JPH0245051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用雨よけ装置に関し、その目的
とするところは降雨時にドアを開いても乗員及び
車室内が濡れないようにすることにある。

従来自動車に於いては降雨時の乗降の際、ドア
を開いて傘を閉開しなければならないためドアと
車体との間から乗員及び車室内に雨が降り注ぎ、
乗員及び車室内を濡らすという欠点があつた。

本考案は上記に鑑み創案されたもので、車体の
乗降口の上縁部内に配設され車両前後方向に延び
る空間を有すると共に上記乗降口に設けられるド
アの窓枠の上辺部に対向した開口を有する傘収納
部と、同傘収納部内に設けられ両端部を回転自在
に支持された巻き取り軸と、上記巻き取り軸に巻
き付けられて上記傘収納部に収納されると共に上
記開口から引き出し可能に設けられた傘本体と、
上記傘収納部に配置され上記傘本体を上記巻き取
り軸に巻き取る方向に付勢するばねと、降雨の有
無を検出する降雨検出手段と、同降雨検出手段が
降雨を検出した場合ドアの開閉に応じて上記傘本
体を開閉させるべく作動する作動装置から成る自
動車用雨よけ装置において、上記作動装置は上記
傘本体の外縁及び同外縁に対向する上記ドアの窓
枠の内壁の一方に設けられた被吸着部材及び他方
に設けられた電磁石を備え、上記電磁石は上記降
雨手段の感知出力に連動して上記被吸着部材を吸
着するように構成されたことを要旨とするもので
ある。

本考案によれば、降雨検出手段が降雨を検出し
た場合、作動装置がドアの開閉に応じて傘本体を
開閉させるので、降雨時の乗降に際して乗員がド
アを開いてもドアに連動して傘本体が開くため、
乗員は傘本体により雨を防ぎながら携帯用の傘の
開閉を行なうことができ、雨に濡れることがない
ものである、また同時にドアを開くと共に傘本体
が開くためドアと車体との間から雨が降り注ぎ車
室内が濡れるということがないという効果もあ
る。

更に降雨検出手段が降雨を検出しない場合には
作動装置が作動せず、傘本体は車体に設けられた
傘収納部に収納されたままとなるので、乗降に何
ら支障をきたさないものである。特に本考案で
は、傘本体を巻き取り軸に巻き取つて収納するも
のとしたため、傘本体を傘収納部にコンパクトに
収納することができると共に傘収納部を乗降口の
上縁部内に設けたため、見栄えが向上でき、多大
なスペースを必要としない利点がある。また、本
考案は傘本体を開閉させる作動装置として電磁石
及び被吸着部材を使用することにより、ドアの開
閉作動を利用して傘本体の開閉を行うものとした
ため、傘本体を駆動させるための特別なモーター
を必要とすることがなく、構造が極めて簡単にな
り、コスト低減が図れる等の効果も奏する。

以下、本考案の実施例を添付図面に基き詳細に
説明する。

第１〜３図は本考案の一実施例を示すものであ
る。車両２の屋根４は乗降口６を形成するサイド
パネル８のルーフレール部１０に装架固定されて
いる。乗降口６の上方に位置する屋根４の車両前
後方向に延びる端縁部には雨どいとなるドリツプ
チヤンネル１１が形成されている。

ルーフレール部１０は車両前後方向に延びた筒
状に形成されており、ドア１２の窓枠１４の上辺
部に対向する部位に傘収納部１６を内装してい
る。傘収納部１６は内部に車両前後方向に延びた
略円柱状の空間を持つて形成されており、該空間
は窓枠１４に対向したルーフレール部１０の面で
車両前後方向に延びて形成されたスリツト１８に
開口している。

