JPH0240933B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は給湯装置の水量を制御する制御装置に
関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来の給湯装置は水量を一定に供給して加熱す
るものであり、一定温度で一定水量の給湯を行な
うのみであつた。

発明の目的 本発明は給湯装置の湯温を負荷に関係なく一定
にするばかりでなく、水量を時間的に変化させ
て、シヤワー使用時にマツサージ効果を持たせた
ものである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は加熱装置で
加熱される熱交換器の出湯温度を温度検出器で検
出し、出湯温度設定部の信号と出湯温度の信号を
加熱制御部で演算し、加熱制御器を制御すると共
に、出湯温度が設定温度よりも所定量低いときに
は駆動装置で水量制御器の水量を減少させて出湯
温度の上昇をはかり、しかる後使用者が選択すれ
ば水量制御器の設定水量を可変する駆動装置を信
号発生部の信号で駆動させ、所定水量範囲内で水
量を時間的に変化させるものである。

実施例の説明 本発明の一実施例を第１図、第２図および第３
図によつて説明する。

第１図において、１は水量制御器で、水は流入
路２から弁室３に入り、制御弁４と制御孔５との
隙間を通つて一次室６に流入する。７は制御弁４
と共動するダイヤフラムで、その他面側は二次室
８を形成し、二次室８には制御スプリング９があ
つて一次室６側へ付勢している。一次室６に流入
した水は差圧孔１０と差圧弁１１と差圧スプリン
グ１２で形成される差圧発生部１３を通過し、熱
交換器１４、出湯管１５より外部へ供給される。
一次室６と二次室８とを連通する第一連通路１６
には弁孔１７ａを有する調節弁１７が設けられ、
二次室８と差圧発生部１３とを連通する第二連通
路１８には絞り１８ａが設けられている。前述の
調節弁１７はギヤボツクス１９とモータ２０から
なる駆動装置２１によつて回転させられ、その開
度が変化する。二次室８の圧力は調節弁１７の弁
孔１７ａと絞り１８ａの分圧によつて定まり、調
節弁１７の回転によつて変化させることができ、
二次室８の圧力を調節することにより制御弁４を
変位させ水量を制御することができる。２２は入
水温度検出器で熱交換器１４の入口側で水温を検
出できれば特に位置を限定されない。

以上の構成を有する水量制御器１を通過した水
は熱交換器１４で加熱され、出湯管１５の出湯温
度検出器２３によつて湯温が検出される。ガスは
ガス供給路２４より加熱制御器２５を通つて加熱
装置２６で燃焼する。２７は給湯制御器で加熱制
御器２５や駆動装置２１を制御する。

第２図のブロツク線図において、給湯制御器２
７は出湯温度設定部２８と加熱制御部２９と水量
制御部３０、時限装置３１、信号発生部３２から
構成され、水量制御部３０には水量初期制御部３
０ａと水量再制御部３０ｂがある。出湯温度制御
は可変抵抗器などで構成される出湯温度設定部２
８と出湯温度検出器２３のそれぞれの信号が加熱
制御部２９で演算され、公知のPID制御によつて
加熱制御器２５を駆動し、加熱装置２６の発熱量
を加減することによつて熱交換器１４の出湯温度
を一定にする。水量制御は出湯温度設定部２８と
入水温度検出器２２のそれぞれの信号が水量初期
制御部３０ａで演算され、駆動装置２１へ駆動信
号を送出する。水量初期制御部３０ａでは加熱装
置２６の能力（熱交換器１４の能力を含む）が設
定してあり、駆動装置２１は水量制御器１の調節
弁１７を回転させ、二次室８の圧力を調節し水量
を制御する。水量制御にはもうひとつの制御モー
ドがあり、出湯温度設定部２８と出湯温度検出器
２３の信号を時限装置３１を介して演算する水量
再制御部３０ｂより駆動装置２１を駆動する。

水量再制御部３０ｂは出湯温度設定部２８と出
湯温度検出器２３の信号を比較し、出湯温度が所
定量よりも低下しているとき駆動装置２１を駆動
して水量を減少させる。信号発生部３２は内部に
記憶部３２ａを有し、スイツチ３３によつて信号
を発生し、駆動装置を駆動し、記憶部３２ａにあ
らかじめ記憶された信号に従つて水量を変化させ
る。

次に動作について説明する。電源が投入される
と出湯温度設定部２８と入水温度検出器２２の信
号が取り入れられ、水量初期制御部３０ａで演算
が行なわれる。水量初期制御部３０ａでは加熱装
置２６の加熱能力があらかじめ設定してある。例
えば制御にマイクロプロセツサを使用する場合に
はあらかじめプログラムされて記憶素子に書き込
まれている。水量初期制御部３０ａでは出湯設定
温度と入水温度との温度差に対し、ある基準点か
ら比例した駆動信号を送出して駆動装置２１を駆
動し、調節弁１７が回転し水量の初期設定を行な
う。水量制御器１の調節弁１７によつて水量が設
定され、しかる後使用者によつて通水が開始され
ると加熱装置２６の燃焼が開始し若干の時間遅れ
の後湯温が上昇する。出湯温度設定に対する出湯
温度の偏差は出湯温度設定部２８と出湯温度検出
器２３のそれぞれの信号が時限装置３１を介して
水量再制御部３０ｂで演算される。時限装置３１
は加熱装置２６と熱交換器１４の加熱時間遅れの
長さを設定してある。水量再制御部３０ｂでは出
湯設定温度と実際の出湯温度との温度差がある設
定された範囲以上であれば駆動装置２１を駆動
し、水量制御器１の水量を減少させる。

