JPH0240087B2 - Netsukasoseijushinoseizoho - Google Patents

Netsukasoseijushinoseizoho

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JPH0240087B2
JPH0240087B2 JP1072883A JP1072883A JPH0240087B2 JP H0240087 B2 JPH0240087 B2 JP H0240087B2 JP 1072883 A JP1072883 A JP 1072883A JP 1072883 A JP1072883 A JP 1072883A JP H0240087 B2 JPH0240087 B2 JP H0240087B2
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thermoplastic resin
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Seiji Fujino
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Kasei Polytec Co
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Mitsubishi Monsanto Chemical Co
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、乳化重合、微細懸濁重合等の方法に
よつて製造されたラテツクス、水性エマルジヨン
または微細分散液等(以下単にラテツクスとい
う)に水溶性カチオン高分子化合物を添加し、ラ
テツクスの中の固形分濃度をラテツクス粒子の凝
集という方法により上昇させた後、造粒、乾燥す
ることにより、かさ密度が大きく、自動計量やバ
ルク輸送が可能なかつ所望の空隙を有する熱可塑
性樹脂の製造方法に係る。 従来、ラテツクスを凝集して脱水する技術は、
古くは天然ゴムラテツクスから固形ゴムを取り出
す方法、新しくはABSの製造プロセスとして工
業的に実施されている。塩化ビニル樹脂ラテツク
ス(PVCエマルジヨン)についても当初は凝集
技術が用いられていた。 ラテツクスの乳化系を破壊する方法として、強
酸を添加する方法、多価金属塩を添加する方法、
メチルセルローズ、カルボキシメチルセルロー
ズ、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
イミド、ポリアミン、アルギン酸アンモン等の有
機系凝集剤を添加する方法、加熱する方法等が知
られている。 しかしながら、これらの方法はいずれも欠点を
もつており、満足すべきラテツクス粒子の凝集方
法は見いだされていない。例えば、固形分40〜50
%の塩化ビニル樹脂ラテツクスに塩を加えるとラ
テツクスは凝固して豆腐状ないしもつと固い状態
となつて全く流動性が無くなり、以降の取扱いが
事実上不可能であつた。水で薄めて固形分15〜20
%のラテツクスにすれば凝固しても流動性は保た
れるが、これを脱水する工業的方法がなく、水分
を蒸発させるために多量の熱量を消費していた。
また、このようにして乾燥した凝集物は、固く、
たとえ粉砕して微粉にしても可塑剤中で分散する
ことなく、プラスチゾルとしては使用に耐えない
ものであつた。ラテツクスが豆腐状ないしもつと
固い状態になるのは、ラテツクス粒子の凝集体の
中に多量の水を包み込み、系全体がひとかたまり
になつて流動性を失い、しかも水を抱きこんだま
ま強固な構造をつくるため遠心分離は勿論、減圧
での脱水が不可能になるからである。 しかして、熱可塑性樹脂、例えばプラスチゾル
またはオルガノゾルに用いるペーストレジンは、
従来乳化重合法やマイクロサスペンジヨン重合法
により、平均粒子径が約3μm以下のラテツクス
を製造し、そのラテツクスをスプレー乾燥する方
