JPH0241321Y2 - - Google Patents

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JPH0241321Y2
JPH0241321Y2 JP1406884U JP1406884U JPH0241321Y2 JP H0241321 Y2 JPH0241321 Y2 JP H0241321Y2 JP 1406884 U JP1406884 U JP 1406884U JP 1406884 U JP1406884 U JP 1406884U JP H0241321 Y2 JPH0241321 Y2 JP H0241321Y2
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【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案はデイーゼルエンジン用の分配型燃料噴
射ポンプに係り、より詳しくは、その噴射時期制
御に関する。
〔従来技術〕
特開昭57−24425号公報に記載された分配型噴
射ポンプにおいては、噴射量はガバナ機構で検出
されたエンジン回転数とアクセルにアクセルに連
係されたテンシヨンレバーで検出したエンジン負
荷とに応じて制御される。
噴射時期の制御は一義的には、エンジン回転数
によつて制御される。このため、クランク軸に同
期して回転するフイードポンプにより予圧された
燃料が噴射ポンプ内室に供給される様になつてお
り、タイマー機構の油圧室にはポンプ内室内の燃
料が導かれていて、ポンプ内室内の燃料圧力に応
じてタイマーピストンが変位して噴射時期を進角
する様になつている。
前記噴射ポンプでは、この様にして一義的に回
転数に応じて制御される噴射時期は、更に、エン
ジン負荷に応じて補正される様になつている。即
ち、ガバナ機構のガバナシヤフトにはポンプ内室
内の予圧された燃料を低圧領域に放出するリーク
通路が軸方向に設けてあり、このリーク通路のポ
ンプ内室側端部はガバナシヤフトに半径方向に形
成したリークポートを介してポンプ内室に開口し
ている。ガバナスリーブにはリークポートの領域
においてリークオリフイスが穿設されている。ガ
バナシヤフトに対するガバナスリーブの相対位置
は、ガバナのフライウエイトとテンシヨンレバー
との相互作用により定まり、機関負荷にも依存し
ているので、中負荷時にはリークオリフイスはリ
ークポートに整合し高および低負荷時にはリーク
ポートからずれる。従つて、中負荷時にはポンプ
内室内の燃料はリークされ、ポンプ内室内の燃料
圧力が低下するので、噴射時期は遅れ側に補正さ
れる。高および低負荷時にはリークが止まるの
で、ポンプ内室の圧力は確保され、噴射時期は進
角側に補正される。
しかしながら、ガバナシヤフトに対するガバナ
シヤフトの相対変位は極めて微小であることか
ら、所望の噴射時期補正特性を得るためにはリー
クポートの直径は0.6〜0.8mm程度にしなければな
らない。この様な細いリークポートを硬いガバナ
シヤフトに加工するのは困難であり、それに応じ
た細いドリルを使用すればドリルの刃は早期に劣
化することとなる。このため、従来の構成では噴
射ポンプがコスト高になると共に製造に多くの手
数を要していた。
〔考案の目的〕
本考案は従来技術の叙上の問題点に鑑み案出さ
れたもので、前記リークポートの寸法を大きくし
ても所望の噴射時期補正特性が得られる様な構造
の噴射ポンプを提供することを目的とするもの
で、噴射ポンプの製造を簡単にしかつコストを低
減することを図るものである。
〔考案の構成〕
このため、本考案は、前記型式の分配型噴射ポ
ンプにおいて、前記リークポートは、所定の軸方
向幅をもつた1つの周溝と、前記周溝をリーク通
路に連通する少なくとも1つの連通孔とで構成
し、前記リークオリフイスは、この周溝の軸方向
幅よりもやや小さな軸方向距離をもつて互いに軸
方向に離間された少なくとも2つのリークオリフ
イスで構成したことを特徴としている。
〔実施例〕 以下図面によつて説明すると、分配型燃料噴射
ポンプを示す第1図において、10は駆動軸であ
り、図示しないデイーゼルエンジンのクランク軸
に連結される。駆動軸10上にはフイードポンプ
を構成するベーンポンプ12が取付けられ、この
回転によつて、図示しない燃料タンクからの燃料
は矢印Aの如く取入れられ矢印Bの如く入口ポー
