JPH0244488B2 - Karikomiki - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は枝などの切断に用いられる刈込機に関
する。

（背景技術） 従来、この種の刈込機は櫛状の可動刃と、同じ
く櫛状の固定刃と駆動源および本体ハウジングな
どより成り、前記固定刃は本体に固定され、一方
可動刃は固定刃上を摺動往復運動し、固定刃およ
び可動刃の櫛状部で枝葉を鋏切するように構成さ
れており、この場合、枝葉を鋏支持し切断する
際、衝撃的に切断負荷が加わりモータの如き駆動
源に衝撃的に負荷が加わることになりモータロツ
クの恐れが生じるという問題点があつた。また、
固定刃と可動刃が互に逆方向に同一ストロークで
往復運動するものにおいても上記同様の衝撃負荷
が生じるという問題点があつた。

（発明の目的） 本発明は上記の点に鑑み提案されたもので、そ
の目的とするところは、枝葉切断時の衝撃的負荷
を下げモータロツク等の不慮の事故防止、切断負
荷の軽減化をはかつた刈込機を提供することにあ
る。

（発明の開示） 以下、図面に沿つて本発明を説明する。

第１図ないし第７図は本発明の第１実施例を示
すもので、この実施例においては、櫛状の刃を有
する第２の可動刃上を往復摺動する櫛状の刃を有
する第１の可動刃をもつ刈込機において、前記第
２の可動刃を第１の可動刃の往復運動方向と同一
の方向に移動自在にしたものであつて、第２の可
動刃を移動させる手段は本体に組み込まれた偏芯
カムで行い、かつその移動量は第１の可動刃の往
復動移動量に比べ小さくした点に特徴を有してい
る。

すなわち、第１図は本発明にかかる刈込機の全
体斜視図、第２図は部分縦断面図、第３図は部分
斜視図であり、これらの図において、１はその前
部に略ロ字状の握り部２が、また後部にスイツチ
部３を有するハンドル４が設けられている刈込機
のハウジング本体であり、上部に向つて突出して
いる突出部５内には駆動用モータ６が内蔵されて
いると共に、この突出部５の下部から前方部５ａ
内にかけてはモータ６の回転運動を前後運動に変
換する、モータ軸６ａに設けられたピニオン７、
このピニオン７と噛合する中間ギヤ８，９、軸１
０に支持された偏芯ギヤ１１、このギヤ１１の
上、下面にそれぞれ形成された偏芯カム１１Ａ，
１１Ｂ等を含んでなる駆動機構が内蔵されてい
る。

１２は櫛状の櫛刃１２ａを多数有し、かつ往復
動可能な第１の可動刃であり、この第１の可動刃
１２の基端部は偏芯カム１１Ａに連結されてい
る。

また、１３は第１の可動刃１２と同様多数の櫛
刃１３ａを有する第２の可動刃であり、この第２
の可動刃１３の基端部は偏芯カム１１Ｂに連結さ
れ、第１の可動刃１２の移動方向に対して同方向
に、かつ第１の可動刃１２の振巾量より小さい振
巾量で往復動するように構成されている。

すなわち、第２図において、モータ６の回転は
モータ軸６ａのピニオン７から中間ギヤ８，９な
どを介して偏芯ギヤ１１に伝達され、偏芯ギヤ１
１と一体になつている偏芯カム１１Ａ，１１Ｂに
それぞれ第１の可動刃１２、第２の可動刃１３の
駆動穴が嵌合して連結されており、かつ第２の可
動刃１３を案内する案内板１４が第２の可動刃１
３下部に取付けられている。

なお、図中１５は第１、第２の可動刃１２，１
３などからなる切断部材の上部に取付けられた保
護カバーである。

第４図イ，ロは偏芯ギヤ１１の詳細を示すもの
で、中央部には軸穴１１ａが形成されているとと
もに外周部にはギヤ部１１ｂが形成され、かつ上
面の一方の側には偏芯カム１１Ａが突出して形成
され、また、下面の他方の側には偏芯カム１１Ｂ
が形成されている。換言すると、偏芯カム１１
Ａ，１１Ｂは上下において互いに略左右にズレた
位置に形成されている。この場合、第２の可動刃
１３と連結される偏芯カム１１Ｂの偏芯量は第１
の可動刃１２と連結される偏芯カム１１Ａの偏芯
量に比べ小さく、よつて偏芯カム１１Ｂに貫通す
る偏芯ギヤの軸穴１１ａは偏芯カム１１Ａより偏
芯カム１１Ｂのやや中央寄りに貫通している。

