JPH0241431A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH0241431A
JPH0241431A JP63190538A JP19053888A JPH0241431A JP H0241431 A JPH0241431 A JP H0241431A JP 63190538 A JP63190538 A JP 63190538A JP 19053888 A JP19053888 A JP 19053888A JP H0241431 A JPH0241431 A JP H0241431A
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JP
Japan
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cord
strength
tire
hot water
pva
Prior art date
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Application number
JP63190538A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Sato
真紀 佐藤
Kazuo Oshima
一男 大島
Shizuo Iwasaki
静雄 岩崎
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、タイヤ補強用コードを改良した空気入りタイ
ヤに関し、特に高強力ポリビニルアルコール系合成繊維
のタイヤ補強用コードの耐疲労性を大幅に改良した空気
入りタイヤに関するものである。
(従来の技術) 従来、ポリビニルアルコール系合成繊維(以下rPVA
繊維」と略す)はゴム補強材料として広〈産業用繊維と
して使用されてきた。しかし、この繊維は耐疲労性が劣
り、また元来水に可溶であるというポリマー特性を有し
ている為に、耐熱水性に劣るという欠点を存している。
従って、屈曲歪を多く受けるタイヤ補強用コードとして
は、比較的入力歪の少ないラジアルタイヤのベルト材と
して一部用いられているに過ぎないのが現状であった。
ところが、今日、特開昭59−130314号および同
59−100710号各公報に見られる様に超高分子量
(例えば平均分子量40万以上)化によってPVA繊維
の高強力化が可能となった。しかし、かかる超高分子量
のPVAポリマーを工業的に生産することは難しく、ま
た、製造面の困難さからコスト的にもポリエステルやナ
イロン等の一般のタイヤ用コードに供される繊維に比し
大幅に割高となり、商業的に競争力を持ち得ないもので
あった。
以上の様な背景から、PVAポリマーを従来のPVA繊
維の分子量より若干大きい程度の分子量とすることで、
工業的にも比較的容易にかつ多量に高強力PVA繊維を
供給出来る方法が見い出され(例えば特開昭60−12
6311号および同60−126312号各公報)、タ
イヤコードとして工業的、商業的に用いることの見通し
がついた。この様にして供給された高強力PVAgli
維はアラミド繊維には強力および弾性率の面でともに及
ばないものの、従来のナイロンやポリエステル等の繊維
よりは大幅に強度も向上し、−見、タイヤコードとして
十分使用可能なものと考えられた。また、かかる方法で
得られた高強力PVA繊維は特開昭61−108713
号公報にも記述されている様に従来のPVA繊維に比し
機械的な歪入力に対しても大幅に改善される為、タイヤ
コードとしての耐疲労性も十分実用に耐え得るものと考
えられた。
(発明が解決しようとする問題点) し7かしながら本発明者らは、上記方法により得られた
高強力PVA繊維は耐疲労性に関して重大な欠点を有し
ていることを明らかにした。すなわち、このままでは全
くタイヤコードとしての耐疲労性が不足し、通常の実地
走行でもコード切れ(以)rcBU、:コードブレーキ
ングアップと呼ぶ)が発生し、タイヤ安全上到底実用に
は適さないことを明らかにした。以下、この点につき更
に詳細に説明する。
下記の第1表に示す各種繊維材料を同表に示す条件下で
カーカスプライのコードとして用いたタイヤサイズ19
5/70 SR14の乗用車用タイヤを試作し、これら
タイヤにつき、カーカスプライのコードの強力保持率を
ドラム走行および実地走行後に新品時のコード強力との
対比で評価した。得られた結果を第1表に併記する。尚
、カーカスプライコードの強力保持率の測定個所は、第
1図に示すタイヤの×印の部分とした。
第1表から明らかな様に、高強力PVA繊維のドラム走
行後の強力保持率はポリエステル繊維とほぼ同等であっ
