JPH06210761A - 空気入りバイアスタイヤ - Google Patents

空気入りバイアスタイヤ

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JPH06210761A
JPH06210761A JP5005144A JP514493A JPH06210761A JP H06210761 A JPH06210761 A JP H06210761A JP 5005144 A JP5005144 A JP 5005144A JP 514493 A JP514493 A JP 514493A JP H06210761 A JPH06210761 A JP H06210761A
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JP
Japan
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cord
rubber
latex
strength
bias tire
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Pending
Application number
JP5005144A
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English (en)
Inventor
Isao Mitsuyoshi
功 三吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
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Publication of JPH06210761A publication Critical patent/JPH06210761A/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/44Yarns or threads characterised by the purpose for which they are designed
    • D02G3/48Tyre cords

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーカスのプライ間セパレーションを防止
し、耐摩耗性を維持して、タイヤの寿命を長くする。 【構成】 高強度のポリアミド繊維コードを特定の接着
剤で処理し、特定の300%モジュラス、硬度を有する
コーティングゴムで被覆したものをカーカスとして用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度を有するゴム補
強用ポリアミド繊維コードを補強用にゴム中に埋設した
シート材を用いた空気入りバイアスタイヤに関するもの
である。又、このバイアスタイヤが装着される車両とし
てはトラック、バス、乗用車、農業機械、産業車輌、建
設機械等が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド繊維コードは、タイヤを始め
とする各種ゴム製品の補強用コード材料の中でも優れた
強度、耐久性及び耐熱性を有するため、従来からトラッ
ク・バス用、建設車両用、航空機用等の大型タイヤやコ
ンベヤベルト、ホース、空気バネ等のゴム工業製品の補
強材として多く使用されてきた。
【0003】一方、タイヤ軽量化、低燃費化、省資源
化、コスト低減、生産性向上等の目的から補強材の積層
枚数の低減、コード打ち込み本数の減少、コード太さの
細糸化等による補強材量の減少が強く要請されている。
【0004】ゴム複合体としてのトータル強度を保った
まま補強材量を減少させるためには、より高強度の繊維
が必要であるが、近年、従来対比大幅に強度の向上した
超高強度のポリアミド繊維が開発され、開示されている
(例えば、特開昭61-70008号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようない
わゆる超高強度ポリアミド繊維コードにあっては、繊維
−ゴム間の接着に必要な接着剤液に浸漬後乾燥熱処理
し、次いで繊維融点近傍の高温下で熱処理する、いわゆ
る「ディップ処理工程」を行うとコード強度が大幅に低
下してしまうという現象が問題点として指摘された(特
開昭63-17517号,同63-203841号各公報)。
【0006】かかる公報では、接着剤液に浸漬する際の
コード張力を0.5g/d以上とするか、または100 ℃以上の
高温下で予め前処理することにより、接着剤液をコード
内部に含浸させないようにして、かかるコードの強力低
下を防止することが提案されている。
【0007】また、以前にもこれと類似する技術が開示