法が品質の面から、広く用いられて来た。しかし
ながら、この方法によれば、ラテツクス中の固形
分濃度を極力高くしないと、乾燥のためのコスト
が上昇する。また、安定なラテツクスとしては、
45%以下の固形分濃度に保たないと、重合時に、
凝集物が多く発生しやすいか、乳化剤等多量の助
剤が必要となり品質上の問題が生ずるなど、問題
がある。 一方ラテツクスを凝集させたのち、過や遠心
脱水することにより、粒子濃度を上昇させ、乾燥
エネルギー費の低減を計ることは、容易に考えら
れる。しかしながら、ラテツクスを単に凝集させ
たのでは、上述のごとく凝集物中に多量の水分が
包含され、過や遠心脱水ができないのみなら
ず、付着性が強く、流動性のないものとなり、工
業的な取り扱いに困難を極めるので好ましくな
い。 またペーストレジンは、それを可塑剤中に分散
してプラスチゾルを与えなければならないが、単
に多価金属や従来知られている凝集剤等で凝集さ
せたものは、プラスチゾルにならないか、または
プラスチゾルの粘度を非常に高いものにしてしま
い、ペーストレジンとしての商品価値を損う。即
ち従来公知の凝集方法は、ラテツクス中の乳化剤
の作用を失活させるか、粒子相互を高分子鎖で結
んだり、粒子表面電荷を除去する方法などによつ
ていたので、これらの方法に基ずく凝集方法にお
いては、一度粒子を乾燥させると、粒子が、可塑
剤中で、再分散しない。 本発明者は、先に特願昭57−10687号(ラテツ
クスの凝集方法)、特願昭57−76296号(塩化ビニ
ルペーストレジンの製造方法)及び特願昭57−
133327号(熱可塑性樹脂の製造方法)を出願し、
ラテツクスに、分子鎖中に第4級アンモニウム塩
を含む水溶性のカチオン高分子化合物を添加する
と、ラテツクス粒子同志を接着させることなく凝
集させることができ、ラテツクス濃度が高くても
ラテツクス微粒子が凝集して20〜50μ程度の凝集
粒子となり、凝集粒子中に水を包み込むことな
く、ラテツクス乳化系を破壊することができ、か
つ凝集後もラテツクス同様の流動性を示すことを
見いだし、さらに該凝集ラテツクスは、デカンタ
ーで容易に脱水でき、遠心脱水の場合には70%固
形分まで可能であり、パテ状のウエツトケーキと
なり、これの造粒した乾燥品は可塑剤と混合する
ことにより容易にプラスチゾルになることを見い
出した。 本発明者は、さらに、各種の分子鎖中に第4級
アンモニウム塩を含む水溶性カチオン高分子化合
物がラテツクスに対して同様の凝集作用を有して
いることを確認しており、これら高分子化合物を
用いた熱可塑性樹脂の製造法について出願するも
のである。 すなわち、本発明の目的は、ラテツクスから分
離した凝集粒子からなるウエツトケキからかさ密
度が大きい、適当な空隙を有する粒状の熱可塑性
樹脂の製造法を提供するにある。 しかして、本発明の要旨は、熱可塑性樹脂のラ
テツクス、水性エマルジヨンまたは微細分散液等
(以下単にラテツクスという)からラテツクス粒
子を凝集させる工程を経て熱可塑性樹脂を製造す
る方法において、該ラテツクスに下記の一般構造
式〔〕〜〔〕で表わされる水溶性カチオン高
分子化合物の少なくとも一種を加えてラテツクス
粒子を凝集させた後遊離水を除去してラテツクス
粒子をウエツトケーキとして分離し、次いで該ウ
エツトケーキを造粒または造粒せずに乾燥するこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂の製造法に存する。 一般構造式: R1,R2,R3及びR4は、炭素原子数1〜6のア
ルキル基またはアリール基 Zは、―(CH2h―(CF2o―(CH2k―,―
(CH2h―O―(CH2k―,―(CH2h―S―
(CH2k―, ―(CH2h―S―S―(CH2k―,
【式】
―(CH2hSi(CH32OSi(CH32(CH2k―または
―(CH2hSi(CH32NH―Si(CH32(CH2k
Z′は、
