JPH0244522B2 - Menfuasunaayoshotsukiniokeruruupukeiseisochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、面フアスナー用織機におけるループ
形成装置の改良に関するものである。

従来の技術 従来の面フアスナー用織機におけるループ形成
装置は、例えば特開昭57−14304号公報に示すよ
うに、中央部でＳ字状に彎曲した一対の案内ワイ
ヤＡ，Ａと、これと係合連動する逆Ａ字形の半綜
絖Ｂとの組合せからなるレノヘルドを用いて行わ
れていたもので、逆Ａ字形半綜絖Ｂの目Ｃに通し
たループ形成糸を案内ワイヤＡによりループ形成
バーＤの左、右と交互に引下げてループ形成糸を
ループ形成バーにからめるようにしてループを形
成していた。

発明が解決しようとする問題点 前記のようなループ形成装置は、案内ワイヤと
半綜絖が常に接触して作動するため、織機の高速
化に適せず、また一本のループ形成バーに対し
て、一組の案内ワイヤと、一個の半綜絖が必要と
なるため、部品点数が多く装置自体を複雑にして
いる点が問題となつていた。

そこで本発明は、従来の問題点を解消して、装
置の部品点数の少い、簡単なしかも高速化に適す
る機構のループ形成装置を提供することを目的と
したものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、従来の問題点を解消するため、第１
図に示すように綜絖１５側から織前２を越えて地
経糸間にこれと平行にループ形成用マンドレル１
を配置し、このループ形成用マンドレル１を挿通
して、外周部６にループ形成糸１０の挿通孔８を
設けたレノ操作輪５を、ループ形成用マンドレル
１と斜めに交叉するように揺動軸９に取付け、レ
ノ操作輪５を約半回転揺動を繰返して、ループ形
成糸１０をループ形成用マンドレル１の左右に変
位させてループ形成用マンドレル１にからませ、
ループ１６を形成するようにしたもので、一個の
レノ操作輪によりループが形成でき、機構が簡単
で高速化が可能な面フアスナー用織機におけるル
ープ形成装置としたものである。

作 用 第３図に示すようにループ形成用マンドレル１
を挿通したレノ操作輪５を、時計方向、半時計方
向と約半回転揺動を行うことにより、レノ操作輪
５の挿通孔８に通したループ形成糸１０を、マン
ドレル１の上方をまたいで左側、右側と変位させ
ることによりマンドレル１上にからませてループ
１６を形成するようにしたものである。

実施例 以下本発明の面フアスナー用織機におけるルー
プ形成装置の実施例を図面に基いて説明する。

第１図は本発明のループ形成装置の要部の側面
図であり、第２図はその平面図であつて、いずれ
も地経糸を省略して示したものである。

本発明のループ形成装置は、第１図に示すよう
に地経糸用綜絖１５と筬１４との間に設けられる
もので、ループ形成用マンドレル（以下単にマン
ドレルという）１とレノ操作輪５からなるもの
で、マンドレル１は第２図に示すように地経糸間
に平行に多数設けられ、その先端は織前２を越え
て機台３上に延び、後端はマンドレル１と直交す
る織巾方向に設けた一本の取付杆４に一体に取付
けられている。なお第２図においては中央寄りの
マンドレルは省略して記載してある。

次いで本発明の特徴とするレノ操作輪５につい
て説明すると、レノ操作輪５はループ形成糸１０
をマンドレル１に対して左側および右側と変位さ
せてからませ、マンドレル１上にループ１６を形
成させるもので、第１図に示すようにリム部６と
これを支持する１個のアーム部７からなる輪状の
もので、この支持アーム部７は第２図に示すよう
に揺動軸９に斜めに取付けられている。そしてア
ーム部７の支持部とは反対側のリム６上にはルー
プ形成糸１０を挿通する孔８が一個穿設されてい
る。この様な構造のレノ操作輪５は、その輪状内
の空間部にマンドレル１を第１図に示すように挿
入した状態に配置され、レノ操作輪５を約半回転
揺動を行う揺動軸９に取付けて揺動するように構
成してある。そしてレノ操作輪５はマンドレル１
と対にして用いられるものであるが、第１図およ
び第２図に示すように、揺動軸９と前方と後方と
に２本設け、配置されているマンドレル１に対し
て一個おきに前方の揺動軸、後方の揺動軸とにレ
ノ操作輪５を分けて取付けるようにすれば場所を
とらずに取付けることができる。そして夫々のレ
ノ操作輪５のループ形成糸１０の挿通孔８を90゜
位相をずらせて配置すれば、マンドレル１上に一
本おきにループ１６を形成させることができる。