されており(特開昭60-71239号, 同60-104580 号各公
報) 、接着剤処理に先だって緊張下で熱処理すること
や、3%以上の伸長下において接着剤を付与することが
提案されている。
【0008】更に、これらのディップ法を用いるとコー
ドへの接着剤付着量が少ないためゴム−繊維間の接着力
が低くなるので、接着剤液に浸漬する前の緊張熱処理工
程での温度と張力との関係と同時に、レゾルシン−ホル
ムアルデヒド/ゴムラテックス(いわゆるRFL)接着剤液
中の固形分含量やラテックスに対するレゾルシンとホル
ムアルデヒドの総重量の割合、ビニルピリジンラテック
スとスチレンブタジエンラテックスの総重量に対するビ
ニルピリジンラテックスの割合の関係をも特定して接着
性を向上させる技術も開示されている(特開平1-174627
号、同1-174628号各公報) 。
【0009】また、ディップ処理工程の後、ゴム中に埋
め込んで加硫する工程においてもやはり高強度ポリアミ
ド繊維の強力が低下することが分かっており(特開平2-
91276 号公報) 、これも同時に解決しなければならない
課題である。
【0010】ところで、ここで本発明者等はさらに、第
2の重要な問題点を発見した。それは、従来技術のよう
にコードを接着剤液に浸漬する際あるいはその前に、緊
張熱処理工程で熱または張力あるいは両方を加えると、
確かにディップ処理工程での強力低下は防止されるが、
その一方でゴム中の繰り返し圧縮歪下でのコード耐疲労
性が劣るという新事実であった。そこで、本発明者等
は、この原因について鋭意検討した結果、かかるコード
は接着剤液がコード内部に含浸しておらず、上撚交錯面
で裸のフィラメント同士が接触摩耗して疲労することが
主原因であるという事実を明らかにした。
【0011】従って、本発明は、上記第1,第2の問題
点を全て同時に解決し、ディップ処理時および加硫時に
強力低下することなく、かつ繰り返し圧縮歪下での耐疲
労性にも優れたゴム補強用高強度ポリアミド繊維コード
を目的の1つとする。ところで、バイアスタイヤの問題
点として、プライ間のセパレーションの発生があった。
これは隣接するプライ間のゴムゲージが薄いほど、さら
に隣接するコードの間隔が小さいほど顕著であり、対策
として、プライ間にクョッションゴムを配置したり、コ
ードの打ち込み密度を小さくするなどが行われてきた。
プライ間にクッションゴムを配置する場合は、タイヤ全
体の重量が増大して発熱耐久性が低下するほかコスト増
につながり、また、コードの打ち込み密度を減らすとタ
イヤのケースの剛性が低下し、ショックバーストを発生
したりタイヤが変形しやすくなり、トレッドゴムの耐摩
耗性が低下する。そこで、本発明はコード自体のもつ強
力を有効に活用して、コードの打ち込み密度を低減し、
これに伴う耐セパレーション性の向上を可能としなが
ら、特定のコーティングゴムを用いることにより剛性を
維持することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記従来技術のように接
着剤液浸漬前に緊張熱処理されたコードでは、接着剤液
がコード内部に含浸していないので、伸長−圧縮の繰り
返しにより裸のフィラメント同士が上撚交錯面で接触摩
耗して疲労してしまうことから、このコード疲労を防ぐ
為には、やはりこのような緊張熱処理工程ではなく、従
来通りコードを弛緩状態で、もしくは極めて低い張力下
で接着剤液浸漬処理を施してコード内部に十分接着剤を
含浸させ、上撚交錯面の繊維フィラメント表面を接着剤
固形物で被覆保護してやる必要性があると考えた。
【0013】ところが、このようにすると第2の疲労性
という問題は解消されるが、当然第1の問題点であるデ
ィップ処理時および加硫時のコード強力低下という現象
が現れてしまう。
【0014】そこで、この第1の問題点である強力低下
の原因について更に検討したところ、特開昭63-175179
号、同63-203841 号、同60-71239号および同60-104580
号の各公報にも触れられているように、コード内部に含
浸したディップ液がディップ処理時に高温オーブン内に
おいて乾燥樹脂化してフィラメント間を癒着させ、これ
によりコードを構成する各繊維フィラメントの自由度が
拘束され、コード伸長時の各繊維フィラメントの均一な
応力分担を妨げるので、ディップコードが本来発揮すべ
き強力よりも低い強力で破断してしまうということを突
き止めた。また、より高強度のポリアミド繊維を製造す
る為には、一般により高倍率で延伸を行うので、高強度
のポリアミド繊維ほど破断時のターミナルモジュラスが
高くなり、コード伸長時の各繊維フィラメントの均一な
応力分担に不利となり、ディップ処理時に強力低下し易
くなると考えた。
【0015】そこで、本発明者等は種々の接着剤配合に