【式】または 上述のZで、互に異なつていてもよい。 X及びYは、任意の対イオン m及びnは、1〜15の整数 h及びkは、1〜6の整数 lは、2以上の整数 をそれぞれ示す。) 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明のラテツクスとは、反応性モノマーの乳
化重合によつて製造されるラテツクス、水性エマ
ルジヨン及び微細懸濁重合によつて製造される微
細分散液をいい、具体的には、例えばポリ塩化ビ
ニルラテツクス(エマルジヨン)、ポヲ酢酸ビニ
ルラテツクス、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体
ラテツクス、ポリアクリル酸エステルラテツク
ス、ポリスチレンラテツクス、ゴムラテツクス、
スチレン―アクリロニトリル共重合体ラテツク
ス、アクリロニトリル―スチレン―ブタジエング
ラフト共重合体ラテツクス、ニトリルラバーラテ
ツクス、スチレン―ブタジエンゴムラテツクス、
ブタジエンゴムラテツクス、シス―1,4―ポリ
イソプレンゴムラテツクス、クロロプレンゴムラ
テツクス、アクリロニトリル―ブタジエン共重合
ゴムラテツクス、メチルメタクリレート―ブタジ
エン共重合ゴムラテツクス、ポリメタクリル酸エ
ステルラテツクス、アクリル酸エステル―メタク
リル酸エステル共重合体ラテツクス、スチレン―
酢酸ビニル共重合体ラテツクス、塩化ビニリデン
系ラテツクス、ポリエチレンラテツクス、シリコ
ーンラテツクス、ポリブテンラテツクス等があげ
られるが、これらに限定されるものではない。本
発明は特にポリ塩化ビニルラテツクス、塩化ビニ
ル―酢酸ビニル共重合体ラテツクス等のポリ塩化
ビニル系ラテツクス、ポリスチレン系ラテツク
ス、ABSラテツクス、SBRラテツクス等に好適
に使用される。これらラテツクス中の粒子は、ラ
テツクス中で負の表面電位を示している。ラテツ
クス中の粒子は、普通3μ以下、大部分は1μ以下
の大きさの粒子である。そして、ラテツクス濃度
は、ラテツクス粒子固形分が1重量%以上、好ま
しくは15〜50重量%の範囲にあるのが好ましい。 一方、本発明方法の凝集剤として用いる水溶性
カチオン高分子化合物は、例えば次の一般式
〔〕ないし〔〕で与えられる化合物が挙げら
れ、これらの少なくとも一種が用いられる。これ
らの化合物は分子鎖中に第4級アンモニウム塩を
含んでいる。 そして、これらの化合物は、各種方法によつて
製造される。 一般式中のZ及びZ′は各種の2価の残基であ
り、Zとしては、例えば、 ―(CH2h―(CF2o―(CH2k―,―(CH2
h―O―(CH2k―,―(CH2h―S―(CH2k
―,
【式】
【式】―(CH2h―S―S ―(CH2k―,
【式】―(CH2hSi (CH32OSi(CH32(CH2k―,―(CH2hSi
(CH32NH―Si(CH32(CH2k―等があげられ、
Z′としては、例えば上述のZのほかに または
【式】が挙げ られ、水溶性高分子化合物の鎖中におけるZ及び
Z′は互に異なつていてもよい。また構造式中のア
ルキル基R1,R2,R3及びR4がC1〜3のアルキル基、
すなわちメチル基、エチル基、プロピル基が好ま
しく、特にメチル基が良い。 X及びYは任意の対イオンであり、ハロゲン原
子、特にクロル原子またはブロム原子であること
が多く、両者は同一であつてもよい。m,n,h
及びkは、それぞれの数が小さい方がポリマーの
製造が容易である。lの値は、2以上の整数なら
どんな数でもよいが、10〜500の範囲、よりよく
は10〜200の範囲、好ましくは10〜150の範囲、特
に50〜100の範囲にあるものが望ましい。lの値
が大きいほど凝集作用が大きい。lの値は、浸透
圧法によつて水溶性高分子化合物の分子量を求め
ることによつて算出される。m,n,h及びkの
数が大きくなるほどポリマー鎖中の荷電密度が低
くなるので、使用ラテツクス粒子の電荷を勘案
し、m,n,h及びkの数及びlの数を適当に選
択すべきである。 水溶性カチオン高分子化合物は、カチオン高分
