JPH0242195A - ターボ分子ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、タービンの圧縮排気作用によって超高真空を
実現するターボ分子ポンプに関するものである。

［従来の技術］ ターボ分子ポンプ（以下、ＴＭｒ’と略称する）のター
ビンは、ロータに固着した動翼とステータに固着した静
翼とを多段に交互配置して構成されている。静翼は、実
際には半割状ディスクの内側を加工成形することによっ
て設けられており、ディスク２枚で１段分の静翼をなし
ている。

組立は、先ず、ポンプ本体内の軸心位置にロータを配設
し、このロータの外周に突設された各動翼間に位置決め
状態で順次静翼を挿入していってタービンが完成される
。静翼の位置決めにはスペーサと呼ばれるリング状の金
具を用い、静翼と交互に積層して該静翼を位置決め下に
固定することができるものである。

［発明が解決しようとする課題］ このように、タービンを構成する場合は、静翼を各段毎
に位置決めしつつ、積み重ねていく作業が必要であり、
組立に労力と時間を要することが従来から問題となって
いる。

また、他の問題としては、静翼の製造工程が複雑で、そ
の翼構造も自由に設定できない点が挙げられる。従来で
は静翼を、翼材材から半割状のディスクを削り出す切削
工程（あるいは、薄板を打ち抜いてディスクを得るプレ
ス工程）と、ディスクの内側に複数の切れ目を入れるフ
ォト・エッチング工程と、切れ目の入った各々の部分を
折り曲げて静翼に仕上げる折曲工程とにより作１でいる
。

このため、翼付根が相互にディスク外側で癒着しており
、折り曲げ加工時の妨げとなって、所要の形状・折り曲
げ角度に成形することが難しい。したがって、近時のロ
ータ形状の多様化に、静翼の形状を十分対応させること
ができなくなって来ているのが実状である。また、この
ように平板状のディスクを利用すると、翼付根を厚くす
ることができないため、大気突入などの衝撃に対する補
強対策を施しておくことも難しい。

本発明は、このような問題点に着目してなされたもので
あって、これらを好適に解決することを目的としている
。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、かかる目的を達成するために、次のような構
成を採用したものである。

すなわち、本発明のＴＭＰは、横断面が部分円弧状をな
し、その内周面に静翼を一体形成してなるステータ部材
を複数個設け、これらのステータ部材をシール手段を介
して円周方向に接合することにより、ロータを包囲する
ステータを構成したことを特徴としている。

［作用］ このような構成のものであれば、ステータ部材を周方向
に接合するだけでタービンを完成することができるので
、−段ごとに位置決めしながら積層してい〈従来のもの
に比して、作業は各段に簡略化されたものになる。

しかも、ディスクの一部を加工して静翼を作るようにし
たものと違って、このものは一体形成によってステータ
部材の内周に多数の静翼を設けるようにしているので、
翼の角度や厚み寸法等は、制約を伴なうことなく自在に
設定することができる。また、その成形も、放電加工等
の手段を用いることによって容易に行なうことが可能で
ある。

なお、ステータ部材同士の接合部分にシール手段を介設
するようにしているので、このようにステータを縦割り
の形状にしても、接合隙間からガスがリークして排気方
向への圧縮効果が損なわれるといった不具合を招くこと
はない。

［実施例コ 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

この実施例めＴＭＰは、第１図および第２図に示すよう
に、中空円筒を二分割した形状をなすステータ部材１１
を一対に設け、これらのステータ部材１１を円周方向に
接合することによって、ロータ２を包囲するステータ１
を構成するようにしている。

これらのステータ部材１１には、内周面１１ａに群をな
して多数の静翼１２が一体形成してあり、初段の静翼群
１２１、二段目の静翼群１２□、三段口の静翼群１２３
、および終段の静翼群１２４のそれぞれ水平面となす各
θ１、θ２、θ３、θ４は、この順序に沿って第４図に
示すように漸次小さくなるよう設けている。同図は、こ
れらの静”Ａ　Ｉ　２　ｔ〜１２４をラジアル方向から
直角視した状態を示したものである。このような加工は
、例えば静翼１２の形状に対応して櫛歯状電極を変形さ
せて設けた放電加工機によって容易に行なうことが可能
である。