ついて広範囲に検討したところ、従来どおりコードを弛
緩状態もしくは極めて低い張力下で接着剤液に浸漬して
コード内部に十分含浸させても、加硫後のポリアミド繊
維コードに含浸されたRFL ディップ樹脂のDMSO中の膨潤
度をある範囲にすることによって、コード伸長時の各繊
維フィラメントの均一な応力分担を達成し、高強度ポリ
アミド繊維の本来の強度を発揮できることを見出した。
【0016】又、シート材のゴムの300%モジュラス
及び硬度を所定の範囲にすることによって、本発明にか
かるコードを用いて、コード打ち込み密度を低減し、且
つシート材の剛性を維持できることを見出した。即ち、
本発明は、RFL 接着剤液を用いて接着剤処理されゴム中
に埋め込まれて加硫された後の加硫ゴム中でのコード強
度が8.0g/d以上、更に単糸繊度が1.5 〜10デニールであ
り、更にコードに含浸されたRFLディップ樹脂の、DM
SO中の膨潤度Xが122 %≦X≦340 %、好ましくは126
%≦X≦270 %、さらに好ましくは130 %≦X≦220 %
であり、コーティングゴムの300%モジュラスが150
〜180 kg/cm2 であり、硬度が63〜68度である構成とす
る。
【0017】コーティイングゴムの300%モジュラス
が150未満または硬度が63度未満であると、コード
打ち込み密度が減少した場合シート材の剛性が低下して
これをカーカスに用いた場合負荷転動時にタイヤが変形
しやすくなり、耐摩耗性が低下する。300%モジュラ
スが200kg/cm2 を越えるとまたは硬度が70度を越
えると、コーティングゴムが硬すぎることからコードが
動きにくく、特に圧縮力がかかったときにコードを構成
するフィラメントが逃げることができずコード切れを生
じやすく耐久性は急激に低下する。
【0018】また、前記RFL 接着剤液が、
【数3】1/2.3 ≦R/F≦1/1.1 、好ましくは1/
2.0 ≦R/F≦1/1.3 、さらに好ましくは1/1.8 ≦
R/F≦1/1.5 (モル比) 1/10≦RF/L≦1/4、好ましくは1/8≦RF/L≦
1/5(固形分重量比) 0.05≦S≦0.8 、好ましくは 0.1≦S≦0.5 さらに好ま
しくは0.1 ≦S≦0.3(重量%) 0≦A≦0.5 、好ましくは0≦A≦0.3 (重量%) 0.05≦S+A≦0.8 、好ましくは0.1 ≦S+A≦0.5
(重量%) 10≦C≦24、好ましくは14≦C≦22(重量%) (ただし、上式において、R/Fはレゾルシン/ホルム
アルデヒド総量のモル比、RF/Lはレゾルシンおよびホ
ルムアルデヒド総量とゴムラテックス固形分の総量との
比、SはRFL 接着剤液の総固形分量に対するアルカリ金
属水酸化物(通常はNaOH)またはアルカリ土類金属水酸
化物の重量%、AはRFL 接着剤液の総固形分量に対する
NH3 水溶液のNH4OH ベースの重量%、CはRFL 接着剤液
の総固形分重量%を示す)を全て同時に満足し、かつ、
ビニルピリジン(VP)ラテックス(通常VP含有量5〜20
%) と、スチレンブタジエンゴム(SBR) ラテックスと、
天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)ラテッ
クスの各々の固形分重量の、全ラテックス固形分重量に
対する重量比率%をそれぞれa,b,cとしたときに、
下式、
【数4】VPラテックス:10≦a≦80、好ましくは30≦a
≦60(重量%) SBR ラテックス:0≦b≦70、好ましくは10≦b≦50
(重量%) IRおよび/またはNRラテックス:20≦c≦60、好ましく
は25≦c≦50(重量%) を同時に満足すると好ましい。(但し、ラテックス成分
として、上記以外のラテックスが含まれていてもよ
い。)尚、上記配合の範囲のみにとどまらず、カーボン
ブラックや、樹脂化反応を阻害する物質であるSiO2やホ
ウ素化合物等を添加することにより、同様な膨潤度を達
成してもよい。
【0019】また、かかるポリアミド繊維コードをゴム
補強用として使用し、コード打ち込み本数の減少により
充分なタイヤ軽量化、低燃費化、省資源化、コスト低
減、生産性向上等の目的を達成するためには、その強度
が10.0 g/d以上、好ましくは11.0 g/d以上、さらに好ま
しくは12.0 g/d以上である。
【0020】更に、コードの単糸繊度としては、1.5 〜
10デニールがよく、3デニール以上8デニール以下が好
ましい。1.5 デニール未満ではコードを構成するフィラ
メント本数が多く、フィラメント表面積も大き過ぎるの
で、乾燥熱処理後接着剤層の各繊維フィラメントに対す
る拘束と不均一応力分担が増大し、ディップ処理時に強
力低下し易くなる。一方、10デニールより大きいと、紡
糸時のフィラメント均一冷却が妨げられ、安定して高強
度糸を生産する上で好ましくない。