子化合物中の正電荷を中心にしてその周囲にラテ
ツクス中の負の電荷を帯びたラテツクス粒子を電
気的に集合させ、集まつたラテツクス粒子同志は
反撥し合い、ラテツクス粒子が接着することなく
凝集した状態を呈する。このように凝集した凝集
体は、中心の正電荷が凝集体の表面まで及ばない
ところでは、凝集体同志は負の電荷によつて反撥
し合つて、分散性が良好となり、ラテツクス全体
は、豆腐状になることなく、流動性のすぐれた、
水分離性のよい分散液となる。 水溶性カチオン高分子化合物は、必要により水
またはその他の媒体に溶解して用いてもよい。こ
の場合0.05〜5重量%の水溶液として用いるのが
好ましい。 しかして、水溶性カチオン高分子化合物の添加
は、ラテツクスの撹拌下に行うのが望ましく、そ
の添加量は、ラテツクス中の粒子重量当り0.001
〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%の範囲で
添加することにより種々の凝集粒子状態のものが
得られる。添加量を少量ずつ増加していくと、ラ
テツクスは、次第に粘度が増大し、さらに添加し
ていくと逆に粘度が低下してくる。この過程を光
学顕微鏡で観察すると、初めの段階でラテツクス
粒子は相互にカチオン高分子化合物と作用しあつ
て凝集し、大きな凝集粒子として存在する。添加
量の少ない場合は、小さな粒子径を有する凝集体
が主体であり、添加量の増加に伴ない凝集粒子径
の増大化が行われ、さらに添加すると今度は凝集
粒子径は分割され10〜100μ程度、特に20〜50μ程
度のほぼ均一な凝集粒子径に変つてくる。そし
て、水溶性カチオン高分子化合物の種類及び添加
量により凝集粒子径を所望の大きさにすることが
できる。 本発明の方法によれば、ラテツクスにカチオン
高分子化合物を添加し、撹拌後放置すると水とラ
テツクス粒子凝集体とが容易に分離し、デカンテ
ーシヨンにより水を除くことができ、また遠心分
離機等での脱水により固形分70重量%にまで脱水
が可能であり、これを通常のオーブン乾燥により
さらに乾燥することができる。ラテツクスがポリ
塩化ビニルラテツクスの場合には、本発明方法を
採用することにより、多量の熱源を必要とするス
プレードライヤーを使用することなく乾燥するこ
とができ、しかも乾燥品は、可塑剤中に容易に分
散し良好なプラスチゾルまたはオルガノゾルにな
る。また乾燥前のウエツトケーキを適宜造粒後乾
燥に付してもよい。 さらに凝集粒子を分散液のまま凝集体のガラス
転移点以上に加熱すると凝集粒子の結合力が強く
なり、ペーストレジンの混合用レジンとして用い
ることもできる。 本発明方法において、ウエツトケーキを造粒す
ることによつて熱可塑性樹脂を製造する場合、後
述する方法により製造するのが望ましい。脱水し
た凝集粒子からなるウエツトケーキは、これを造
粒するに際し、造粒する機械、凝集粒子の状態等
にもよるが、ケーキの含水量を適当に調節した後
造粒する必要がある。含水量が多くなると流動性
が大きく、逆に少ないと粘性が大きすぎて造粒負
荷が大きくなつて造粒し難く、たとえ造粒できて
も乾燥中に崩壊し易くなる。また、造粒した粒子
は、スプレー乾燥して得た粒子に比べて、造粒粒
子表面積が小さいため可塑剤との接触面積が狭
く、初期における可塑剤の吸収速度が遅いという
欠点があり、特に造粒時の成形圧が高くなると凝
集粒子同志が密に充填され、一層可塑剤の吸収が
おそく、速やかにプラスチゾルになり難いという
物理的な欠点が内在している。 本発明者は、カチオン高分子化合物を添加した
後、遊離水を除去したラテツクス凝集粒子からな
るウエツトケーキから、可塑剤吸収性の良い造粒
粒子の造粒方法について鋭意検討を加えた結果、
炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル化合
物、エーテル化合物、有機亜リン酸エステル化合
物、アルコール等の疎水性の高い物質を混合した
後に造粒すれば、ウエツトケーキの含水率の広い
範囲にわたつて容易に造粒することができ、厳密
