JPH0241320B2 - - Google Patents

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JPH0241320B2
JPH0241320B2 JP57154036A JP15403682A JPH0241320B2 JP H0241320 B2 JPH0241320 B2 JP H0241320B2 JP 57154036 A JP57154036 A JP 57154036A JP 15403682 A JP15403682 A JP 15403682A JP H0241320 B2 JPH0241320 B2 JP H0241320B2
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JP
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fruit
juice
fermentation
fruit juice
wine
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JP57154036A
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はワイン醸造法に関する。 ワインの醸造において、原料果実の品種特性を
生かして品種の特徴が明らかなワインを製造する
ことは重要なことである。さらに、近年は益々フ
ルーテイなワインが好まれる傾向にある。 しかしながら、ワインの醸造においては、原料
果実の果実香は長期間の醸造過程で大部分が失な
われ、実際にはフルーテイなものは得難い。その
ため、温度調節による低温発酵など果実香の保持
効果があると考えられる各種の方法が提案されて
いる。 ところで、我国においてはぶどうは生食を主目
的として栽培されており、醸造用としては糖度も
低く芳香が乏しいのが実情である。したがつて、
我国のぶどうを原料としてワインを醸造する場
合、原料果実の果実香は非常に貴重であり、この
果実香を可及的に生かした醸造法が工夫されるべ
きである。ワイン醸造工程について検討すると、
発酵は炭酸ガスを発生することによつて進行し、
いわば発酵液(果汁)を炭酸ガスで洗浄している
のと同じことであるから、果実香の重要成分であ
るエステル類がそれにつれて飛散し、失なわれる
ことは避け難い。そこで、温度調節により低温発
酵を行なえば、この現象を或程度回避することは
可能であるが、満足しうる程度の効果は期待でき
ない。しかも、この場合は設備およびエネルギー
費用の負担が大きい。 本発明の目的は、同一原料果実から2種以上の
果汁をつくることによつて果実中の貴重な香味成
分を偏在濃縮化することによつて取扱いを容易に
し、果実香を効果的かつ適切に保持せしめたワイ
ンを醸造する方法を提供することである。 本発明はワインを醸造するにあたり、原料果実
の搾汁液を濃度の異なる2種以上の果汁に分割
し、各果汁を別個に発酵させ、発酵末期以降に合
併することを特徴とするワイン醸造法である。 本発明に適用できる原料果実はワインの醸造に
利用し得るものであればよく、例えばぶどう、み
かん、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、り
んご、梅、チエリー、いちご、桃等を挙げること
ができる。果実はそのまゝ搾汁に供することもで
きるが、必要に応じて除梗、剥皮、破砕、吸水、
予備冷却等の前処理をしてから用いる。特に、多
肉質の果実については吸水、予備冷却等の前処理
を行ない果実内の含水量を高めたり、果実内の組
織の一部を破砕して糖分、有機酸などの有効成分
の抽出量を増すことができる。 原料果実から一方に濃厚果汁、他方に比較的希
薄な果汁と濃度の異なる果汁を得る方法として
は、例えば逆浸透、限外過、凍結濃縮等がある
が、果実は一たん搾汁を開始すると、自然発酵が
起り、雑菌汚染が生じるので果汁の形態にしてか
ら濃縮操作を行なうことは望ましくない。最も好
ましい方法は、果実を前処理したのち冷却して該
果実の氷晶生成温度帯に至らしめるか、または凍
結せしめた後、昇温して該果実の氷晶生成温度帯
に至らしめて果実を半凍結または半融解の状態と
して果実の搾汁を行ない、しかる後搾汁残渣の温
度を上げ(通常は解凍させて)搾汁を行ない、必
要に応じて搾汁残渣をさらに昇温して搾汁を行な
う方法である。この方法で最初に得られる果汁、
すなわち一次果汁は濃厚果汁であり、次に得られ
る果汁が二次果汁で濃度の低い並果汁である。 このようにして濃度別に分割搾汁して得られた
果汁は発酵工程に移す。その際、補糖の必要があ
るときはグルコース、シユークロースなどの糖も
しくはアルコールを添加する。補糖は並果汁に必
要とされることがあり、適当量の糖を補う。 果汁を発酵させる場合、並果汁については常法
により発酵を行なえばよいが、濃厚果汁について
は種々の態様が可能であり、目的に応じて適切な
方法を選択すればよい。第1の態様は並果汁と同
様に常法による発酵を行なうものであり、第2の
態様は温度調節および/または炭酸ガス下でコン
トロールされた発酵を行なうものである。さら
に、第3の態様として積極的な発酵は行なわずに
貯蔵のみを行なう方法がある。フルーテイな果汁
の性格は発酵を盛んに行なわせる程失なわれるこ
ととなるので、果実酒のフルーテイな感覚を高め
ようとする場合には、前記第1の態様よりも第2
の態様が望ましく、また第3の態様はさらに望ま
