JPH0240136B2 - - Google Patents

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JPH0240136B2
JPH0240136B2 JP58086479A JP8647983A JPH0240136B2 JP H0240136 B2 JPH0240136 B2 JP H0240136B2 JP 58086479 A JP58086479 A JP 58086479A JP 8647983 A JP8647983 A JP 8647983A JP H0240136 B2 JPH0240136 B2 JP H0240136B2
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JP
Japan
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gear
shaft
external gear
internal gear
wave
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JP58086479A
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Yukio Sawada
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HAAMONITSUKU DORAIBU SHISUTEMUZU KK
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HAAMONITSUKU DORAIBU SHISUTEMUZU KK
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Publication date
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Priority to JP58086479A priority Critical patent/JPS59212556A/ja
Publication of JPS59212556A publication Critical patent/JPS59212556A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は動力伝達装置に関し、特に、波動歯車
装置を用いて2つの回転体の位相またはタイミン
グを調整する装置に関する。
従来技術 波動歯車装置を用いて2つの回転体の位相また
はタイミングを調整する動力伝達装置は既に知ら
れている。その基本的な構成は、剛性円形内歯歯
車とこの内歯歯車の半径方向内側に該歯車と同軸
的に配置された可撓性の外歯歯車とこの外歯の半
径方向内側に配置されて該外歯歯車を楕円形に撓
ませて長軸上の2点で前記内歯歯車に噛合せると
ともに外歯歯車を回転させることなく楕円形状を
回転させるウエーブジエネレータとから成る波動
歯車装置と、前記円形内歯歯車と共に回転するよ
うに連結された、例えば入力シヤフトと、前記外
歯歯車と共に回転するように連結された、例えば
出力シヤフトと、前記入力シヤフトを回転させる
主駆動用モータと、前記ウエーブジエネレータを
回転させる調整用モータとから成り、入力及び出
力シヤフトに連結された2つの回転体の位相また
はタイミングを、前記調整用モータによつて調整
するようになつている。
かかる動力伝達装置について、更に、第1図〜
第3図を用いて説明する。第1図は第1ロール1
と第2ロール2との位相を調整するために該ロー
ルの間に波動歯車装置3が設けられた2つのロー
ル間の位相を調整する装置である。波動歯車装置
3のウエーブジエネレータ4には調整用モータ5
が連結されていて、これを回転させると可撓性の
楕円形にされた外歯歯車6の楕円が回転する。こ
れにより、外歯歯車より2枚歯数の多い剛性円形
内歯歯車7は歯数差分だけ外歯歯車7に対して回
転する。他方外歯歯車6と同じ歯数の第2の剛性
