固に結合され、導電性を形成する。勿論(M−0−
M)結合を有するアルコール性ゾルもこのような配向関
係で最外層に集中して被膜を形成するものと認められる
そして、低温焼成や酸化などにより、最外層の一部は導
電性酸化物に変化するが、いずれにしても被膜に強固に
保持されると認められる。
そして、このような配向性をもった被膜は、その最外層
に配向している金属層や最外層に集中している金属酸化
物により優れた帯電防止能を発現するものと認められる
〔実施例〕
以下1本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではなく、当業者
によるあらゆる変形、変更を包含するものである。
参考例(混合系アルコール性ゾルの調製例)撹拌機、温
度計、遠位冷却器、ガス吹き込み管、ガス流量計を取付
けたIQフラスコにメタノール433.8 gと酸化物
基準で9%のアンチモンを含有するn−ブ1ヘキシスズ
ーn−ブタノール溶液(Sn02分30%)を76.2
g、及びエチルシリケート部分縮合物(コルコート@製
、エチルシリケート40) 39gを加え、撹拌して均
一化した。
この混合液の液温を30℃とし、窒素ボンベより窒素ガ
スを60℃に加温した蒸留水中に導き湿分を含ませ、逆
流防止用トラップを介して、前記フラスコ中のn−ブト
キシスズ−メタノールとエチル下 シリケート40との溶液中に、撹拌Yに導入した。
窒素ガスの流速は約200 mQ / minであり、
5時間バブリングを継続した。この結果、約7gの水が
反応系内に導入された。
この前処理の後、硝酸溶液(′I!A硝酸3硝酸3趨、
水481gを加え、5時間反応させた。次いでイソプロ
ピルアルコールで2倍希釈し、静電防止用コーテイング
液を調製した。
実施例1 参考例で調製したコーテイング液、及び特願昭62−2
96067号に示される連続式噴霧塗装装置を用いて、
12inchテレビブラウン管のフェース面に微細な凹
凸を形成するように噴霧塗装(ノングレア処理)した、
なお、ブラウン管の予熱温度を75℃。
塗装後の焼成条件は150Bc、  30分とした。
フェース面上の5ケ所(四スミ、中央部)の表面抵抗値
は1〜2X10’Ω という極めて優れた値を示した。
また、形成された被膜は、平均グロス値50%でノング
レアパターンが従来品と比鮫して均一な微細構造を有し
、ギラツキが少なくM像度に優れるものであった。
〔発明の効果〕
ブラウン管フェース面を帯電防止処理するために、未加
水分解の錫やインジウムなどの金属アルコキシド溶液を
用いる場合、フェース面に塗布後、500℃前後の高温
で焼成しないと帯電防止性に優れた酸化錫などからなる
被膜を得ることができない。
これに対し、本発明は、錫、アンチモン、インジウムか
ら選ばれる少なくとも1種の金属成分のアルコキシドと
アルキルシリケートとの混合系のアルコキシドを特定の
条件下で加水分解し1部分縮合させて得た混合系のアル
コール性ゾルを用いるものであり、100〜200℃と
いう低温焼成により強度及び帯電防止性に優れた被膜を
形成させろことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、陰極線管フェース部のガラス表面の帯電防止
発現機構を説明する図である。 特許出願人 コルコートエンジニアリング株式会社代理
人  弁理士  水 野 喜 夫 手続ネ…正書(方式) 昭和63年12月72日 7゜ 特 許 庁 長 官 殿 8゜ 1、事件の表示 昭和63年特許願第197892号 2、発明の名称 帯電防止性被膜を有する陰極線管 3、補正をする者 事件との関係   特許出願人 住  所  東京都大田区大森西3丁目28番6@名 
 称  コルコートエンジニアリング株式会社代表者 
 野 口 雪 雄 4、代 埋入 〒135  電話645−4423 6、補正の対象 ものにします。 以 上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、陰極線管フェース部の表面に、錫、アンチモン、イ
    ンジウムから選ばれる少くとも1種の金属成分のアルコ
    キシド、及びケイ素のアルコキシドをアルコール溶媒中
    で加水分解して調製した前記金属成分のアルコキシドと
    ケイ素のアルコキシドとの混合系アルコール性ゾルを用
    いて被膜を形成したことを特徴とする帯電防止性被膜を
    有する陰極線管。 2、混合系アルコール性ゾルが、 (i)前記金属成分のアルコキシドとアルコール溶媒と
    の混合溶液中に、前記金属成分のアルコキシドの加水分
    解に必要な量の水を少量ずつ供給し、前記金属成分のア
    ルコキシドを加水分解し、 (ii)次いで、ケイ素のアルコキシドと水を添加し、
    触媒の存在下に前記ケイ素のアルコキシドを加水分解す
    る、 ことによって調製したものである請求項1に記載の帯電
    防止性被膜を有する陰極線管。 3、混合系アルコール性ゾルが、 (i)前記金属成分のアルコキシド、ケイ素のアルコキ
    シド、及びアルコール溶媒との混合溶液中に、前記金属
    成分のアルコキシドの加水分解に必要な量の水を少量ず
    つ供給し、前記金属成分のアルコキシドを加水分解し、 (ii)次いで、ケイ素の加水分解に必要な水を添加し
    、触媒の存在下にケイ素のアルコキシドを加水分解する
    、 ことによって調製したものである請求項1に記載の帯電
    防止性被膜を有する陰極線管。 4、金属成分のアルコキシドの加水分解に必要な水を、
    同伴ガスとともに気体状態で供給するものである請求項
    2または3に記載の帯電防止性被膜を有する陰極線管。 5、混合系アルコール性ゾルが、 (i)ケイ素のアルコキシドとアルコール溶媒との混合
    溶液中に、前記ケイ素のアルコキシドの加水分解に必要
    とされ、かつ次工程で添加される前記金属成分のアルコ
    キシドを白濁させない残存水量となる量の水と触媒を添
    加して、ケイ素のアルコキシドを加水分解し、 (ii)次いで、前記金属成分のアルコキシドを添加し
    、該残存水量で前記金属成分のアルコキシドを加水分解
    する、 ことによって調製したものである請求項1に記載の帯電
    防止性被膜を有する陰極線管。 6、混合系アルコール性ゾルの調製において、請求項5
    に記載の(ii)工程の金属成分のアルコキシドの加水
    分解において、さらに必要量の水を同伴ガスとともに気
    体状態で吹き込み供給するか、あるいは多量のアルコー
    ル溶媒で希釈して供給するものである請求項5に記載の
    帯電防止性被膜を有する陰極線管。 7、ケイ素のアルコキシドの加水分解反応に添加される
    触媒が、酸化力を有し、かつハロゲン原子を含有しない
    酸触媒である請求項2、3、4、5または6のいずれか
    1つに記載の帯電防止性被膜を有する陰極線管。 8、酸触媒が硝酸である請求項5に記載の帯電防止性被
    膜を有する陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100379203C (zh) * 1998-08-07 2008-04-02 富士通株式会社 固定长度数据处理设备

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