この水量制御器１の水量の減少により熱交換器
１４への通水量が減少して湯温が上昇する。この
ようにして出湯温度と設定温度とが等しくなるま
で水量を減少させ、最適水量すなわち加熱装置２
６が最大加熱量でありかつ出湯温度が設定温度と
等しく制御される。

使用者による水量の制限に対しては湯温制御の
ため加熱装置２６の能力調節が必要となる。この
場合には出湯温度設定部２８と出湯温度検出器２
３のそれぞれの信号の偏差が加熱制御部２９で演
算され、加熱制御部２５で加熱量が調節されて出
湯温度が設定温度と等しく制御される。

また使用者によつて出湯温度設定がある限度以
上変更された場合には水量制御はリセツトされ、
入水温度検出器２２と出湯温度設定部２８のそれ
ぞれの信号が水量初期制御部３０ａで演算され、
駆動装置２１へ出力する。

前述のようにして湯温が安定した後、使用者に
よつてスイツチ３３が閉にされると、記憶部３２
ａから信号が取り出され信号発生部３２で増幅さ
れて駆動装置２１へ伝達され、調節弁１７を正転
あるいは逆転させる。調節弁１７の回転によつて
弁孔１７ａの絞りが変化し、弁孔１７ａの差圧が
ダイヤフラム７に作用して制御弁４を駆動し、水
量の変更が行なわれる。信号発生器３２の送出す
る信号によつて水量は次々と変化する。第３図に
水量の時間的変化を示す。このように水量が次々
と変化するので、シヤワーに使用すれば快よい刺
激となつてマツサージ効果を有する。水量の変化
の度合は加熱装置２６の加熱能力に応じて、所定
水量の範囲内で行なわれるように信号発生器３２
であらかじめ設定してある。スイツチ３３を開に
すると水量変化は停止し、一定水量の通常の給湯
に復帰する。

発明の効果 以上述べたように本発明は加熱装置で加熱され
る熱交換器の出温温度を温度検出器で検出し、出
湯温度設定部の信号と出湯温度との信号とを加熱
制御部で演算し、加熱制御器を制御すると共に、
出湯温度が設定温度より所定量低いときには駆動
装置を制御して水量制御器の水量を減少させ、出
湯温度を上昇させて加熱能力以上の通水による湯
温低下を防止し、湯温の安定化をはかつた後、水
量制御器の設定水量を可変する駆動装置を信号発
生器の信号で所定水量範囲内で駆動させ、水量を
可変させたので、給湯量が時間的に変化し、シヤ
ワー使用時にマツサージ効果を与えることができ
快適なシヤワーを得ることができる。また信号発
生器は水量可変用記憶部を有し、あらかじめ設定
された任意の水量変化を発生させることができ、
水量変化を発停を開閉するスイツチにより、使用
者によつて容易に水量変化運転を発停させること
ができる。また加熱量と水量の制御によつて湯温
を安定させた後に所定水量範囲内で時間的に水量
を変化させたので、水量変化中にも湯温の安定を
保つことができる。

また水量の時間的変化を連続的に行なえるので
様々な水流パターンを得ることができる。

また水量制御による湯温安定と時間的水量変化
とをひとつの水量制御器で行なえるので、小型で
低価格かつ低圧力損失を実現できる。また時間的
な水量変化の発生はシヤワーの快適性ばかりでな
く、食器の洗浄などにも極めて有効であり多用途
に使用できるもので実用的価値が高いものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す構成図、第２図
は本発明の実施例を示す制御ブロツク線図、第３
図は本発明の実施例の水量変化を示すグラフであ
る。 １……水量制御器、１４……熱交換器、２１…
…駆動装置、２２……入水温度検出器、２３……
出湯温度検出器、２５……加熱制御器、２６……
加熱装置、２７……給湯制御器、２８……出湯温
度設定部、２９……加熱制御部、３０……水量制
御部、３０ａ……水量初期制御部、３０ｂ……水
量再制御部、３２……信号発生部、３２ａ……記
憶部、３３……スイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 駆動装置を有する水量制御器と、前記水量制
   御器と連結された熱交換器と、前記熱交換器の加
   熱装置と、前記加熱装置の加熱制御器と、温度検
   出器と、加熱制御部と出湯温度設定部と水量制御
   部と信号発生部とからなる給湯制御器とを有し、
   前記加熱制御部は前記出湯温度設定部と温度検出
   器との偏差によつて加熱制御器を制御し、前記水
   量制御部は前記偏差によつて水量制御器を駆動し
   て水量を制御した後、前記水量の所定範囲内で前
   記信号発生部によつて水量を時間的に変化させる
   給湯制御装置。 ２ 温度検出器は出湯温度を検出する出湯温度検
   出器と、入水温度を検出する入水温度検出器から
   なり、加熱制御部は前記出湯温度検出器と出湯温
   度設定部の偏差を演算して加熱制御器を制御し、
   水量制御部は前記入水温度検出器と前記出湯温度
   設定部との偏差もしくは前記出湯温度検出器と前
   記出湯温度設定部との偏差を演算し、駆動装置を
   制御する特許請求の範囲第１項記載の給湯制御装
   置。 ３ 信号発生部は水量可変用記憶部を有する特許
   請求の範囲第１項記載の給湯制御装置。 ４ 信号発生部の作動を発停するスイツチを有す
   る特許請求の範囲第１項記載の給湯制御装置。