円形内歯歯車8は相対回転せず、実質上外歯歯車
6と連結された状態にある。従つてモータ5の回
転により、第1ロール1が第2ロール2に対して
少しずつ位相がずらされる。なお、モータ5の電
源を切り自由に回転できる状態で、第1ロール1
を主モータ(図示せず)によつて回転させること
により、第1内歯歯車6と第2内歯歯車は1対1
で回転し第2ロール2は第1ロール1とともに回
転する。
第2図は主モータ9で駆動する被駆動シヤフト
10のタイミングあるいは速度を微量変える微動
調整をする装置である。この装置においては主モ
ータ9と被駆動シヤフト10との間に波動歯車装
置3が設けられ、そのウエーブジエネレータ4に
は調整用モータ5が取付けられている。この状態
で、調整用モータ5を固定すると、主モータ9の
動力は第2内歯歯車8及び外歯歯車6を介して第
1内歯歯車7に伝達され、この歯車7から被駆動
シヤフト10に伝えられる。このシヤフトのタイ
ミングを変えるには、調整用モータ5を励起して
ウエーブジエネレータを回転すると外歯歯車6に
対して第1内歯歯車7が歯数差分だけ相対回転
し、これによつてシヤフト10のタイミングがず
れる。この場合、主モータ9の回転を止めること
によりタイミングを調整するのであるが、主モー
タ9の回転を続行した状態で調整用モータ5を回
転させれば、第1内歯歯車と外歯歯車との相対回
転が加わり、このためシヤフト10が加速されあ
るいは減速される。第3図はこの原理を利用した
もので、調整用モータを、主モータ9と連動する
プーリ11に置換えて、シヤフト10に連結され
たロール12の速度を連続的に調整したものであ
る。
これらの従来の動力伝達装置は、2つの回転体
の間の位相を微量に調整することができ、これに
よりタイミング、速度等の微調整も極めて簡単に
行えるので好ましいものである。しかしながら、
図示のように、波動歯車装置の入力シヤフト及び
出力シヤフトがウエーブジエネレータの両側にそ
れぞれ設けられるため、これらのシヤフトに設け
られるべき平歯車等が波動歯車装置を中に挾んで
対向し、このため第1の回転体と第2の回転体と
を連結する際大きな空間を必要とし、また多くの
歯車等の伝達部材を必要とする。そして、ウエー
ブジエネレータを駆動するためには、その両側が
塞つているため駆動軸を長く延ばして調整用モー
タ等に連結せねばならない不利があり、またこの
ことも装置を大形化する一因となつている。
発明の目的 従つて本発明の目的は、2つの回転体の位相を
微調整する動力伝達装置を小形で且つコンパクト
にするとともに、2つの回転体の間の伝達部材を
最小限にする動力伝達装置を提供することにあ
る。
発明の構成 かかる目的を達成するため、本発明による動力
伝達装置は、入力シヤフトと出力シヤフトとがウ
エーブジエネレータの一方の側に延びて同軸的に
配置され、補助駆動手段としての調整用モータが
ウエーブジエネレータの他方の側に該部材を駆動
するように配置されており、該調整用モータと内
歯歯車及び外歯歯車のいずれか一方との間には両
者を係合、離脱させる手段が設けられていること
を特徴としている。
発明の作用 一方の側に同軸的に延びた入力及び出力シヤフ
トは、係合・離脱手段が係合作用を成していると
き調整用モータを自由に回転しうるようにする
と、1:1の同じ速度で回転するが、係合離脱手
段が離脱作用を成している状態で調整用モータを
付勢してウエーブジエネレータを回転させると出
力シヤフトが入力シヤフトに対して相対的に回転
し、これにより両シヤフトに連結された2つの回
転体の位相またはタイミングをずらすことができ
る。
発明の効果 上述のように、入力シヤフトと出力シヤフトと
はウエーブジエネレータの一方の側にそして調整
用モータが他方の側に設けられ該モータと波動歯
車装置との間に係合・離脱手段が設けられている
ので、これらの部材を1つのコンパクトなユニツ
トとして形成することができ、しかもその機能
は、従来の動力伝達装置(第1図〜第3図)の機
能の全てをカバーしており、従つて、入力シヤフ
トと出力シヤフトとにそれぞれ回転体を連結する
に際してもその動力の伝達部材を最少限に抑える