一方、ロータ２には第１図に示すような動翼２１が周知
の手法によってその外周に固着されており、このロータ
２を、図示しないシャフトによってハウジングＨ内に回
転可能に配設している。そして、前述のステータ部材１
１を左右両サイドからベースＢ上に載置し、各静翼群１
２１〜１２４を動翼２１の各段の間に挿入していって、
両ステータ部材１１の端面１１．ｂ同士を接合した段階
でタービンＴが完成されるようにしている。この際、各
々のステータ部材１１の左右両端面１１ｂに第３図に示
すような凹部を設け、この凹部の一方にシール手段であ
るゴムシール３をそれぞれ埋設しており、接合時に対応
するステータ部材１１の凹部内に圧入させて、この部位
の僅かなコンダクタンスをも密封するようにしている。

さらに、本実施例では、両ステータ部材１１の上端に位
置決めリング４を冠着してそれらを固定し、その上から
外筒５を被せて、ＴＭＰを完成するようにしている。こ
の位置決めリング４は、組立上の便宜とその精度向上を
図るとともに、外筒５の内周空間Ｓ１と高真空側の吸気
空間Ｓ２とのコンダクタンスを極力小さくするために用
いるものである。

なお、６は外筒５の内周空間Ｓ１に対するガス抜き用の
穴であって、この部位をともに排気してタービンＴ内に
気体がリークすることがないようにしている。

しかして、以上のような構成からなるＴＭＰであれば、
組立時の工数が従来に比して格段に簡略化されたものに
なる。すなわち、このものはロータ２とステータ部材１
１さえ精度良く製作しておけば、ステータ部材１１をロ
ータ２を包囲して周方向に接合するだけでタービンＴを
構成することができ、各段毎に位置決めしなから静翼を
積層していくといった煩雑な作業を全く必要としないか
らである。

しかも、ステータ部材１１は内周面１１ａの表出した半
割状のものであって、外部からの加工が容易であるため
、θ１〉θ２〉θ３〉θ４なる設定や、タービンＴの上
下段での内径の変更等も簡単に行なうことができる。こ
のような加工上の便宜が、設計の自由度を広げ、静翼１
２の精度向上を促して、ポンプの性能向上を図る上で奏
効し得ることになるのは言うまでもない。また、翼付根
も簡単に厚くすることができるため、大気突入などの衝
撃に強い、堅牢なタービンが実現できる。

以上、本発明の一実施例について説明したが、シール手
段は第５図に示すようなものであってもよい。このもの
は、両ステータ部材１１１の対応する各々の端面に互い
に嵌合し合う係合部１１１ａを設けてシール手段となし
ているものである。

また、上記実施例ではステータ１は二分割したステータ
部材１１によって構成されているが、三またはそれ以上
に細分化したステータ部材で構成してもよいのは勿論で
ある。さらに、各部の断面形状等も図示実施例のものに
限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形
が可能である。

［発明の効果コ 本発明に係るＴＭＰは、以上のようにステータ部材の内
周面に静翼を一体形成し、これらを周方向に接合するだ
けでステータを構成できるようにしたので、タービンの
組立工数が大幅に削減されるとともに、静翼の加工成形
も容易となってより優れた性能と強度を発揮し得る翼構
造を実現することが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施例を示し、第１図はＴ
ＭＰを簡略化して示す縦断面図、第２図はステータ部材
の斜視図、第３図は第１図における部分的な横断面図、
第４図は静翼をラジアル方向から直角視した状態を示す
説明図である。また、第５図は他の実施例を示す第３図
相当の部分断面図である。 １・・・ステータ　　　　　２・・・ロータ３・・・シ
ール手段（ゴムシール）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 横断面が部分円弧状をなし、その内周面に静翼を一体形
   成してなるステータ部材を複数個設け、これらのステー
   タ部材をシール手段を介して円周方向に接合することに
   より、ロータを包囲するステータを構成したことを特徴
   とするターボ分子ポンプ。