JPH0241920Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、表裏両面に部品を実装するために反
転装置を通つて搬送されるプリント基板からの部
品の脱落を検出するプリント基板部品落下検出装
置に関する。

〈従来の技術〉 最近のプリント基板では、電子部品を高密度に
実装するために、その基板の表裏両面に部品を実
装することが行われるようになつてきた。この場
合、その基板の表面には、通常のリード部品（デ
イスクリート部品ともいう）をそのリードを基板
の孔に差し込んだ状態で実装し、裏面から半田付
けする。また、その基板の裏面には、例えばメル
フ抵抗器（丸型チツプ抵抗器）などのリードレス
部品（チツプ部品とも言う）を直接半田付けす
る。

このように、プリント基板の両面に部品を実装
させるためには、先ず、基板の表面を上にして、
この表面に通常のリード部品を差し込んで仮実装
する。次に、その基板を反転させて裏面を上にす
る。そして、この状態でもつてメルフ抵抗器など
のチツプ部品を基板の導体ランド部分に直接載せ
る。その後、裏面に半田付けを行う。

第２図は上述した実装を行うための装置の一部
を示す。

同図に示すように、プリント基板１の両面に電
子部品を実装させるためには、リード部品２が仮
実装されたプリント基板１を搬送する搬送コンベ
ア３と、両端部にプリント基板１が挿入される穴
４ａを有し180゜ずつ回転してプリント基板１を裏
返す反転装置４と、反転されたプリント基板１を
搬送する搬送コンベア５とが使用される。尚、Ａ
はプリント基板１の表面を示し、この表面Ａ側か
らリード部品２のリードが差し込まれて仮実装さ
れる。また、Ｂはプリント基板１の裏面を示し、
この裏面Ｂ側にはリードレス部品が導体ランド部
分に直接半田付けされる。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところで、プリント基板１の表面Ａ側から差し
込まれて仮実装されたリード部品２は、その部品
２のリードをクリンチして、基板１を裏返しにし
ても抜け落ちないように一応考慮はされている。
しかしながら、プリント基板１に仮実装状態のリ
ード部品２は、その基板１を裏返しにした際に抜
け落ちる惧れが多分に残つていることも否めな
い。

ここで、プリント基板１にはかなり多くのリー
ド部品２が実装されるのが普通である。従つて、
プリント基板１を反転装置４にかけたときに１個
や２個のリード部品２が脱落しても見分けがつき
難い。また、脱落した部品が見つかつた場合に
は、その脱落部品がどの基板のものだつたかを突
きとめるのが難しく、このため次工程に流れてい
つた基板の全部を検査しなければならなくなると
いつたような事態が起こることもある。また、脱
落部品が特にフイルター関係のコンデンサの場合
は後工程での発見が難しく、そのまま市場に出て
しまう可能性もある。

本考案は以上のような問題点に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、仮実装された
プリント基板からの部品の脱落を確実かつ迅速に
検出することができると共に、部品の脱落があつ
たプリント基板を直ちに突きとめることができる
ようにしたプリント基板部品落下検出装置を提供
することにある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記の目的を達成するために、プリ
ント基板を反転させる反転装置付近の下部にて上
方を向いて開口する落下部品受けと、この落下部
品受けに落下した部品を収納箱に案内するガイド
と、このガイドを通過する部品を検出する物体検
出センサと、このセンサの物体検出出力によつて
動作する警報手段と、上記センサの物体検出出力
に基づいて上記プリンテ基板の搬送動作を停止さ
せる搬送停止手段とを有する。

〈作用〉 上記の手段により、先ず、反転装置付近にて、
リード部品が仮実装されたプリント基板から部品
が脱落すると、その脱落した部品を落下部品受け
及びガイドを経て収納箱に回収することができ
る。これと共に警報手段が動作し、これによりそ
の部品の脱落発生を直ちに知ることができる。更
に、その警報と共にプリント基板の搬送動作が停
止させられ、これにより部品の脱落した基板を直
ちに突きとめることができる。

〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を第１図に基づいて説
明する。但し、プリント基板１の面Ａ，Ｂを反転
装置４で反転させることについての説明は、先に
行つたので省略する。

第１図に示すプリント基板部品落下検出装置
は、ホツパー状に形成された落下部品受け６、管
状のガイド７、このガイド７の下端排出口に位置
する収納箱８、金属センサあるいは光電センサ等
による物体検出センサ９、警報手段としての表示
ランプ１０、搬送停止手段１１などを有する。

落下部品受け６は、反転装置４付近の下部にて
上方を向いて開口することにより、プリント基板
１から脱落部品２を捕捉する。ガイド７は落下部
品受け６の下端に連接して形成され、その部品受
け６に落ちた部品２を収納箱８内に案内する。物
体検出センサ９は、ガイド７を通過する部品２を
検出する。警報手段としての表示ランプ１０は、
上記物体検出センサ９が部品２を検出したときに
発する物体検出出力によつて動作状態にセツトさ
れる。また、搬送停止手段１１もその物体検出出
力によつて動作し、搬送装置の駆動系１２の動作
を停止させる。この駆動系１２の動作が停止させ
られると、搬送コンベア３，５及び反転装置４な
どの動作が停止する。これにより、部品２が脱落
したプリント基板１は、次工程へ送られることな
く、反転装置４付近に止められる。

以上のように、先ず、反転装置４付近にて、プ
リント基板１から部品２が脱落すると、その脱落
した部品２を落下部品受け６及びガイド７を経て
収納箱８に回収することができる。これと共に表
示ランプ１０による警報手段が動作し、これによ
りその部品２の脱落発生を直ちに知ることができ
る。更に、その警報と共に搬送停止手段１１によ
りプリント基板１の搬送動作が停止させられ、こ
れにより部品２の脱落した基板１を直ちに突きと
めることができる。尚、搬送停止手段１１は、搬
送装置の駆動用モータの電源回路に介装した常閉
のスイツチなどにより構成すればよい。

〈考案の効果〉 以上の実施例の説明からも明らかなように、本
考案によるプリント基板部品落下検出装置では、
仮実装されたプリント基板からの部品の脱落を確
実かつ迅速に検出することができると共に、部品
の脱落があつたプリント基板を直ちに突きとめる
ことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるプリント基板部品落下検
出装置の一実施例を示す概略断面図、第２図は従
来のプリント基板反転装置付近の構成を示す概略
断面図である。 １……プリント基板、２……リード部品、３，
５……搬送コンベア、４……反転装置、６……落
下部品受け、７……ガイド、８……収納箱、９…
…物体検出センサ、１０……表示ランプ、１１…
…搬送停止手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表裏両面に部品を実装するために反転装置を通
   つて搬送されるプリント基板からの部品の脱落を
   検出する装置であつて、上記反転装置付近の下部
   にて上方を向いて開口する落下部品受けと、この
   落下部品受けに落下した部品を収納箱に案内する
   ガイドと、このガイドを通過する部品を検出する
   物体検出センサと、このセンサの物体検出出力に
   よつて動作する警報手段と、上記センサの物体検
   出出力に基づいて上記プリント基板の搬送動作を
   停止させる搬送停止手段とを備えたことを特徴と
   するプリント基板部品落下検出装置。