JPH024242B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は育苗箱用播種装置の条播用付属装置に
係るものである。

（従来技術） 従来、育苗箱の水平移送台の上方位置に繰出ロ
ールを有する播種ホツパーを設けた育苗箱用撒播
播種装置は公知である。また、育苗箱ａの水平移
送台ｂの上方位置に繰出ロ−ルｃを有する播種ホ
ツパーｄを設け、該播種ホツパーｄの前後に、条
付ロールｅと条播体ｆと鎮圧ローラーｇとを取付
けた育苗箱用撒播播種装置も公知である。

（発明の解決しようとする問題点） しかし、公知の育苗箱用撒播播種装置では条播
を行なうことは出来ず、公知の育苗箱用条播播種
装置では撒播を行なうことは出来なかつた。従つ
て、撒播と条播を実施する農家は、その両方を購
入しなければならなかつた。そこで、本願は、前
記撒播播種装置に条播用付属装置を着脱自在に取
付けられるように工夫し、撒播播種装置と条播用
付属装置を購入すればよいようにしたものであ
る。この場合、前記付属装置はその条播体ｆが繰
出ロールｃの真下に位置する関係上、播種ホツパ
ーｄに対し上方から取付けようとすると、取付け
不能になるので、この点も併せ工夫したものであ
る。

（問題を解決するための手段） そこで本発明は、育苗箱２の水平移送台１の上
方位置に下端部に繰出ロール６を有する播種ホツ
パー５を設け、該播種ホツパー５には該播種ホツ
パー５の供給用開口部を閉鎖しないように上部か
ら着脱自在に取付けられる本体８を形成し、該本
体８には前記繰出ロール６の真下に位置する条播
体１１と育苗箱２の供給側に位置する条付ロール
１０と育苗箱２の取出側に位置する鎮圧ローラー
１２とをそれぞれ取付け、該条付ロール１０と鎮
圧ローラー１２のうち少なくとも一方のロール
は、その支持腕３３ごと前記ホツパー５を跨いで
上下に回動する構成とした育苗箱用播種装置の条
播用付属装置の構成としたものである。

（実施例） 本発明の一実施例を図により説明すると、１は
育苗箱２の水平移送台、３は育苗箱２の横送案内
ロールであり、これらはいずれも公知構造であ
る。

水平移送台１の上方位置には播種装置４が設け
られる。

前記播種装置４は上部に播種ホツパー５を設
け、播種ホツパー５の下部に種籾７を繰り出す繰
出ロール６を設ける。

８は前記播種装置４に取付ける条播用付属装置
の本体である。該本体８には、モーター９、条付
ロール１０、条播体１１、鎮圧ローラー１２等を
設ける。本体８の右側板１３ａと左側板１３ｂ
は、前記播種ホツパー５の右側板５２ａと左側板
５２ｂの外側に当接する。本体８の右側板１３ａ
と左側板１３ｂの上端縁は内側に屈曲させて型
形状の係合部５１ａと係合部５１ｂを形成する。
該係合部５１ａと係合部５１ｂは水平移送台１の
播種装置４の播種ホツパー５の右側板５２ａと左
側板５２ｂの上端縁に上方より係合し、本体８を
支持する。

本体８の前側部分にはモーターケース１４を形
成し、該モーターケース１４の後板５３は播種装
置４の播種ホツパー５の前板５４に係合させ、本
体８を支持する。モーターケース１４内にはモー
ター９を収納する。

モーター９は前記条付ロール１０と前記鎮圧ロ
ーラー１２とを回転させるもので、モーター９の
回転軸１５を左側板１３ｂより外方に突出させ、
該突出部にプーリー１６とプーリー１７をそれぞ
れ固着する。前記回転軸１５の下端部には、左右
方向の軸１８を軸着し、該軸１８の両端部はそれ
ぞれ支持腕１９の基部を軸着し、一方の突出部に
はプーリー１６と対となるプーリー２０と中間プ
ーリー２１とを固着し、前記プーリー２０と前記
プーリー１６とにベルト２２を巻回する。

前記支持腕１９は平板形状に形成され、育苗箱
２の移送方向と並行に、且つ、軸１８に上下回動
自在に軸着され、支持腕１９の先端部には条付ロ
ール１０の中心軸２３の両端部を軸着する。即
ち、条付ロール１０は育苗箱２の移送方向に直交
して、育苗箱２の通過によつて上下動するように
設けられ、育苗箱２内に供給された床土２４上に
平行の条溝２５を形成する。

