JPH023974Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はコンテナ用台車に関し、特にその横
幅寸法とコンテナ支持レール間の上下方向の間隔
を自由に変えられるようにしたコンテナ用台車に
関するものである。

〔従来の技術〕

コンテナを多段状に積載して運搬する従来の手
押し台車は、台車フレームの両側にコンテナ支持
レールを一定間隔を置いて取付けたものであり、
各支持レールにコンテナを出入れ自由に載せるこ
とができるようになつたものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の手押し台車は、台車フレームの横幅が一
定に定められたものであり、そのため両側に取付
けられたコンテナ支持レール間の間隔を自由に変
えることができない。

そのため、一台の手押し台車は一定幅のコンテ
ナを積載しうるのみであり、幅寸法の異なつたコ
ンテナを積載することができず、結局コンテナの
幅ごとに対応した各種の手押し台車が必要となる
不便があつた。

また、コンテナ支持レールは、コンテナの高さ
に応じて取付け位置を変えらようにするため、従
来は台車の支柱に一定間隔の係合穴を設け、所要
高さの係合穴に支持レールを係合するようにして
いた。このような構造によると、係合穴からご
み，ほこりなどが浸入し、いつたん浸入すると排
出が不可能であるため、次第に不衛生となり、食
品関係のコンテナを扱う場合に衛生上の問題があ
つた。

そこで、この考案はこれらの問題点を解消した
手押し台車を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案のコンテナ用台車は、図示のように、
側枠２，２′を角パイプにより形成し、角パイプ
を下向きコの字形に屈曲するとともに、その縦バ
ー４，４′間において上下に対向する連結バー１，
１′によつて結合している。

上記の両側枠２，２′は、上部連結バー１相互
および下部連結バー１′相互をそれぞれ上部Ｘリ
ンク３と下部Ｘリンク３′により連結している。

これらのＸリンク３，３′は、いずれも一方の
リンク部材１３の中央部側面に設けた長孔１４に
他方のリンク部材１５を挿通し、その挿通部分を
枢軸１６によつて連結したものである。各リンク
部材１３，１５の一端は連結バー１，１′に固定
した連結金具１７に枢着され、他端は連結バー
１，１′にスライド自在に嵌合したコの字形スラ
イド部材１８に枢着されており、スライド部材１
８の枢軸１９を強く締めることにより、スライド
部材１８を連結バー１，１′に固定できるように
なつている。また、スライド部材１８の最大スト
ロークを一定に制限するためのストツパー２０が
連結バー１，１′に突設されている。

また、両側枠２，２′の縦バー４，４′の下端に
はキヤスター２１が取付けられている。

上記構成の台車は、スライド部材１８の枢軸１
９の締付けを緩めることにより第２図の実線で示
す最も幅の狭い状態から、一点鎖線で示すよう
に、任意の幅に変えることができる。

一方、コンテナａの支持レール８は、Ｌ形アン
グルにより形成される（第４図参照）。この支持
レール８の背面の両端部には、突片１１，１１′
が設けられ、一方の突片１１には下方に開放した
係合凹所１０が形成される。また他方の突片１
１′には、支持レール８の端部方向に突出した突
出部１２が形成される。

また、両側枠２，２′の縦バー４，４′の対向面
には、上下方向に一定間隔をおいて係合凹所５が
設けられている。この係合凹所５は縦バー４，
４′を部分的にへこませたものである。また、一
方の縦バー４′には、平面形状がコの字形の取付
ピース６を着脱自在に嵌合している。この取付ピ
ース６は係合凹所５に嵌合する突出部７を設け、
その反対面に突起９を設けたものである。

いま、上記の取付ピース６を所要高さの係合凹
所５に嵌合したのち、支持レール８の一方の突片
１１′を一方の縦バー４′の係合凹所５に嵌め、他
方の突片１１の係合凹所１０を取付ピース６の突
起９に係合することにより支持レール８を側枠
２，２′に取付けることができる（第３図参照）。
なお、支持レール８の上下間の間隔はコンテナａ
の高さに応じて任意に選定される。

〔効果〕

この考案のコンテナ台車は以上のごときもので
あるから、コンテナの幅が変わつた場合は両側枠
の間隔を変えることにより対応でき、またコンテ
ナの高さが変わつた場合は支持レールの取付位置
を変えることにより対応することができる。また
支持レールの取付けのために縦バーに穴をあける
ことなく、凹所を設けこれに係合するようにして
いるため、縦バー内にごみ，ほこり等が侵入する
おそれがなく、衛生的である。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンテナ台車の斜視図、第２図は同上
の横断平面図、第３図は支持レール部分の断面
図、第４図は支持レール部分の一部を断面で示す
分解斜視図である。 １，１′……連結バー、２，２′……側枠、３，
３′……Ｘリンク、４，４′……縦バー、５……係
合凹所、６……取付ピース、７……突出部、８…
…コンテナ支持レール、９……突起、１０……凹
部、１１，１１′……突片、１２……突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下に対向した連結バー１，１′を有する側枠
   ２，２′を左右に対向配置し、両方の側枠２，
   ２′を上部連結バー１相互間および下部連結バー
   １′相互間でそれぞれ上部および下部Ｘリンク３，
   ３′により連結し、各Ｘリンク３，３′はそれぞれ
   一端を連結バー１，１′に固定するとともに他端
   を連結バー１，１′にスライド自在に取付け、上
   記各側枠２，２′の前後の縦バー４，４′の対向面
   に所定の間隔をおいて係合凹所５を形成し、一方
   の縦バー４または４′にコンテナ支持レール取付
   ピース６を着脱自在に嵌め、上記取付ピース６に
   上記係合凹所５に嵌合する突出部７とコンテナ支
   持レール８と係合する突起９を設け、かつコンテ
   ナ支持レール８に上記突起９と係合する凹部１０
   付き突片１１と他方の縦バー４または４′の係合
   凹所５に嵌合する突出部１２付きの突片１１′を
   設けてなるコンテナ用台車。