巻き取り軸２０は傘収納部１６内で車両前後方
向に延び後端から前端に向かつて絞り込まれた略
円錘状に形成され、両端部を傘収納部１６に回転
自在に支持されている。

傘本体２２はゴムあるいはビニール等の耐水性
及び柔軟性を兼ね備えた部材より成り、ドア１２
の開放時に窓枠１４の上縁部とルーフレール部１
０との間を埋めるべく略扇形状に形成されてい
る。傘本体２２は一辺部２４を巻き取り軸２０に
固定して巻き取り軸２０に巻き付けられている。
また傘本体２２の他辺部２６はスリツト１８を挿
通してウエザストリツプ２７の上方で被吸着部材
２８に固着されている。

加えて、巻き取り軸２０は傘収納部１６の後方
に位置して設けられたぜんまいばね３０により傘
本体２２を巻き取る方向に付勢されており、被吸
着部材２８はルーフレール部１０に当接して傘本
体２２が必要以上に巻き取られないよう形成され
ている。

電磁石３２は被吸着部材２８に対向して窓枠１
４の内壁にウエザストリツプ３３の上方で固着さ
れており、降雨検出手段をなし、雨滴に感応する
図示しない雨滴センサと図示しないドア開放検出
スイツチとが共に出力信号を発生する場合にのみ
作動して被吸着部材２８を電着すべく配設されて
いる。また上記の被吸着部材２８と電磁石３２は
作動装置を形成している。

上記構成によれば、降雨時に乗員がドア１４を
開こうとすると図示しない雨滴センサと図示しな
いドア開放検出スイツチが共に出力信号を発生す
るので電磁石３２が作動して被吸着部材２８を吸
着する。そしてそのままドア１４を開いてゆくと
傘本体２２はぜんまいばね３０の付勢力に抗して
スリツト１８から引き出され、窓枠１４の上縁部
とルーフレール部１０の間を覆うものである。ま
た上記した状態からドア１４を閉じてゆくと傘本
体２２はぜんまいばね３０の付勢力により巻き取
り軸２０に巻き取られて傘収納部１６に収納さ
れ、ドア１４が完全に閉じた時電磁石３２と被吸
着部材２８との吸着は離脱されるものである。

上記実施例によれば、降雨時の乗降に際して乗
員がドア１２を開くと、ドア１４に連動して傘本
体２２が傘収納部１６から引き出されて窓枠１４
の上縁部とルーフレール部１０との間を覆うた
め、乗員は傘本体２２の下で雨を防ぎながら携帯
用の傘の開閉を行なうことができ雨に濡れること
なく車両２への乗降を行なうことができる効果が
あると共にドア１２とルーフレール部１０と間か
ら雨が降り注ぎ車室内が濡れるということがない
という効果がある。

更に降雨がない場合には雨滴センサが出力信号
を発生しないので電磁石３２は作動せず、傘本体
２２は傘収納部１６に収納されたままとなり、乗
降に何ら支障をきたさないという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は第１図の−矢視図、第３図は第２図の
−矢視図である。 １６……傘収納部、２２……傘本体、２８……
被吸着部材、３２……電磁石。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の乗降口の上縁部内に配設され車両前後方
   向に延びる空間を有すると共に上記乗降口に設け
   られるドアの窓枠の上辺部に対向した開口を有す
   る傘収納部と、同傘収納部内に設けられ両端部を
   回転自在に支持された巻き取り軸と、上記巻き取
   り軸に巻き付けられて上記傘収納部に収納される
   と共に上記開口から引き出し可能に設けられた傘
   本体と、上記傘収納部に配置され上記傘本体を上
   記巻き取り軸に巻き取る方向に付勢するばねと、
   降雨の有無を検出する降雨検出手段と、同降雨検
   出手段が降雨を検出した場合ドアの開閉に応じて
   上記傘本体を開閉させるべく作動する作動装置か
   ら成る自動車用雨よけ装置において、上記作動装
   置は上記傘本体の外縁及び同外縁に対向する上記
   ドアの窓枠の内壁の一方に設けられた被吸着部材
   及び他方に設けられた電磁石を備え、上記電磁石
   は上記降雨手段の感知出力に連動して上記被吸着
   部材を吸着するように構成されたことを特徴とす
   る自動車用雨よけ装置。