前記中心軸２３の端部にはプーリー２６を固着
し、前記プーリー２１との間にベルト２７を巻回
する。

前記条付ロール１０の上方には支持片２８を設
ける。即ち、右側板１３ａと左側板１３ｂの下部
は後方に至るに従い高くなるように傾斜させ、後
方に突出する支持片２８の前端部を固着し、支持
片２８の後端部には略垂直の調節ネジ棒２９を上
下方向に遊嵌する。調節ネジ棒２９は条付ロール
１０の高さを調節するもので、調節ネジ棒２９の
下端部を前記軸２３に軸着した取付片３０に固着
し、調節ネジ棒２９の上端部にはネジを形成して
支持片２８より上方に突出させナツト６２を螺合
する。支持片２８より下方の調節ネジ棒２９の外
周にはスプリング３２を巻回し、スプリング３２
の下部にナツト３１を螺合する。スプリング３２
に条付ロール１０を常時下方に付勢するものであ
る。

しかして、前記右側板１３ａと左側板１３ｂの
後部側には、支持腕３３の基部を軸６１で回動自
在に取付ける。支持腕３３は前記鎮圧ローラー１
２を本体８に取付けるものである。支持腕３３は
ホツパー５を跨いで上下回動し、本体８を播種装
置４に着脱するとき軸６１を中心に上方に回動
し、播種時には軸６１を中心に下方に回動させ、
その基部に形成した係合溝３４を本体８側に設け
たボルト３５に係合させて固定する。

支持腕３３の先端部には左右方向の軸３６を軸
着し、軸３６には支持腕３７の基部を回動自在に
軸着し、一方の軸３６の端部にはプーリー３８と
プーリー３９を固着する。前記支持腕３７の先端
部には前記鎮圧ローラー１２の軸４０の両端を軸
着し、該軸４０の一端にはプーリー４１を固着
し、前記プーリー３８とプーリー４１の間にベル
ト４２を巻回する。

前記支持腕３７は、鎮圧ロール１２が育苗箱２
の通過によつて上下動するよう軸３６に軸着さ
れ、育苗箱２内に供給された床土２４上に形成さ
れた平行の条溝２５を崩す。

前記プーリー３９には、モーター９の回転軸１
５に固着したプーリー１７に巻回したベルト４３
を巻回する。４４は受動プーリー、４５はテンシ
ヨンプーリーである。

鎮圧ロール１２の上方には前記支持片２８と同
様の前方に突出する支持片４６を設ける。該支持
片４６には、調節ネジ棒５５の上部を上下動自在
に遊嵌し、調節ネジ棒５５の下端部は前記軸４０
に軸着した取付片６３に固着する。調節ネジ棒５
５は鎮圧ロール１２の上下動を調節するものであ
る。調節ネジ棒５５の上端部にはネジを形成して
支持片４６より上方に突出させナツト６４を螺合
する。５６は支持片４６より下方の調節ネジ棒５
５に螺合させたナツト、５７は鎮圧ロール１２を
下方に押圧するスプリングである。

条付ロール１０と鎮圧ローラー１２の間には条
播体１１を設ける。条播体１１は左右方向に条播
溝４８を並設し、条播溝４８の前後には左右方向
の案内板４９と案内板５０を設ける。案内板４９
と案内板５０は前記播種装置４の繰出ロール６よ
り繰出された種子７を条播溝４８内に落下誘導す
るものである。

条播体１１は、平行四辺形リンク４７により自
重又はバネ弾力で常時育苗箱２より低く降下して
いるように取付ける。平行四辺形リンク４７はそ
の基部を前側の右側板１３ａと左側板１３ｂに取
付ける。

５８は本体８の右側板１３ａと左側板１３ｂを
ホツパー５の右側板５２ａと左側板５２ｂに固定
する固定ネジ、５９は横杆、６０は土落しブラシ
である。

（作用） 次に作用を述べる。

本発明は前記の構成であるから、ボルト３５を
弛め、支持腕３３を軸６１を中心に上方に高く回
動させると、支持腕３３はホツパー５を跨いで上
下回動したようになるから、本体８に支持腕３
３・鎮圧ローラー１２を取付けた侭本体８の右側
板１３ａと左側板１３ｂとをホツパー５の右側板
５２ａと左側板５２ｂの外側に当接させることが
できる。

しかして、右側板１３ａと左側板１３ｂの係合
部５１ａと係合部５１ｂとを、ホツパー５の右側
板５２ａと左側板５２ｂの上端縁に上方より係合
させると、第２図の状態になる。

つぎに、上方に起立している支持腕３３を、軸
６１を中心に下方に回動させると、支持腕３３に
形成した係合溝３４が、右側板１３ａと左側板１
３ｂ側に設けられているボルト３５に係合し、第
３図のように取付けられる。

その後プーリー１７とプーリー３９間にベルト
４３を掛け回し、該ベルト４３に受動プーリー４
４とテンシヨンプーリー４５で緊張を与えると、
本体８の取付けが完了する。