【0021】本発明に用いることのできるポリアミド繊
維としては、6,6−ナイロン、6−ナイロン、4,6
−ナイロン、6,10−ナイロンおよびこれらの組み合わ
せによる共重合体もしくは混合物の脂肪族ポリアミドが
挙げられるが、特には、6,6−ナイロンまたは6−ナ
イロンが80重量%以上を占める脂肪族ポリアミドが好ま
しく、さらにその耐熱性の高さから両者の内6,6−ナ
イロンが最も好ましい。また、これらのポリアミドには
通常、熱、光、酸素などに対する耐久性を付与するため
に、銅塩と他の酸化防止剤からなる安定剤が添加され
る。
【0022】本発明のRFL 接着剤液が熱処理により樹脂
化したRFL ディップ樹脂のDMSO中の膨潤度Xが122 %未
満であるとRFL ディップ樹脂の網目密度が密すぎること
を示し、RFL ディップ樹脂が硬すぎるためコード伸長時
の均一な応力分担を妨げ十分に高強度ポリアミド繊維の
本来の強度を発揮できない。また、膨潤度が340 %超過
であると、RFL ディップ樹脂の網目密度が疎すぎ、十分
な接着力を得ることができず、また加硫前にコードがベ
タつき作業性も悪い。
【0023】本発明の好ましい配合例として規定するRF
L 接着剤液の配合範囲において、R/Fが1/2.3 未満
ではF量がR量に対して多過ぎて、R−F間での架橋が
進み過ぎ、熱処理後の最終的なRF樹脂の網目が密になり
過ぎるため、結果としてRFL接着剤層の硬さが硬くなり
過ぎ、一方R/Fが1/1.1 を超えると逆にF量がR量
に対して少な過ぎて、R−F間での架橋が少なく、RFL
層の強度が弱くなり、ゴムとの充分な接着が得られない
し、コード表面がベタついて作業性上好ましくない。
【0024】また、RF/Lが1/4を超えるとRF量がL
量に対し多過ぎて、結果としてRFL接着剤層の硬さが硬
くなり過ぎ、一方RF/Lが1/10未満では逆にRF量がL
量に対し少な過ぎて、ゴムとの充分な接着が得られなく
なる。
【0025】更に、Sが0.8 重量%を超えるとFとRの
反応触媒であるアルカリ金属水酸化物の量が多過ぎて、
R−F間での架橋が進み過ぎ、熱処理後の最終的なRF樹
脂の網目が密過ぎるため、結果としてRFL 接着剤層の硬
さが硬くなり過ぎ、一方Sが0.05重量%未満では逆にア
ルカリ金属水酸化物の量が少なすぎて、液がゲル化しや
すく安定性が悪い。アルカリ金属水酸化物としては一般
的にはNaOHが良いが、他のアルカリ金属水酸化物、例え
ばKOH 等でもよい。また、アルカリ土類金属水酸化物で
もよい。
【0026】更にまた、NH3 水溶液を少量添加すること
により、ゴムとの接着性がやや向上するが、Aが0.5 重
量%を超えるか、またはAが0.5 重量%以下でもS+A
が0.8 重量%を超えると、やはりFとRの架橋反応が進
み過ぎて、熱処理後のRF樹脂の網目が密となり、結果と
してRFL接着剤層の硬さが硬くなり過ぎる。
【0027】更にまた、Cが10重量%未満では接着剤浸
漬時にゴムとの接着に必要なだけの十分な接着剤固形分
をコードに付着せしめることができず、一方Cが24濃度
%を超えると濃度が高過ぎてRFL 接着剤液がゲル化し易
くなり、不安定になる。
【0028】次に、溶液中のラテックス成分についてa
が10重量%未満ではゴムとの充分な接着が得られず、一
方、80重量%を超えると接着力の被着ゴム選択性が大き
くなり好ましくなく、またRFL 液のコストも高くなり過
ぎる。また、ラテックス成分としてSBR ラテックスを加
えると耐熱接着性が向上し、好ましいが、bが70重量%
を超えるとゴムとの接着性が低下する。
【0029】更に、特開平2−91276 号公報に開示され
ているようにNRおよび/またはIRラテックスを適当量使
用することによって加硫時の強力低下を抑制することが
できるが、cが20重量%未満では充分な加硫時の強力低
下抑制効果がなく、一方cが60重量%を超えるとゴムと
の充分な接着が得られない。
【0030】また、酸性触媒前縮合タイプのノボラック
RF樹脂を用いる場合、RとFが直線状に縮合しているの
で、熱処理後の最終的なRF樹脂のR−F網目がやや粗に
なり、RFL 接着剤層が比較的柔軟になる傾向があるが、
この場合でもやはりR、F、Lの量比やアルカリ金属水
酸化物の量、ラテックス種および分率等の、上記要件を
同時に満たす配合が好ましい。
【0031】ただし、前縮合タイプのノボラックRF樹脂
を用いるとコード表面がベタついたり、液の安定性が通
常アルカリ触媒のレゾール系と比べてやや劣る等の問題
点があるので、通常アルカリ触媒のレゾール系の方が好
ましい。
【0032】また、接着剤処理するにあたり、上記RFL
接着剤液に浸漬する際のコード張力Tが0.3g/d以上で
は、該コード内部に接着剤液が充分含浸せず、上撚交差
面でのフィラメント接触摩耗疲労に劣るので、Tは、0.