ことができる。
実施態様 本発明の実施態様において、一方のシヤフトと
外歯歯車とは、この外歯歯車と同じ歯数を有し且
つ第1の内歯歯車と共軸的に並置されている第2
の内歯歯車を介して連結してもよく、あるいは第
2の内歯歯車なしに直接連結してもよい。係合離
脱手段は、電磁クラツチでもよく、他のクラツチ
手段、例えば摩擦クラツチや機械式クラツチであ
つてもよい。
実施例 以下本発明の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。先ず、本発明の実施例の説明に先立
つて、波動歯車装置の原理について一般的な説明
をする。第4図に示すように波動歯車装置は、剛
性の円形内歯歯車15と、この歯車15の内側に
設けられた可撓性の外歯歯車16と、この外歯歯
車16の内側に設けられ、外歯歯車16を楕円形
に撓める楕円形状のウエーブジエネレータ17と
から成り、ウエーブジエネレータ17は外歯歯車
を回転させることなく楕円形状を回転させるよう
にボールベアリング18を備えている。外歯歯車
16が楕円形に撓められるため、その歯は内歯歯
車15に対し矢印A,Bの2点でしか噛合わな
い。なお内歯歯車15の歯数は、外歯歯車16の
歯数とは異なつており、例えば、内歯は外歯より
2枚多く形成される。
第5図a〜dにおいて、ウエーブジエネレータ
17を時計方向に回転させた場合の内歯歯車15
と外歯歯車16との間係が示されている。ウエー
ブジエネレータ17が、第5図aの矢印Dで示す
位置にあるとき、内歯歯車15の1つの歯19は
外歯歯車16の1つの歯20に噛み合つている。
ウエーブジエネレータ17を第5図bに示すよう
に90゜回転させると、外歯歯車16はベアリング
18により回転することなくその楕円形状が回転
し、内歯歯車15と外歯歯車16の噛み合う位置
が、楕円形状のウエーブジエネレータ17の長軸
の移動に従つて移動する。第5図cに示すよう
に、ウエーブジエネレータ17が180゜回転すると
歯19と歯20とが噛み合うが、その位置は歯数
1枚分だけで回転方向とは反対の方向にずれる。
そして、第5図dに示すように、ウエーブジエネ
レータ17が360゜回転すると歯19と歯20とは
歯数2枚分だけ回転方向とは反対の方向にずれ
る。このように、噛合い位置が順次ずれる動きを
出力としてとり出せば、大きな減速比る得ること
ができる。
上記の外歯歯車16をカツプ形に形成したもの
がカツプ形波動歯車装置として知られており、簡
単な構造で好ましいのであるが寸法が大きくなる
という短所がある。寸法を小さくするため、外歯
歯車16と同じ歯数の内歯歯車を内歯歯車15と
共軸的に並置したフラツト形歯車装置があり、こ
の装置では、外歯歯車16は中間的な部材として
形成され全体の寸法が薄くなつており、内歯歯車
の相対的な回転によつて大きな減速比を得てい
る。
この減速比について更に説明すると、カツプ形
波動歯車装置において、内歯歯車15を固定し、
外歯歯車16を回転させる場合の速比R1は、外
歯歯車の歯数をZf、内歯歯車の歯数をZcとしこの
ZcがZfより2枚多いものとすると、 R1=Zf/Zf−Zc=−Zf/2=−R(R=Zf/2とする)
減速比i1は、 i1=1/R1=1/−R=1×(−2/Zf)=−2/
Zf なお、速比(あるいは減速比)における負
(−)の符号は、外歯歯車がウエーブジエネレー
タを反対の方向に回転することを示している。
また、外歯歯車を固定し内歯歯車を回転させる
場合の速比R2は、 R2=Zc/Zc−Zf=Zc/2=Zf+2/2=R+1。
従つてi2=2/Zc=2/Zf+2=1/R+1。
この場合、内歯歯車はウエーブジエネレータと
同じ方向に回転する。
次に、フラツト形波動歯車装置においては外歯
歯車は固定されないが、外歯歯車より例えば2枚
多い方の第1内歯歯車を固定し外歯歯車と同じ歯
数の第2内歯歯車を回転させる場合の速比R1(あ
るいは減速比i1)も、逆に第2内歯歯車を固定し
第1内歯歯車を回転させる場合の速比R2も、カ
ツプ形波動歯車装置の外歯歯車と前記第2内歯歯
車とが同じ歯数であるから、カツプ形装置の速比