ト14に導入され、ベーンポンプ12によつて加
圧され、出口ポート16より通路18を経てポン
プ内室20に入る。尚、リリーフ弁22がポンプ
の出口側に設けられる。
駆動軸10のプランジヤ24に連結され、プラ
ンジヤ上のフエイスカム26と、ハウジング側の
ローラリング28上のローラ30とよりなる機構
の助けで、プランジヤ24の1回転中にプランジ
ヤ24はエンジンの気筒数に応じた回数往復す
る。この一往復において、プランジヤ24が図の
左側に動くときはプランジヤ24の先端のポンプ
室32内にポンプ内室20からの燃料が矢印Cの
如く吸引され、プランジヤ24が図の右側に動く
ときはポンプ室32内の燃料をプランジヤ内の通
路34及びデリベリ弁36を介して矢印Dの如く
対応する気筒の図示しない燃料噴射弁に圧送す
る。
プランジヤ24上に、プランジヤ24の有効ス
トロークを制御するスピルリング38が設けら
れ、テンシヨンレバー40、メインスプリング4
2を介しスロツトルレバー44に連結され、アク
セルペダルの踏込みに応じた燃料噴射量を得る。
スピルリング38は又テンシヨンレバー40に枢
着されたコントロルレバー46を介しガバナシヤ
フト48上のガバナスリーブ50に連結される。
ガバナスリーブ50をガバナシヤフト48上で摺
動駆動するフライウエート52は、駆動軸10上
の歯車54と噛合する歯車56によつて駆動さ
れ、結果として回転数に応じたフライウエート5
2の開放運動がスリーブ50及びレバー46を介
しスピルリング38に伝わり、かくして回転数の
増大に応じかつ負荷の低減に応じ噴射量を減少さ
せるという所定ガバナ特性が得られる。
58は噴射時期を調整するためのタイマピスト
ンで、実際とは90゜転じた状態で示してある。タ
イマピストン58の一端の油圧室60は絞り62
を介しポンプ内室20に通じ、他端の空間64は
フイードポンプ12の供給側に接続され略大気圧
が作用している。タイマピストン58はコネクチ
ングロツド66を介しローラリング28に連結さ
れ、実際上は90度転じた位置にあるタイマピスト
ン58の左右の動きを受けてローラリング28は
軸10と同一の中心線の周りを廻る。然るに、油
圧室60は絞り62を介しポンプ内室20の圧力
とばね68との圧力がバランスする角度位置にロ
ーラリング28は位置する。かくして、フエイス
カム26がローラ30と作用するプランジヤ24
の角度位置である燃料噴射時期はポンプ内室20
の圧力により制御される。
ガバナシヤフト48にはポンプ内室20内の燃
料をフイードポンプ12の吸入側(大気圧)に放
出するリーク通路70が設けてある。
第2図は第1図の円72内の部分を拡大して示
したもので、噴射ポンプのハウジングに固定され
たガバナシヤフト48の外周には軸方向幅Wの周
溝72が切削加工により形成されている。この周
溝72の幅Wは例えば約5mm程度と大きいので、
容易に切削加工することができる。リーク通路7
0と周溝72とは連通孔74で連通されている。
この連通孔74の直径は例えば2〜3mmと大きい
ので、これもドリル等の慣用の穿孔手段により極
めて容易に穿孔することができる。この周溝72
と連通孔74がリーク通路70のリークポートを
構成する。
他方、ガバナスリーブ50には第1リークオリ
フイス76と第2リークオリフイス78が貫通形
成してある。これらのリークオリフイス76,7
8は周溝72の幅Wより僅かに小さな最大距離D
をもつて互いに軸方向に隔てられている。オリフ
イス76,78の直径は0.6〜0.8mmにするのが好
ましい。ガイドシヤフト48と異なり、ガバナス
リーブ50は比較的機械加工が容易な材料で形成
されているので、リークオリフイス76,78の
加工は比較的容易に行うことができる。
次に、第3図を併せ参照して、リーク通路70
の作用によりエンジン負荷に応じ噴射時期がどの
様に補正されるかについて説明する。エンジン回
転数が一定であると仮定すると、全負荷および高
負荷時には、スロツトルレバー44からスプリン
グ42、テンシヨンレバー40を介してコントロ
ールレバー46に図中左向きに作用する力により
ガバナスリーブ50はフライウエート52の作用
に抗して左方に移動する(第3図a)。このため、
第1オリフイス76は閉鎖され、ポンプ内室20
内の燃料は第2オリフイス78のみを介してリー
ク通路70へリークされるので、ポンプ内室20
内の燃料圧力の降下は僅かに止まる。このため、