3 g/d未満、好ましくは0.2g/d以下、さらに好ましく
は0.1g/d以下である。
【0033】本発明のRFL 接着剤処理されゴム中に埋め
込まれたポリアミド繊維コードにおいては、そのRFL 接
着剤層が従来のものとくらべて柔軟であり、コードを構
成する各繊維フィラメントに対する接着剤層による拘束
が少ないのでコード伸長時の各繊維フィラメントの均一
な応力分担が達成でき、該コードが本来もっている高強
力を発揮できるものと考えられる。
【0034】又、本発明のコード及びコーティングゴム
よりなるシート材を、ブレーカがないタイプのバイアス
タイヤにあってはカーカスに、又、ブレーカを有するタ
イプのものにあっては、カーカス、ブレーカの両方に、
あるいはカーカスのみに使用すると好ましい。更に、本
発明のシート材をカーカスに使用した場合、カーカスの
うち少なくともビードコアにタイヤの内側から外側に巻
き回されるカーカスが、10〜19.5本/25mmのコード打ち
込み密度を有するようにすると好ましい。又、ビードコ
アに巻き回されないカーカスについては、5〜15.5本/
25mmのコード打ち込み密度が好ましくブレーカについては
5〜19.5 本/25mmが好ましい。
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により具体
的に説明する。試験に供するポリアミド原糸として、
(ア)従来一般強度の6,6−ナイロン1890d、単糸繊
度6d(デニール)、原糸強度9.5 g/dのもの、
(イ)高強度6,6−ナイロン1890d、単糸繊度6d、
原糸強度10.2g/dのもの、(ウ)超高強度6,6−ナ
イロン1890d、単糸繊度4d、原糸強度12.2g/dのも
の、および(エ)超高強度6−ナイロン1260d、単糸繊
度3d、原糸強度13.0g/dのもの夫々計4種を用い
た。原糸(ア)、(イ)、(ウ)については、撚り構造
1890d/2で撚数32回/10cmとし、(エ)については、
撚り構造1260d/2で撚数39回/10cmとした。
【0035】本実施例および比較例におけるRFL 接着剤
液の調製法としては、まず軟水にレゾルシンを溶解させ
た後、NaOH水溶液を添加し、次いでホルムアルデヒドを
添加し、室温下で6時間放置熟成させ、次いでNH3 水溶
液を加える配合の場合はNH3水溶液を加えた後、ラテッ
クスを加え、更に室温下で24時間放置熟成させた後に接
着剤処理に用いた。
【0036】本実施例における接着剤液処理の方法の概
要を図1に示す。また、比較のために行った接着剤浸漬
前にコード緊張熱処理を行う処理方法の概要を図2に示
す。図1、図2においてプレ緊張熱処理ゾーン1(図2
のみ)、乾燥ゾーン2、ホットゾーン3、ノルマライズ
ゾーン4の各ゾーンにおいて、コードにかける温度、露
出時間、張力は6,6−ナイロン繊維についてはそれぞ
れ190 ℃×40秒×1.0g/d、130 ℃×120 秒×0.8g/d、23
5 ℃×40秒×0.8g/d、230 ℃×40秒×0.5g/dとし、6−
ナイロン繊維についてはそれぞれ160 ℃×40秒×1.0g/
d、130 ℃×120秒×0.8g/d、200 ℃×40秒×0.8g/d、19
5 ℃×40秒×0.5g/dとした。
【0037】なお、各物性値の測定法は、次の通りであ
る。 1)膨潤度 加硫ゴム中コードをナイフによりガイドを入れ、できる
だけコードにダメージを与えないようにして取り出し、
その後鋏で極力周辺のゴムをそぎ落とす。(また、例え
ばバイアスタイヤよりコードを取り出す場合にはタイヤ
センター部より取り出す。)加硫ゴムより取り出したコ
ードをエポキシ樹脂に抱埋する。エポキシ樹脂は以下の
薬品を体積比で混合しオーブン中にて80℃×6時間で硬
化させる。
【表1】 EPOK 812 (エポキシ樹脂) 11.5 MNA (無水メチルナディック酸) 7.9 DDSA (Dodecenyl Succinic Anhydride) 6.0 DMP −30(Tri-Dimethyl Aminomethyl phenol) 0.19
【0038】次にエポキシ樹脂中に抱埋したサンプルを
繊維軸方向に垂直にカールツァイス社製のミクロトーム
にて20μmの厚さにカットする。図3に示すように、次
にその繊維の切片11をスライドグラス12上に乗せ、カバ
ーグラス13を乗せ、355nm から425 nmの波長で反射型蛍
光顕微鏡(Lietz 社製 ORTHOPLANPOL)により観察、200
倍にて撮影をする。図4に示すように、RFL ディップ層
の位置はゴム層14に囲まれた繊維の最外層で十分にRFL
が含浸しており、かつ最外層繊維単糸15間の距離が30μ
m 〜50μm の範囲で少なくとも単糸間の直線上には必ず
RFL ディップ層16のみがある位置を選んで写真撮影す
る。
【0039】撮影を終えたサンプルのスライドグラス12
とカバーグラス13の間に雰囲気温度25℃中でDMSO (Dime
thyl Sulfoxide) を注入するとRFL ディップ層は膨潤し
初める。注入後30分間放置する。その後、膨潤前に撮影
したRFL ディップ層と同一位置を再び撮像する。膨潤
前、膨潤後の同一単糸間の距離を測定し、それぞれ
