JPH0246200Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は鉄塔の架空地線位置に架設する光フア
イバ入り電線を塔体の中途において接続する如く
した光フアイバ入り電線の鉄塔用接続箱受台に関
するものである。

＜従来の技術＞ 近時、光フアイバの発展も著しく、送電線路に
あつても光フアイバ入り電線を架設し情報伝達を
行なうことが試みられている。この場合、光フア
イバ入り電線を架空地線位置へ配す光フアイバ複
合地線として使用するが、ここで問題となる点は
精度を必要とする線と線の接続作業である。即
ち、地線使用の如き塔体の頂部に架設の線を、塔
体頂部において作業員が登つて作業することは事
実上難しく、このため接続箇所となる光フアイバ
入り電線を塔体頂部より一旦引下し、塔体の下方
位置で接続する如くなる。しかし、この線の接続
は接続箱内にて行なうため、該接続箱の受台を取
付けねばならない。但し、鉄塔主材の強度等の関
係上、アングル材にやたらに取付孔を開けるわけ
にもいかず、接続箱の受台の早期開発が待たれて
いる。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 本考案は上記実情に鑑み、塔体中途において塔
体主材に取付加工を施すことなく簡単に取付く簡
易タイプの光フアイバ入り電線の鉄塔用接続箱受
台を提供することを目的とする。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案はアングル材よりなる塔体主材の鉤折れ
の両面に夫々当接する一対の支持板と該支持板の
基端に先端をアングル材の端縁に係止するフツク
付取付ボルトを配し挾持型取付金具と、塔体内へ
臨む該取付金具の支持板の先端に横挿通の支承軸
に配す受台本体と、該受台本体の先端両側部に取
付ける吊り腕と、該吊り腕の上端を係止する挾持
型取付金具を備えた構成とし、塔体主材に取付孔
を穿つことなく固定の受台の塔体内へ張出して臨
む受台本体に光フアイバ入り電線接続用となる接
続箱を水平載置する如くしたものである。

＜実施例＞ 以下、本考案を実施例の図面に基づいて説明す
れば、次の通りである。

第１図，第２図，第３図は受台本体を塔体内の
対角位置へ張出す実施例で、１，１はアングル材
よりなる塔体主材２のアングル面２ａ，２ａに面
接触をもつて当接する一対の支持板で、該支持板
１，１のアングル材折曲部２ｂ位置で粗合せ突出
する基部１ａ，１ａに、先端をアングル材端縁２
ｃ，２ｃに係止するフツク部４ａ，４ａをもつ取
付ボルト４，４を装着して挾持型取付金具５と
し、該取付金具５の平行折曲となる支持板１，１
の先端部１ｂ，１ｂと、矩形状台枠６ａよりなる
受台本体６の基端の支片６ｂ，６ｂとを合わせ支
承軸７を横貫通して支承すると共に、該受台本体
６の先端両側部に下端を連結した長さ調節ネジ８
を中間に介在してなる吊り腕９の上端を、前記塔
体主材２の上方位置に固定する前記取付金具５と
同構成の挾持型取付金具１０の支持板１１，１１
の先端部１１ｂ，１１ｂに支承軸１２をもつて取
付け、全体として接続箱受台１３となる。この場
合、支持板１１，１１の固定は、前記支持板１，
１と同様なフツク部１４ａ，１４ａ付き取付ボル
ト１４，１４をもつて行なう。

いまこの鉄塔用接続箱受台１３の使用に際し、
先ず適宜結構してなる塔体主材２の所定の上下位
置に挾持型取付金具５，１０を、両アングル面２
ａ，２ａに支持板１，１，１１，１１を夫々当接
すると共に、夫々に直交装着の取付ボルト４，
４，１４，１４のフツク部４ａ，４ａ，１４ａ，
１４ａをアングル材端縁２ｃ，２ｃ，２ｃ，２ｃ
に係合しナツトの螺挿をもつて固定する。この
後、下方の取付金具５の塔体内対角位置へ突出し
た平行となる支持板１，１の先端部１ｂ，１ｂ
に、受台本体６の支片６ｂ，６ｂを合わせ支承軸
７を貫通して取付ける。この場合、支承軸７のナ
ツト７ａの締付けは受台本体６が水平を採つた後
に行なう。この状態にて、更に受台本体６の先端
両側部６ｃ，６ｃの係止ボルト１５，１５に、前
記上部位置の取付金具１０に連結した斜め張出し
の一対の吊り腕９，９の下端を係止し、受台本体
６を水平固定とする。