たが、実地走行後のコード強力保持率はポリエステル繊
維が90%以上であるのに対して、高強力PVA繊維は
20〜40%にまで低下してしまい、また場合によって
はCBUが発生し、タイヤパンクの寸前の状態であった
上記の実地走行試験は通常の車輌に試験タイヤを取り付
け、内圧も通常内圧(通常は1.7kg/cm”)で試
験を実施したものであるが、これはあくまでタイヤ使用
条件としては管理状態におかれたものであり、一般市場
では過剰積載や時として内圧1.0kg / cm ”
以下という異常状態で使用されることもあり得る為、管
理状態下で実地走行5万一走行時のコード強力保持率が
20〜40%であったということは、一般市場での安全
性を全く保証出来ないと判断せざるを得ず、このままで
は到底実用には供し得ないと判断された。
更に、ベルトに関しても次の様な試験を行なった。
下記の第2表に示す各種繊維材料を同表に示す条件下で
ベルトコードとして用いた第2図に示すフォールドヘル
ド構造の、タイヤサイズP235/75I?15の乗用
車用タイヤを試作した。これらタイヤにつき、前述の様
にして実地走行後のベルトコードの強力保持率を評価し
た。得られた結果を第2表に併記する。尚、ベルトコー
ドの強力保持率の測定個所は、第2図に示すX印の部分
とした。
第2表から明らかな様に、高強力PVA繊維をベルトコ
ードとして使用してもコードの強力保持率は、新品時対
比約60%にまで低下し、やはり耐疲労性に大きな問題
があることが判明した。
従って本発明の目的は、実地走行後も殆どコードの強力
の低下を生ずることのない高強力PVA繊維を確立し、
該高強力PVA繊維をタイヤ補強用コードとして使用す
ることにより空気入りタイヤの耐久性を改善することに
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は前記実地走行後の高強力PVA繊維コードの
強力低下原因につき鋭意検討した結果、以下に示す知見
を得た。
まず、実地走行後タイヤから取り出したコードをエポキ
シ樹脂中に埋め込み、ミクロトームで切断した該コード
横断面を観察したところ、上撚りと下撚りの交錯面近傍
のフィラメン十が著しく変形し、フィラメン)10本以
上が凝集東北していることが分かった。通常フィラメン
トはコードにかかる歪をフィラメント−本−本に分散す
る役割を有する為、フィラメントが凝集し歪を均一に分
散することが出来なくなればフィラメントまたはコード
の強力低下は促進されてしまうことになる。
次に、この様なフィラメント凝集体現象を更に明確化す
る為に、上撚り、下撚りをほぐし、上撚りと下撚りが接
しているコード界面を顕微鏡で観察した。するとやはり
フィラメントは数本〜数十本単位であたかもプレスされ
た様にフィルム状になっている形跡が認められ、フィラ
メント元来の役割と考えられる歪入力の緩和を図ること
は不可能であることが分かった。この様なフィラメント
同士の凝集現象はポリエステル、アラミド繊維には認め
られず、PVA繊維のみに見られる現象であブた。
一方、ドラム走行(2万す走行、コード強力保持率60
%)したコードでは一部で上記フィラメント凝集現象が
若干認められるものの、その程度は極めて小さく、ドラ
ム走行においてはフィラメント各1本ずつに歪入力がま
だ均一に分散されているもと考えられる。また、従来の
PVA繊維ではドラム走行でも4700に+++ T:
 CB Uが発生してしまっているが、前記高強力PV
A繊維は2万すでも残強力が60%であり、従来のPV
A繊維と較べ大幅に耐疲労性が改良されていることが分
かる。しかし、この様に改良された高強力PVA繊維で
も実地走行後のコードで大きく強力低下するという現象
は従来の知見からは同腹予測することの出来ない現象で
あった。
そこで本発明者らは、実地走行後とドラム走行後のコー
ドおよびフィラメントを詳細に観察することにより、以
下の相違を見い出した。即ち、(1)実施走行において
は走行と停止をくり返す為、100℃〜常温までの不規
則な温度履歴を繰り返して受ける。
(2)実地走行においては、コードの受ける歪入力も不
規則に絶えず変化し、これに従い、フィラメント同士の
こすれ個所、こすれ人力も変化することになる。
(3)これに対してドラム走行におけるコードは絶えず
100℃以上の高温下にあり、フィラメント自体の軟化
によりフィラメント同士のこすれ入力を緩和し易い。
上記知見は、ドラム走行後のコードのフィラメントはフ
ィラメント同士のこずれがフィラメント中の一箇所に集
中することにより所謂バイアス状カント面を有するのに
対し、実地走行後のコードのフィラメント面には多数箇
所でフィラメント同士のこすれ傷が見られ、またバイア
ス状カット面だけを見てもバイアス状カットの中に数箇