1 ,L2 とした時
【数5】膨潤度x=(L2 /L1)3×100 (%) これを10箇所の異なる位置について求め、その平均を膨
潤度Xと定義する。
【0040】2)破断強力、強度 原糸、生コード、ディップコード、加硫後コードともに
全てJIS L1017 に従い、島津製作所製オートグラフにて
引っ張りテストし、破断時の強力(kg) を求めた。ま
た、強度(g/d)算出は次式に従い、このときのコー
ドデニールは、原糸についてはJIS L1017 の正量繊度を
用いた。 強度=破断強力/正量繊度
【0041】加硫後のゴム中のコードについては、採取
したコードからフィラメントを10本抜き取り、光学顕微
鏡でフィラメント各1本ずつのコード径を求め、その平
均フィラメント径から断面を真円形とみなして、フィラ
メント断面積を求めた。これと、断面観察して数えた総
フィラメント本数とから単位長さ当りの体積を求め、こ
れをポリアミド繊維の密度ρ(6,6−ナイロン、6−
ナイロンの場合は、1.14)を用いて単位長さあたりの重
量(デニール)に変換し、推定デニール数を求め、次式
に従い強度を算出した。 強度=破断強力/推定デニール
【0042】3)接着力 接着剤処理コードを下記の表2に示す未加硫配合ゴム組
成物に埋め込み、153℃×20分にて加硫し、得られた加
硫物からコードを掘り起こし、300mm/分の速度にて引っ
張って加硫物から剥離し、コード1本あたりの剥離抗力
を求めて、これを接着力(kg/本) とした。
【0043】
【表2】
【0044】4)加硫後ゴム中強力テスト ディップコードを上記表2の未加硫配合ゴム組成物中に
埋め込み、コード両端を固定して153 ℃×40分間、定長
状態にて加硫した。その後、定長状態のまま自然放冷後
に加硫サンプルを取り出し、コード引き剥がし時のケバ
立ちを避ける為、ゴムが周囲に付いたままのコードを鋏
で切り出して、表面ゴムを出来得る限りそぎ落とした。
かかるコードを表面ゴムが付いたままの状態で上記の方
法で破断強力測定した。
【0045】
【表3】
【表4】
【0046】表3の比較例1では、超高強度の6,6−
ナイロンコードを、従来一般のRFL配合を用いかつ図1
にあるような従来一般の接着剤処理工程にて処理してい
るので、膨潤度Xが小さく本発明の範囲外でありディッ
プ時強力保持率が82.2%と低下が著しかった。
【0047】一方、比較例2では、同じ生コードを図2
にあるような緊張熱処理ゾーンを経た後に高張力下で接
着剤液に浸漬しているので、接着剤液がコード内部に含
浸せず、ディップ時の強力保持率も高かった。しかし、
疲労テストでの繰り返し圧縮により大幅に強力低下し
た。これは、疲労後にコードを詳細に観察したところ、
上撚交差面で、裸のフィラメント同士が接触摩耗して疲
労することが原因であることが分かった
【0048】次に、実施例1,2では、RFL ディップ樹
脂が本発明の範囲の膨潤度であり、また本発明の好まし
い配合例として規定するRFL 接着剤液を用いているの
で、接着剤層が柔らかく、図1にあるような従来一般の
接着剤処理工程にて処理しているにもかかわらずディッ
プ時の強力保持率が高いことが分かる。また、加硫時の
強力も高く保持されている。更に、実施例1,2では接
着剤液浸漬時の張力が低いのでコード内部に十分含浸
し、上撚交差面の繊維フィラメント表面が接着剤固形物
で被覆保護されるため、疲労テストの強力保持が非常に
良好であった。すなわち、ディップ、加硫時の強力低下
と低圧縮下での疲労性という2つの問題を同時に解消し
得たことが分かる。
【0049】次に、実施例3,4は、原糸強度10.2の高
強度6,6−ナイロンではあるが、やはりRFL ディップ
樹脂が本発明の範囲の膨潤度であり、また、本発明の好
ましい配合例として規定する接着剤液を使用しているの
で、強力保持と耐疲労性の2者を両立させることができ
た。これに対し、比較例3は従来強度の6,6−ナイロ
ンであるため、従来一般のRFL配合を用いたので、従
来一般の膨潤度であり、かつ図1にあるような従来一般
の接着剤処理工程にて処理しても強力低下が小さかっ
た。このときの加硫後のゴム中強度は7.9 であった。
【0050】実施例5では、超高強力の6−ナイロンを
用いており、RFL ディップ樹脂が本発明の範囲の膨潤度
であり、また、本発明の好ましい配合例として規定する
接着剤液を用いているので、ディップ、加硫時の強力保
持、耐疲労性ともに良好であった。比較例4は、前縮合
タイプのノボラック樹脂を用いているが、膨潤度が本発
明の範囲外であり、RFL 層の硬さが硬過ぎるためか、デ
ィップ、加硫時の強力低下が大きく、本来の強度が発揮
できなかった。一方、実施例6はやはり同じ前縮合タイ
プのノボラックRF樹脂を用いているが、膨潤度の範
囲、また接着剤液の配合が、本発明の範囲内となるた
め、良好な結果が得られた。
【0051】実施例7は超高強力の6,6−ナイロンを
用いており、本発明の好ましい配合範囲外の接着剤液を
用いている(NR ラテックス分率cが10%)。RFL ディッ
プ樹脂が本発明の膨潤度Xの範囲である為に、良好な結
果が得られている。加えて、RFL 接着剤液が本発明の好
