JPH0243733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電子計算機の周辺端未装置の一つ
であるプリンタ装置の改良に関するもので、特
に、この考案はマルチ印刷の可能なプリンタ装置
に関するものである。

第１図〜第４図は何れも従来のこの種プリンタ
装置を説明するための図面で、まず、第１図に示
すプリンタ装置全体構成ブロツク図において、１
は電子計算器の中央処理装置、２はこの中央処理
装置１内に内蔵され、この処理装置１と、印刷装
置４を制御する入出力制御装置３との間に挿入さ
れたチヤネル部、５は上記印刷装置４によつて所
定の文字・数字・記号等が印刷される送り穴付き
の印刷用紙である。

次に、第２図に示す印刷装置構成ブロツク図に
おいて、６はバツフア部９と、コードデイスク部
１０と、比較部１１とによつて構成された電子回
路部、７は上記印刷用紙５の送り機構部、８はハ
ンマ部１２と、活字部１３と、センサ部１４とに
よつて構成された印字機構部である。

次に、第３図に示す印刷工程図において、５は
送り穴付きの印刷用紙、１２はハンマ部、１３は
活字部、１５は用紙ホツパ部、１６はたとえばス
テツプモータ（図示せず）により駆動される送り
爪付きのトラクタ、１７はガイド、１８はプラ
ー、１９はスイングフイン、２０は用紙スタツカ
である。

次に、第４図は両縁部に長手方向に延長して多
数の送り穴２１を設け、また長手方向に所定間隔
をあけて折り目を作るためのミシン目２２を形成
した印刷用紙５を示す。

従来のプリンタ装置は上記のように構成されて
いるので、所定の印刷に先立ち、印刷される文字
は中央処理装置１において印刷データに生成され
たあと、チヤネル部２、および入出力制御装置３
を介して印刷装置４内の電子回路部６のバツフア
部９に１行単位でデータが転送され、１行印刷が
完了するまで保持される。次に、上記電子回路部
６から印字開始命令が出されると、活字部１３の
現在の活字状態を識別するセンサ部１４から、印
字タイミング信号を電子回路部６に送り、その該
当する活字コードに対応するコードをコードデイ
スク部１０から印刷しようとする１文字の文字コ
ードを、バツフア部９から取り出して、比較部１
１において比較する。そして、その比較コードが
一致したとき、ハンマ部１２に対し打鍵起動指令
が出力され、ハンマ起動することにより１文字印
字が行なわれるわけである。

以上述べた動作を１行分繰り返すことにより、
１行印刷が印刷用紙５の片面に対してだけ行なわ
れる。このようにして、１行印刷が完了した後、
紙送り指令が電子回路部６から紙送り機構部７に
送り込まれ、「一行送り」、「改ページ」動作等を
行なうものである。なお、印刷用紙５の装着は、
第３図に示すように、用紙ホツパ部１５に所定量
セツトした送り穴付きの印刷用紙５を印字機構部
８、トラクタ１６、ガイド１７、プラー１８、お
よびスイングフイン１９を経て用紙スタツカ２０
に装着する。そして、この送り穴付きの印刷用紙
５の印刷送行方式は、トラクタ１６の送り爪を印
刷用紙５の送り穴にセツトし、このトラクタ１６
をステツプモータにより、ステツピング起動して
所定速度で送る。以上述べた要領により、印刷は
電子回路部６、紙送り機構部７、および印字機構
部８によつて送り穴付きの印刷用紙５にシングル
（片面）に印刷されるものである。

従来のプリンタ装置は上述したように印刷時
に、印刷用紙５の片面のみシングル動作しかでき
ないので、同一の印刷用紙への両面同時印刷、お
よび別個の印刷用紙への同時二部印刷等のマルチ
印刷ができない欠点がある。

この考案はかかる点に着目してなされたもの
で、電子計算機の中央処理装置から印刷装置に送
られてくる別個の印刷データを印刷制御すること
により、同一印刷用紙への両面同時印刷、および
別個の印刷用紙への同時二部印刷等のマルチ印刷
の可能なプリンタ装置を提供しようとするもので
ある。

すなわち、第５図〜第７図は何れもこの考案の
一実施例を示すものであるが、上述した従来のも
の（第１図〜第３図）と同一符号は同一構成部材
につきその説明を省略する。

まず、第５図において、１Ａはマルチ印刷装置
４Ａを制御する入出力制御装置３に接続された１
組のチヤネル部２ａ，２ｂを内蔵した電子計算機
の中央処理装置、５ａ，５ｂは上記マルチ印刷装
置４Ａによつて所定の文字・数字・記号等が同時
に二部印刷される送り穴付きの印刷用紙である。