R1、R2と全く同じである。
更に、これらの波動歯車装置においては、ウエ
ーブジエネレータを固定にして、内歯歯車と外歯
歯車、あるいは第1及び第2の両内歯歯車を回転
させると(第1)内歯歯車が2枚多い分だけ外歯
歯車あるいは第2内歯歯車より回転が遅くなり、
速比R/R+1で減速し、逆に外歯歯車あるいは
第2内歯歯車は(第1)内歯歯車に対して速比R
+1/Rで増速する。勿論ウエーブジエネレータ
を他の歯車と共に回転するようにすれば、外歯歯
車あるいは第2内歯歯車は(第1)内歯歯車と
1:1で回転する。またこれらの歯車とともにウ
エーブジエネレータも回転させれば、ウエーブジ
エネレータによつて得られる速比が両歯車の速比
に加わる(あるいは減算される)ことになる。
第6図は本発明による動力伝達装置の概略構成
図を示している。第6図において、動力伝達装置
21は、波動歯車装置22と、第1のシヤフト2
3と、このシヤフトと同軸に配置された第2のシ
ヤフト24と、波動歯車装置22に連結された補
助駆動手段としての調整用モータ25と、第1シ
ヤフト23の回転をウエーブジエネレータ36に
伝達したりそれを切離したりする係合・離脱手段
としてのクラツチ26とから成る。
第1シヤフト23には第1のギヤ27と第2の
ギヤ28とを介して主駆動手段としての主モータ
29が連結され、またギヤ28には第1の送りロ
ール30が連結されている。第2シヤフト24に
は第2のロール31が連結されており、両ロール
30,31が例えば紙等を印刷機にタイミングを
とつて送るようになつている。なお、これらのギ
ヤ、ロール、主モータの連結関係は単なる例示で
あつて、本発明がこれらの関係に限定されるもの
でないことは言うまでもない。
波動歯車装置22は、図示の例ではフラツト形
波動歯車装置であるが、これは説明の便宜のため
に選択されたに過ぎず、カツプ形波動歯車装置で
あつてもよいことは勿論である。図示の例におい
て波動歯車装置22は、第1の剛性円形外歯歯車
33と、この歯車33と共軸的に並置された第2
の剛性円形内歯歯車34と、2つの内歯歯車3
3,34の半径方向内側に該歯車と同軸的に配置
された可撓性の外歯歯車35と、この外歯歯車を
楕円形に撓ませて長軸上の2点で前記内歯歯車3
3,34に噛合せるとともに外歯歯車35を回転
させることなく楕円形状を回転させるウエーブジ
エネレータ36とから成り、このウエーブジエネ
レータ36は調整モータ25にシヤフト37を介
して連結されている。説明の便宜上、第1内歯歯
車33は外歯歯車35の歯数より2枚多く、第2
内歯歯車35と同じ歯数を有するものとする。勿
論、歯数の差は任意でよく、また第1内歯歯車を
外歯歯車と同じ歯数にし、第2内歯歯車を異なる
歯数にしてもよい。上記のように第2内歯歯車は
外歯歯車と同じ歯数にされているので、ウエーブ
ジエネレータ36が回転しても第2内歯歯車と外
歯歯車の間に相対回転はなく、実質上両歯車は連
結されている。
第1シヤフト23は中空に形成されており、そ
の内側に第2シヤフト24が独立に且つ同軸的に
回転するように取付けられていて、両シヤフトが
共に、ウエーブジエネレータ36の一方の側面か
ら突出するように延びている。従つて、両シヤフ
トに連結されるべき伝達部材は必要最少限とな
り、図示のように第2シヤフト24には送りロー
ル31を連結することができ、また第1シヤフト
23に対しても1〜2個のギヤを介して第1の送
りロール30を連結することができる。
説明の便宜上、第1シヤフト23は第1の内歯
歯車33に連結され、第2のシヤフト24は第2
の内歯歯車34に連結されるものとするが、これ
らの連結関係は任意であり、これに限定されるも
のではない。前述したように、第2の内歯歯車と
外歯歯車との間にはウエーブジエネレータ36が
回転しても相対回転がないので実質上第2シヤフ
ト24は外歯歯車35に連結されたこととなる。
なお、カツプ形波動歯車装置を使用した場合にお
いては、この第2シヤフトは外歯歯車に直接連結
される。直結にしろ、関接にしろ、第1シヤフト
は外歯歯車とは異なる歯数の内歯歯車に、第2シ
ヤフトは外歯歯車にそれぞれ連結される。