第５図および第６図は第１の可動刃１２および
第２の可動刃１３を示すもので、第１、第２の可
動刃１２，１３の長手の本体１２ａ，１３ａには
それぞれその長さ方向、すなわち可動刃摺動方向
に沿つて延びる往復動用のガイド穴１２ｂ，１３
ｂが形成され、かつ基端部１２ｃ，１３ｃに形成
された駆動穴１２ｄ，１３ｄはガイド穴１２ｂ，
１３ｂに対し垂直に延び横長の略楕円状を呈して
いる。

しかして、スイツチ部３を操作してモータ６を
駆動するとモータ６の回転は偏芯ギヤ１１に伝達
され、各偏芯カム１１Ａ，１１Ｂは偏芯しつつ回
転するが、この場合、偏芯カム１１Ａ，１１Ｂの
偏芯量とはａ＞ｂとなつており、各偏芯カム１１
Ａ，１１Ｂにはそれぞれ第１、第２の可動刃１
２，１３が連結され、これら第１、第２の可動刃
１２，１３の動きを図示すると第７図に示すよう
になる。すなわち、図中Ａは第１の可動刃、Ｂは
第２の可動刃１３の動きを示し、両者は同一方向
に動き、かつ第２の可動刃１３は第１の可動刃１
２の振巾量よりも小さい振巾量で移動され、枝切
断時の負荷は第１の可動刃１２により切断される
ときその反力の一部は第２の可動刃１３が逃げる
方向に移動するために、切断衝撃負荷が軽減され
ることになつたものである。

したがつて、切断負荷時のピーク値が低くモー
タが止まることなく切断能力が高く、特に電池電
源のものにあつては有効である。

第８図および第９図は本発明に第２実施例を示
すもので、この例では櫛状の刃を有する第２の可
動刃上を往復摺動運動する櫛状の刃を有する第１
の可動刃をもつ刈込機において、前記第２の可動
刃を第１の可動刃の往復運動とは別にコイルバネ
の如き弾性体を介して移動自在にした点に特徴を
有している。

すなわち、ハウジング本体１に固定された案内
板１４に切り起し状の凸部１４ａを形成し、かつ
第２の可動刃１３の基端部１３ｃにガイド穴１３
ｅを形成し、このガイド穴１３ｃの両端部に相対
向する一対の凸部１３ｆ，１３ｇを形成し、この
凸部１３ｆ，１３ｇ間に凸部１４ａを位置せしめ
るとともに、それらの間にそれぞれコイルバネ１
６の如き弾性体を縮設し、案内板１４に対してガ
イド穴１３ｅの長さの範囲内において第２の可動
刃１３の弾性体のバネ力を介して移動自在とし、
かつこの場合の往復移動量は第１の可動刃１２の
往復移動量に比べて小さくしたものである。な
お、弾性体のバネ力は第１、第２の可動刃１２，
１３の摺動抵抗より大で、かつ切断抵抗力より小
に設定されている。また、この実施例における偏
芯ギヤ１１には第１の可動刃１２と連結される偏
芯カム１１Ａのみ形成されている。他の構成は前
述の実施例と同様である。

（発明の効果） 以上の通り本発明によれば、櫛状を呈し、かつ
往復可能な第１の可動刃と、同じく櫛状を呈し往
復動可能な第２の可動刃とを備えた刈込機におい
て、前記第２の可動刃を第１の可動刃の移動方向
に対して同方向に移動可能に構成し、かつ前記第
１の可動刃の振巾量よりも小さい振巾量で移動手
段を介し移動させるようにしたから、枝切断時に
生じる切断負荷が軽減されモータが止まることな
く、よつて切断能力が向上する利点がある。した
がつて、特に電池電源のものにあつては有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は本発明の第１実施例であ
り、第１図は全体斜視図、第２図は部分断面側面
図、第３図は部分斜視図、第４図イ，ロは本発明
に用いられる偏芯ギヤの平面図および側断面図、
第５図および第６図はそれぞれ第１、第２の可動
刃の部分平面図、第７図は動作説明図、第８図お
よび第９図は本発明の第２実施例で、第８図は部
分断面側面図、第９図は要部分解斜視図である。 １２，１３……第１、第２の可動刃、１１……
偏芯ギヤ、１１Ａ，１１Ｂ……偏芯カム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 櫛状を呈し、かつ往復動可能な第１の可動刃
   と、同じく櫛状を呈し往復動可能な第２の可動刃
   とを備えた刈込機において、前記第２の可動刃を
   第１の可動刃の移動方向に対して同方向に移動可
   能に構成し、かつ前記第１の可動刃の振巾量より
   も小さい振巾量で移動手段を介し移動させること
   を特徴とした刈込機。