ましい配合例として規定する範囲内であると、実施例1
〜6のように、更により良好な結果を得ることができ、
強力の保持と耐疲労性、接着性が十分に満足される。
【0052】以下に実施例1、実施例3、比較例3に係
るコードを用いたシート材を空気入りバイアスタイヤの
少なくともカーカスに使用した例を説明する。
【0053】使用タイヤはトラック・バス用バイアスタ
イヤ 10.00−20 14PR であり、 カーカス構成はカーカス
6枚、ブレーカを有するものについてはブレーカ2枚で
あり、2対のビードコアのうち、内側のビードコアに内
側から外側へ巻き回したカーカス2枚、外側のビードコ
アに内側から外側へ巻き回したカーカス2枚、これらの
外側にビードコアに巻き回さないカーカス2枚を有す
る。又、コードの打ち込み角度は製品においてタイヤ軸
方向に対しカーカス、ブレーカ共52°である。更に、
カーカス、ブレーカ共、コード間ゴムゲージ/コード径
は 2.4〜0.65であり、コード間ゴムゲージは 0.5〜1.8m
m であり、 トラック・バス用バイアスタイヤとして一般
的な範囲を用いた。各測定法は以下の通りである。 300%モジュラス 室温にて、JIS K 6301引張試験に準拠して測
定した。この数値が大きい程高弾性であることを表わ
す。 硬度 室温にてJIS K 6301スプリング式硬さ試験A
形に準拠して測定した。 耐久性試験 (1) カーカスセパレーション耐久性試験 ドラムテストにおいて、カーカスセパレーション故障ま
での走行距離を比較例16を100として指数表示し
た。内圧は8.0 kg/cm2、荷重は規定の160%である。 (2) カーカスコード切れ耐久性試験 ドラムテストにおいて、カーカスセパレーション故障ま
での走行距離を比較例16を100として指数表示し
た。内圧は3.5 kg/cm2、荷重は規定の150%である。 数値は大きい程耐久性が高いことを表す。 耐摩耗性試験 トラックの駆動軸に、テストタイヤ(内圧:6.75 kg/cm
2)を装着し、5万km走行したときの摩耗ゴム量を同様に
比較例16を100として指数表示した。この数値が大
きい程耐摩耗性が高いことを表わす。尚、実施例16で
使用したカーカスゴム、ブレーカゴムの組成は、表2に
示したものと同じであり、加硫促進剤の配合割合を 0.5
〜1.5 重量部の範囲で増減し、300%モジュラスを調
整し、イオウの配合割合を 1.5〜2.3 重量部の範囲で増
減することにより300%モジュラスおよび硬度を調整
した。
【表5】
【表6】
【表7】 結果として、本発明のコード及びコーティングゴムを使
用した実施例11〜31は耐久性、耐摩耗性共に、各比
較例に比べて向上していることがわかる。より詳細に
は、本発明のコードを使用した場合であっても、コード
打ち込み密度、300%モジュラス、硬度がほぼ従来通
りの比較例11,15は耐久性、耐摩耗性共改善が見ら
れなかった。又、コード打ち込み密度が小さいにもかか
わらず300%モジュラス、硬度が従来通りの比較例1
2はケースの剛性が低下し、耐摩耗性が悪化した。又、
比較例14はコーティングゴムが硬すぎるのでコードが
動きにくく、特に圧縮力がかかったときにコードを構成
するフィラメントが逃げられずコード切れを生じやすく
耐久性は急激に低下する。又、コード打ち込み密度が小
さいとコード1本当たりにかかる負担が大きくなってコ
ード切れが生じ、ケースの剛性が維持しにくくなり、改
善の程度が低くなる(実施例14,18,22,2
6)。又、実施例11,15,19,23にあっては、
コード打ち込み密度が従来通りであるため、耐摩耗性は
改善したものの層間セパレーションが生じ、耐久性の改
善は大きくはなかった。又、実施例12,13,16,
17,20,21,24,25、29はコード打ち込み
密度が好適で、コーティングゴムの条件も満たしている
ので、耐久性、耐摩耗性共大幅に改善された。実施例2
7はブレーカのコーティングゴムにも本発明のゴムを適
用したものであり、実施例16と比較すると、全体の剛
性が大きくなることで耐摩耗性は向上するが、耐久性の
改善は大きくはなかった。尚、比較例16はコード、コ
ーティングゴム共本発明の条件を満たしていない例であ
り、実施例30はブレーカのないタイヤの例である。以
上、説明したように、本実施例によると、コード及びコ
ーティングゴムが本発明の規定内の場合は、耐久性、耐
摩耗性を改善することができ、更にコード打ち込み密度
が適当であると、更に改善され、タイヤの寿命を大幅に
長くできる。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、RFL 接着剤の膨潤度を適当な範囲にコントロールす
ることにより、高強度ポリアミド繊維コードのこれまで
両立できなかった問題点である、接着剤処理時および加
硫時の強力低下の問題と、耐繰り返し圧縮疲労性の低下
の問題とを共に克服することができ、さらにゴムとの接
着性にも優れたゴム補強用ポリアミド繊維コードを得る
ことができる。さらに本発明の好ましい配合例のRFL 接
着剤液を用いれば、より良好なゴム補強用ポリアミド繊
維コードを得ることができる。このような本発明に係る
コードを埋設してなるシート材を用いた空気入りバイア