次に、第６図に示す印刷装置構成ブロツク図に
おいて、６ａ，６ｂはバツフア部９ａ，９ｂと、
コードデイスク部１０ａ，１０ｂと、比較部１１
ａ，１１ｂとによつて構成された電子回路部、７
は上記印刷用紙５ａ，５ｂの紙送り機構部、８
ａ，８ｂはハンマ部１２ａ，１２ｂと、活字部１
３ａ，１３ｂと、現在の活字状態を識別するセン
サ部１４ａ，１４ｂとによつて構成された印字機
構部、２３は上記送り機構部７と、上記両電子回
路部６ａ，６ｂとの間に挿入された紙送り制御部
である。

次に、第７図に示す印刷工程図において、５
ａ，５ｂは送り穴付きの印刷用紙、８ａ，８ｂ
は、それぞれにハンマ部１２ａ，１２ｂと、活字
部１３ａ，１３ｂを有する印字機構部、１５は用
紙ホツパ部、１６はたとえばステツプモータ（図
示せず）により駆動される送り爪付きのトラク
タ、２０は用紙スタツカである。

従来のプリンタ装置では単一の印字機構部しか
設けられていないのに対し、本考案のプリンタ装
置には２つ（１組）の印字機構部８ａ，８ｂが備
えられており、印字機構部８ａ，８ｂを構成する
ハンマ部１２ａ，１２ｂと活字部１３ａ，１３ｂ
は、それぞれ重ね合わされて送られる１組の印刷
用紙５ａ，５ｂを挟持するように配置され、か
つ、印字機構部８ａと印字機構部８ｂではハンマ
部１２ａ，１２ｂと活字部１３ａ，１３ｂの位置
関係が反対となつている。即ち、印字機構部８ａ
では印刷用紙５ａ側に活字部１３ａが位置し、印
字機構部８ｂでは印刷用紙５ｂ側に活字部１３ｂ
が位置するように配置されている。

また、トラクタ１６は、紙送り制御部２３から
の信号を受けて、１組の印字機構部８ａ，８ｂに
よるそれぞれの印刷に支障がないように、双方の
１行印刷が完了した時点で印刷用紙５ａ，５ｂを
一緒に送るように構成されている。

この考案のプリンタ装置は上記のように構成さ
れているので、中央処理装置１Ａの１組のチヤネ
ル部２ａ，２ｂから個々に送られてくる印刷デー
タは、１行印刷単位で入出力制御装置３で経由し
てマルチ印刷装置４Ａに入力される。そして、こ
の印刷データは、両電子回路部６ａ，６ｂのそれ
ぞれのバツフア部９ａ，９ｂに１行印刷が完了す
るまで保持される。両活字部１３ａ，１３ｂには
活字が配列された印字ヘツドが設けられており、
各活字は順次所定の印刷位置（打鍵位置）にくる
ように構成されている。次に、両電子回路部６
ａ，６ｂからそれぞれ印刷開始命令が出される
と、センサ部１４ａ，１４ｂでは各活字部１３
ａ，１３ｂにおいて選択されている活字（印刷位
置にある活字）を識別して、印字タイミング信号
をそれぞれ電子回路部６ａ，６ｂに送る。電子回
路部６ａ，６ｂでは、この印字タイミング信号に
基づいて活字部１３ａ，１３ｂで選択されている
活字に対応する活字コードを取り出し、この活字
コードを比較部１１ａ，１１ｂに送る。一方、両
バツフア部９ａ，９ｂからは印刷しようとする１
文字の文字コードが比較部１１ａ，１１ｂに送ら
れる。比較部１１ａ，１１ｂでは、コードデイス
ク部１０ａ，１０ｂからの活字コードとバツフア
部９ａ，９ｂからの文字コードを比較し、両者が
一致した時に、各ハンマ部１２ｂ，１２ｂに打鍵
起動指令を出力し、ハンマ起動により１文字の印
刷がそれぞれ行なわれる。このように、１組の印
字機構部８ａ，８ｂにそれぞれ活字部１３ａ，１
３ｂとセンサ部１４ａ，１４ｂが備えられ、セン
サ部１４ａ，１４ｂからはそれぞれ独立した印刷
タイミング信号が出力されるので、各印字機構部
８ａ，８ｂで別々の文字を印刷することが可能で
ある。