この状態で移送台１の始端部に育苗箱２を供給
すると、育苗箱２は案内ロール３で移送され、条
付ロール１０により床土２４の表面に条溝２５が
形成され、条播体１１により条溝２５内に種籾７
が誘導されて条播され、更に移送されて鎮圧ロー
ラー１２に差し掛ると鎮圧されて条播は完成す
る。

（効果） 前記したように、従来、育苗箱の水平移送台の
上方位置に繰出ロールを有する播種ホツパーを設
けた育苗箱用撒播播種装置は公知である。また、
育苗箱ａの水平移送台ｂの上方位置に繰出ロール
ｃを有する播種ホツパーｄを設け、該播種ホツパ
ーｄの前後に、条付ロールｅと条播体ｆと鎮圧ロ
ーラーｇとを取付けた育苗箱用条播播種装置も公
知である。しかし、公知の育苗箱用撒播播種装置
では条播を行なうことは出来ず、公知の育苗箱用
条播播種装置では撒播を行なうことは出来なかつ
た。従つて、撒播と条播を実施する農家は、その
両方を購入しなければならなかつた。そこで、本
願は、前記撒播播種装置に条播用付属装置を着脱
自在に取付けられるように工夫し、撒播播種装置
と条播用付属装置を購入すればよいようにしたも
ので、この場合、前記付属装置はその条播体ｆが
繰出ロールｃの真下に位置する関係上、播種ホツ
パーｄに対し上方から取付けようとすると、取付
け不能になる。

しかるに本発明は、育苗箱２の水平移送台１の
上方位置に下端部に繰出ロール６を有する播種ホ
ツパー５を設け、該播種ホツパー５には該播種ホ
ツパー５の供給用開口部を閉鎖しないように上部
から着脱自在に取付けられる本体８を形成し、該
本体８には前記繰出ロール６の真下に位置する条
播体１１と育苗箱２の供給側に位置する条付ロー
ル１０と育苗箱２の取付側に位置する鎮圧ローラ
ー１２とをそれぞれ取付け、該条付ロール１０と
鎮圧ローラー１２のうち少なくとも一方のロール
は、その支持腕３３ごと前記ホツパー５を跨いで
上下に回動する構成とした育苗箱用播種装置の条
播用付属装置の構成としたものであるから、条播
用付属装置を最も簡便な播種ホツパー５に着脱自
在構造とし、かつ、条播体１１を繰出ロール６の
真下構造にしても取付可能となる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は取付前の斜視図、第２図は取付中途の
斜視図、第３図は取付完了の側面図、第４図は同
断面図、第５図は撒播播種装置の公知例図。 符号の説明、１……水平移送台、２……育苗
箱、３……案内ロール、４……播種装置、５……
播種ホツパー、６……繰出ロール、７……種子、
８……本体、９……モーター、１０……条付ロー
ル、１１……条播体、１２……鎮圧ローラー、１
３ａ……右側板、１３ｂ……左側板、１４……モ
ーターケース、１５……回転軸、１６……プーリ
ー、１７……プーリー、１８……軸、１９……支
持腕、２０……プーリー、２１……プーリー、２
２……ベルト、２３……軸、２４……床上、２５
……条溝、２６……プーリー、２７……ベルト、
２８……支持腕、２９……調節ネジ棒、３０……
取付片、３１……ナツト、３２……スプリング、
３３……取付腕、３４……係合溝、３５……ボル
ト、３６……軸、３７……支持腕、３８……プー
リー、３９……プーリー、４０……軸、４１……
プーリー、４２……ベルト、４３……ベルト、４
４……受動プーリー、４５……テンシヨンプーリ
ー、４６……支持腕、４７……平行四辺形リン
ク、４８……条播溝、４９……案内板、５０……
案内板、５１ａ，ｂ……係合部、５２ａ……右側
板、５２ｂ……左側板、５３……後板、５４……
前板、５５……調節ネジ棒、５６……ナツト、５
７……スプリング、５８……固定ネジ、５９……
横杆、６０……土落しブラシ、６１……軸、６２
……ナツト、６３……取付片、６４……ナツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 育苗箱２の水平移送台１の上方位置に下端部
   に繰出ロール６を有する播種ホツパー５を設け、
   該播種ホツパー５には該播種ホツパー５の供給用
   開口部を閉鎖しないように上部から着脱自在に取
   付けられる本体８を形成し、該本体８には前記繰
   出ロール６の真下に位置する条播体１１と育苗箱
   ２の供給側に位置する条付ロール１０と育苗箱２
   の取出側に位置する鎮圧ローラー１２とをそれぞ
   れ取付け、該条付ロール１０と鎮圧ローラー１２
   のうち少なくとも一方のロールは、その支持腕３
   ３ごと前記ホツパー５を跨いで上下に回動する構
   成とした育苗箱用播種装置の条播用付属装置。