次にレノ操作輪５によりループ１６を形成する
状態を説明すると、第３図はそのループ１６の形
成状態を示した図面であつて、第３図イはマンド
レル１の左から右へ、第３図ロは右から左へとル
ープ形成糸１０をからませた状態を示している。
レノ操作輪５が第３図イの状態から反時計方向に
半回転すると、リム部６上の挿通孔８に挿通され
ているループ形成糸１０は、マンドレル１の上方
をまたいで第３図ロに示すようにマンドレル１の
左側に変位する。そしてループ形成糸１０は緯入
れにより挿入された緯糸１３によりその先端が固
定されるため、マンドレル１上をまたいだループ
形成糸１０は抜けることなくそのままループ１６
を形成することになる。そしてレノ操作輪５が第
３図ロに示すように最下位に到達したとき、ルー
プ形成糸１０によつて形成された開口部に第２図
に示すように緯糸１３がフイリングキヤリア１１
よつて挿入され、反対側のラツチニードル１２に
捕捉されて後退して緯入れが行われ、次いで筬１
４が移動し緯糸１３を筬打してマンドレル上にか
らめたループ形成糸１０を織前２に移動させて地
組織内にループ１６として織込む。そしてレノ操
作輪５を時計方向に半回転させてループ形成糸１
０を第３図イの状態に右側に変位させて次のルー
プ１６を形成させるものである。このようにレノ
操作輪５を約半回転させることによりループ形成
糸１０をマンドレル１の左側、右側とからませて
順次ループ１６を形成して面フアスナー素材１７
を織成して行くものである。なおレノ操作輪５の
揺動によりループ形成糸１０の張力の変動が生ず
るが、これは張力調整装置等を用いて吸収するの
で常に一定したループが形成される。

第４図はマンドレル１をからむ様にループ１６
が形成されている状態を示したもので、面フアス
ナー素材１７が送出されて行くにつれてマンドレ
ル１の先端より外れてループ１６が形成して行く
ものである。第５図は本発明のループ形成装置に
よつて形成されたループ１６の一方の脚部を切断
してフツク１８を形成した雄型面フアスナーの断
面図である。このようなフツクを備えた雄型面フ
アスナーはループを備えた雌型面フアスナーと対
にして面フアスナーとして使用されるものであ
る。

発明の効果 本発明は以上のようにループ形成用マンドレル
と一個のレノ操作輪とによりループを形成するた
め、従来のレノヘルドを用いたループ形成装置の
ように金属どうしの接触がなく機械の高速化が可
能となり、また部品点数が少く簡単な機構でルー
プを形成することができる等極めて優れた効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の面フアスナー用織機における
ループ形成装置の要部の側面図、第２図は同じく
マンドレルの一部省略した平面図、第３図は本発
明のループ形成装置によるループ形成状態を示す
図面、第４図はループ形成装置のマンドレル上に
おいてループが形成された面フアスナー素材の断
面図、第５図はフツクを形成した雄型面フアスナ
ーの断面図、第６図は公知のループ形成に用いる
レノヘルドの正面図である。 １……マンドレル、５……レノ操作輪、９……
揺動軸、１０……ループ形成糸、１３……緯糸、
１４……筬、１６……ループ、１７……面フアス
ナー素材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 綜絖１５側から織前２を越えて地経糸間にこ
   れと平行にループ形成用マンドレル１を配置し、
   このループ形成用マンドレル１を挿通して、外周
   部６にループ形成糸１０の挿通孔８を設けたレノ
   操作輪５を、ループ形成用マンドレル１と斜めに
   交叉するように揺動軸９に取付け、レノ操作輪５
   を約半回転揺動を繰返して、ループ形成糸１０を
   ループ形成用マンドレル１の左右に変位させてル
   ープ形成用マンドレル１にからませ、ループ１６
   を形成するようにしたことを特徴とする面フアス
   ナー用織機におけるループ形成装置。