な水分量の調節が不要となり、そして造粒後乾燥
したものはかさ密度が大きく、かつ、可塑剤の吸
収性が良好であり、さらに揮発性のある疎水性物
質または揮発性の水溶性物質と揮発性のない疎水
性物質を併用した場合、適当な空隙を有する粒状
の熱可塑性樹脂が製造でき、延いては一層可塑剤
等の吸収を速やかにすることができることを見い
だした。造粒に用いるウエツトケーキの含水率は
50重量%以下で、20重量%以上であるものを用い
るのが好ましい。勿論、含水率が50重量%以上で
あつても、後述する造粒に支障がなければ問題は
ない。 しかして、本発明方法に使用する疎水性物質と
は、水への溶解性が小さい疎水性物質ならびに水
に溶解しても凝集粒子表面への親和力が強いも
の、すなわち、水溶性の物質であつても樹脂が存
在すると水より樹脂への親和性が強く、該物質が
疎水性物質のごとく作用するものが含まれる。そ
して該物質は、10〜80℃の温度範囲で液体状態で
あるのが好ましく、さらに該物質の構造式中の親
水性基の重量〔H〕及び疎水性基の重量〔L〕と
するとき、次式によつて計算した値〔B〕が7以
下のものである。 〔B〕=〔H〕/〔H〕+〔L〕×100/5 該物質としては、例えば炭化水素、ハロゲン化
炭化水素、エステル化合物類、エーーテル化合物
類、有機亜リン酸エステル化合物類、アルコール
類が有効である。 具体的な化合物を例示すると、炭素原子数6〜
120(以下C6〜120と記す)のポリプロピレン、
C10〜100のポリイソプレン、C8〜120のポリブテン、
C6〜99の水素化ポリプロピレン、C〜100の水素化ポ
リブチレン、ターピノレン、ミネラルスピリツ
ト、ケロシン、石油ベンジン、石油エーテル、軽
油、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、流動
パラフイン、シクロヘキサン、イソオクタン、ヘ
プタン、オクタン等の炭化水素化合物、モノクロ
ルエチレン、ジクロルオクタン、ジブロムエチレ
ン、ジブロムプロパン、ジブロムブタン、ジブロ
ムヘキサン、ジクロルブタン、ジクロルプロピレ
ン、塩素化パラフイン、臭素化パラフイン、トリ
クロルブタン、オクタデシルフルオロオクタン、
塩素化ポリブタジエン、クロルペンタン、クロル
ヘキサン、ジクロルオクタン、C6〜80の塩素化ポ
リエチレン等のハロゲン化炭化水素、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノ
ール、ヘキサノール、2―エチルヘキサノール、
ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、セ
チルアルコール、ノニルアルコール、オレイルア
ルコール、ミリスチルアルコール、イソアミルア
ルコール、ステアリルアルコール、オクチルアル
コール、シクロヘキサノール、ノニルフエノール
等のアルコール類、エチルプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、ブチルヘキシルエーテル、ジオ
クチルエーテル、エチルオクチルエーテル等のエ
ーテル化合物類、メチルエチルエステル、エチル
ブチルエステル、プロピルアミルエステル、ブチ
ルオクチルエステル等のエステル化合物が挙げら
れ、これらの少なくとも一種が用いられる。これ
らの内でも乾燥中に揮発するものを単独でまたは
揮発するものと揮発しないものとの併用が好まし
い。揮発しない疎水性物質を単独で使用する場
合、低分子量の揮発性物質、例えばアセトン、エ
チルエーテルまたは疎水性物質の範疇に入らない
メタノール、エタノール等を併用し、多孔性造粒
粒子の熱可塑性樹脂を製造するのが望ましい。 しかして、疎水性物質の添加量は、ウエツトケ
ーキの含水率、流動性を勘案して決定するが、ウ
エツトケーキ中の固形分100重量部当り、0.01〜
10重量部、特に0.1〜5重量部の範囲から選択さ
れる。そして、ウエツトケーキの降伏応力値を