然る後、この受台本体６の上面に接続箱Ａをボ
ルト等の適宜の取付具（図示せず）をもつて取付
け、該接続箱Ａに塔体頂部より引下した光フアイ
バ入り電線Ｂを導くものである。尚、１６は電線
把持部材である。

第７図，第８図，第９図は受台を塔体枠に平行
して取付ける他の実施例を示すもので、この場合
は受台本体６の基部に突設の支片６ｂ，６ｂを平
行を保ち乍ら適宜角度（例えば45゜）に折曲げ、
該支片６ｂ，６ｂの末端に前記同様に塔体主材２
に固定した取付金具５の支持板１，１を、支承軸
７をもつて取付ける。また、受台本体６の先端を
支持する吊り腕９，９の上端は上部の取付金具５
へ取付ける。この場合、吊り腕９，９の延長線は
塔体主材２に対し片側寄り位置に臨むため、支持
板１１は１本の長尺支持板１１′を用いる。この
ため取付部材１４′は、フツク付取付ボルト１４
とアングル材端縁の押付鉤１４ａと押えボルト１
４ｂとよりなるものを用いる。

又、第１１図，第１２図，第１３図は受台本体
を傾斜自在とする他の実施例で、これは例えばえ
ぼし形鉄塔（図示せず）の如き変形塔体使用で、
取付け位置が傾く場合に用いる。即ち、受台本体
６の基部に突設の支片６ｂ，６ｂ部は、台枠６ａ
に固定の受盤部１７と該受盤部１７に１点枢着と
なる枢軸１８で回動自在に取付いた可動盤部１９
側に配する。この場合、可動盤部１９と受盤部１
７の夫々の両側に対称的配置となつた円弧状調整
長孔２０と軸孔２１に締付ボルト２２を挿通し、
受盤部１７の傾きを選定し受台本体６をあくまで
水平支持とする。勿論、このときの下部塔体主材
２への取付金具５は前記同様で、又上部の取付金
具５は片支持となるため長尺支持板１１′を用い
る。この長尺支持板１１′の固定は、取付ボルト
１４と押付駒１４ａ，押えボルト１４ｂよりなる
取付部材１４′を組合わせて行なう。

＜考案の効果＞ 上述のように本考案の光フアイバ入り電線の鉄
塔用接続箱受台は、塔体主材にあご係合をもつて
取付く挾持型取付金具と、該取付金具に横挿通の
支承軸をもつて取付く受台本体及び該受台本体に
連結する吊り腕の組合わせ構成としたことによ
り、受台本体を塔体内にあつて、塔体主材がどの
ような傾きをもつていても水平に支持し得、該受
台本体に載置の接続箱が水平となる。しかも、こ
の塔体主材となるアングル材への孔開けや特殊取
付加工を施すことがないため、現場施工が容易と
なる。更に、この受台本体は支片の選定により塔
体内にあつて設置向きの調節が自在となるため、
接続箱への各種電線進入角度，方向に対処し得る
等の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
側面図、第２図は平面図、第３図は取付金具部の
平面図、第４図は同要部を示す斜面図、第５図は
取付位置の説明図、第６図は使用状態の側面図、
第７図，第８図，第９図は受台本体を横向き使用
とする他の実施例の側面図，平面図，取付金具の
側面図、第１０図は同取付位置の説明図、第１１
図，第１２図，第１３図は受台本体を回動自在と
した他の実施例を示す側面図，平面図，取付基盤
の説明図である。 １……支持板、２……塔体主材、２ａ……アン
グル面、４……取付ボルト、５……挾持型取付金
具、６……受台本体、６ｂ……支片、７……支承
軸、９……吊り腕、１０……挾持型取付金具、１
１……支持板、１４……取付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 塔体主材の鉤折れとなる各アングル面に夫々当
   接する一対の支持板と、該支持板の基部に挿通の
   先端をアングル端縁に係止する一対のフツク付取
   付ボルトとで挾持型取付金具を形成し、この取付
   金具の支持板の平行先端部に受台本体の基部を支
   承軸で枢着すると共に、該受台本体の先端両側部
   と、塔体主材の上方に取付けた前記同様な支持板
   とフツク付取付ボルトの構成となる挾持型取付金
   具に支持した一対の吊り腕の下端を連結してなる
   光フアイバ入り電線の鉄塔用接続箱受台。