所のごずれ傷跡が見られることによっても説明される。
以上説明した様なフィラメント凝集束化によるフィラメ
ント入力を減少させ、高強力PVA繊維のコードの耐疲
労性を高める為には、フィラメント凝集を阻止すれば良
いという知見に基づき、本発明は以下に示す考察の下に
なされたものである。
即ち、PVA繊維は元来分子内に水素結合を有している
為、僅かな水の存在によっても水素結合が水分子と親和
性を持ち、このことがP V A 13N維自体が凝集
し易いという欠点となっていると考えられる。また、所
謂水分子はPVA繊維の非晶部に浸入し、PVA繊維非
晶部の膨潤を引き起こすことが、例えばガラス転移点の
低下等を招く結果となっていると考えられる。
尚、前記高強力PVA繊維では高強力発現の一手段とし
て非晶部の緻密化や、高配向化により高強力を可能とし
ており、特開昭61−108713号公報では、かかる
高強力PVA8a維の耐蒸圧性も向上することが報告さ
れているが、これだけではまだまだ実地走行後のコード
の耐疲労性を向上させることは不可能であることは、前
述の結果から見て明らかであった。
そこで本発明者らは、フィラメント同士の凝集を防止す
る為にフィラメント表層を硬化すれば実地走行での高強
力PVA繊維コードの強力低下を実質的に阻止すること
が出来るとの考えの下に更に鋭意検討した結果、原糸強
度1.58/d以上の高圧力PVAフィラメントまたは
これを撚り合わせたコードを50〜120℃の熱水中ま
たは飽和水蒸気中で熱水またはスチーム処理した後、通
常のレゾルシン−ホルマリン/ラテックス(以下rRF
LJと略す)にて接着剤処理することによってタイヤ走
行後のコード強力低下が大幅に防止出来ることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、PVA繊維コードにより補強された
空気入りタイヤにおいて、該コードが50〜120℃の
熱水中または飽和水蒸気中で熱水処理またはスチーム処
理されており、タイヤから取り出した該コードが次式: %式% (式中のNTはN、=N×F]πフ石弓X 10−’で
表される撚り係数で、Nはコードの撚り数(回/10c
m) 、Dはコードのトークルデニール数の172、ρ
はコード比重を示す)の関係を満足する強度S (g/
d)を有する高強度PVA繊維コードであることを特徴
とする空気入りタイヤに関するものである。
尚、本発明に要求される様な高強力PVA繊維の一般的
製造は、従来のPVA繊維製造に用いるよりも大幅に分
子量を増大したポリマーを使用し、製糸時の延伸倍率を
高めるような方法、あるいは一般にゲル紡糸法と呼ばれ
ているような超高分子量のポリマーを希薄溶液より紡糸
し、高延伸倍率で延伸するといった方法で達成すること
ができる。
一般に、タイヤ補強用コードとして使用される繊維は高
度の緊張、熱処理にて配向、結晶化を最大限に高めであ
るが、本発明の様に50〜120℃の熱水処理によって
実地走行後のコード強力低下が抑制されるという知見は
本発明者らによって初めて明らかにされた事実である。
またこれまでは、コードまたはフィラメントを硬化させ
るとフィラメントに歪みが集中し、耐疲労性が低下する
と言われてきたが、上記熱水処理によってPV’A繊維
が硬化するにも拘らずコード強力低下の抑制、すなわち
耐疲労性が改善されるという事実も本発明者らによって
初めて得られた知見である。
本発明における熱水処理温度は50〜120℃の温度範
囲内であることとを要するが、この中でも、60〜11
5℃の温度範囲が好ましい。この理由は、125 ’C
以上を超える温度での熱水処理を施すとコードまたはフ
ィラメント張力にもよるがフィラメント表面が融解して
しまうことがあり、また50℃未満では耐疲労性の向上
効果が僅かしか発揮されないからである。
また、飽和水蒸気中で同様な温熱処理を施しても、熱水
中に浸漬した効果と同様に耐疲労性は著しく改良される
。かかる熱水処理または飽和水蒸気処理中におけるPV
A繊維のフィラメント張力は定長状態または緊張状態に
ある方がフィラメントの収縮を抑える上で好ましいが、
自由収縮状態で行なっても耐疲労性の改良効果を損なう
ものではない。しかし、自由収縮下で上記熱水処理を行
うと、特に100℃以上の高温下ではコード強力が低下
するおそれがあるため、定長状態または緊張状態で熱水
処理することが好ましい。
尚、上述の様に熱水処理によってタイヤ走行後のコード
強力低下が抑制されるという現象は、ナイロンやポリエ
ステル繊維等の他タイヤ補強用繊維コードでは効果が全
く認められず、PVA繊維独特の現象である。
(作 用) 本発明の空気入りタイヤにおいては、上述の様な高強力
PVA繊維コードの熱水処理またはスチーム処理が施さ