スタイヤは、コードの打ち込み密度を低減することがで
き、これにより耐セパレーション性を向上させ、加え
て、軽量化、低コスト化を図ることができ、しかも、特
定のコーティングゴムを用いるので剛性が低下せず、こ
のシート材を少なくともカーカスに用いるとトレッドゴ
ムの耐摩耗性を従来レベル以上にでき、前記耐セパレー
ション性の向上と相俟ってタイヤの寿命を大幅に改善で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤処理の方法の概要を示す工程図である。
【図2】接着剤浸漬前にコード緊張熱処理を行う接着剤
処理の方法の概要を示す工程図である。
【図3】プレパラートの斜視図である。
【図4】DMSO注入前のサンプルコード断面を示す図であ
る。
【図5】DMSO注入後のサンプルを示す図である。
【符号の説明】
1 プレ緊張熱処理ゾーン 2 乾燥ゾーン 3 ホットゾーン 4 ノルマライズゾーン 14 ゴム層 15 繊維単糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D07B 1/06 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド繊維コードと該コードを補強
    用に埋設してなるコーティングゴムとよりなるシート材
    を使用した空気入りバイアスタイヤにおいて、 前記ポリアミド繊維コードが、 レゾルシン−ホルムアルデヒド/ゴムラテックス(以下
    RFL という)接着剤液を用いて接着剤処理されゴム中に
    埋め込まれて加硫された後の加硫ゴム中でのコード強度
    が8.0g/d以上であり、単糸繊度が1.5 〜10デニールであ
    り、更にコードに含浸されたRFL 接着剤の、ジメチルス
    ルホキシド(以下DMSOという) 中の膨潤度Xが122 %≦
    X≦340 %であることを満たし、且つ、 前記コーティングゴムが、 300%モジュラスが150〜200kg/cm2 であり、
    硬度が63〜70度であることを満たすことを特徴とする空
    気入りバイアスタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記RFL 接着剤液が、 【数1】1/2.3 ≦R/F≦1/1.1 (モル比) 1/10≦RF/L≦1/4(固形分重量比) 0.05≦S≦0.8 (重量%) 0≦A≦0.5 (重量%) 0.05≦S+A≦0.8 (重量%) 10≦C≦24(重量%) (ただし、上式において、R/Fはレゾルシン/ホルム
    アルデヒド総量のモル比、RF/Lはレゾルシンおよびホ
    ルムアルデヒド総量とゴムラテックス固形分の総量との
    比、SはRFL 接着剤液の総固形分量に対するアルカリ金
    属水酸化物の重量%、AはRFL 接着剤液の総固形分量に
    対するNH3 水溶液のNH4OH ベースの重量%、CはRFL 接
    着剤液の総固形分重量%を示す)を全て同時に満足し、 かつビニルピリジン(VP)ラテックスと、スチレンブタジ
    エンゴム(SBR) ラテックスと、天然ゴム(NR)および/ま
    たはイソプレンゴム(IR)ラテックスの各々の固形分重量
    の、全ラテックス固形分重量に対する重量比率%をそれ
    ぞれa,b,cとしたときに、下式、 【数2】VPラテックス:10≦a≦80(重量%) SBR ラテックス:0≦b≦70(重量%) IRおよび/またはNRラテックス:20≦c≦60(重量%) を同時に満足することを特徴とする請求項1記載の空気
    入りバイアスタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記ポリアミド繊維コードの強度が10.0
    g/d 以上好ましくは11.0 g/d以上で、かつ単糸繊度が3
    〜8デニールの範囲内である請求項1または2記載の空
    気入りバイアスタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記ポリアミド繊維が6,6−ナイロン
    である請求項1または2記載の空気入りバイアスタイ
    ヤ。
  5. 【請求項5】 前記シート材をカーカスに使用する請求
    項1〜4のうちいずれか1つに記載の空気入りバイアス
    タイヤ。
  6. 【請求項6】 前記シート材をカーカス及びブレーカの
    うち少なくともカーカスに使用する請求項1〜4のうち
    いずれか1つに記載の空気入りバイアスタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記カーカスのうち少なくともビードコ
    アにタイヤの内側から外側に巻き回されるカーカスが、
    10〜19.5本/25mmのコード打ち込み密度を有する請求項
    5又は6記載の空気入りバイアスタイヤ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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