クラツチ26は、その一方が調整用モータ25
のシヤフト37に連結され、他方が例えば第1内
歯歯車33に連結されている。勿論この場合も、
他方のクラツチ板は第2内歯歯車34に連結され
ていてもよい。このクラツチの係合を切つた状態
で調整用モータ25によりウエーブジエネレータ
36を停止または回転させることにより、第1内
歯歯車33と内歯歯車34との相対的位置すなわ
ち位相が変化する。クラツチとしては電磁クラツ
チが制御容易な点で好ましいが、摩擦クラツチで
もよく、更にはつめ式等の機械的なもの、手動式
のものでもよく、要は、調整モータと歯車との係
合及びその離脱をすることができれば、任意の係
合、離脱手段でよい。説明の便宜上本実施例では
電磁クラツチが用いられている。
上記クラツチと調整用モータ25とはウエーブ
ジエネレータ36の側面であつて、2つのシヤフ
ト23及び24が延びる側とは反対の側面に設け
られているため、そのままモータとクラツチとを
波動歯車装置22にユニツトとして一体化でき、
この場合モータ25のシヤフト37も長々とは必
要としない。すなわち、本発明による動力伝達装
置21は、装置全体が一体となり、コンパクトな
ユニツトとして提供することができるので、取付
けが簡単になり付加、改変も簡単になる。
上記した動力伝達装置の代表的な例について、
その詳細な構造を第7図に示す。この第7図にお
いて、中空の第1シヤフト23はフランジ40を
備え、このフランジ40は波動歯車装置22を全
体的に包囲する第1のハウジング41にねじ42
により固着されている。ハウジング41は、ねじ
43により第1内歯歯車33に固着されており、
モータ25のシヤフト37との間の軸受44によ
り回転可能に支持されて第1シヤフト23ととも
に回転する。第2シヤフト24は、フランジ46
を有し、このフランジ46が第2内歯歯車34に
ねじ止め等により固着されている。なお、この第
2シヤフト24には第1シヤフト23に対して独
立に回転するように2つの軸受47,48が設け
られており、またモータ25のシヤフト37に対
しても回転しうるように軸受49が設けられてい
る。
モータ25と第1のハウジング41との間には
電磁クラツチ26が配置されている。このクラツ
チ26は、電磁コイルブロツク51と、クラツチ
板52を中に挾んでいる2つの板、すなわち摩擦
板53及び押圧板54と、該押圧板54を常時ク
ラツチ板52へ向けて押圧するばね55と、励磁
されると押圧板54をクラツチ板から離すように
作用する電磁コイル56とから成る。ブロツク5
1は第1ハウジング41にねじ57によつて固定
され、モータ25のシヤフト37に対しては回転
しうるようになつている。摩擦板53は第1ハウ
ジング41の側面に固着されており、押圧板54
は前記のように、ブロツク51内に軸方向移動可
能に支持されている。両板53,54の間に配置
されたクラツチ板52は、モータ25のシヤフト
37に固着された取付部58上のキーまたはセレ
ーシヨン59によつて、シヤフト37に対し軸方
向には移動しうるがシヤフト37と共に回転しう
るように連結されている。従つて、コイル56が
非励磁状態にあるときには、クラツチ板52は摩
擦板53と押圧板54とによつて押圧挾持され、
第1ハウジング41(ひいては第1内歯歯車3
3)とモータ25のシヤフト37とが連結されて
両者は一緒に回転する。しかし、コイル56が励
磁されると押圧板54がばね55に抗してモータ
25の方向に移動してクラツチ板52の押圧挾持
がなくなり、クラツチ板52と他の板53,54
との係合が離脱してモータシヤフト37と第1ハ
ウジング41との連結が解かれる。なお、コイル
56の励磁のため2つのスリツプリング60及び
2つのブラシ61(1つしか図示せず)が、電磁
コイルブロツク51上に、及び該ブロツクを包囲
する第2ハウジング62に、それぞれ取付けられ
ている。従つて、ブロツク51が回転してもコイ
ル56に適正に電流を供給することができる。な
おこの第2ハウジング62はモータ25のハウジ
ング63に固着され、これらハウジングは他の機
械フレーム64等に固着されて固定される。ま