れていない従来コードを有するタイヤに較べて、タイヤ
実地走行後のコード強力低下抑制が著しく改善され、タ
イヤから取り出した高強力PVA繊維コードのカーカス
プライコードとしての強力保持率が65%以上であり、
またベルト材に用いた場合でも60%以上の強力保持率
となる。
この様な、本発明の条件を満足する高強力PVA繊維は
従来のナイロンやポリエステル繊維に比し大幅な強力お
よび弾性率の向上が可能となる。
この結果、従来の繊維コードに比し大幅にコードの使用
量の削減が可能となり、タイヤの軽量化や低乾り抵抗化
、更にばかがるコードをベルト材として用いた場合には
スチールコードの代替として低ロードノイズ化や振動乗
心地性の大幅な向上が図れることになる。
(実施例) 次に本発明を実施例および比較例により説明する。
実施例1〜10及び比較例3〜6ともにコードは、特開
昭61−108711号、同61−108712号、同
61−108713号公報等記載の方法により得られた
原糸強度17.5 g/dの高強力PVAフィラメント
を500本合糸して1500デニールとして、これに一
定回数の下撚りをかけた後2本の下撚りコードを合糸し
、一定回数の上撚りをかけて得た1500d/2のコー
ドを用いた。
熱水処理またはスチーム処理は下記の第3表に示す温度
にて原糸または上撚りコード段階で施し、しかる後11
0℃の絶乾状態で30分間乾燥させ、撚糸または接着剤
処理に供した。
尚、接着剤処理は、通常の下記の第1表に示すRFL接
着剤に供試コードを浸漬した後、ドライゾーン、ホット
ゾーン、ノルマゾーンでコードに緊張熱処理を施すこと
により行った。これらゾーンの処理温度、時間及び張力
条件はドライゾーン150℃X120秒間×0.1 g
/d 、ホ・シトゾーン200’CX40秒間X1g/
dおよびノルマゾーン200℃×40秒間X0.5 g
/dとした。
上述の様に接着剤処理して得られた処理コードをスダレ
織りにし、次いで通常の方法でゴムシートを被覆してゴ
ム引き布としたものを第3表に示す構造にてカーカスプ
ライまたはベルト部材として使用し、各種供試夕・イヤ
を試作した。タイヤサイズは比較例1〜3および実施例
1のカーカスプライ検討用試作タイヤでは195/70
 R14とし、また比較例4〜6および実施例2〜10
のヘルド検討用試作タイヤでは185/70 R13サ
イズとした。またかかる試作タイヤのクラウンセンタ一
部のコード打込み数は、カーカスプライでは33本/ 
5 cmとし、またベルトでは40本/ 5 cmとし
た。
尚、比較例1.2は比較のために従来のPVA繊維をカ
ーカスモノプライに適用したものである。
上記試作タイヤにつき、タイヤから取り出したコードの
強度測定試験、ビード部耐久性評価用ドラム走行試Mで
以下rBFドラム走行試験」と略す)および実地走行試
験を下記の様にして実施した。
尚、タイヤサイズ195/70 SR14のカーカスプ
ライ検討用試作タイヤについては第1図中の×印のビー
ド折り返し部の強力低下率が最も大きい部分にて試験を
行った。またベルト検討用試作タイヤは、ベルト構造が
折りたたみ構造の高強力PVA繊維コード補強ベルト1
とスチールコード補強ヘルド2の2層構造であり、これ
らタイヤは第2図中の×印のベルト折り返し部の所にて
試験を行った。
Iコード?・T05S  徂1−スえ二3−思鵡和□測
定位置に対応する位置でタイヤから取り出したコードか
らはさみで付着ゴムを取り除いた後、該コードをチャッ
ク間距離10cmでJIS L1017に従い常温で引
張り、破断時の強度を測定し、破断強力を撚糸前のトー
クルデニール数で除した値を強力S (g/d)とした
。尚、トーテルデニール数は撚糸前のデニール数を用い
たが、これはコード処理工程やタイヤ加硫工程で若干コ
ードの伸縮があり、またタイヤから取り出したコードは
若干ゴム付着がある為、繁雑化を避ける為である。
尊且lエプム走丘成狂 試作タイヤを25℃±2℃の室内中で内圧3.0kg/
 cm 2に調整した後、24時間放置後、空気圧の再
調整を行い、JIS荷重の2倍荷重をタイヤに負荷し、
直径約3mのドラム上で速度60kg/時で2万km走
行させた。その後タイヤからコードを取り出し、コード
強力を上述の様にJIS L1017に従い測定した。
(2)芸11Jお尺狡 試作タイヤを規定リムで組んだ後、一般乗用車に取り付
けて一般走行させ、195/70 SR14サイズのカ
ーカスプライ検討用試作タイヤでは実地走行約5万廟、
また185/70 R13のベルトコード検討用試作タ
イヤでは3.2万Km走行させた後のコード強力を上述
の様にJiS L1017に従い測定した。
得られた試験結果を第3表に併記する。