3000〜100000dyne/cm2、好ましくは4000〜
10000dyne/cm2になるように粘度を増大させて、
造粒性を良好にし、造粒粒子間の付着性を少なく
するのが好ましい。 本発明方法は、上述のように降伏応力値を調節
したウエツトケーキを所望大きさの貫通孔を有す
るスクリーンを設えた単軸または2軸スクリユー
押出機型造粒機、バスケツト型造粒機を用いて所
望の粒状に押出造粒し、得られた造粒品を棚段乾
燥機、流動乾燥機、ロータリーキルン等の乾燥機
を用いて粒子に含まれる水分を蒸発させる。乾燥
中に造粒粒子内部及び表面から水分、疎水性物質
の揮発分及び低沸点の揮発物質は除去され、粒子
が多孔質となる。勿論、造粒は上述の押出形状に
限定されるものでなく、ニードル状、顆粒状、球
状であつてもよい。 本発明方法によれば、ウエツトケーキ中の水分
の量を厳密に調節しなくても、疎水性物質を加え
ることによつてそれを増粘して押出機等で容易に
造粒することができ、造粒後も粒子同志が付着す
ることなく、また乾燥時に粒子が破砕されない。
そして得られた粒状の熱可塑性樹脂は、かさ密度
が大きく、自動計量やバルク輸送が可能になる。
また、ウエツトケーキに揮発性の疎水性物質また
は低分子量の揮発性物質を併用することにより、
乾燥した粒状の粒子は多孔質となり、可塑剤の吸
収性が良好である。例えば熱可塑性樹脂が塩化ビ
ニル樹脂である場合、可塑剤が吸収され、容易に
プラスチゾルになる。 以下に本発明方法を実施例にて詳述するが、本
発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。 なお、実施例中「部」とあるは、「重量部」を
表わす。 また、ウエツトケーキの含水率は、ウエツトケ
ーキを70℃の温度で24時間保持後の重量減を重量
百分率で示した。 実施例 1〜11 300の耐圧容器を用いて、ラウリル硫酸ナト
リウム0.6部、過硫酸カリ0.03部、重炭酸水素ナ
トリウム0.1部、亜硫酸ナトリウム0.07部を塩ビ
モノマー100部に対し添加し、60℃にて塩ビモノ
マーの飽和蒸気圧が2Kg/cm2低下するまで乳化重
合して、平均粒径0.8μmの塩化ビニール樹脂ラテ
ツクスを得た。 このラテツクス中の粒子固形分は38%であつ
た。 該ラテツクスに、該ラテツクス中の固形分100
部当り、N,N,N′,N′―テトラメチルプロピ
レンジアミンとZ成分を各種変えて重合した一般
で示されるカチオン高分子化合物を所定部数だけ
0.1重量%水溶液にして添加し、1時間撹拌して
凝集させた。撹拌を停止すると容易にラテツクス
粒子は沈降する。これを遠心脱水機(3000G)ま
たは紙による吸引口過で遊離水を分離してウエ
ツトケーキを得た。ウエツトケーキの含水率を表
1に示す。 なお上述一般式〔′〕で表わされる化合物は、
NMR測定(重合物精製乾燥後重水に溶解)及び
IR測定(KBr粉末錠剤成形)により分子構造を
確認した。極限粘度〔η〕は、0.4N―KBr水溶
液での値である。 また、各実施例で用いたカチオン高分子化合物
のlの値は、それぞれ次の通りである。 実施例1 28 実施例 7 38 2 64 8 41 3 17 9 32 4 109 10 22 5 11 11 33 6 51
【表】
【表】 実施例1〜11で得たウエツトケーキを、直径
1.1mmφの円形メツシユを装着した二軸横押出し
造粒機を用いて造粒した後流動乾燥機により50℃
の熱風で乾燥し、粒状のペーストレジンを製造し
た。乾燥中、造粒した粒子の一部が破砕されたの
で、破砕されたものを除去した。 粒状のペーストレジンは、その100部を可塑剤
60部に配合したところ容易に分散し、良好なプラ
スチゾルとなつた。 実施例 12〜14 実施例1のラテツクスにラテツクス固形分100
部に対し、表2に示す水溶性カチオン高分子化合
物を所定部数を0.1重量%の水溶液にして添加し、
遠心分離にて脱水してウエツトケーキを得た。該
ウエツトケーキにウエツトケーキの固形分100部