タイマーピストン58には大きな燃料圧力が作用
し、噴射時期は進角側に補正される。
中負荷時にはアクセルレバー44からコントロ
ールレバー46に伝えられる左向きの力が減少す
るので、ガバナスリーブ50はフライウエート5
2の作用により右移動し、第1および第2オリフ
イス76,78の双方が周溝72に開口する(第
3図b)。このため、リーク通路70を通るリー
ク量が増大し、ポンプ内室20内の燃料圧力は大
幅に降下するので、タイマーピストン58に作用
する油圧室60内の圧力が減少し、噴射時期は遅
角側に補正される。
低負荷時には、ガバナスリーブ50は更に第3
図cに示す位置まで右移動するので、第2オリフ
イス78は閉鎖され、燃料のリークは第1オリフ
イス76のみから行われる。このため、高負荷時
の場合と同様に、噴射時期は進角側に補正され
る。
〔考案の効果〕
本考案によれば、リークポートの寸法を大きく
してもガイドスリーブの僅かな軸方向変位に敏感
に応答してリーク量を調整できるような構成が得
られる。従つて、所望の噴射時期補正特性を確保
しながらも、リークポートの機械加工を著しく容
易にすることができ、噴射ポンプのコストを低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の噴射ポンプの断面図、第2図
は第1図の円内部分の拡大図、第3図は異なるエ
ンジン負荷におけるガバナシヤフトとガバナスリ
ーブの相対位置を示す図である。 12……フイードポンプ、20……ポンプ内
室、26……フエイスカム、28……ローラリン
グ、30……ローラ、38……スピルリング、4
0……テンシヨンレバー、46……コントロール
レバー、48……ガバナシヤフト、50……ガバ
ナスリーブ、52……フライウエイト、58……
タイマピストン、70……リーク通路、72……
周溝、74……連通孔、76,78……リークオ
リフイス。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ガバナ機構52で検出したエンジン回転数とア
    クセルに連係されたテンシヨンレバー40で検出
    したエンジン負荷とに応じて燃料噴射量が制御さ
    れ、かつ、エンジンクランク軸に同期して回転す
    るフイードポンプ12により予圧された燃料が噴
    射ポンプ内室20に供給されていて該ポンプ内室
    20内の燃料圧力に応動するタイマー機構58に
    よりエンジン回転数に応じて燃料噴射時期が一次
    的に制御される様になつており、ガバナ機構のガ
    バナシヤフト48にはポンプ内室20内の予圧さ
    れた燃料を低圧領域に放出するリーク通路70を
    設け、このリーク通路70のポンプ内室側端部は
    ガバナシヤフトに形成したリークポートを介して
    ポンプ内室20に開口せしめ、ガバナ機構のガバ
    ナスリーブ50にはエンジン中負荷時に前記リー
    クポートと整合し高または低負荷時にはガバナー
    リークポートからずれる様な位置においてリーク
    オリフイスを穿設し、エンジン中負荷時には噴射
    時期を遅れ側に補正し高または低負荷時には進角
    側に補正し得る様にした型式のデイーゼルエンジ
    ン用分配型燃料噴射ポンプにおいて、 前記リークポートは所定の軸方向幅Wをもつた
    1つの周溝72と前記周溝72を前記リーク通路
    70に連通する少なくとも1つの連通孔74とで
    構成し、前記リークオリフイスは該周溝の軸方向
    幅Wよりもやや小さな軸方向最大距離Dをもつて
    互いに軸方向に離間された少なくとも2つのリー
    クオリフイス76,78で構成したことを特徴と
    するデイーゼルエンジン用分配型燃料噴射ポン
    プ。
JP1406884U 1984-02-06 1984-02-06 デイ−ゼルエンジン用分配型燃料噴射ポンプ Granted JPS60127432U (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS60127432U JPS60127432U (ja) 1985-08-27
JPH0241321Y2 true JPH0241321Y2 (ja) 1990-11-02

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