以上述べた動作を１行分繰り返すことにより、
１行マルチ印刷がそれぞれの印字機構部８ａ，８
ｂによつて両印刷用紙５ａ，５ｂに同時に行なわ
れる。このようにして、１行印刷が個々に完了し
たのち、それぞれの電子回路部６ａ，６ｂから紙
送り制御部２３に印刷完了信号と、次の紙送り命
令信号が出力される。そして、この紙送り制御部
２３においては、両印刷用紙５ａ，５ｂに対する
一行印刷が完了したのち、それぞれの電子回路部
６ａ，６ｂから出力された次の紙送り命令を解析
し、次に行なうべき紙送り動作を紙送り機構部７
に指示することによつて紙送り動作が行なわれ
る。なお、紙送り機構部７に指示される紙送り命
令には、「行送り」、および「改ページ」等があ
り、たとえば、一方の紙送り信号が「行送り」
で、他方の信号が「改ページ」要求のときには
「行送り」が行なわれるように紙送り制御部２３
によつて制御する。以上述べた要領により印刷
は、１組の電子回路部６ａ，６ｂと、紙送り機構
部７と、紙送り制御部２３と、１組の印字機構部
８ａ，８ｂとによつて別個の送り穴付きの印刷用
紙５ａ，５ｂに同時に二部マルチ印刷されるわけ
である。

以上述べたように、この考案によれば、従来の
プリンタ装置では不可能であつた同一印刷用紙へ
の両面同時印刷、および別個の印刷用紙への同時
二部印刷等が可能となり、印刷作業の生産性が著
しく向上するばかりでなく、一台のプリンタ装置
で２台分の印刷作業が可能となることによつて、
２台分のプリンタ装置と比較するときわめて安価
に製作することができる効果を有するものであ
る。

なお、上述した一実施例においては、同時に両
面印刷、および同時二部印刷ができるマルチイン
パクトプリンタ方式について述べたが、必ずしも
これに限定されるものでなく、「インクジエツト
方式」「感熱方式」または「静電方式」等のノン
インパクト・シリアルプリンタ、またはノンイン
パクトラインプリンタ等の各種プリンタにも適用
し得ることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は何れも従来のプリンタ装置を
示すもので、第１図はプリンタ装置全体構成ブロ
ツク図、第２図は印刷装置構成ブロツク図、第３
図は印刷工程図、第４図は送り穴付きの印刷用紙
の正面図である。第５図〜第７図は何れもこの考
案の一実施例を示すもので、第５図はプリンタ装
置全体構成ブロツク図、第６図は印刷装置構成ブ
ロツク図、第７図は印刷工程図である。 図面中、１Ａは中央処理装置、２ａ，２ｂはチ
ヤネル部、３は入出力制御装置、４Ａはマルチ印
刷装置、５ａ，５ｂは送り穴付きの印刷用紙、６
ａ，６ｂは電子回路部、７は紙送り機構部、８
ａ，８ｂは印字機構部、９ａ，９ｂはバツフア
部、１０ａ，１０ｂはコードデイスク部、１１
ａ，１１ｂは比較部、１２ａ，１２ｂはハンマ
部、１３ａ，１３ｂは活字部、１４ａ，１４ｂは
センサ部、１５は用紙ホツパ部、１６はトラク
タ、２０は用紙スタツカ、２３は紙送り制御部で
ある。なお、図中同一符号は同一または相当部分
を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電子回路部と印字機構部と紙送り機構部を有
   する電子計算機のプリンタ装置において、 前記電子計算機の中央処理装置に内蔵された
   チヤネル部から入出力制御装置を介して個々に
   受信した１組の印刷データに基づいて、別々の
   印字機構部にそれぞれ印刷命令を出す１組の電
   子回路部と、 該電子回路部から出された個々の印刷命令に
   従つて、同一印刷用紙の両面同時印刷及び重ね
   合わされた１組の印刷用紙のそれぞれの外側の
   面への２部同時印刷を行ない得る１組の印字機
   構部と、 前記１組の電子回路部からの命令を受けて、
   前記１組の印字機構部によつて行なわれる印刷
   の双方に支障がないように紙送り機構部を制御
   する紙送り制御部と、 同時に１組の印刷用紙を送る機能を備えた紙
   送り機構部とを備えたことを特徴とするプリン
   タ装置。 (2) 前記印字機構部が、活字が選択可能に配列さ
   れた活字部と、該活字部で選択されている活字
   を識別して前記電子回路部へ信号を送るセンサ
   部と、前記活字部と対向して配置され、前記電
   子回路部からの信号を受けて所定の活字を打鍵
   するハンマ部を備えるとともに、 前記電子回路部が、前記印刷データを保持
   し、印刷しようとする文字のコードを出力する
   バツフア部と、前記センサ部からの信号を受け
   て前記活字部で選択されている活字のコードを
   出力するコードデイスク部と、前記バツフア部
   及びコードデイスク部から出力されたコードを
   比較し、コードが一致したときに前記ハンマ部
   に打鍵起動信号を送る比較部とを備えたことを
   特徴とする前記実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のプリンタ装置。