に対して表2に併記した疎水性物質を所定部数添
加して増粘した後、実施例1の方法にて押出造粒
した。乾燥中、造粒した粒子は破砕されず、水分
0.1%以下のペーストレジンとなつた。 ペーストレジンのかさ密度及びプラスチゾルの
粘度を測定し表2に示した。
【表】 かさ密度及びゾル粘度は次の方法にて測定し
た。 (a) 造粒粒子のかさ密度:10×10×10cm3の枡に上
方30cmの高さから粒子を落下し、オーバーフロ
ー後枡面を均一にした。単位g/cm3。 (b) プラスチゾルの粘度:次の組成を有するプラ
スチゾルをB型粘度計(B8H型)を用いて
50rpmのところで測定した。 造粒レジン 100重量部 ジ―2―エチルヘキシルフタレート(DOP)
60 〃 Ba―Zn系安定剤 5 〃 エポキシ化大豆油 5 〃 ホバートミキサーで撹拌したプラスチゾル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂のラテツクス、水性エマルジヨ
    ンまたは微細分散液等(以下単にラテツクスとい
    う)からラテツクス粒子を凝集させる工程を経て
    熱可塑性樹脂を製造する方法において、該ラテツ
    クスに下記の一般構造式〔〕〜〔〕で表わさ
    れる水溶性カチオン高分子化合物の少なくとも一
    種を加えてラテツクス粒子を凝集させた後遊離水
    を除去してラテツクス粒子をウエツトケーキとし
    て分離し、次いで該ウエツトケーキを造粒または
    造粒せずに乾燥することを特徴とする熱可塑性樹
    脂の製造法。 一般構造式: (式中、 R1,R2,R3及びR4は、炭素原子数1〜6のア
    ルキル基またはアリール基 Zは、―(CH2h―(CF2o―(CH2k―,―
    (CH2h―O―(CH2k―,―(CH2h―S―
    (CH2k―, ―(CH2h―S―S―(CH2k―,
    【式】 ―(CH2hSi(CH32OSi(CH32(CH2k―または
    ―(CH2hSi(CH32NH―Si(CH32(CH2k
    Z′は、 【式】または 上述のZで、互に異なつていてもよい。 X及びYは、任意の対イオン m及びnは、1〜15の整数 h及びkは、1〜6の整数 lは、2以上の整数 をそれぞれ示す。) 2 ラテツクスがポリ塩化ビニル系ラテツクスで
    ある特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂の
    製造法。 3 ラテツクス濃度が固形分で15〜50重量%であ
    る特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂の製
    造法。 4 水溶性カチオン高分子化合物の添加量がラテ
    ツクス中の粒子重量当り0.001〜5重量%である
    特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂の製造
    法。 5 ウエツトケーキの含水率が20〜50重量%であ
    る特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂の製
    造法。 6 ウエツトケーキに次式 〔B〕=〔H〕/〔H〕+〔L〕×100/5 (式中、〔H〕及び〔L〕は、それぞれ、疎水
    性物質の構造式中の親水基の重量及び疎水基の重
    量を示す。)で表わされる〔B〕の値が7以下の
    疎水性物質を混合した後造粒して乾燥する特許請
    求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂の製造法。 7 疎水性物質の添加量がウエツトケーキ中の固
    形分100重量部当り0.01〜10重量部である特許請
    求の範囲第6項記載の熱可塑性樹脂の製造法。
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