た、第2ハウジング62と第1ハウジング41と
の間には軸受65が設けられ、該第1ハウジング
41の回転を許している。更に、モータ25とシ
ヤフト37との間には軸受継手66等を設けても
よい。
本発明の実施例における動力伝達装置21の動
作を説明する。第6及び7図において、第1シヤ
フト23と第2シヤフト24とを1:1で回転さ
せるには、調整用モータ25が非付勢状態であ
り、且つクラツチ26を係合状態(すなわち電磁
コイル56を非付勢状態)にある、通常の状態に
あればよい。これにより第1シヤフト23を主モ
ータ29で固転させると、第1シヤフト23が、
第1ハウジング41を介して第1内歯歯車33
と、クラツチ26及びモータシヤフト37を介し
てウエーブジエネレータ36とを回転させ、第1
内歯歯車33の回転は外歯歯車35を介して第2
内歯歯車34に伝えられる。この場合ウエーブジ
エネレータ36が第1内歯歯車33と共に回転す
るので第1内歯歯車33と外歯歯車35との間に
相対回転はなく、また第2内歯歯車34と外歯歯
車35とは同じ歯数であり実質上連結されている
ので両歯車の間にも相対回転はなく、従つて第1
及び第2内歯歯車間の相対回転はない。すなわ
ち、常態では、第1シヤフト23と第2シヤフト
24とは1:1で回転する。今、第1シヤフト2
3の回転数をN1とし、第2シヤフト24の回転
数をN2とし、ウエーブジエネレータ(ひいては
調整用モータ25)の回転数をN3とすると、 常態では、N1=N2=N3となる。
次に、クラツチ26を切離し(すなわちコイル
56を励磁する)、調整用モータ25の回転を停
止させると、ウエーブジエネレータ36が停止し
て第1内歯歯車33に対して相対的に回転する状
態となる。このときは、前記したように、速比は
R+1/Rで表わされる。従つて、第2シヤフト
24は、 N2=N1×R+1/R=N1+N1/R となり第1シヤフト23に対しN1/Rだけ位相
を少しずつ増しながら増速回転する。
また、第1及び第2シヤフト23,24を回転
させた状態で、クラツチ26を切り離し、調整用
モータ25を回転させると、モータの回転分が加
わり、第2シヤフト24は、 N2=N1×R+1/R±N3/R となり、更に、(±N3/R)だけ位相をずらしなが ら回転することになる。なお(±)の符号におい
て、(+)符号はウエーブジエネレータ36を、
第1内歯歯車33と逆向きに回した場合を(−)
符号は第1内歯歯車33と同じ向きに回した場合
を示している。
上記したように、常態以外では、第2シヤフト
は第1シヤフトに対して位相を調整すなわちずら
しながら回転していることが分る。しかしなが
ら、これらの状態ではいずれも第1及び第2シヤ
フトが回転しており、いわば動的な位相調整であ
り、これによりタイミングの調整及び速度の調整
が行なわれ、差動装置としても動作する。
次に、第1及び第2シヤフトを停止した状態で
行なう静的な位相調整について説明する。クラツ
チ26を電磁コイル56の励磁によつて切離し、
調整用モータ25を必要な方向にある回転角θだ
け回転させる。この回転はシヤフト37を介して
ウエーブジエネレータ36に伝えられ、その結
果、外歯歯車35の楕円形状がθ回転し、第2内
歯歯車34はそのままであるが、第1内歯歯車3
3が速比(R)分の1すなわちθ/Rだけ回転す
る。すなわち、第1シヤフト23が第2シヤフト
24に対して相対的に回転し位相が調整すなわち
ずらされる。この位相調整は無段階で360゜に渡つ
て行なうことができ、両シヤフト23,24に連
結したロール30,31等の回転体の位相を調整
できる。この位相調整に必要な、モータ25のト
ルクは、第1及び第2シヤフトを直接回転させる
ためのトルク速比(R)分の1の小さな値で行な
うことができる。この静的な位相の調整後は、モ
ータとクラツチを常態に戻して1:1で回転させ
ることができる。
上記のように、本発明に係る動力伝達装置は、
2つの回転体を1:1で回転させ、必要に応じ両
者の位相を任意の角度で、正逆無段階に360゜に渡
つて調整することができ、そのトルクも小さく、
2つの回転体を同軸上で使用でき、位相の調整