しい。こゝで第2の態様による温度調節発酵とは
20℃以下、好ましくは5〜15℃の温度での発酵を
意味し、また炭酸ガス下での発酵とは密閉タンク
で調圧しながら発酵させる方法を意味する。 このように分割して発酵を行なう場合、並果汁
の方が発酵が早いのが通例である。発酵の進行に
差異が見られる場合、並果汁の発酵を基準として
並果汁の発酵が終了した時点を全体の発酵終了時
点と判断する。なお、分割して発酵を行なつたも
のの合併時期は発酵の末期以降、すなわち炭酸ガ
スの発生が微弱になつた時期以降とすべきであ
り、具体的には並果汁の発酵終了後から貯酒工
程、熟成工程までのいずれかの時期である。合併
時期に濃厚果汁発酵液に残糖がある場合、合併し
た果実酒が再び発酵を起すおそれがあるが、通常
は心配する程の発酵は起らない。しかし、再発酵
はワインの品質劣化の因となるので十分に配慮す
ることが必要である。 本発明の方法によつて得られるワインは、通常
の醸造法によるワインや15〜20℃の比較的低温で
発酵を行なつたワインと比較し明瞭な果実香を有
しており、かつ豊醇である。香気の乏しい原料果
実を使用した場合はワインのアロマもやゝ貧弱な
ものとなるが、酒質の豊醇さは十分に得られる。 次に、本発明を実施例により説明する。 実施例 1 甲州ぶどう35Kgを−8℃に3時間冷凍して半凍
結状態としてから試験用搾汁機で搾汁したとこ
ろ、Bx25゜、酸度11.4の果汁(一次果汁)5.9が
得られた。次に、搾汁機の中のぶどうが室温で解
凍するのを待つて搾汁しなおしたところ、さらに
Bx16゜、酸度9.0の果汁(二次果汁)15.8が得ら
れた。 後者の二次果汁はBx22゜までシユークロースで
補糖し、室温(25℃、以下同じ)で発酵させた。
前者の一次果汁は2分割し、一方は8℃、他方は
室温で発酵させた。 二次果汁が残糖0.2%に達し発酵の終期と見ら
れたときこれを二分割し、一方は一次果汁を8℃
で発酵させた果汁と、他方は室温で発酵させた果
汁とそれぞれ合併し、ワインとしてから分析およ
び官能検査に供した。ワインの分析はn−ペンタ
ン抽出、ポリエチレングリコール20M0.28φ×50
mキヤピラリーカラムのガスクロマトグラフで行
なつた。なお、比較対照品として同一ロツトの甲
州ぶどう10Kgを搾汁し、Bx16゜、酸度8.6の果汁
5.8を得、これをBx22゜まで補糖してから室温で
発酵させたワインを分析した。結果を第1表に示
す。
【表】 表から明らかなように、香気成分分析値上から
も本発明によるワインのアロマの濃醇さが確認さ
れた。なお、ワイン官能試験5年以上経験者6名
の講評を要約すると次の如くであつた。
【表】 実施例 2 紅玉種りんご17Kgを−8℃に12時間冷凍して半
凍結状態とした後、試験用搾汁機で搾汁し、
Bx25゜、酸度19.4のりんご果汁(一次果汁)2.0
を得た。そのりんごを解凍後さらに搾汁して
Bx16゜、酸度11.9の果汁(二次果汁)7.8を得
た。一次果汁は8℃で発酵させ、二次果汁はシユ
ークロースにてBx22゜まで補糖し、室温で発酵さ
せた。発酵終了後両者を合併してワインとした。
なお、比較対照品として同一ロツトの紅玉種りん
ご4.0Kgを搾汁し、Bx12.0゜、酸度8.4の果汁2.1
を得、これに補糖してBx22゜とし、室温で発酵さ
せたりんご酒を実施例1と同様に分析した。結果
を第3表に示す。
【表】 表から明らかなように、本発明によるワインは
アロマ成分の濃厚化が明らかに現れている。特に
新鮮果実香の酢酸n−ヘキシルのワインへの移行
率の著しい差異に注目すべきである。実施例1と
同様官能検査を行なつた結果の総合評価は次の通
りである。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 果実酒を醸造するにあたり、原料果実の搾汁
    液を濃度の異なる2種以上の果汁に分割し、各果
    汁を別個に発酵させ、発酵末期以降に合併するこ
    とを特徴とするワイン醸造法。 2 果汁の分割が、原料果実を半凍結または半融
    解の状態で搾汁して得る濃厚果汁とその搾汁残渣
    を解凍後搾汁して得る並果汁とに分割するもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の醸造法。 3 濃厚果汁の発酵を温度調節および/または炭
    酸ガス下で行なう特許請求の範囲第2項記載の醸
    造法。
JP57154036A 1982-09-06 1982-09-06 ワイン醸造法 Granted JPS5945871A (ja)

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JP57154036A JPS5945871A (ja) 1982-09-06 1982-09-06 ワイン醸造法

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JPS5945871A JPS5945871A (ja) 1984-03-14
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JPS61178853U (ja) * 1985-04-30 1986-11-07
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JPS5945871A (ja) 1984-03-14

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