第3表に示す試験結果から次のことが確認された。
比較例1ではBFドラム走行試験において4600Km
でビード部でコード切断(CBU)が生じ、タイヤが故
障した。
また比較例2では、従来PVA繊維の撚糸後のコードに
熱水処理(110℃まで昇温)を施した後、撚糸および
接着剤処理を施したコードをカーカスプライに適用した
が、この比較例2ではPVAgli維に熱水処理が施さ
れているため、比較例1よりもBF″ドラム走行試験距
離は大幅に向上した。しかし従来のPVA繊維を使用し
たために耐疲労性に劣り、ドラム完走には至らなかった
高強力PVA繊維を湧水処理をしないで、カーカスプラ
イに適用した比較例3は、BFドラム走行では2万Km
完走し、残強力保持率も60%であったが、実地走行後
のコード強力保持率は30%まで低下し、中にはコード
切断寸前のものも散見した。
これに対し、高強力PVA繊維に比較例2と同様な熱水
処理を施した実施例1は、耐疲労性の改良効果が認めら
れ、また、実地5万り走行後のコード強力保持率も未処
理30%に対し、熱水処理を施したために60%まで改
良された。
一方、比較例4〜6および実施例2〜10では9、高強
力PVA繊維をベルト材として用いたが、比較例4では
熱水処理をコードに施していないために、実地走行後の
コード強力保持率は55%であった。
また、比較例5では、高強力PVA繊維のコードを40
℃熱水中で定長処理した後、乾燥、RFL塗布処理をし
たコードをヘルド材に用いたが、実地走行後のコード強
力保持率は45%と、未処理コードよりも強力低下が大
きくなった。
これに対し、実施例2〜8は、高強力PVA繊維のコー
ドに各60℃380°c、ioo℃,105℃,115
’C,120℃で熱水処理を施した後、乾燥、RFL塗
布処理を施したコードをベルト材に用いた例である。こ
れらの場合、実地走行後のコード強力保持率は60%以
上となり、未処理コードに較べ耐疲労性も向上した。尚
、実施例8の様に熱水処理の温度を120 ’Cにする
と新品時のコード強力は低下する傾向を示したが、耐疲
労性は未処理コードより改良された。
比較例6は、PVA繊維のコードを125℃熱水中で処
理した例であるが、この場合新品時のコード強力は大幅
に低下し、耐疲労性は確保されるものの新品コード強力
の低下は実用上好ましくないと判断された。
実施例9では、高強力PVA繊維に撚糸前の原糸状態で
105℃の熱水処理を施した後、乾燥、撚糸した後に通
常のRFL塗布処理を施したコードをベルトに用いたが
、この場合新品時のコード強力および実地走行後のコー
ド強力保持率ともGこ大幅に改良された。
実施例10では、高強力PVA繊維のコードに105℃
飽和水蒸気中でスチーム処理を施したが、この場合、実
施例5の熱水処理と同様に実地走行後の強力保持率の改
善が見られた。
(発明の効果) 以上説明してきた様に、所定温度で熱水処理またはスチ
ーム処理の施された高強力PVA繊維コードで補強され
た本発明の空気入りタイヤにおいては、実地走行後にお
いても該コードの強力低下を抑えることができ、この結
果、タイヤの耐久性を大幅に向上させることができると
いう効果が得られる。また、かかるコードをベルト材と
して用いた場合にはスチールコードの代替として低ロー
ドノイズ化や振動乗心地性の大幅向上が図れることにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、カーカスプライ検討用試作タイヤの部分断面
図、 第2図は、ベルト検討用試作タイヤの部分断面図である
。 1・・・高強力PVA繊維コード補強ベルト2・・・ス
チールコード補強ベルト 第1図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ポリビニルアルコール系合成繊維コードにより補強
    された空気入りタイヤにおいて、 該コードが50〜120℃の熱水中または飽和水蒸気で
    熱水処理またはスチーム処理されており、タイヤから取
    り出した該コードが次式:S≧14.5−12N_T (式中のN_TはN_T=N×√(0.139×D/ρ
    )×10^−^3で表される撚り係数で、Nはコードの
    撚り数(回/10cm)、Dはコードのトータルデニー
    ル数の1/2、ρはコード比重を示す) の関係を満足する強度S(g/d)を有する高強力ポリ
    ビニルアルコール系合成繊維コードであることを特徴と
    する空気入りタイヤ。
JP63190538A 1988-08-01 1988-08-01 空気入りタイヤ Pending JPH0241431A (ja)

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