も、上記のように、停止中に限らず、回転体の運
動中にもでき、更に、コンパクトなユニツトとし
て形成されているので、水平姿勢だけでなく垂直
姿勢でも傾斜しても適用することができる。
また、適用範囲も広く、例えば多色刷り印刷機
のローラの位相調整、紙加工機械の送り機構のタ
イミング調整、トルク循環式連続ねじり試験機の
負荷装置、大形発電機の連続負荷試験時の位相調
整、紙の巻取装置の周速調整等あらゆる分野の位
相調整に適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、従来の動力伝達装置の
概略構成図、第4図及び第5図a〜dは一般の波
動歯車装置の概略正面図及びその動作説明図、第
6図は本発明による動力伝達装置の概略構成図、
第7図は第6図の動力伝達装置の詳細を示す部分
断面図である。 1,2,30,31……送りロール、3,22
……波動歯車装置、4,17,36……ウエーブ
ジエネレータ、5,25……調整用モータ(補助
駆動手段)、6,16,35……外歯歯車、7,
8,15,33,34……内歯歯車、9,29…
…主モータ(主駆動手段)、21……本発明によ
る動力伝達装置、23,24……シヤフト、26
……クラツチ(係合離脱手段)、37……モータ
25のシヤフト、41,62,63……ハウジン
グ、44,47,48,49,65……軸受、5
2……クラツチ板、56……電磁コイル、61…
…ブラシ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 剛性円形内歯歯車とこの内歯歯車の半径方向
    内側に該歯車と同軸的に配置された可撓性の外歯
    歯車とこの外歯の半径方向内側に配置されて該外
    歯歯車を楕円形に撓ませて長軸上の2点で前記内
    歯歯車に噛合せるとともに外歯歯車を回転させる
    ことなく楕円形状を回転させるウエーブジエネレ
    ータとから成る波動歯車装置と、前記円形内歯歯
    車と共に回転するように連結された第1のシヤフ
    トと、前記外歯歯車と共に回転するように連結さ
    れた第2のシヤフトと、両シヤフトのいずれか一
    方を回転させる主駆動手段と、前記ウエーブジエ
    ネレータを回転させる補助駆動手段とから成り、
    第1及び第2シヤフトに連結された2つの回転体
    の位相またはタイミングを、前記補助駆動手段に
    よつて調整できる動力伝達装置において、前記第
    1シヤフトと第2シヤフトとがウエーブジエネレ
    ータの一方の側に延びて同軸的に配置され、補助
    駆動手段がウエーブジエネレータの他方の側に配
    置されており、該補助駆動手段と内歯歯車及び外
    歯歯車のいずれか一方との間には両者を係合、離
    脱させる手段が設けられていることを特徴とする
    動力伝達装置。 2 前記第2シヤフトと前記外歯歯車とは、該外
    歯歯車と同じ歯数を有し且つ前記第1内歯歯車と
    共軸的に位置されている第2の内歯歯車を介して
    連結されている特許請求の範囲第1項に記載の装
    置。 3 前記第2シヤフトは前記外歯歯車に直接連結
    されている特許請求の範囲第1項に記載の装置。 4 前記係合、離脱させる手段が電磁クラツチで
    成る特許請求の範囲第1項に記載の装置。 5 前記係合、離脱手段が摩擦クラツチで成る特
    許請求の範囲第1項に記載の装置。 6 前記係合、離脱手段が機械式クラツチで成る
    特許請求の範囲第1項に記載の装置。 7 補助駆動手段がモータであり、このモータと
    前記波動歯車装置との間に前記係合、離脱手段が
    設けられ、これらの前記第1及び第2シヤフトが
    全て同軸的に1ユニツトとして配置されている特
    許請求の範囲第1項に記載の装置。
JP58086479A 1983-05-17 1983-05-17 動力伝達装置 Granted JPS59212556A (ja)

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